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連載 - 不良教師と骨と模型-e1

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 それは、中央高校2年B組にて、宮定 操がメイド服を着せられたり、無自覚褒め殺しで褒め殺されそうになっていたりしたのと、同時刻

「あぁ、荒神先生。こちらにいらっしゃいましたか」

 職員室にて、何をするでもなくだらだらしていた荒神に、高元が声をかけてきた
 学園祭の準備期間と言うものは、教師も忙しいものだ。特に、クラス担任を持っている教師は
 何せ、生徒達の手伝いもあるのだから……まぁ、手伝わない教師もいるが、そう言う教師は基本的に生徒からはあまり好かれていない教師が多い
 世の中、そんなものだ
 荒神の場合、あまり手伝ってはいないが、頃合を見計らってジュースなりアイスなりを奢って機嫌を取る事でどうにかしている

「…何か、用か?」

 声をかけてきた高元に、荒神は短くそう答える
 ……元々、愛想などと言うものは持ち合わせていない
 幼い頃は、「母親の腹の中で、愛想を全て弟に譲ってしまったのか」などと言われるような、可愛げのない子供だった
 その愛想のなさは、荒神自身が改善しようとしなかったせいもあり、今でも変わらない
 それによって何らかの誤解を受ける事があったとしても、彼はそれを気にする事はない
 他人と馴れ合うこと事態、元々苦手なのだ

 ……とまれ
 荒神のそんな性分を知ってか知らずか、そっけない対応にも高元はあまり気にする様子なく、続ける

「荒神先生のクラスの……獄門寺君が、荒神先生を探していましたよ」
「…獄門寺が?………わかった」

 立ち上がり、職員室の外で待つ獄門寺の元に向かう
 …そこには、確かに獄門寺と、それにくっついている花子さんの姿があった
 だが

「……何だ、その姿は」
「花房から、宣伝を兼ねくるよう言われたから」

 獄門寺は、制服姿ではなく、執事服姿だった
 目立つ
 はっきり言って、目立つ
 獄門寺自身、目立つ事を好まない性格だからか、やや居心地が悪そうだ
 花子さんは、無邪気にみーみーと獄門寺にくっついていて、それである程度精神衛生面がよくなっているといった様子だ

「…それで、何の用だ」
「先生用の執事服を作るので、サイズを測りたいと女子が言っていたので」

 …………
 ………………

 沈黙
 あまり、聞きたくない単語が聞えたような

「…誰の執事服を、作るって?」
「先生のです。荒神先生の」

 ………
 認めたくない事実に、荒神はかすかに頭痛を覚えた

「……何故、俺まで執事服を着なければならない」
「せめて、呼び込みくらいはやれって事では?」

 淡々と告げてくる獄門寺
 確かに、学園祭当日は特にやる事もないし、ゆったりしているつもりだったが…
 ……少しくらいは手伝ってやっても、いい
 だが

「………せめて、執事服なしで」
「そう言われたら「却下と答えろ」と花房から言われています」

 ………
 …………
 ……………

 っだ!!と
 荒神は、即座に逃げ出した
 何が悲しくて、今年で28歳になる男が、そんなコスプレなどしなければならないのか

 …が
 そんな荒神の行動など、お見通しだったのだろうか

「逃がしませんっ!」

 っがし!
 潜んでいた小鳥遊が、荒神に組み付いてきた
 ……ちなみに、こちらはメイド服姿である
 宣伝を兼ねて着せられたか
 小鳥遊は、荒神の逃亡を阻止するようにしがみ付き…

「………」

 むんず
 ぺいっ

「あ」

 が
 あっさりと荒神に引き剥がされて
 荒神は、再び逃亡を開始した

「……体格差、か」
「ご、獄門寺君っ!?悟ったように言わないでっ!?」

 ちょっぴり、傷ついた様子の小鳥遊
 悪かった、と獄門寺が淡々と謝る

 …そう
 身長180超えの荒神と、身長が150㎝あるかないかの小鳥遊
 ……たとえ、組み付いたとしても、力の差は歴然で

 とりあえず、逃がすつもりはないのだろうか
 獄門寺と小鳥遊は、そのまま荒神を追いかけ始めた

「………あ、あのクラスの担任だったら、私があの恰好をさせられたんだろうか…」

 そのほのぼのな様子を見送りながら
 思わず、高元はそう呟いたのだった





続くかどうかわからない




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