ある都市の歩道で、少女が誰かに見られている感覚を受けた。しかし、辺りを見ても、その誰かを見付ける事は出来なかった。
「………?」
それもその筈、彼女――美咲を見ていた人物は、其処から遠く離れた場所に居るのだから。
「――――見付けた」
テーブルに広げられている地図の上で、指を動かしていた黒服の女性が呟いた。
地図と一緒にテーブルにあるのは「組織」で使用されている報告書で、その表題は『七人みさきの概要』。
そう。彼女が見付けたと言ったのは、《七人みさき》の契約者……美咲の居所である。
地図と一緒にテーブルにあるのは「組織」で使用されている報告書で、その表題は『七人みさきの概要』。
そう。彼女が見付けたと言ったのは、《七人みさき》の契約者……美咲の居所である。
「もしもし、私です。はい、その通りです…補足しました」
『む、そうか。良くやった。……予想よりも速かったな』
『む、そうか。良くやった。……予想よりも速かったな』
それを、リーダー格の男に伝えて返って来たのがその言葉だった。
と言うのも、発見にはあと2日ほどは時間が掛かるであろうと、男は考えていたのだ。
彼女の能力ならば見付けるのは確実だろうと、信頼をしていたが、此処まで速いとは意外だったらしい。
と言うのも、発見にはあと2日ほどは時間が掛かるであろうと、男は考えていたのだ。
彼女の能力ならば見付けるのは確実だろうと、信頼をしていたが、此処まで速いとは意外だったらしい。
「自分でも、そう思いますよ。それで、《超能力捜査》で視た限りでは」
『いや、言わなくていい。コチラに呼ばせて貰う』
「分かりました」
『いや、言わなくていい。コチラに呼ばせて貰う』
「分かりました」
自分の都市伝説《超能力捜査》の結果を女性が話そうとするが、電話の男は自分の所に来て話せと遮る。
これには、他の連中も呼んで一緒に聞かせようと言う、男の意図が有った。
彼女の方もその意図に気付き、自分が抱いた《七人みさき》の行動に対して感じた疑念を聞くのに、それは都合が良かった。
携帯の通話を切り、待つ。電話の男の都市伝説が発動するのを。
これには、他の連中も呼んで一緒に聞かせようと言う、男の意図が有った。
彼女の方もその意図に気付き、自分が抱いた《七人みさき》の行動に対して感じた疑念を聞くのに、それは都合が良かった。
携帯の通話を切り、待つ。電話の男の都市伝説が発動するのを。
~~♪♪~~~♪~~~♪♪♪~~~~~
切ったばかりの携帯から着信音が鳴り、表示されたのは「NO BADY」。
それを確認し通話ボタンを押し、耳にあてる。しかし、電話の向こうからは、何の音も聞こえる様子は無い。
変わりに、彼女は自分の体が伸びる様な感覚に襲われ意識を失った――――。
それを確認し通話ボタンを押し、耳にあてる。しかし、電話の向こうからは、何の音も聞こえる様子は無い。
変わりに、彼女は自分の体が伸びる様な感覚に襲われ意識を失った――――。
「………ん、っと。着きましたか」
「起きたか」
「えぇ、起きましたよ。それにしても、転移の際に一々気絶してしまうのも不便なモノですね」
「そこは我慢してくれ、としか言いようが無いな」
「起きたか」
「えぇ、起きましたよ。それにしても、転移の際に一々気絶してしまうのも不便なモノですね」
「そこは我慢してくれ、としか言いようが無いな」
目を覚ました《超能力捜査》の女性に映ったのは、先程まで自分が居た部屋と全く違う場所だった。
そこは、自分達のグループが会議にしようする部屋で、自身も座っている真ん中にある円卓が、存在感を放っている。
そんな彼女に声を掛けたのは、一人だけ気絶してなかった、彼女達をこの場に転移させたこの部屋の主であるおっさん。
彼らにとって、お約束と成っている男の能力に対する不満を漏らし、周りを見る。
彼女と同じ様に、気絶して座っている者たちもいるが、席が全て埋まっている様子は無い。恐らく、他の用事――「組織」本来の仕事等――が有るのだろう。
そこは、自分達のグループが会議にしようする部屋で、自身も座っている真ん中にある円卓が、存在感を放っている。
そんな彼女に声を掛けたのは、一人だけ気絶してなかった、彼女達をこの場に転移させたこの部屋の主であるおっさん。
彼らにとって、お約束と成っている男の能力に対する不満を漏らし、周りを見る。
彼女と同じ様に、気絶して座っている者たちもいるが、席が全て埋まっている様子は無い。恐らく、他の用事――「組織」本来の仕事等――が有るのだろう。
「くふぁあ……」「……くあ~」「……んにゅ」
そうこうしている内に、他の連中も目を覚ます。
「よし、居る連中は全員起きたな。始めようか」
