それは、まだGW中の頃
学校町 北区 花見の名所にて
学校町 北区 花見の名所にて
「…あれ…?」
ふと、脚を止めるディラン
…人ごみの中、ふと、視界に入った子供の事が、気になったのだ
…人ごみの中、ふと、視界に入った子供の事が、気になったのだ
人形を抱えた少年
興味深そうに、屋台で作られているわたあめをじっと見つめていた
興味深そうに、屋台で作られているわたあめをじっと見つめていた
(…迷子……かなぁ…?)
少なくとも、ディランの目には、そう見えた
ただ、その少年自身には、自分が迷子であると言う考えは、持っていないように見えた
目の前の光景、自分が興味を持ったもの
そちらに意識が向いていて、それ以外は、あまり気にしていないような
ただ、その少年自身には、自分が迷子であると言う考えは、持っていないように見えた
目の前の光景、自分が興味を持ったもの
そちらに意識が向いていて、それ以外は、あまり気にしていないような
(……うぅん、それと……あの子、都市伝説、だよね……)
辺りの人間達には、あの少年が見えている者と、見えていない者がいるように見える
…幽霊や、その類の都市伝説だろうか
何かに、誰かに害をもたらすような存在には見えない
放っておいても、構わない存在であるとは思う
…幽霊や、その類の都市伝説だろうか
何かに、誰かに害をもたらすような存在には見えない
放っておいても、構わない存在であるとは思う
………それでも、放っておけないのが、ディランなのだ
彼は、自分が護るべき存在である青年を「お人好しで心配だ」と考えているが
ディラン自身も、十分にお人好しだ
彼の仲間達も、そんなディランをやや、危なっかしく見ている面があるのだが、その自覚もない
…そう言う面ばかり、主に似なくとも良いとは思うのだが
彼は、自分が護るべき存在である青年を「お人好しで心配だ」と考えているが
ディラン自身も、十分にお人好しだ
彼の仲間達も、そんなディランをやや、危なっかしく見ている面があるのだが、その自覚もない
…そう言う面ばかり、主に似なくとも良いとは思うのだが
「…ねぇ、どうしたの?」
「え?」
「え?」
なるべく、警戒させないように近づいて
ディランは、その少年に話し掛けて…
ディランは、その少年に話し掛けて…
「----っと、わっ!?」
べちゃっ
…落ちていた空き缶にけ躓いて、無様に顔から転んだ
…落ちていた空き缶にけ躓いて、無様に顔から転んだ
「……大丈夫?」
「う、うん…」
「う、うん…」
少年に声をかけられ、むくり、起き上がるディラン
……どうにもこの落ち零れ淫魔、戦闘に巻き込まれた時はさておき、普段は鈍くさい
……どうにもこの落ち零れ淫魔、戦闘に巻き込まれた時はさておき、普段は鈍くさい
「それで、僕に何か用?」
「あ…え、えぇと、その……君が、迷子みたいだった、から…」
「僕が?」
「あ…え、えぇと、その……君が、迷子みたいだった、から…」
「僕が?」
ディランの言葉に、きょとんと首をかしげる少年
ふわふわの金髪が揺れる
ふわふわの金髪が揺れる
「僕は迷子じゃないよ」
「そ、そう…?」
「ただ、一緒にいた相手は置いてきちゃったから、迷子だと思うけど…その前から迷子だったし」
「そ、そう…?」
「ただ、一緒にいた相手は置いてきちゃったから、迷子だと思うけど…その前から迷子だったし」
それは、その
両者とも迷子になっている状況のような気がするのだが…
…大丈夫、なのだろうか
両者とも迷子になっている状況のような気がするのだが…
…大丈夫、なのだろうか
「ね、それよりも、聞いていい?」
「……?なぁに?」
「あれ、食べ物なんだよね?」
「……?なぁに?」
「あれ、食べ物なんだよね?」
そう言って、少年はわたあめを指差す
ふわふわして、ほのかに甘い匂いをさせている、それ
ふわふわして、ほのかに甘い匂いをさせている、それ
「うん、そうだよ」
「へぇ…話には聞いてたけど、本当に雲みたいなんだ」
「へぇ…話には聞いてたけど、本当に雲みたいなんだ」
ふわふわと、作られて言っているわたあめに、少年は興味津々で
その様子が酷く微笑ましくて、ディランは小さく笑みをもらす
その様子が酷く微笑ましくて、ディランは小さく笑みをもらす
「…食べてみたい?」
と、言う、ディランの問いかけに
少年ははっきりと、頷いてきたのだった
少年ははっきりと、頷いてきたのだった
なお、この後
ディランがわたあめを買ってあげた直後辺りに、少年の知り合いらしい首なし騎士が現れ、若干騒動になりかけたりもしたが
それはまた、別の話……
ディランがわたあめを買ってあげた直後辺りに、少年の知り合いらしい首なし騎士が現れ、若干騒動になりかけたりもしたが
それはまた、別の話……
終わる?