「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-06

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卒業式を迎えた後の、春休みのある晴れた日、散歩中の出来事―――

(裂邪>あ゛~ぁ、暇で暇でしょうがない! 2ヶ月以上都市伝説とあってないぜ!?
(シェイド>コノ4年間デ幾ツモノ都市伝説ヲ消シタノダ。 皆、オ前ヲ避ケテイルノダロウナ。
(裂邪>ん~、そろそろ称号とかほしいな。 “影の支配者・黄昏裂邪”! カッコイ~♪
(シェイド>(痛イ・・・コイツ痛イ・・・)ン?
(裂邪>・・・おい、どうかしたのか?
(シェイド>オ望ミノ都市伝説ダガ・・・
(裂邪>マジ!? どこどこ!? ・・・いないぞ?
(シェイド>(カナリ巨大ナ「エナジー」ダ・・・コンナ物ガコノ町ノドコニ?)・・・マサカ下カ!?
(裂邪>下ぁ? 何を仰るウサギさん、ここは道路だz―――

突然、目の前のマンホールの蓋が吹っ飛び、その中から、3メートルはあろう白い化け物が現れた。

(化け物>シャァァァァァァ!
(裂邪>な、何これ!? 白い・・・ワニィ?
(シェイド>ゴ名答・・・「下水道に棲む白いワニ」ダ!
(裂邪>見りゃ分かる! とにかくいつものやれ! 『闇誘拐』!
(シェイド>無理ダ。影ガナサスギル。 アレホド巨大ナ物ダト相当ナ大キサノ影ガ必要ダ。
(裂邪>んぁ?ざけんなよ! ワニだぞワニ! 俺食われちまうぞ!?

半ば興奮気味に叫ぶ裂邪。 だがそんな彼らを尻目に、出てきたマンホールに戻っていく白ワニ。

(裂邪>れ?
(シェイド>・・・移動シタヨウダナ。 ヨカッタジャナイカ。 食ワレナクテ済ンダ。
(裂邪>バカ! これじゃあ俺が逃がしたみたいじゃん!「太郎くん」消した時、
    『狙った獲物は逃がさない、キリッ!』って言っちまったんだぞ!?
(シェイド>・・・追ウノカ? 一応追エルガ。
(裂邪>言わなくても分かるんだろ?
(シェイド>分カッタ、追ウヨ。




(シェイド>―――ドコニ消エタ?
(裂邪>俺に訊くなよバーカ! お前しか感じとれねぇんだろ!?
(シェイド>(昔ノ方ガ可愛ゲガアッタナ)ムゥ・・・ム、トラエタ。
(裂邪>でかした! 何処だ?
(シェイド>マァ待テ。・・・他ニモ都市伝説ガ3ツ・・・契約者ノオマケ付キダ。
(裂邪>ヒハハハハハハ!てことは?いよいよお目見えってか!俺以外の契約者が! で、結局場所は!?
(シェイド>モウスグ着ク。 コノ先ヲ曲ガッタトコロダ。

曲がり角を越えた先に、確かに白いワニと、二人の少年と一人の少女がいた。
さらに少年の一人の背後には黒いマントの男性が、少女の横では幼女が「浮いて」いた。
恐らく、彼等と契約した都市伝説だろう。

(裂邪>ヒハハハハハ! ワニィ!そして契約者共ォ!ここであったが―――
(少年A>あ、お兄ちゃん。
(裂邪>そう、俺がお前の―――ハ?

と言ってる間にワニは再び近くのマンホールへと逃げていった。

(少女>なんだったの?あのワニ?
(少年B>あれは恐らく―――
(裂邪>「下水道に棲む白いワニ」だ。 その名のとおり下水道に住んでる。
    そんなことよりお前何で―――
(少年A>お兄ちゃん、何でここにいるの?

この少年、何を隠そう裂邪の弟・黄昏正義である。

(裂邪>俺が訊きてぇわ正義! そしてその背後のおっさん誰!?
(おっさん>・・・おい待て、おっさんだと!?
(裂邪>それだけじゃない! その傍ら! お前らも契約者か!?
(正義>落ち着いてお兄ちゃん! ゆっくり説明するから。
(裂邪>手短にしろ! ワニを追いたい!

