それは、悪魔の囁きの騒動が集結してから数日後
「電子レンジで猫をチン!」の契約者 明日 真の怪我も、黒服Hから受け取った「魔女の一撃」特性の薬の力で完治した頃
「電子レンジで猫をチン!」の契約者 明日 真の怪我も、黒服Hから受け取った「魔女の一撃」特性の薬の力で完治した頃
明日のクラスメイトである、獄門寺 龍一が、カイザーの契約者である竜宮 海造を連れて、明日の家を訪れてきた
この二人が知り合いである事を、明日はこの日、初めて知った
この二人が知り合いである事を、明日はこの日、初めて知った
「……話を聞いてみれば、海造が、お前に迷惑かけたらしい…申し訳ない」
「あぁ、いや、お前が謝る事じゃないだろ」
「あぁ、いや、お前が謝る事じゃないだろ」
まるで、自分の非であるように謝罪してきた獄門寺に、そう告げる明日
長い前髪で目元がよく見えない獄門寺の表情は察しにくいが、心の底から謝罪しているように見える
長い前髪で目元がよく見えない獄門寺の表情は察しにくいが、心の底から謝罪しているように見える
「…ほら、海造」
「……うん」
「……うん」
つ、と
竜宮が、一歩、前に出た
じ、と明日を見あげて……深々と、頭を下げてきた
竜宮が、一歩、前に出た
じ、と明日を見あげて……深々と、頭を下げてきた
「ガチホモのおにーちゃん、酷い事して、ごめんなさい」
「ちょっと待てぃ!!」
「ちょっと待てぃ!!」
待て
何、その盛大な誤解!!
何、その盛大な誤解!!
「え、だって、童貞は否定したけどガチホモは否定しなかったじゃん」
「したよ!?もっと違うって否定したよ!?いや、あの状況だから聞えていなかったかもしれないけど!?」
「したよ!?もっと違うって否定したよ!?いや、あの状況だから聞えていなかったかもしれないけど!?」
…どうやら
あの戦いの時、竜宮が発した「ガチホモ童貞野郎」と言う言葉に対し、最初、童貞だけを否定したのが不味かったようである
同時に、両方否定しなければならなかったようだ
あの戦いの時、竜宮が発した「ガチホモ童貞野郎」と言う言葉に対し、最初、童貞だけを否定したのが不味かったようである
同時に、両方否定しなければならなかったようだ
ちょうど、恋路が買い物に出かけていたから、良かったものを
彼女がいたら、盛大な誤解を受けていたところである
彼女がいたら、盛大な誤解を受けていたところである
………もっとも
今、この場にいる獄門寺にも、盛大な誤解を与えていると思うのだが…
今、この場にいる獄門寺にも、盛大な誤解を与えていると思うのだが…
(……あれ?)
…が
獄門寺が、一連のやり取りに無反応な事に、明日は首を傾げた
そんな明日の様子に……獄門寺は、やや顔を逸らしつつ、告げる
獄門寺が、一連のやり取りに無反応な事に、明日は首を傾げた
そんな明日の様子に……獄門寺は、やや顔を逸らしつつ、告げる
「……人の性癖関係に、口を挟む気はない」
「っちょ、誤解!!誤解だから!?真面目に受け止めないでお願いっ!?」
「っちょ、誤解!!誤解だから!?真面目に受け止めないでお願いっ!?」
クラスメイトの、ボケなのか素なのかわからぬそのコメントに、盛大に突っ込む明日
獄門寺とは、正月の時少し話した以外、学校ではあまり会話した事はない
休み時間は机に突っ伏して寝ているか、ふらりと教室を出てどこかに行っている獄門寺と、あまり接点がないのだ
…明日が何となく苦手としている委員長が、獄門寺と仲が良いらしい?のも、彼とあまり接点がない原因の一つだったりするが、それは今はあまり関係ないことだ
獄門寺とは、正月の時少し話した以外、学校ではあまり会話した事はない
休み時間は机に突っ伏して寝ているか、ふらりと教室を出てどこかに行っている獄門寺と、あまり接点がないのだ
