「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-49

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
 それは、「組織」本部にて
 休憩時間、たまたま、顔見知りの黒服達が顔をそろえた時の事…


「…ハーメルンの笛吹き、また被害が増えてきてんなぁ」

 何気なくそう口にしたのは、黒服H
 そう、一時期、ハーメルンの笛吹きはあまり事件を起こさなくなっていた
 それが、ここ最近、再び活動を始めたのだ
 しかも、今度の被害者は子供ばかりではない
 きっと、たまたまハーメルンの笛吹き男と遭遇してしまっただけの、不幸な人間
 そんな犠牲者も、着々と増えているのだ

「どうにか、彼らの活動を止められれば良いのですが…」

 そう、少し悲しそうに呟いたのは、黒服D
 彼は、ハーメルンの笛吹き男が、あんな残虐な事件を起こしているのにはきっと訳があり…いつか、きっと、そんな残虐な事を止めてくれるだろう、と考えている
 生まれ付いての悪など、存在しない
 彼は生善説派なのだ
 …それが、ハーメルンの笛吹き男に通用するかどうかは、わからない
 むしろ、通用しない可能性の方が高いのだが

「難しいよね~、最近、何だかネット通信を通して逃げられるようになったみたいだよ?」

 やや気だるげにそう言ったのは、黒服Y
 そう、ハーメルンの笛吹き男は多重契約をしたようで、ネット通信を通して逃亡が可能となったのだ
 ますます、捕縛が難しくなってしまっている
 頭の痛い問題だ

「隠れ家とか、わかればいいんですけど…」
「わかっても、強襲は難しいのでしょうね」

 黒服Cと黒服O、二人の女性黒服が口々にそう言って来た
 そう、たとえ、隠れ家なり、彼らの本拠地なりがわかっていても…それでも、ハーメルンの笛吹きの討伐は難しい

 強いのだ、ハーメルンの笛吹き男は
 人を傷つけることを躊躇しない、殺すことを躊躇しない
 まるで、生まれついての殺人鬼
 知恵も回り、罠にはめるのも難しい
 どこまでも、厄介な件だ

「戦わずにすめば、一番良いのですがね」
「それが一番だけどさー。やっぱり難しいよ。一応、まだ捕縛対象ではあるけど、いつ、また討伐対象に代わってもおかしくないんだよね」
「ぶっちゃけ、討伐対象になるのは時間の問題だろ」

 一時期、被害件数が減った事から、ハーメルンの笛吹き男は、討伐対象ではなく捕縛対象になった
 しかし、ここ最近の被害件数から、再び討伐対象に変わるのは目に見えている
 ……まぁ、捕縛対象となっている最中でも、「捕まえるとか面倒くさい」と言う理由で容赦なく溶かそうとしていた某ヤンデレがいたのはさておき

「しかし、捕縛したとしても……改心させる事は、可能でしょうか?」

 首を捻る、黒服O
 どこまでも純粋に、生まれ着いての狂人
 それを改心させるなど、可能なのだろうか?
 正直、難しい

「えっと、ハーメルンの笛吹き男は………とりあえず、ロリコンさんなんですよね?」
「C、それ、どこで手に入れた情報?報告書にはないよ??」
「ふぇ?………あれ???」

 Yに言われて、首をかしげるC
 また、能力で何時の間にか情報を得てしまっていたらしい
 …役に立たない情報にかぎって集まりやすいから困る

「ま、だからって、小さいお子様を囮にする訳にもいかんだろ?」
「子供に、そんな危険なことをさせる訳にはいきませんよ」

 冗談まじりで口にしたHの言葉に、マジメに反論するD
 だよなぁ、とHは肩をすくめる

「せめて、ちっちゃい女の子の説得なら、聞いてくれないかな。ロリコンなら」
「L辺りにでもやらせるか?……いや、あいつが説得って、難しそうだな」

 つい最近、自分の元に研修にしたロリババ………小さな少女の姿をした黒服を思い浮かべ、Hは苦笑する
 デスクワークや裏方の仕事はなかなかな彼女だが、どうにも現場は苦手らしい
 そんな彼女に、説得
 ……うん、駄目っぽい

「あの、Gさんの説得は、どうでしょう?あの方、結構色んな方を説得して真人間に戻してきたんですよね?」
「…あー、Gな…」

 …G-No.1
 彼ら現場の黒服と、上層部の繋ぎ役の一人
 確かに、彼は捕縛した都市伝説関係者を、何人も説得してきた実績は、ある
 あるの、だが
 ……彼の説得と言うか説教と言うのは、6時間ぶっ通しで続く地獄である
 しかも、話をきちんと聞いていないと、始めに戻って話し始めるから、余計に時間が延びる
 なお、トイレ休憩以外の休憩は許されていない

「…ま、お上の手を煩わせないように、考えてみようや」
「……あぁ、でしたら」

 と、Dがやんわりと、提案する

「彼に頼むのは、どうでしょう?K-No.711に」

 ちょっと待て
 H、Y、Oの三人は、突っ込みたい言葉をぐ、と飲み込んだ
 まだ、あの変態禿について詳しく知らないCが首をかしげていたし、何より、Dがどこまでも慈悲深い表情で、そんな事を提案してきたからだ

「聞いた話によれば、彼は男性の説得成功率が高いそうで」
「…ま、確かに」

 説得と言うか、洗脳というか
 いい男にしてしまうと言うか、何と言うか
 むしろ肉体言語でッアーーー!?と言うか

 …どうやら、D、禿のそんな説得方法を、知らないようだ
 いや、知らないままで居た方がいいだろう
 知ったら、確実に胃痛と頭痛が悪化する

「彼は戦闘能力も高いですけど、相手を傷つけることなく説得もできるようですし」
「…うん、まぁね(尻が無傷じゃないかもしれないけど)」

 後半は口に出さないY
 何も、好き好んでDの頭痛の種を増やす必要はあるまい

「…えーと、でも」
「確かに、あの禿に任せるのが一番だよな、きっと」

 何か言おうとしたOの言葉を、Hがさえぎる
 ……Oは、気づいていた
 気づいてしまった
 Hがぼそり、っと最後に「面白くなりそうだし」と付け加えていたのを!!

「そうだね、きっと、あの人に任せるのが一番だよね」

 「面倒くさくならなそうだし」と、Yがこっそりと小声でつけたしたのを、Oは聞き逃さなかった
 DとCの耳に、HとYの最後の呟きは届いていない

「そうですよね、今度、彼に相談してみましょう」
「そうだな、それが一番だ」
「それじゃ、相談するの任せたねー」

 ………
 えーと…
 あの禿がハーメルンの笛拭き男を説得する、ということは、すなわち、ハーメルンの笛吹き男の尻の貞操の危機で
 でも、相手はまぁ極悪人な訳で…

「…うん」
「どうしたんですか?Oさん」
「いえ、何でもないですよ、C」

 …ハーメルンの笛吹き男の預かり知らぬところで決定してしまった、彼にとって残酷な結論を
 Oは、まぁいっか、と肯定する事にしたのだった


 なお、この内容は禿がアメリカに左せ……出張した事により、お流れになった
 が、禿が帰ってきた時どうなるか、それはまだわからない




終わる





タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー