―――そう、俺の運命が決まったのはあの時だった―――
(???「らんららんららーん♪……ん?」)
―――あの時、コイツと出会ってしまった―――
(???「もしかしてキミ、都市伝説? それなら―――」)
―――たったそれだけの失態で、俺は―――
正義「どうしたの?早く帰ろうよ、大王。」
コイツは俺の契約者、[黄昏 正義 ]。小学1年生だそうだ。
大王「うるさい! お前さえいなければ、今頃俺は……。」
正義「まったく、だから『世界の支配』とかしたら、ダメだって言ってるだろ。」
大王「お前は少し欲望を持て!
金が欲しいとか、たくさん食い物を食いたいとか、あるだろ!」
正義「ボクは今のままで幸せなの。みんなが幸せだったら、それでいい。」
大王「だから!……もういい、疲れた……。」
正義「じゃあ帰ろうか。」
正義「まったく、だから『世界の支配』とかしたら、ダメだって言ってるだろ。」
大王「お前は少し欲望を持て!
金が欲しいとか、たくさん食い物を食いたいとか、あるだろ!」
正義「ボクは今のままで幸せなの。みんなが幸せだったら、それでいい。」
大王「だから!……もういい、疲れた……。」
正義「じゃあ帰ろうか。」
その日はおとなしく諦める事にした。だがいつか必ずコイツを俺の手下にしてやる。
俺はあの日を絶対に忘れない。あの日を……
俺はあの日を絶対に忘れない。あの日を……
~あの日~
俺の名は【恐怖の大王】。
「1999年7月に空から恐怖の大王が来る」という某預言者の言葉を覚えている人間はいるだろうか?
いったい何が起こるのか? その空想はやがて具現化し、この姿となったようである。
生まれてすぐに必要な事はだいたい分かっていたので、予言通り1999年7月に空から降り、世界を恐怖で包み込み、
上手くいけばまた来年、また来年とここに降りて永遠にここを支配しようと考えていた。だが……
「1999年7月に空から恐怖の大王が来る」という某預言者の言葉を覚えている人間はいるだろうか?
いったい何が起こるのか? その空想はやがて具現化し、この姿となったようである。
生まれてすぐに必要な事はだいたい分かっていたので、予言通り1999年7月に空から降り、世界を恐怖で包み込み、
上手くいけばまた来年、また来年とここに降りて永遠にここを支配しようと考えていた。だが……
降り立ったところに1人の少年がいた。
何だその輝かしい目は。どうしてくれようか検討中に。
何だその輝かしい目は。どうしてくれようか検討中に。
少年「もしかしてキミ、都市伝説?」
と、俺に問いかけてきた。確かに俺は都市伝説だが、そんなに有名なのか?
あまり知られていないものかと思ったが、とりあえず。
あまり知られていないものかと思ったが、とりあえず。
大王「そうだと言ったら、どうする気だ?」
と答えておいた。この時、もう既に選択を誤っていたのかもしれない。
少年「それならボクと、『けいやく』してよ!」
まさか『契約』の事まで知っているとは……。その言葉を聞いた時、俺は少し驚いた。
しかし、都市伝説は人間と契約すると持つ力が大幅に強化され、さらに存在を維持できるらしい。
その話をあちらから持ってくるとは、好都合だ。
しかし、都市伝説は人間と契約すると持つ力が大幅に強化され、さらに存在を維持できるらしい。
その話をあちらから持ってくるとは、好都合だ。
大王「いいだろう。契約してやる。」
あの時の俺はどうかしていたのだろうか。せめて契約者の選別ぐらいするべきだっただろう。
子供だから後で利用しやすい、とでも思っていたのだろうか。
今更悔やんでも仕方がないが、おそらくこれが生涯最大のミスとなるだろう。
子供だから後で利用しやすい、とでも思っていたのだろうか。
今更悔やんでも仕方がないが、おそらくこれが生涯最大のミスとなるだろう。
少年「やったー!よろしくね。」
大王「(何も知らずに喜びやがって)あぁ。では早速、人間に恐怖を与えにいくか。」
大王「(何も知らずに喜びやがって)あぁ。では早速、人間に恐怖を与えにいくか。」
少年「え? なに言ってるの? けいやくしたら、わるい都市伝説と たたかうんだよ?」
ありのままあの時起こった事を話そう。
その時、何も知らずに喜んでいたのは 俺 だった。
大王「はァ!?俺は【恐怖の大王】だぞ!? 人間に恐怖を与える大王なんだぞ!
何故そんな事しなければならないんだ!?」
少年「そんなの知らないよ。けいやくしたら、わるい都市伝説をやっつけるって[ユウヤ]くんが言ってたもん。」
大王「そんな……俺は……。」
少年「いいからもう帰るよ、『大王』。」
何故そんな事しなければならないんだ!?」
少年「そんなの知らないよ。けいやくしたら、わるい都市伝説をやっつけるって[ユウヤ]くんが言ってたもん。」
大王「そんな……俺は……。」
少年「いいからもう帰るよ、『大王』。」
こうして、俺は何もできずに2000年を迎える事となった。
~あの日/終~
その後分かったのだが、どうやら契約には重大なデメリットがあるそうだ。
それはなんと「契約者が死ぬと、契約していた都市伝説も消える」というものだそうだ。
つまり俺は今、心臓を野放しにした状態で過ごしている事になる。
俺は一生この人間を守り続けなければならない。
それはなんと「契約者が死ぬと、契約していた都市伝説も消える」というものだそうだ。
つまり俺は今、心臓を野放しにした状態で過ごしている事になる。
俺は一生この人間を守り続けなければならない。
しかし問題は他にもある。それは
この少年、正義感が強すぎる!
目の前に悪事があれば放っておけない、そんな人間なのだ。
父親が警察官とか、そんな事はどうでもいい。
普通人間というのは欲望に満ちている生き物ではないのか?
父親が警察官とか、そんな事はどうでもいい。
普通人間というのは欲望に満ちている生き物ではないのか?
無論、悪への誘惑も試みた。
―――俺の手下にしてやろう。
正義「別にボク、世界を支配する気なんかないし。」失敗。
―――なら幹部にしてやる。
正義「だーかーら、支配する気なんかないって!」失敗。
―――ではコロしてほしい人間をコロしてやろう。
正義「コロしてほしい人なんて、いないよ。」失敗。
―――お菓子を降らせてやろう。
正義「もうすぐゴハンだから いらない。」失敗。
どうすればコイツを悪の道に誘う事ができるんだ?!
物欲もない支配欲もない性欲もない。
子供だからか? 子供だからなのか?
もう心が折れそうだ。俺の世界征服の野望は、見果てぬ夢となって終わるのだろうか―――
物欲もない支配欲もない性欲もない。
子供だからか? 子供だからなのか?
もう心が折れそうだ。俺の世界征服の野望は、見果てぬ夢となって終わるのだろうか―――
―――だが!安心するな人間どもよ! いつか必ず世界を恐怖のどん底に陥れてやるからな!
正義「あ、そうそう。世界征服とかしようとしたらボクがぜったい止めるからね。」
―――世界征服への道は遠い。
第1話「後悔した日」―完―