「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-05b

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匿名ユーザー

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これは、俺がまだ3歳ぐらいの時だ。
勿論シェイドとは出会ってないし、そもそも「都市伝説」なんて存在すら知らなかった。
俺は爺ちゃんと婆ちゃんの家に遊びに行っててな、家の外でボール遊びをしてたんだ。

(黄昏爺>ほら裂邪~、ボール投げるぞー?
(裂邪>わーい♪

ポーン・・・

(裂邪>おーらいおーらい・・・あれ、とれなかった。
(黄昏婆>あらあらw
(裂邪>まて~

我ながら、今と違って無邪気だったな。
多分、その日からだろうな。 俺の心が捻じ曲がったのは。

ポーン・・・

(裂邪>あ、またとんでっちゃった。
(黄昏爺>ほらほら、早くしないとどっか行っちゃうぞ~?
(裂邪>まて~

俺は爺ちゃんが蹴飛ばしたボールを追って走る。
その時だ。 “悪魔”が俺に、一生物のトラウマを、植付けに来たのは・・・

ワン、ワン!

そんな鳴き声と共に、1匹の犬が俺の方へ走ってきた。
種類なんて覚えてない。 白く、巻き毛っぽかったのはよく覚えている。
最初は気になんてしてなかった。 だが、その犬が近づくにつれて、俺は恐怖を感じだした。
「このまま近づいてきたら、俺はどうなる?」「引っかかれるのか?」「喰われるのか?」
俺がとっさにとった行動は―――逃げる。 走って逃げる。 できるだけ遠くへ。

だがこの犬、俺を追いかけてきやがる。俺はとにかく逃げた。
涙で前が見えにくかった。頬を涙が伝った。
お構いなしに、その悪魔は俺の後ろを追いかけ続けた。

ガキだった俺の最後の策は、【爺ちゃんと婆ちゃんの家の中に飛び込む】。
「知らない人の家に入ってくるわけが無い」・・・そう考えていた俺は、靴を履いたまま家に飛び込んだ。
もう、追われる事は無い―――そう思っていた俺はバカだった。
犬も一緒に、家に走って入ってきた。 犬に知らない家もクソもあるかよ、と今では思う。
俺は泣きじゃくった。 それでも尚、犬は追ってくる。
もはやそれは、当時の俺にとって、どこまでも追ってくる“恐怖”そのものだった。

とうとう俺は爺ちゃんに飛びついた。 犬が届かないくらい高く上げてもらう。
その後、犬の飼い主が、犬をなだめにやってきた。
俺にも謝ったんだろうが、俺は覚えていない。 覚えているのは、その“恐怖の時間”だけだ。
そして残ったのは、犬に対する恐怖心と、強く激しい憎悪・・・





(裂邪>―――そして俺は誓った。 いつか世界の頂点に立って、この世界から犬と呼べる犬を滅ぼす!ってな。
   その数年後、テレビで自然破壊とかの番組を見て、地球を守るために世界征服をするって追加したけど。
(シェイド>・・・ソノ犬、キットオ前ト遊ビタカッタノダロウ?
(裂邪>皆そう言うわ! でもな、あの状況では俺は逃げるしかなかった!
   恐怖に怯えるしかなかったんだよ! わかるかこの気持ち!?
(シェイド>悪イガ、ワカラナイ。
(裂邪>この野郎! 人が折角トラウマを話してやったのに!

吼える裂邪を見て、シェイドはフフッと笑う。

(裂邪>何笑ってんだよ?
(シェイド>イヤ・・・オ前、弱点ヲ教エルナンテコト一度モナカッタナ、ト。
(裂邪>え、そ、そうだったっけ?

急に赤くなる裂邪。改めて言われると、やはり恥ずかしいようだ。

(シェイド>サテ。 要ハ「人面犬」ナドハ苦手ナノダロウ?
(裂邪>察しがいいな。その通りだ。 「人面犬」見かけたら有無を言わさず速攻で『闇誘拐』、やれよ?
(シェイド>・・・『ヤミユウカイ』?
(裂邪>いつもの奴だよ。 手がバァ~ッ!って出る奴。
(シェイド>ソンナダサイ名前ツケタノカ?
(裂邪>悪いか?
(シェイド>・・・暫ク我慢シテヤロウ。
(裂邪>不満なんじゃねぇか!

   ...END

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