「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・翡翠色の目の司祭-09

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 雪降る夜空を、ソリが駆ける
 裂邪とミナワが載っていたソリ
 そこに、カインも乗り込んだ状態
 …スペースが狭いからと、ミナワが裂邪の膝に座っていたりする事実はまぁおいておいて、だ

「すまない、無理を言って」
「いや、いいよ。地上走るよか早いし……都市伝説の気配、探れないんだろ?」
「…本当に、すまない」

 深々と、カインは裂邪達に頭を下げる
 カインには、都市伝説の気配を探るような能力はないのだ
 この広い学校街でカラミティを探すには、どうしても裂邪達に頼らざるを得ないのだ

「ちなみに、あの魔法使いが見つかったら、どうすればいいんだ?」
「…できる限り、近づいてもらえる、だろうか?相手に声が届けば、それでいいんだが…」

 いざとなれば、殴れる距離の方がいい
 できれば、暴力沙汰にはしたくないが

「ソレニシテモ、「友人」カ」
「…?それが、何か?」

 シェイドの呟きに、小さく首をかしげるカイン
 ちゃり、と、その拍子に、首から下げていた聖印が、小さく音を立てる

「イヤ、ドノヨウナキッカケデ、アノヨウナ性格ノ男ト友人ニナッタノカ、ト思ッテナ」
「別に、たいしたキッカケがあった訳でもない。友人になるのに、特別なキッカケが必要とも限らないだろう?」
「まぁ、そうだけど……ほら、あの魔法使いのにーちゃん、性格凄いから」

 あぁ、と裂邪の言葉に、小さく苦笑するカイン
 ……やはり、カラミティはそのように見られているのか

「お前達が、カラミティをどのように認識しているのか、詳しくは知らない。だが、カラミティは、別に残忍な性格ではないぞ?」
「「「え?」」」

 裂邪とミナワとシェイドのセリフが、見事にかぶった
 …それは、そうだろう
 この三人は、K-No.0の騒動の時に…カラミティの行動を、言動を、見ていて、聞いているのだから

「…そこまで、カラミティは残忍に見えるか?」
「あー、うん、その……色々と」

 色々と思い出し、うっかり、吐きそうになる裂邪
 …あれは、グロテスクだった
 それを、楽しそうにけらけら笑って実行していたカラミティ
 どうしても、残忍なイメージがぬぐえない

「あいつは、別に残忍ではないよ、ただ、子供なんだ」
「子供特有の残酷さ、って奴か。カエルの尻に爆竹詰めたり、蟻の巣に熱湯流し込むような」
「…この国の子供の残酷さはそのようなものなのか。まぁ、そう言う事なんだが」

 理夢の言葉に、頷くカイン
 カインから見れば、カラミティは精神が子供なだけだ
 精神が子供だからこそ、平気で残酷な行動をとってしまうし、酷く我侭
 ただ、それだけ
 別に、残忍な性格であるとは思えないのだ
 それに

「……それに。あいつは、ただ、寂しがりなだけだから」

 その言葉は、どこか、呟くようなセリフで
 裂邪達の耳に入ったかどうかは、わからない

「……旦那!見つけやしたぜ!」

 直後
 やや、ソリよりも先行して飛んでいたウィルが声をあげた

 …いた
 学校街の、ほぼ中央
 その上空で、アムドゥシアスに乗ったカラミティが、杖を掲げている
 その杖の先端から、光が飛び出して

「-----っ!!」

 その、光が
 一瞬、学校町の上空全体を覆った

 何かが降ってくるであろう事を予測し、目を閉じる裂邪達
 そんな、裂邪達に

 こつん、と
 それが、降ってきた

「へ?」

 こつん
 こつん、こつん

「痛っ……何だ、こりゃ」

 こつん、こつん
 それは、ぱらぱら、ぱらぱら
 空から、沢山降ってくる

 それは、小さな、小さな…

「……コンペイトウ?」

 掌に落ちた来たそれを見て、思わず、カインは口にする


 そう
 それは、コンペイトウ
 星のような形をした、甘い甘い、お菓子


 ぱらぱら
 ぱらぱらと
 学校街、全体に
 小さな星の甘いお菓子が、一斉に降り注ぎ続けた









to be … ?




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