説明すると、まずこの裂邪の弟が黄昏 正義(タソガレ マサヨシ)、小学5年生。
その背後にいる「おっさん」が、彼と契約した都市伝説「恐怖の大王」。
そして、彼の友人の日向 勇弥(ヒュウガ ユウヤ)、心星 奈海(シンボシ ナミ)、
彼女の横にいた幼女が都市伝説「コックリさん」のコインである。
他にも、正義は訊いてもいない事を丁寧に全て裂邪に教えた。
大王と契約した小学1年生の時から今日まで事細かに・・・途中、説教も入ってたが。

(正義>――――はぁ、はぁ・・・ところでお兄ちゃんの隣にいるのは?
(シェイド>「シャドーマン」ノ「シェイド」ダ。
(正義>お兄ちゃんも契約してたんだ。お兄ちゃんにも悪い都市伝説と戦うっていう・・・聞いてる?
(裂邪>(バカな!?この野郎、俺より少し前に契約していやがっただとぉ!?
    既に自分の近くに敵がいた事に今まで何故気づかなかった!?
    ・・・そうか、前に「太郎くん」が言っていた「ヒーローぶってる契約者」は正義のことか!
    あの時に気がついていれば良かったんだ!)
    あ゛~!チクショウ! はらわたが煮えくり返りそうだ! 俺はもう行くぞ!
(正義>何処へ?
(裂邪>ハァ?さっきの見たろ!? ワニを消しに行くんだよ! おいシェイド!追うぞ!
(シェイド>イヤ、「エナジー」ガ離レスギタ。モウ追エンダロウ。
(裂邪>この野郎!お前が余計な事までダラダラと―――
(勇弥>よし、ここは奈海とコインちゃんの能力で。
(奈海>えぇ~、なんで私がやるのよ?
(正義>奈海ちゃんボクからもお願い。

自分への失望で正義の説明の大半を聞いてなかったので、裂邪には何がなんだかさっぱりだったが、
奈海がポケットから10円玉を出した瞬間察したようだ。

(奈海>コックリさんコックリさん、「下水道に住む白いワニ」の居場所を教えてください。
(コイン>はぁーい!

コインが10円玉に入り、奈海がそれを握り締めて唱えると、何かを感じとったようだ。

(正義>よし、追おう!
(裂邪>待て。 どうせなら下水道に入っちまおうぜ。

裂邪は懐中電灯を光らせてみせた。




下水道―――そこは殆ど闇の世界。 マンホールの隙間から差す光も僅かなものであり、
懐中電灯しか頼れるものは無かった。
響き渡るのはネズミと思しき生き物の声と、流れる汚水の音。 そして何より・・・

(一同>くっさぁ!
(大王>不便だな、人間は。
(シェイド>全クダ。
(裂邪>黙れ! 後で都市伝説にも効くような悪臭をネットで調べ尽くしてやる!

吼えちらかす裂邪は、奈海と勇弥が変な目で見ていた事に気がつかない。
文句を響かせながらも、彼等は奈海が示す方向に、懐中電灯で照らし出される通路を歩いていった。

(シェイド>[トコロデ裂邪、何故コノ後ニ及ンデ彼等ニ手ヲ貸スノダ?]
(裂邪>[「手を貸す」ゥ?違うわバーカ!お前が役に立たないから「利用」してんだ!
    それに、いずれ敵にまわるかも知れんからな。お手並み拝見っつう奴だ。]
(シェイド>[オ前ノヨウナ悪ニ磨キノカカッタ小学生ハ世界中何処探シテモイナイダロウナ。]
(裂邪>[褒め言葉として受け取っとくよ。]

その時、奈海が「近い」と言ったのが聞こえた。4人が若干足早になる。 暫く歩くと、奈海の足が止まった。

ポチャンッ バシャバシャ!

(裂邪>ネズミじゃないな。
(シェイド>アァ、イルゾ。

裂邪が水音のする方向へ光を向ける。 案の定、そこには白い巨大な影があった。

(正義>いた! みんな、行くよ!
(シェイド>裂邪、我々モ―――
(裂邪>[待て。 お手並み拝見だと言ったろう?]

シェイドを制止した裂邪。 しかし彼はまだ知らなかった。
こんなところで、「ヒーローごっこ」を拝まされるとは、微塵も・・・

(勇弥>『勇気』と『知性』の伝説融合、ブレイブ・レジェンド!
(正義>『正義』と『剣術』の伝説融合、ジャスティス・レジェンド!
(大王>こ、『黒雲』と『奇跡』の伝説融合、キング・レジェンド・・・
(奈海>『波間』と『魅惑』の伝説融合、オーシャン・レジェンド!
(コイン>『硬貨』と『記憶』の伝説融合、フォックス・レジェンド!
(一同>5人合わせて、レジェンド・ファイブ!
(大王>・・・イブ。

