「あの、此処が何処か確認してもらって良いですか? 私の勘があの町はヤバいって言ってるんですけどぉ」
「うん? オイオイ、学校町かよ。面倒な所に来ちまったな」
「うん? オイオイ、学校町かよ。面倒な所に来ちまったな」
学校町のすぐ手前の道で、《女の勘》の契約者、菅野紗江良と《残留思念》の黒服S.No-560が乗ったバイクが停止した。
《ドリブルババア》から逃げ出した2人は、紗江良の能力によってトラブルに巻き込まれない様に、『組織本部』へと向かっていたのだが。
交通規制等によって、ルートが狭められて日本で最も都市伝説関係の事件が多い此処にやって来てしまったのだ。
それも、よりにもよって《悪魔の囁き》などが暗躍しているこの時期に、だ。
《ドリブルババア》から逃げ出した2人は、紗江良の能力によってトラブルに巻き込まれない様に、『組織本部』へと向かっていたのだが。
交通規制等によって、ルートが狭められて日本で最も都市伝説関係の事件が多い此処にやって来てしまったのだ。
それも、よりにもよって《悪魔の囁き》などが暗躍しているこの時期に、だ。
「如何、しましょうか? 噂通りならあの町で都市伝説関係者がトラブルに巻き込まれる可能性は、かなり高そうですしぃ」
現在の状況を詳しく知らずとも、組織内での学校町の簡単な噂ぐらいは、紗江良もSから聞かされている。そのため、彼女は少々不安そうだ。
だが来た道を戻るとすれば、それは、大幅な回り道となってしまう。
話し合った末に、結局、2人はこのまま進む事を決め、学校町の中へと入って行った。
だが来た道を戻るとすれば、それは、大幅な回り道となってしまう。
話し合った末に、結局、2人はこのまま進む事を決め、学校町の中へと入って行った。
「お前の勘で行きゃあ、そうそう面倒な事には成らないだろう」
「むぅ、信頼してくれるのは嬉しいですけど。色恋沙汰以外だと、精度が落ちますよぉ」
「そうそう、長居する訳じゃあないんだ。気楽にいこうぜ」
「むぅ、信頼してくれるのは嬉しいですけど。色恋沙汰以外だと、精度が落ちますよぉ」
「そうそう、長居する訳じゃあないんだ。気楽にいこうぜ」
そんな事を喋りつつ、女性はエンジンを掛けて、バイクを走らせた。
本人達は、学校町をすぐに抜け出す気でいるようだ。だが、それが叶うかどうかは、誰にも分りはしない。
「ふあ!? 何か、不吉な事を言われた気がぁ!」
「ど~した?」
「いえ。何でも無いですぅ」
「ど~した?」
「いえ。何でも無いですぅ」
走行中に行き成り声を上げた紗江良をいぶかしむSだが、本人が何でも無い様に言うので気にしない様にした。
しばらくの間、何事も無く2人は町の中を進んでいた。
だが、このまま無事にこの町を抜け出せるほど、この世界は都合よく出来てはいなかった。
だが、このまま無事にこの町を抜け出せるほど、この世界は都合よく出来てはいなかった。
突然、ブレーキを掛けられ、Sは紗江良の背中に、顔をぶつけてしまう。
しかし、それに文句を言うつもりは無い。何故ならば、この急ブレーキの理由を感付いているからだ。
パッと見で、停止する理由が見当たらないこの現状で、彼女がブレーキを掛けるとなればそれは一つしか無いだろう。
彼女の勘が、何かを察知したのだ。それなりに、コンビを組んでいるのだそれ位は分る。
そう思い。ぶつけた鼻を擦りながら、Sは紗江良にたずねる。
しかし、それに文句を言うつもりは無い。何故ならば、この急ブレーキの理由を感付いているからだ。
パッと見で、停止する理由が見当たらないこの現状で、彼女がブレーキを掛けるとなればそれは一つしか無いだろう。
彼女の勘が、何かを察知したのだ。それなりに、コンビを組んでいるのだそれ位は分る。
そう思い。ぶつけた鼻を擦りながら、Sは紗江良にたずねる。
「イテテテ。で、何を感じたんだ?」
「……都市伝説や契約者です。それも、あちこちから気配がしますよぉ」
「この時間の上に、この土地だからな。気にする程か?」
「……都市伝説や契約者です。それも、あちこちから気配がしますよぉ」
「この時間の上に、この土地だからな。気にする程か?」
すでに薄暗くなっており、都市伝説が異常に集まる、学校町という場所である事からSが言う。
しかし、次いで出されたこの言葉に、警戒を強める。
しかし、次いで出されたこの言葉に、警戒を強める。
「ただの気配ならそうですけど。ほとんどが、特に契約者が友好的な物じゃ無いんです。悪意に溢れて居るって言うかぁ」
そして、その中の1つの単語に何か、引っかかる物を覚えた。
「悪意、悪意ね。そう言えば、あの時飲まされたのは……」
「たしか、《悪魔の囁き》の除去薬でしたねぇ」
「たしか、《悪魔の囁き》の除去薬でしたねぇ」
あの、人々が死に絶えて居た街の処理をしに来た『組織』の黒服に、そう説明されて渡された薬。
《七人みさき》の報告をした際に、渡されたら飲むよう言われ。
自分の報告の際に、詳しく説明すると告げられたソレ。
《七人みさき》の報告をした際に、渡されたら飲むよう言われ。
自分の報告の際に、詳しく説明すると告げられたソレ。
「関係あると思うか?」
「うぅん。私の能力の専門分野じゃ無いから、絶対とは言えませんけど。あると思いますよぉ」
「そうか……」
「うぅん。私の能力の専門分野じゃ無いから、絶対とは言えませんけど。あると思いますよぉ」
「そうか……」
何かを考え込むように、黙り込むS。
しばらくの間、考え込んだ末に携帯を取り出し。
しばらくの間、考え込んだ末に携帯を取り出し。
「取り合えず。この町の現状くらいは、知っておかないとな。関わる、関わらないは別としても」
そう、紗江良に説明しながら、Sは誰かに連絡をし始めた。
「あぁ、……か? 俺だ、S.No-560だ。ちょいと、教えてほしい事があるんだが――」
続く