「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・頭のあったかい子-08

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「ねぇ、ちょっと、聞いてみてもいいかな?」
「何でしょうか?」

 ニーナを保護してから、数日後
 星は、何気なく、ニーナに聞いてみる事にした

「ニーナの尊敬している、エイブラハム、って人の話、聞いてみてもいい?」

 何気ない会話の端々から、彼女がその人物を酷く尊敬しているのがわかる
 ……しかし
 しかし、だ
 何故だろうか、星は、どうにもその人物が胡散臭い気がしてならないのだ

「エイブラハム司祭様の事デスか?構いませんよ」

 ぱぁ、と笑顔を浮かべてきたニーナ
 なるほど、尊敬する人の話をするのは嫌ではない、と言う事か

「エイブラハム司祭様は、素晴らしい方なのデス、私のような、身寄りの無い子供を保護し、生きる道を教えてくださっているのデス」

 …身寄りの無い子供を、か
 「組織」でも、身寄りの無い子供を保護するパターンはあるが……そのまま、契約者として子飼いに、というパターンがない訳でもない
 それと、同じようなパターンの可能性もある

「それに、エイブラハム司祭様は、奇跡の力を使う事ができるのデス。「教会」では、我らが主が使わした救世主の候補の一人とされていマス」
「…奇跡?救世主?」

 また、胡散臭いキーワードが…

「そうデス。水をぶどう酒に変えたり、石をパンに変えたり……一つのパンを、百人に分け与える事もできるのデス」
「ニーナは、それを見た事があるの?」
「はい!」

 少し誇らしげに頷くニーナ
 なるほど…彼女も、その「奇跡」の目撃者なのか

「なるほど、凄いね」
「そうでしょう!」

 自分のことでもないのに、嬉しそうなニーナ
 尊敬している人を褒められるのは、嬉しいのだろう
 そのせいか、さらに話してくれる

「それと……私は、見た事がないのデスが……死者を、蘇らせる事も、できるのだそうデス」
「……死者を?」
「はい…………いつか、その力で、お爺ちゃんと会わせてくれる、と、約束してくださっているのデス」

 ほんの一瞬、寂しそうな顔をしたニーナ
 しかし、すぐに名誉であるのだ、とでも言うような表情に変わる

 ………本当に、胡散臭い情報しか出てこない
 確実に、都市伝説能力だとは思うのだが、最後だけは嘘っぽい
 真実なのだとしたら……ヤバすぎる

「?どうかなさったのデスか?」
「ううん、何でもないよ」

 ……もしかしたら
 この子が尊敬している相手は、大変とヤバイ存在なのではないだろうか
 星は、それを強く、感じ取ってしまったのだった







to be … ?





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