アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴・DNo-17

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
 …それは、学園祭も終わり、夏休み中の事……



「…繰ちゃん?……どうかしたの?」
「え?…い、いえ、何でもないわ」

 そう…?と、少し、心配そうに首を傾げてくるディラン
 えぇい、顔が近い
 いや、実際はそんなに近くもないのだけれども、心象的に近い!

 現在、教室で二人きり状態の繰とディラン
 …何故、夏休み中の学校に、二人が来ているのか?
 部活動…では、ない
 と、なると、残り選択肢は補習授業です
 本当にありがとうございました

 英語の単位がちょっぴり危ない事になっていた繰
 英語の補習授業を受けていたのだ
 ……で
 何故、その補習授業に、英会話講師のディランが付き合っているか?

 …本来、補習授業を担当するはずだった英語教師が、離婚するかしないか瀬戸際の状態の奥さんが実家(奥さんの、じゃなくてなぜかその教師の)に帰っただかで、説得の為に追いかけていってしまったからである
 で、なぜか、ディランが代わりに担当することになったのだ
 ……押し付けられたのだろう、多分
 そう言った事を、断れない性格のようだし

 だとしても、だ
 何故、よりによって二人きりなのだ
 繰としては、そう文句の一つもいいたい状態である
 何故、よりによって自分以外に補習を受ける奴がいないかっ!?

「……?」

 もやもやしている状態の繰を、ディランは心配そうに見つめている
 …だから
 そうやって、見つめないでほしいのだ
 どうにも、学園祭のあのハプニングのせいと言うか何と言うか
 無駄に、意識してしまうから

「…具合、悪い?…今年、暑いからね……冷房、強くする?」
「いえ、大丈夫」

 そっと、手が伸ばされて…それから、逃れる
 多分、額に触れるかどうかして、体温を測ろうとしたのだろうけれど
 …勘弁、してほしい、今の状態は
 無駄に、熱くなってしまっているのを自覚している

 …あれだ
 とにかく、頭を冷やそう
 これじゃあ、勉強どころじゃないし

「…ち、ちょっと、お手洗い行ってきても、いい?逃げたりしないから」
「あ、う、うん。構わないよ」

 …よし
 頭を、冷やしてこよう
 ディランを置いて、教室を出た繰
 はぁ、と小さくため息をついて、教室を離れていった



「……うぅん」

 繰が、教室を離れていったのを見送りながら
 ディランは、一人考え込む

「…どうしたんだろ…ぼ~っとしてたように見えたけど…」

 補習を受けている間の繰の様子から、少し心配そうに呟くディラン
 体調が悪いのだろうか?とディランは考えている訳だが
 …まぁ、彼女がぼ~っとしていたのは、別の理由である
 ディラン本人は、その事実にカケラも気付いちゃいないのだが

「……それとも…………僕の教え方が悪いから、かなぁ……」

 今度は、しょんぼりし始めるディラン
 …どうにも、彼は考え込みすぎる傾向がある
 それも、自身がいかに駄目か、と言う、どこまでも後ろ向きな方向に
 ……過去のトラウマが、それに影響してしまっているのだが………これでも、まだ、マシになっている結果なのだ
 昔は、どこまでも後ろ向きで、自身を卑下してばかりで…いかにして死ぬか、そればかり考えていたから

 とまれ
 ディランは、繰の事を心配し
 なおかつ、自分の教え方で大丈夫なのだろうか?
 それを、悩む

 そうやって、悩んでいると
 …かたん、と
 教室の扉が、開かれた

「あ、繰ちゃん……?…………あれ?」

 …入ってきたのは、繰……では、ない
 一人の、女子生徒
 その姿に、ディランは首をかしげた

「えっと…………橋本さん?……どうか、したの?」

 …橋本 未冬
 中央高校2年生

 ……夏休み前の、学園祭
 そのクライマックスの、花火とキャンプファイアーの最中に………ディランに、告白してきた少女だ

 しかし、ディランはその告白を断った
 …まだ、未冬は学生であるし…………そもそも、自分は淫魔だ
 恋など、できるはずもない
 だから、その告白を受けるべきではないのだと、そう判断して
 …傷つけずに断りたかったが、あの時走り去った様子から見て、傷つけてしまった、と判断して
 どうすればいいのか、悩んでいたのだが…

 …ゆっくりと
 やや俯きながら、未冬はディランに近づいてくる

「………先生………私…先生の、事が………」
「ぁ……だ、駄目だよ。僕は、いついなくなるかわからない講師で、君は生徒だから…」
「……そんなの……関係ない……!」

 顔をあげた未冬
 その、瞳が…………赤く、光った

「っ!?」

 思わず、近づいてきた未冬から距離をとろうとしたディラン
 しかし

「え……っ」

 くんっ、と
 体に……糸が、引っかかった

 未冬の指先
 そこから…細い、細い、粘着性の糸が出ていたのだ

 それは
 まるで、蜘蛛の糸のような

「う、わっ!?」

 糸が、ディランに絡みつき、捕える

 びり……っ、と
 未冬のスカートが、破けていく
 そこから現れたのは、蜘蛛の下半身
 ぎちぎちと足を動かし、ディランに近づいていく

「じ、女郎蜘蛛……っ!?契約……してるんじゃ、なくて……とり憑かれてる………!?」

 契約した状態ではない為に気配が薄く、表に出てくるまで気付けなかった…!?
 女郎蜘蛛の姿となって、ぎちぎちと未冬はディランに接近した
 逃れようにも、蜘蛛の糸で完全に体を束縛されていて、逃亡できない
 まさしく……蜘蛛の巣に囚われた、蝶の如く

「先生は、私のもの………私が、手に入れる。誰にも渡さない、私だけのモノに……!」

 目をらんらんと光らせ、糸に囚われたディランにのしかかる未冬
 狂気交じりのその表情に、ディランは身震いする


 …どうすれば
 未冬を傷つけずに、女郎蜘蛛から開放させることが出来るか
 …そして
 繰が戻ってくるまでに……何とか、しなければ


 女郎蜘蛛と化した未冬にのしかからせた状態で、ディランは必死に思考をめぐらせるのだった




to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー