「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-56

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 …苦しそうだった呼吸が、穏かになっていく
 顔色も、まだ悪いが…少しは、マシになっただろうか

「……毒に関しては、これで問題ないでしょう」
「本当ですか?」

 はい、と在処の問いに答える黒服…大門 大樹
 幸運にも、大門家に着く前に、仕事回りの最中だった大樹と遭遇できたのだ
 即座に、ユニコーンの角の粉末で、愛華の毒を解毒
 …何とか、一命は取り留めたらしい

「しかし、体力を消耗していますし…きちんとした治療を受けた方が良いでしょう。病院の手配をします」

 愛華は、「組織」所属の契約者だ
 それに、都市伝説との戦闘で負った傷が衰弱の原因
 …「組織」管轄の病院に回すべきだ
 大樹は、「組織」に連絡をとり、回収班に愛華を病院へ連れて行くよう、指示を出す

「…あの」
「何でしょう?」
「病院、私もついていっていいですか?…関わった以上、心配ですし」

 在処の言葉に…大樹は一瞬、答えに悩む
 …もう、在処は「組織」とは関係ない
 「組織」に所属していた記憶も、彼女の中には残っていないのだから
 しかし…「組織」に関わる事で、記憶が蘇る可能性もある
 それが、在処の心を壊してしまう可能性は、否定できない

 …だが
 在処は、真剣な表情だ
 断る事も、できそうにない

 …「組織」管轄とは言え、表向きは普通の病院だ
 ただ、少々「不自然な病気や怪我」でも問題なく対応してくれると言うだけ
 ……問題は、ないか

「わかりました。すぐに人がきますから。そちらに付いていってください」
「はい」

 こくり、頷く在処

 ……あぁ、そうだ
 広瀬 宏也にも、連絡を取るべきだろう
 大樹は、そう判断した
 春風 愛華は、彼が担当している契約者だ
 彼女がこのような事態に巻き込まれたのならば、彼にも連絡を取るべきだろう


 …大樹のこの判断は、通常ならば、間違ってはいなかった


 通常、ならば




to be … ?





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