「賑やかになってきましたね、先生」「そうだな。不届き者を排除するものは私たち以外にもいるようだ」
さきほどから飛び回るサンタにまぎれて女子がいる。どうやらサンタを排除するための刺客らしい。
…本来なら彼女たちも排除対象に含まれるのだが、立ち位置的には仲間なので見逃しておくとしよう。
…本来なら彼女たちも排除対象に含まれるのだが、立ち位置的には仲間なので見逃しておくとしよう。
「…おや、弟子君」「何でしょう先生」
先生の見ている下方へと目をやると、空き地の中央に火が灯っている。どうやら野宿者がいるようだ。
先生の見ている下方へと目をやると、空き地の中央に火が灯っている。どうやら野宿者がいるようだ。
「先生の生誕日だというのに…不憫なものですね」
「…弟子君、神とは常に平等ではならない。そう思いませんか?」「そうですね。特に先生のような高尚な神様ならば尚更」
「よし、ならば君があの不憫なものに救いの手を差し伸べてあげなさい」
……どういうことであろうか…
「…先生が行けばよろしいのでは?あくまで神様は先生であり私は先生の一番弟子なのですから」
至極まっとうなことを言っている。神様は先生なのだから平等なのは先生なはずだ。
「…先生が行けばよろしいのでは?あくまで神様は先生であり私は先生の一番弟子なのですから」
至極まっとうなことを言っている。神様は先生なのだから平等なのは先生なはずだ。
「何を言っているのです。一番弟子である君だからこそ神である私と同じ立場になって物事を考えなければならないのです。
そのために君には私の力を分け与えているのですよ?」
「も、申し訳ありません!」空中でありながらも先生に対して跪く弟子。
そのために君には私の力を分け与えているのですよ?」
「も、申し訳ありません!」空中でありながらも先生に対して跪く弟子。
「分かったならば、行ってきなさい。神ならばどのようなものにも慈悲の心を持たねばなりません」
……サンタに対しては持たなくていいのだろうか。
……サンタに対しては持たなくていいのだろうか。
………
「…やぁこんばんは、メリークリスマス」「……誰だ?」
いきなり警戒心むき出しだ。…まぁ無理もない。いきなり上空から人が降りてきたのだ。本来なら通報されかねないレベルだ。
いきなり警戒心むき出しだ。…まぁ無理もない。いきなり上空から人が降りてきたのだ。本来なら通報されかねないレベルだ。
「唐突な質問ですまないが…君は神様の存在を信じる?」
「……信じない」焚き火に目を落としながら静かに答える。自分の存在はまだ怪しんでいるように見える。
「神なんて所詮は頼るところのない愚かな人間が作り出した偶像に過ぎない。そんな存在は私は信じない」
きっぱりと言い切られた…まだ子供だな…
「…そうか…じゃあ僕が、神様の使いだ、と言っても信じてもらえないか」
「信じれるわけない。空から降りてくるなんて私の知ってる人なら軽くできるから」「これを見ても、かな?」
弟子が指を鳴らすと、そこから光がふらふらと…少女の横へと伸びていき…弾けた。
「…!?」
光の消えた…そこには……今までなかった、いやあるはずのない豪華な料理が数品並んでいた。
「まぁ君が神様を信じようと信じまいと、神様はいる。そして誰にでも平等に幸せを望んでくれる」
空にいる先生のほうを向きながら、少女に告げる。
空にいる先生のほうを向きながら、少女に告げる。
「君のように信仰心のない人にも、こうやって私を遣わした。それが何よりの証拠だ」
「ま、神様は聖夜に不憫な人を見たくないだけさ。それじゃあ、生きとし生けるものすべてに、メリークリスマス」
「ちょ、待って!」
僕を引きとめる少女の声を華麗にスルーしながら、先生のいる上空へと向かう…
僕を引きとめる少女の声を華麗にスルーしながら、先生のいる上空へと向かう…
これで、先生の存在を信じてくれれば…
先生は、神に再び近づく。
先生が神に再びなるためなら…何年でも先生についていきます。