裂邪は呆気にとられていた。 今の裂邪の気持ちを例えるならば、
「ロイヤルドラムクラウン7連散弾ブリキング大砲」を放とうとして一切弾が出てこなかった時のワポルのような、
はたまた、真夜中にクラスメイトのトンチンカンが質問にやってきたが、
内容を忘れてしまっていた時の自分のような気持ちだろうか。
その表情には、呆れと怒りの両方が伺える。 そんな裂邪を放置して、彼等は白ワニに襲いかかった。

呆気にとられながらも、裂邪はしっかりと彼等の戦いを見、そして分析していた。
まずは自らの弟・黄昏正義。「恐怖の大王」は物体を生成し、
それを降らせる能力であるようだが、黒雲を発生しなければならず、必ずその分のタイムラグが生じる。
しかし、正義達に武器として剣を与えるなどが可能な為、どうやら殆どの物体を生成できるようだ。
次に日向勇弥。「電脳世界=自然界論」はかなり厄介そうだ。
この世の秩序を、データを改竄するように扱えるらしい。
例えば、空気を冷却剤無しに壁のような固体にするなど、化学的にはありえないことをやってのけるのだ。
最悪の場合、存在自体を『削除』されかねないが、
使う度に頭を押さえているところを見るに、使いすぎると負担が大きいようだ。
しかも、どちらかというとサポート寄りのようで、さほど恐怖ではない。
最後に心星奈海。彼女もまたサポート寄りであるが、
「こっくりさん」の能力で相手の次の行動を先読み出来るらしく、こちらも厄介になりそうだ。

(裂邪>[とまぁ・・・大体こんなものか。]
(シェイド>[分析完了、ト言ッタトコロカ。マダ戦ワナイノカ?]
(裂邪>[あぁ。奴らの『決定打』も見ておきたい。しかし分からない。
     友達同士でヒーローごっこなんて・・・かつての「恐怖の大王」も可哀想だ。]
(シェイド>[・・・ソモソモ人間トハアァイウモノデハナイノカ?]
(裂邪>[それが下らない。ただの馴れ合いじゃん、あれ。]
(シェイド>[オ前ノ方ガ十分可哀想ダ。]
(裂邪>[ほっとけ!]

と無駄話をしていると、動きがあった。 どうやら「恐怖の大王」が切れて雷を乱射したらしい。
直接当たりはしなかったが、白ワニは水を伝ってきた電撃で痺れて気絶しまっていたようだ。

(裂邪>[そろそろフィニッシュか。]
(シェイド>[ソノヨウダ。]
(正義>じゃあ早速起こして。
(勇弥>まずい、ここで『クレンズ・ジャスティス』だと!? 裂邪さん逃げて!
(裂邪>ハ?
(奈海>いや、ノッてるだけですから。 別に危ない要素無いです。

「ノッてる」理由もわからないし、『クレンズ・ジャスティス』さえ何なのかわからない。
もっと理解できないことが、何と正義がたった今気絶させた白ワニを、
ピシャピシャと叩いて起こしているではないか。

(裂邪>ハァ!? 何をしている! さっさと止めを刺せ!
(正義>いいかい「下水道に棲む白いワニ」。キミは飼い主に捨てられたみたいだけど――――――

そして正義は、白ワニに向かって説教を始めた。 とても長かった。

(裂邪>(バカか!? 相手は都市伝説で、しかもワニだぞ!?何やってんだ!
     ・・・まさかこの野郎、今までずっと「これ」を続けていたのか?
     今までずっと都市伝説を、止めを刺さずに説教だけしてのさばらせておいたのか!?)

段々裂邪の頭に血が上ってゆくのを、シェイドは目で見て感じていた。
説教を終えた正義は白ワニの頭を撫でていた。仲良くなったらしい。

(正義>よし、それじゃあもう帰るね。

白ワニは名残惜しそうな顔をしているが、ゆっくりと水の中へ入っていった。
そして正義は嬉しそうに、勇弥達に話す。

(正義>「もう人は襲わない」って。

この時、真っ黒な悪の実が一つ、大きな音をたてて弾けた。
汚水を漂う白ワニに背を向け、帰ろうとした正義達だったが、ここで遂に裂邪が動き出した。
ここは下水道。闇は彼等のテリトリーだ。

(裂邪>シェイド! 『闇誘拐』!
(シェイド>了解シタ。

シェイドが影にスゥーッと消えた直後、壁から無数に現れた黒い腕は、
汚水の中の白ワニを捕縛し、闇へと引きずり込もうとする。

(白ワニ>シャァァァァ! シャァァァァァ!
(裂邪>ヒハハハハ! 足掻け足掻けぇ! もがくほど闇に飲まれるぜぇ?
(正義>お、お兄ちゃん! 何をしているの!?
(裂邪>あぁ? こういう危険因子は潰すに限る!
    俺の世界征服の邪魔にもなるしなぁ! 大体お前ら甘すぎるんだよ!
    説得なんかして何になるってんだ!? 見てるとはらわたが煮えくり返りそうになる!
    「正義」ぶるのも加減にしやがれ!

