中央高校、学園祭
訪問客でごった返すその廊下を、やけに目立つ姿の二人が歩いていた
しかし、学園祭中、という環境の中、その二人は特に奇異の目を向けられる事もなく、堂々と歩いていた
訪問客でごった返すその廊下を、やけに目立つ姿の二人が歩いていた
しかし、学園祭中、という環境の中、その二人は特に奇異の目を向けられる事もなく、堂々と歩いていた
「あぅあぅ。このクレープ美味しいのですよ。他人の金で食べていると思うと、なおさら美味しいのです」
「はっはっは。君はそもそも、自分で金を稼ぐなどできないだろう」
「はっはっは。君はそもそも、自分で金を稼ぐなどできないだろう」
赤いはんてんを纏った幼女と、真っ赤なマントに真っ赤なシルクハットの男性
…赤いはんてんと、赤マント
人間に近い姿をしていながら、しかし、人間ではない存在
この学園祭の無駄にハイテンションな空気は、そんな二人ですら、通常の存在として受け入れていた
…赤いはんてんと、赤マント
人間に近い姿をしていながら、しかし、人間ではない存在
この学園祭の無駄にハイテンションな空気は、そんな二人ですら、通常の存在として受け入れていた
「さて、次はどこに行くですか?」
「ふむ…花子さんの契約者である龍一のクラスに行くのは確定として。だが、その前にだな」
「体育館にだけは行かないのです」
「何故だね!?ロリのスパイクをこの身に受けるチャンスが!?」
「あぅあぅあぅあぅ、この変態めが!なのですよ」
「ふむ…花子さんの契約者である龍一のクラスに行くのは確定として。だが、その前にだな」
「体育館にだけは行かないのです」
「何故だね!?ロリのスパイクをこの身に受けるチャンスが!?」
「あぅあぅあぅあぅ、この変態めが!なのですよ」
赤マントの発言に、あきれる赤いはんてん
もっとも、赤マントの変態性に呆れながらも、赤いはんてんは彼を見捨てる事はない
…かつて契約者を失い、孤独と絶望に苦しめられた彼女を支え続けたのは、赤マントなのだから
無意識下で、彼女は赤マントに依存しているのだ
赤マントは、それにかすかに気付きながらも……完全には、気付かないようにしていた
………己に、赤いはんてんに依存される価値などないと、赤マントは考えてしまっているから
もっとも、赤マントの変態性に呆れながらも、赤いはんてんは彼を見捨てる事はない
…かつて契約者を失い、孤独と絶望に苦しめられた彼女を支え続けたのは、赤マントなのだから
無意識下で、彼女は赤マントに依存しているのだ
赤マントは、それにかすかに気付きながらも……完全には、気付かないようにしていた
………己に、赤いはんてんに依存される価値などないと、赤マントは考えてしまっているから
「だがな、赤いはんてんよ。うまくスパイクを返すと豪華景品が出るとの事だ」
「あぅ、お前は返す事よりもスパイクをその身に受ける事しか考えてないですよ。返せるはずがないのです。むしろ、顔面で受け止めるとかしそうなのですよ」
「はっはっは、相変わらず厳しいな、君は」
「あぅ、お前は返す事よりもスパイクをその身に受ける事しか考えてないですよ。返せるはずがないのです。むしろ、顔面で受け止めるとかしそうなのですよ」
「はっはっは、相変わらず厳しいな、君は」
もきゅもきゅ、ごくん
クレープを食べ終わった赤いはんてん
口の周りを拭きつつ、赤マントを見上げる
クレープを食べ終わった赤いはんてん
口の周りを拭きつつ、赤マントを見上げる
「お前は、いくら突っ込みいれても足りないのですよ。私は、そんなお前に突っ込みを入れ続けているのです。感謝しやがれなのですよ」
「…あぁ、そうだな。君には感謝しているよ」
「…あぁ、そうだな。君には感謝しているよ」
もふもふと、赤いはんてんの頭を撫でる赤マント
赤いはんてんは、その手を嫌がることはしない
赤いはんてんは、その手を嫌がることはしない
どこまでも寄り添いあいながら、どこまでも依存しあいながら
…しかし、ある一線は、決して越えない
いつまでも越える事ができないのが、この二人なのだ
…しかし、ある一線は、決して越えない
いつまでも越える事ができないのが、この二人なのだ
「……さて」
「あぅ」
「あぅ」
少しずつ、人気のない方向へと移動してきていた二人
背後の気配に、声をかける
背後の気配に、声をかける
「先ほどから我々の後をついてきていたようだが、何か用かね?」
「…え?」
「あぅあぅ、特に、そっちのお前、なのですよ。赤マントみたいな視線を私に向けてきている、お前なのです」
「…え?」
「あぅあぅ、特に、そっちのお前、なのですよ。赤マントみたいな視線を私に向けてきている、お前なのです」
くるり、二人が振り返った先には
きょとん、としている少年と、その少年に付き従う、都市伝説の気配がする少女の姿があったのだった
きょとん、としている少年と、その少年に付き従う、都市伝説の気配がする少女の姿があったのだった
シャドーマンの人に今後の展開を丸投げして終わる