…明日が何となく苦手としている委員長が、獄門寺と仲が良いらしい?のも、彼とあまり接点がない原因の一つだったりするが、それは今はあまり関係ないことだ
とまれ
この、あまり接点のないクラスメイトが、竜宮と知り合いだったのにも驚いたが
どうやら、都市伝説契約者らしい、という事にも、明日は驚いた
そうか、学校に居た時、獄門寺の周囲を、おかっぱ頭で白いブラウスで真っ赤な吊りスカートの女の子がちょろちょろしていたように見えたのは気のせいじゃなかったのか、と今更ながらも思う
この、あまり接点のないクラスメイトが、竜宮と知り合いだったのにも驚いたが
どうやら、都市伝説契約者らしい、という事にも、明日は驚いた
そうか、学校に居た時、獄門寺の周囲を、おかっぱ頭で白いブラウスで真っ赤な吊りスカートの女の子がちょろちょろしていたように見えたのは気のせいじゃなかったのか、と今更ながらも思う
……じ、と
明日は、竜宮を見つめた
明日に見つめられると、竜宮はやや怖気づいたように、獄門寺の背後に隠れてしまう
明日は、竜宮を見つめた
明日に見つめられると、竜宮はやや怖気づいたように、獄門寺の背後に隠れてしまう
「俺への謝罪は、いいんだ。今まで迷惑かけた人にも、同じように謝罪するんだぞ?」
「………うん」
「………うん」
こくり
しっかりと頷く竜宮
獄門寺も、ぼそりと告げる
しっかりと頷く竜宮
獄門寺も、ぼそりと告げる
「…海造が、しでかした事は……ちゃんと、けじめをつけさせる。海造のバックにいた奴も、どこかの組織の保護下で罪の償いをするそうだ」
「……そうか」
「……そうか」
多分、黒服Hからも後で聞かされるのだろうな、と思った
明日は、竜宮に関する事以外、あまり深くは関わらずにすんだが
…悪魔の囁きの騒動は、この学校町を中心に、深く、広く、悪意を撒き散らしてしまったのだから
その罪の償いには、はたして、どれだけの時間がかかるのか?
明日は、竜宮に関する事以外、あまり深くは関わらずにすんだが
…悪魔の囁きの騒動は、この学校町を中心に、深く、広く、悪意を撒き散らしてしまったのだから
その罪の償いには、はたして、どれだけの時間がかかるのか?
…恐らく、生涯かけて、という事になるのだろう
それでも、足りるかどうか
それでも、足りるかどうか
(……それでも)
罪を償う為に、命を犠牲にするのではなく
…生き続け、償う事を選んだ、という事
恐らく、それでいいのだろう
罪を償う為に死を選ぶ事は、見かたによっては死に「逃げた」とも、とられてしまうから
…生き続け、償う事を選んだ、という事
恐らく、それでいいのだろう
罪を償う為に死を選ぶ事は、見かたによっては死に「逃げた」とも、とられてしまうから
「…それじゃあ、俺達はこれで」
「おにーさん、本当にごめんなさい…」
「おにーさん、本当にごめんなさい…」
もう一度、頭を下げてきた竜宮
そんな竜宮に、明日は小さく苦笑して
ぽんぽん、と軽く、その頭を撫でた
そんな竜宮に、明日は小さく苦笑して
ぽんぽん、と軽く、その頭を撫でた
「反省してるなら、それでいいさ…もう、悪い事しちゃ駄目だぞ?」
「うん……いつか、お兄さんが危ない目にあったら、僕がカイザーで助けてあげてもいいからね」
「うん……いつか、お兄さんが危ない目にあったら、僕がカイザーで助けてあげてもいいからね」
そう言って
す、と旧式のゲームボーイを取り出して見せる竜宮
なるほど、あれだけのダメージを受けてもなお、「カイザー」は消えてはいないらしい
す、と旧式のゲームボーイを取り出して見せる竜宮
なるほど、あれだけのダメージを受けてもなお、「カイザー」は消えてはいないらしい
「…そんな事態にならない事を、祈ってるよ」
と、竜宮の申し出に、明日は苦笑しながらそう答えたのだった
fin