「マイドドーモ。マチガッテモカノジョニアゲンジャネーゾ、マァイネーンダローガナ!」
客に対してこんなことを言っているがきっちり商売が成り立っているというのが謎のこけし店、丑三つ時。
まぁその暴言のほとんどが今現在カウンターで店番をしているゼロ発なのだが。
まぁその暴言のほとんどが今現在カウンターで店番をしているゼロ発なのだが。
和風な店内、売り物にまったく似合わない洋風でホラーな見た目の喋る人形、ゼロ。
本来なら喋る人形なんて言うものは気味悪がられる一択なのだが…学校町だからだろうか、店のマスコットとして成り立ってしまっている。
今ではゼロ見たさに客が集まる始末である。余談だが、ゼロを模したこけし、「ゼロこけし」の売れ行きが好調である。
本来なら喋る人形なんて言うものは気味悪がられる一択なのだが…学校町だからだろうか、店のマスコットとして成り立ってしまっている。
今ではゼロ見たさに客が集まる始末である。余談だが、ゼロを模したこけし、「ゼロこけし」の売れ行きが好調である。
「…ヒマニナッタナ。オーイ、マロー!ルービックキューブモッテコイ!」
ゼロの呼びかけに、店の奥からマロと呼ばれた白塗りの貴族風の人形がとことこと歩いてくる。
ゼロの呼びかけに、店の奥からマロと呼ばれた白塗りの貴族風の人形がとことこと歩いてくる。
「黙りゃ!我は恐れ多くも帝より三位の位を賜り、中納言w「ウルセェヨトットトモッテコイッツッテンダローガ」…ショボーン」
…ものすごくしょんぼりした様子で奥へ戻って行く。たとえ三位だろうとゼロにはまったく頭が上がらないご様子。
…ものすごくしょんぼりした様子で奥へ戻って行く。たとえ三位だろうとゼロにはまったく頭が上がらないご様子。
ガラガラ「…ン、ラッシャイ。サガシモンハフツーノコケシカ?ソレトモアブネーコケシカ?」
客が来たのでいつも通りに応対をする。…が。
客が来たのでいつも通りに応対をする。…が。
「…お前、人形なのに働いてるのか…?」「?…マァナ、イチオウココニスンデルシ」
「人形でさえ働いてるのに…俺ときたら……羨ましい…嫉妬するぅ…!」「オ、オイキャク?」
…いきなり独り言を言いながら自分の世界に入ってしまった客。
「人形でさえ働いてるのに…俺ときたら……羨ましい…嫉妬するぅ…!」「オ、オイキャク?」
…いきなり独り言を言いながら自分の世界に入ってしまった客。
が、次の瞬間。
「人形風情が!爆ぜろ!」
ドギャァン!
客の目の前で、ゼロの体が弾けた。
「人形の分際で仕事があるだと?ざけんじゃねぇ!」ゼロの胴体を蹴り飛ばしながら男は叫ぶ。
「俺が何件の面接受けたと思ってやがる!?俺の電話帳何人登録してると思ってやがる!?
彼女いない歴何年だと思ってやがる!?メール一カ月に何通届くと思ってやがる!?」バキベキ
彼女いない歴何年だと思ってやがる!?メール一カ月に何通届くと思ってやがる!?」バキベキ
正直全く関係ない恨みを込めて砕け散ったゼロを踏み潰す。
「人形ごとき働けて、何故人間の俺が働けない!?人間の俺のほうが働けるはずだ!
だったらお前みたいなやつとっとといなくなるほうが俺のためだ!」ガチャン!
だったらお前みたいなやつとっとといなくなるほうが俺のためだ!」ガチャン!
「…ジブンカッテナキャクダナ、テメェミテェナヤローガイナクナルホウガ、セケンノタメダトオモウゼ?」
「!?」
慌てて声のするほうに振り向く。
慌てて声のするほうに振り向く。
「シンダトオモッタカ?バカジャネーノ?」
…そこには、ゼロがいた。
頭と手足がそれぞれ独立してふわふわと浮いていて。
頭と手足がそれぞれ独立してふわふわと浮いていて。
「て、てめぇ…何故生きてやがる!?」
「ニンギョウダカラナ。カラダノツクリガチゲーンダヨ…ソレヨリ、テメェハエイギョウボウガイダ!」
その言葉と共に、ゼロの手足からジャキンという音と共に刃が姿を現す。
「ニンギョウダカラナ。カラダノツクリガチゲーンダヨ…ソレヨリ、テメェハエイギョウボウガイダ!」
その言葉と共に、ゼロの手足からジャキンという音と共に刃が姿を現す。
「コノソンガイハ…テメェノ『血』デ、ハラッテモラオウカ…」
「…ちぃ!お前相手じゃ分が悪い!」ダッ!
それだけいうと男はあっという間に店の外へと走り去って行った…
それだけいうと男はあっという間に店の外へと走り去って行った…
「…ッケッ、コンジョウナシガ。ソンナンダカラシゴトガネーンダヨ!」
「ゼロ殿~、ルービックキューブ持ってきたでおじゃ…おじゃー!?ゼロ殿、一体何があったでおじゃるか!?」
その時ちょうど、マロが奥から帰ってきた。
その時ちょうど、マロが奥から帰ってきた。
マロの目には、胴体なくふわふわと浮くゼロ、そしてその手足からは刃が出ているという明らかに異常な光景が見えている…
しかしゼロは慣れているかのような口調で問いに答える。
「ナァニ、チョットトラブッチマッタダケダ…ワリィ、ゴシュジンヨンデキテクレ。ドウタイネェト、ウゴキヅレェワ」
マロは、ひどく驚いた様子でコクリと頷くと、足早に店の奥へと駆けていった。
しかしゼロは慣れているかのような口調で問いに答える。
「ナァニ、チョットトラブッチマッタダケダ…ワリィ、ゴシュジンヨンデキテクレ。ドウタイネェト、ウゴキヅレェワ」
マロは、ひどく驚いた様子でコクリと頷くと、足早に店の奥へと駆けていった。
「オレヨリ、ニンゲンノホウガマサッテル?…ンナコトアルカヨ」
誰もいなくなった店内で、ゼロが呟く。
誰もいなくなった店内で、ゼロが呟く。
「オレヨリスグレタニンゲンナンザ、イネェンダヨ…ゴシュジンイガイハナ」
棚に並ぶこけしだけが、その言葉を顔色一つ変えず、すまし顔で聞いていた。