どさり
また一人、倒れる
倒れるはしから、それは光の粒子となって消えていく
また一人、倒れる
倒れるはしから、それは光の粒子となって消えていく
「…くそ、数が多すぎる…!」
次から次へと現れるダンピール達
それを前に、想軌は疲労してきていた
吸血鬼でありながら、ダンピールをものともしないククージィが、無数の蝙蝠や狼に姿を変えて次々とダンピールを葬っていってはいるが、いかんせん数が多すぎるのだ
ククージィが裁ききれなかったダンピールを、想軌が相手する
想軌の背後では、せめて紗江良を護ろうと、祐樹がスタンガンを手に警戒していた
それを前に、想軌は疲労してきていた
吸血鬼でありながら、ダンピールをものともしないククージィが、無数の蝙蝠や狼に姿を変えて次々とダンピールを葬っていってはいるが、いかんせん数が多すぎるのだ
ククージィが裁ききれなかったダンピールを、想軌が相手する
想軌の背後では、せめて紗江良を護ろうと、祐樹がスタンガンを手に警戒していた
…この研究所に入り込んでから、ずっとこの状態が続いている
彼らと共にここに入り込んだ朝比奈 秀雄と、仲介者こと玄宗 直希は、今回の騒動の元凶を抑えるべく、階下へと降りている
想軌は、紗江良と祐樹をその階段の前に立たせ、自分はさらにその前に立ち。ダンピール達が階下に雪崩れ込まないよう、抑えるのに必死だ
彼らと共にここに入り込んだ朝比奈 秀雄と、仲介者こと玄宗 直希は、今回の騒動の元凶を抑えるべく、階下へと降りている
想軌は、紗江良と祐樹をその階段の前に立たせ、自分はさらにその前に立ち。ダンピール達が階下に雪崩れ込まないよう、抑えるのに必死だ
「大丈夫かの?」
やや大柄な蝙蝠…ククージィの本体が、想軌の傍まで飛んできた
あぁ、と想軌は頷いてみせる
あぁ、と想軌は頷いてみせる
「まだ、いけるさ」
「ほっほ……なら、良いのじゃがの」
「ほっほ……なら、良いのじゃがの」
ばさばさと羽ばたく蝙蝠
ダンピール達の集団を睨みつけながら、続ける
ダンピール達の集団を睨みつけながら、続ける
「…この研究所の入り口に、お前さん達の仲間らしき連中が来よったようじゃぞ」
「え?」
「……お前さん達、「組織」じゃろ?……それらしい連中が来ておるよ」
「え?」
「……お前さん達、「組織」じゃろ?……それらしい連中が来ておるよ」
祐樹には、想軌達が「組織」の一員である事をなるべく知らせたくないのか、小声で言ってくるククージィ
ククージィの一部である蝙蝠が、それを発見したらしい
…自分達以外にも、「組織」の人間が動いている?
想軌が疑問を感じた、その時
ククージィの一部である蝙蝠が、それを発見したらしい
…自分達以外にも、「組織」の人間が動いている?
想軌が疑問を感じた、その時
「伏せろっ!!!」
聞こえた叫び
自分達への注意喚起と判断、想軌は素早く伏せた
ククージィも、迫る何かを避けるように、天井近くまで飛び上がる
自分達への注意喚起と判断、想軌は素早く伏せた
ククージィも、迫る何かを避けるように、天井近くまで飛び上がる
その、直後
ぴしっ………と、空間に、ヒビが入ったように見えて
そのヒビが広がり、ダンピール達に触れた瞬間…発生した爆発に飲み込まれて命を落としていく
その一撃を避けた者達もまた、追撃のように飛んできた光の攻撃によって、あっさりと倒されていってしまう
ぴしっ………と、空間に、ヒビが入ったように見えて
そのヒビが広がり、ダンピール達に触れた瞬間…発生した爆発に飲み込まれて命を落としていく
その一撃を避けた者達もまた、追撃のように飛んできた光の攻撃によって、あっさりと倒されていってしまう
「無事か!?」
駆けつけてきたのは、高級そうな黒スーツに身を包んだ、真紅の髪の男、ゴスロリ姿の銀髪の少女と、黒髪の少女
そして、顔にツギハギの跡を持つ、黒いスーツに身を包んだ大男
エーテル、マクスウェル、ヘンリエッタ、ジェラルドだ
…紗江良の女の勘が「先ほどの空間にヒビを入れた攻撃はこの四人によるものではない」と告げてきてはいるが……特に、問題はなさそうだ
エーテル達の姿を見て、祐樹が少し、ほっとしたような表情を浮かべた、
そして、顔にツギハギの跡を持つ、黒いスーツに身を包んだ大男
エーテル、マクスウェル、ヘンリエッタ、ジェラルドだ
…紗江良の女の勘が「先ほどの空間にヒビを入れた攻撃はこの四人によるものではない」と告げてきてはいるが……特に、問題はなさそうだ
エーテル達の姿を見て、祐樹が少し、ほっとしたような表情を浮かべた、
「…無事、だったのか」
「何とかのぅ……そちらも、無事じゃったか」
「何とかのぅ……そちらも、無事じゃったか」
てとてとと、祐樹に駆け寄るヘンリエッタ
…地下へと続く、深い階段を見下ろす
…地下へと続く、深い階段を見下ろす
「………ハンニバル達はこの下、か」
「下から聞こえてきた音、もう、静かになってますねぇ」
「下から聞こえてきた音、もう、静かになってますねぇ」
そっと階段を覗いて、そう呟く紗江良
彼女の勘が、「下にはもう危険はない」と告げてきている
彼女の勘が、「下にはもう危険はない」と告げてきている
「…………様子を、見てくる」
「あ、おい!」
「あ、おい!」
想軌の静止も聞かず、階段を駆け下りていく祐樹
ククージィが、人の姿に戻りながら小さく苦笑する
ククージィが、人の姿に戻りながら小さく苦笑する
「…まぁ、危険がないなら大丈夫じゃろ、止めないでやっておくれ……あの子も、やっとわかった家族がこの下にいるとなると、いてもたってもおられんじゃろ」
「?それは、どう言う…と、言うか、お前達は門条 天地の様子を見に行っていたはずじゃ」
「?それは、どう言う…と、言うか、お前達は門条 天地の様子を見に行っていたはずじゃ」
それに、と
ちらり、想軌と紗江良に視線をやるエーテル
想軌達と同様、自分達以外に「組織」の人間が動いていた事を驚いているようだ
ちらり、想軌と紗江良に視線をやるエーテル
想軌達と同様、自分達以外に「組織」の人間が動いていた事を驚いているようだ
「色々あってのぅ」
ほっほ、と笑ってみせるククージィ
…さて
祐樹を一人で行かせたまま、という訳にもいかない
説明しながら、追うとしようか
エーテル達にこれまでの状況を説明し始めながら…ククージィもまた、会談へと足を向けた
…さて
祐樹を一人で行かせたまま、という訳にもいかない
説明しながら、追うとしようか
エーテル達にこれまでの状況を説明し始めながら…ククージィもまた、会談へと足を向けた
to be … ?