「ねぇ、ちょっと、聞いてみてもいいかな?」
「何でしょうか?」
「何でしょうか?」
ニーナを保護してから、数日後
星は、何気なく、ニーナに聞いてみる事にした
星は、何気なく、ニーナに聞いてみる事にした
「ニーナの尊敬している、エイブラハム、って人の話、聞いてみてもいい?」
何気ない会話の端々から、彼女がその人物を酷く尊敬しているのがわかる
……しかし
しかし、だ
何故だろうか、星は、どうにもその人物が胡散臭い気がしてならないのだ
……しかし
しかし、だ
何故だろうか、星は、どうにもその人物が胡散臭い気がしてならないのだ
「エイブラハム司祭様の事デスか?構いませんよ」
ぱぁ、と笑顔を浮かべてきたニーナ
なるほど、尊敬する人の話をするのは嫌ではない、と言う事か
なるほど、尊敬する人の話をするのは嫌ではない、と言う事か
「エイブラハム司祭様は、素晴らしい方なのデス、私のような、身寄りの無い子供を保護し、生きる道を教えてくださっているのデス」
…身寄りの無い子供を、か
「組織」でも、身寄りの無い子供を保護するパターンはあるが……そのまま、契約者として子飼いに、というパターンがない訳でもない
それと、同じようなパターンの可能性もある
「組織」でも、身寄りの無い子供を保護するパターンはあるが……そのまま、契約者として子飼いに、というパターンがない訳でもない
それと、同じようなパターンの可能性もある
「それに、エイブラハム司祭様は、奇跡の力を使う事ができるのデス。「教会」では、我らが主が使わした救世主の候補の一人とされていマス」
「…奇跡?救世主?」
「…奇跡?救世主?」
また、胡散臭いキーワードが…
「そうデス。水をぶどう酒に変えたり、石をパンに変えたり……一つのパンを、百人に分け与える事もできるのデス」
「ニーナは、それを見た事があるの?」
「はい!」
「ニーナは、それを見た事があるの?」
「はい!」
少し誇らしげに頷くニーナ
なるほど…彼女も、その「奇跡」の目撃者なのか
なるほど…彼女も、その「奇跡」の目撃者なのか
「なるほど、凄いね」
「そうでしょう!」
「そうでしょう!」
自分のことでもないのに、嬉しそうなニーナ
尊敬している人を褒められるのは、嬉しいのだろう
そのせいか、さらに話してくれる
尊敬している人を褒められるのは、嬉しいのだろう
そのせいか、さらに話してくれる
「それと……私は、見た事がないのデスが……死者を、蘇らせる事も、できるのだそうデス」
「……死者を?」
「はい…………いつか、その力で、お爺ちゃんと会わせてくれる、と、約束してくださっているのデス」
「……死者を?」
「はい…………いつか、その力で、お爺ちゃんと会わせてくれる、と、約束してくださっているのデス」
ほんの一瞬、寂しそうな顔をしたニーナ
しかし、すぐに名誉であるのだ、とでも言うような表情に変わる
しかし、すぐに名誉であるのだ、とでも言うような表情に変わる
………本当に、胡散臭い情報しか出てこない
確実に、都市伝説能力だとは思うのだが、最後だけは嘘っぽい
真実なのだとしたら……ヤバすぎる
確実に、都市伝説能力だとは思うのだが、最後だけは嘘っぽい
真実なのだとしたら……ヤバすぎる
「?どうかなさったのデスか?」
「ううん、何でもないよ」
「ううん、何でもないよ」
……もしかしたら
この子が尊敬している相手は、大変とヤバイ存在なのではないだろうか
星は、それを強く、感じ取ってしまったのだった
この子が尊敬している相手は、大変とヤバイ存在なのではないだろうか
星は、それを強く、感じ取ってしまったのだった
to be … ?