……言葉が、うまく出てこない
どうしたらいいのか、わからない
宮定のおかげで、獄門寺と共に学園祭を回るという願いは、叶った
叶った、けれど
……どうしたらいいのか、わからない
どうしたらいいのか、わからない
宮定のおかげで、獄門寺と共に学園祭を回るという願いは、叶った
叶った、けれど
……どうしたらいいのか、わからない
獄門寺の隣を歩きながら、彼女はもやもやと考え込み、ほのかに頬を赤らめ、言葉を搾り出せないで居た
…執事×2、ゴスロリメイド×1、クラシックメイド×1
そんな、相当目立つ集団となっている一行
宣伝効果はバツグンだが、同時にかなり注目を集めまくってしまう
…執事×2、ゴスロリメイド×1、クラシックメイド×1
そんな、相当目立つ集団となっている一行
宣伝効果はバツグンだが、同時にかなり注目を集めまくってしまう
「………体育館の方が、賑やかだな」
ぼそ、と小さく呟いた龍一
彼女ははっとして、そうみたいね、と頷いた
確かに、体育館の方から、賑やかな声が聞こえてくる
彼女ははっとして、そうみたいね、と頷いた
確かに、体育館の方から、賑やかな声が聞こえてくる
「あぁ、体育館では、運動系の部活がいくつか出し物やってるからな」
大体の出し物をチェックしていたらしい花房が、口を開く
「特に、「さぁ、女子バレー部のエース(美少女/ロリタイプ)のスパイクをその身で受け止めてみないか」企画がなかなか」
「何、その変態ご用達企画は」
「何、その変態ご用達企画は」
呆れたようにため息をつく宮定
……どうやって通ったんだろう、その企画
彼女も、ちょっぴり疑問を抱く
……どうやって通ったんだろう、その企画
彼女も、ちょっぴり疑問を抱く
「グラウンドでは、サッカー部の「主将のシュートを止められるか企画」やってるらしいし、クラブハウスの方でも、剣道部が面白い企画やってたぞ」
「…お前の面白いの基準については、色々と突っ込みたいところだが」
「主に美少女系や美人系の企画いやっほぅ!……って、ギブギブギブ、折れる、折れるから!?」
「折れない程度に手加減してるわよ」
「…お前の面白いの基準については、色々と突っ込みたいところだが」
「主に美少女系や美人系の企画いやっほぅ!……って、ギブギブギブ、折れる、折れるから!?」
「折れない程度に手加減してるわよ」
ぎりぎりぎりぎりぎり
…首、しまってるけど、大丈夫だろうか
手加減していると言っていたし、大丈夫なんだろう、多分
宮定に首をしめられている花房の様子に、苦笑しながら彼女はそう考えた
…首、しまってるけど、大丈夫だろうか
手加減していると言っていたし、大丈夫なんだろう、多分
宮定に首をしめられている花房の様子に、苦笑しながら彼女はそう考えた
「…そ、そう言えば、龍一、女子剣道部の主将と知り合いなんだよな?」
……え?と
花房の言葉に、きょとんとする彼女
獄門寺は、小さくため息をついている
花房の言葉に、きょとんとする彼女
獄門寺は、小さくため息をついている
「……よく知ってるな」
「いや、今日、その剣道部の出し物体験しに行った時に本人から聞いた」
「いや、今日、その剣道部の出し物体験しに行った時に本人から聞いた」
既に体験済み!?という宮定の突っ込みはさておき
…そう、だったのか
あの、いかにも和風美人という容姿の女子剣道部主将の姿を思い出し、彼女は複雑な気分になる
…そう、だったのか
あの、いかにも和風美人という容姿の女子剣道部主将の姿を思い出し、彼女は複雑な気分になる
「…昔の知り合いってだけだよ」
短く、答えている獄門寺
前髪が長いせいで、その表情は、よく見えない
前髪が長いせいで、その表情は、よく見えない
「あぁ、向こうもそう言ってたけど……お前に、聞いといてくれ、って頼まれた事があるんだが」
「………何だ」
「「どうして、剣道をやめたんだ」って」
「………何だ」
「「どうして、剣道をやめたんだ」って」
………一瞬
獄門寺が、どこまでも複雑な表情を浮かべた事に、彼女は気付き
獄門寺が、どこまでも複雑な表情を浮かべた事に、彼女は気付き
同時に
一瞬、視界が真っ赤になったような、錯覚を覚えた
一瞬、視界が真っ赤になったような、錯覚を覚えた
「……………向いてなかったからだよ」
短く、答える獄門寺
花房は何かを察したように、そうか、と言って、それ以上は尋ねようとしなかった
花房は何かを察したように、そうか、と言って、それ以上は尋ねようとしなかった
「…委員長?どうした?」
「あ……ううん、何でもない」
「あ……ううん、何でもない」
真っ赤な光景
一瞬、脳裏に浮かんだ何か
それが、何なのか
どんな、光景だったのか
一瞬、脳裏に浮かんだ何か
それが、何なのか
どんな、光景だったのか
思い出せない
思い出そうとすると、頭が、痛い
思い出そうとすると、頭が、痛い
思い出すな、と
誰かに、言われたような気がした
誰かに、言われたような気がした
「にしても、龍一も変なところで知り合い多いよな。今日、うちのクラスの店に来てたチャラチャラしたにーちゃんとか」
「……翼さんの事か?」
「そう。何か、男にモテテそうな印象を受けたけど」
「……内の店の、ハンバーグに続く人気メニューの豆腐デザートのレシピを教えてくれたのはあの人だが」
「ありがとうございます兄貴、と伝えておいてくれ」
「何、その変わり身の早さ」
「……翼さんの事か?」
「そう。何か、男にモテテそうな印象を受けたけど」
「……内の店の、ハンバーグに続く人気メニューの豆腐デザートのレシピを教えてくれたのはあの人だが」
「ありがとうございます兄貴、と伝えておいてくれ」
「何、その変わり身の早さ」
本当に、あまりにも早すぎる態度の違い
それが何だかおかしくて、笑ってしまう彼女
つられたように、獄門寺と宮定も笑って
それが何だかおかしくて、笑ってしまう彼女
つられたように、獄門寺と宮定も笑って
真っ赤な光景の記憶は
また、彼女の記憶の奥底に、深く封じ込められた
また、彼女の記憶の奥底に、深く封じ込められた
思い出す事を
彼女自身が、強く拒絶しているかの、ように
彼女自身が、強く拒絶しているかの、ように
to be … ?