裂邪が粗方吼え終えた頃、白ワニは既に闇に溶け込んでいた。

(裂邪>ウヒヒヒ・・・ご苦労シェイド。 さて、帰るとするか。

裂邪が早々に帰ろうとした時、正義が前に立ちふさがった。
その鋭い目は真っ直ぐ裂邪に向けられている。

(裂邪>何だ?
(正義>お兄ちゃんは間違っている。 この世にいるのは悪い都市伝説だけじゃないんだ!
    もしそれがわからないんだったら・・・お兄ちゃんの世界征服はボクが絶対に止める。
(裂邪>ウヒヒヒヒ・・・ヒハハハハハハ! あぁ、やれるもんならやってみろ!

そういった後、裂邪は正義にわざと体をぶつけ、足早に歩いていった。

(シェイド>[恐ロシイ敵ニナリソウダナ。]
(裂邪>[どこが?俺はあんな奴に負けない。光があるから影があるように、
     正義があるから悪があるんだ!]
(シェイド>[朝カラオ前痛イナ。]
(裂邪>[うるさい! 見てろよ正義、次俺に歯向かったら・・・弟と言えども、闇に葬ってやる!]

マンホールの蓋から出ようとした時、外から大人数の声が聞こえた。

(裂邪>ん?

僅かに空いている穴から覗いてみると、人だかりが出来ていた。

(裂邪>やばっ! 人がいる!
(シェイド>マズイノカ?
(裂邪>あいつらは知らないが、俺は人に見られるとまずい! シェイド、今すぐ『シャドーダイブ』!
(シェイド>行キ先ハ?
(裂邪>なるべく人だかりから離れたところだ。あとは歩いて帰る!
(シェイド>了解シタ。

『シャドーダイブ』とは、「太郎くん」との戦いで使っていた、影の中を移動する能力だ。
これで裂邪は、誰にも見られることなく、正義達を置き去りにして外へ出た。


マンホールから数メートル離れた先の、電柱の影から、彼等はスゥーっと現れた。

(裂邪>ぜぇ、ぜぇ・・・い、いつも思うんだが、なんで俺が疲れなきゃ、なんねぇんだ?
(シェイド>影ノ中ハ、オ前ニトッテハ「異空間」ナノダ。ソレグライノリスクハ在ル。
      シカシ、彼等ヲ置イテヨカッタノカ?
(裂邪>いいよ別に。 俺には関係ない。

ソウカ、と呟くシェイドを背に、裂邪は帰路に―――

(裂邪>おい、今何時だ?
(シェイド>ワカランガ、日ノ傾キ具合カラ考エテ・・・
(裂邪>一難去ってまた一難か! もうすぐ門限だ!
(シェイド>・・・私ハ影ニ帰ルゾ。
(裂邪>この野郎! まぁいいや、急げ!





(黄昏父>皆に話がある。

夕食時。 食事が始まって直ぐに、父が真剣そうな顔で言った。

(正義>お父さん、どうかしたの?
(黄昏父>お前達も知っているだろうが、この町には中学校が無いだろ。
     1番近いのでも大分時間がかかる。
(裂邪>あぁ、俺も丁度そのことが訊きたかったんだ。引っ越すの?
(黄昏父>実は、父さん今月転勤する事が決まったんだ。
(家族>えぇ!?
(黄昏父>最近、学校町で事件が多くてな。是非そこで勤務してほしいんだとさ。
(裂+正>学校町!?
(黄昏父>ん?何か問題でもあるか?お婆ちゃんもいるし、都合がいいだろ?
(裂+正>いや、と、特には・・・

学校町。もはや説明不要の、都市伝説とその契約者がたむろする町・・・

(黄昏母>でも、今からマサヨシを転校させるのは可哀想じゃない?
(黄昏父>そこでだ。 暫く正義はお母さんとこの町に残ってくれ。
     裂邪は俺と一緒に学校町に行く。
(正義>えぇ!?
(裂邪>え゛!?
(黄昏父>明後日にはこの町を出る予定だ。 裂邪は準備しておけよ。
     正義も寂しがるな、夏休みにでも会いにきてくれ。

残念がる正義と、それをなだめる母。 だが、裂邪はそれどころではなかった。

(裂邪>(何だと!?ただでさえ行動しづらいのに親父と二人暮らしだぁ!?
     もし神がいるんだとしたらとんでもねぇ試練だ!世界征服への道は遠い・・・)

   ...END

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