「居ねぇのは、獣隊のちびっ子と刃ブラシの2人か? 集まった方だな、で? 2人の事で話し聞いてる奴いるか?」
「あの子は、確か《コカトリス》か《バジリスク》の捕獲任務だった筈よ。刃ブラシも、暗殺関係の仕事でも有るんじゃない?」
「小学生に何て任務をとは思うし、暗殺などしなければならないとは頭が痛いが、2人のスキル的に妥当だろうな。……それでは、話してくれ」
「居ねぇのは、獣隊のちびっ子と刃ブラシの2人か? 集まった方だな、で? 2人の事で話し聞いてる奴いるか?」
「あの子は、確か《コカトリス》か《バジリスク》の捕獲任務だった筈よ。刃ブラシも、暗殺関係の仕事でも有るんじゃない?」
「小学生に何て任務をとは思うし、暗殺などしなければならないとは頭が痛いが、2人のスキル的に妥当だろうな。……それでは、話してくれ」
今回集まらなかった、2名に関しての話題が一通り流れた所で、《超能力捜査》の女黒服に皆の注目が集まった。
コホン、とワザとらしく言いながら彼女は自分の調べた結果を言う。
コホン、とワザとらしく言いながら彼女は自分の調べた結果を言う。
「結論から言いますが、《七人みさき》は学校町に向かって来て居ます。ただの通過点なのか、目的が有るのかは分かりませんでしたが」
「ふむ。来る理由は分らないが、来るのは確実と言う事か。……厄介だな、学校町だと「組織」の力が効きにくい。その上、他所の都市伝説集団に討伐されるとも限らん。その前に、行動を起こす必要があるな」
「そーなるな。んで、何処で接触するんだ? お前の事だ、考えてあるんだろ」
「ふむ。来る理由は分らないが、来るのは確実と言う事か。……厄介だな、学校町だと「組織」の力が効きにくい。その上、他所の都市伝説集団に討伐されるとも限らん。その前に、行動を起こす必要があるな」
「そーなるな。んで、何処で接触するんだ? お前の事だ、考えてあるんだろ」
学校町の現状をそれなりに知っている彼らは、そこに美咲が向かっている事に、面倒臭そうな顔をする。
流石の《七人みさき》と言えども、「首塚」や「怪奇同盟」を初めとした集団と関わって無事に済むとは思えないからだ。
仮に、仮にだ。これらの集団とやり合うだけの力が有る場合、《七人みさき》は《マ神》や《夢の国》と匹敵する可能性があると言えてしまう。
そんな事に成っては、自分達が捕縛するのも難しくなってしまう。学校町に入る前に済まそうと言うのは、至極当然な判断なのだろう。
では、何処で行動を起こすのか? それを尋ねる。
流石の《七人みさき》と言えども、「首塚」や「怪奇同盟」を初めとした集団と関わって無事に済むとは思えないからだ。
仮に、仮にだ。これらの集団とやり合うだけの力が有る場合、《七人みさき》は《マ神》や《夢の国》と匹敵する可能性があると言えてしまう。
そんな事に成っては、自分達が捕縛するのも難しくなってしまう。学校町に入る前に済まそうと言うのは、至極当然な判断なのだろう。
では、何処で行動を起こすのか? それを尋ねる。
「まぁ、一応は。そもそも、場所については、界管が能力を使えば良いだけですし」
「んあ~~。確かに、リーダーの都市伝説ってやっぱスゲェな。異世界への移動に、少しだけど時間を戻せるんだろ」
「少し違うな。時間を戻すのでは無く、少し前の時間軸に移動させるだけだ、1日以内ならな。既に起こった事を変えられはしないさ」
「んあ~~。確かに、リーダーの都市伝説ってやっぱスゲェな。異世界への移動に、少しだけど時間を戻せるんだろ」
「少し違うな。時間を戻すのでは無く、少し前の時間軸に移動させるだけだ、1日以内ならな。既に起こった事を変えられはしないさ」
界管とこの集団内での愛称で呼ばれた、部屋の主のおっさんが、さり気無くチートな力を語る。
「この話はこれで終ろう。さて、次の話題に移らせて貰う」
「まぁ。一々集まらなくても、良い話だったからな。ここからが、本題って事か」
「まぁ。一々集まらなくても、良い話だったからな。ここからが、本題って事か」
自分の都市伝説の説明が億劫になったのか。または、はぐらかす為か、おっさんは話を変える。
実際には、自分の能力の全容を把握しきれていない事がその理由なのだが。
実際には、自分の能力の全容を把握しきれていない事がその理由なのだが。
「そうなるな。皆はCOAと言う、ゲームを知っているか?」
「遊んでいる人間が、取り込まれるって噂のか? なら、知ってるが」
「遊んでいる人間が、取り込まれるって噂のか? なら、知ってるが」
返事をした男だけでなく、他の者も聞いた事が有ると言うリアクションを取っている。
その様子を見て、説明の手間が省けたと、おっさんは話を進め始めた…………。
その様子を見て、説明の手間が省けたと、おっさんは話を進め始めた…………。
続く