雪降る夜空を、ソリが駆ける
裂邪とミナワが載っていたソリ
そこに、カインも乗り込んだ状態
…スペースが狭いからと、ミナワが裂邪の膝に座っていたりする事実はまぁおいておいて、だ
裂邪とミナワが載っていたソリ
そこに、カインも乗り込んだ状態
…スペースが狭いからと、ミナワが裂邪の膝に座っていたりする事実はまぁおいておいて、だ
「すまない、無理を言って」
「いや、いいよ。地上走るよか早いし……都市伝説の気配、探れないんだろ?」
「…本当に、すまない」
「いや、いいよ。地上走るよか早いし……都市伝説の気配、探れないんだろ?」
「…本当に、すまない」
深々と、カインは裂邪達に頭を下げる
カインには、都市伝説の気配を探るような能力はないのだ
この広い学校街でカラミティを探すには、どうしても裂邪達に頼らざるを得ないのだ
カインには、都市伝説の気配を探るような能力はないのだ
この広い学校街でカラミティを探すには、どうしても裂邪達に頼らざるを得ないのだ
「ちなみに、あの魔法使いが見つかったら、どうすればいいんだ?」
「…できる限り、近づいてもらえる、だろうか?相手に声が届けば、それでいいんだが…」
「…できる限り、近づいてもらえる、だろうか?相手に声が届けば、それでいいんだが…」
いざとなれば、殴れる距離の方がいい
できれば、暴力沙汰にはしたくないが
できれば、暴力沙汰にはしたくないが
「ソレニシテモ、「友人」カ」
「…?それが、何か?」
「…?それが、何か?」
シェイドの呟きに、小さく首をかしげるカイン
ちゃり、と、その拍子に、首から下げていた聖印が、小さく音を立てる
ちゃり、と、その拍子に、首から下げていた聖印が、小さく音を立てる
「イヤ、ドノヨウナキッカケデ、アノヨウナ性格ノ男ト友人ニナッタノカ、ト思ッテナ」
「別に、たいしたキッカケがあった訳でもない。友人になるのに、特別なキッカケが必要とも限らないだろう?」
「まぁ、そうだけど……ほら、あの魔法使いのにーちゃん、性格凄いから」
「別に、たいしたキッカケがあった訳でもない。友人になるのに、特別なキッカケが必要とも限らないだろう?」
「まぁ、そうだけど……ほら、あの魔法使いのにーちゃん、性格凄いから」
あぁ、と裂邪の言葉に、小さく苦笑するカイン
……やはり、カラミティはそのように見られているのか
……やはり、カラミティはそのように見られているのか
「お前達が、カラミティをどのように認識しているのか、詳しくは知らない。だが、カラミティは、別に残忍な性格ではないぞ?」
「「「え?」」」
「「「え?」」」
裂邪とミナワとシェイドのセリフが、見事にかぶった
…それは、そうだろう
この三人は、K-No.0の騒動の時に…カラミティの行動を、言動を、見ていて、聞いているのだから
…それは、そうだろう
この三人は、K-No.0の騒動の時に…カラミティの行動を、言動を、見ていて、聞いているのだから
「…そこまで、カラミティは残忍に見えるか?」
「あー、うん、その……色々と」
「あー、うん、その……色々と」
色々と思い出し、うっかり、吐きそうになる裂邪
…あれは、グロテスクだった
それを、楽しそうにけらけら笑って実行していたカラミティ
どうしても、残忍なイメージがぬぐえない
…あれは、グロテスクだった
それを、楽しそうにけらけら笑って実行していたカラミティ
どうしても、残忍なイメージがぬぐえない
「あいつは、別に残忍ではないよ、ただ、子供なんだ」
「子供特有の残酷さ、って奴か。カエルの尻に爆竹詰めたり、蟻の巣に熱湯流し込むような」
「…この国の子供の残酷さはそのようなものなのか。まぁ、そう言う事なんだが」
「子供特有の残酷さ、って奴か。カエルの尻に爆竹詰めたり、蟻の巣に熱湯流し込むような」
「…この国の子供の残酷さはそのようなものなのか。まぁ、そう言う事なんだが」
理夢の言葉に、頷くカイン
カインから見れば、カラミティは精神が子供なだけだ
精神が子供だからこそ、平気で残酷な行動をとってしまうし、酷く我侭
ただ、それだけ
別に、残忍な性格であるとは思えないのだ
それに
カインから見れば、カラミティは精神が子供なだけだ
精神が子供だからこそ、平気で残酷な行動をとってしまうし、酷く我侭
ただ、それだけ
別に、残忍な性格であるとは思えないのだ
それに
「……それに。あいつは、ただ、寂しがりなだけだから」
その言葉は、どこか、呟くようなセリフで
裂邪達の耳に入ったかどうかは、わからない
裂邪達の耳に入ったかどうかは、わからない
「……旦那!見つけやしたぜ!」
直後
やや、ソリよりも先行して飛んでいたウィルが声をあげた
やや、ソリよりも先行して飛んでいたウィルが声をあげた
…いた
学校街の、ほぼ中央
その上空で、アムドゥシアスに乗ったカラミティが、杖を掲げている
その杖の先端から、光が飛び出して
学校街の、ほぼ中央
その上空で、アムドゥシアスに乗ったカラミティが、杖を掲げている
その杖の先端から、光が飛び出して
「-----っ!!」
その、光が
一瞬、学校町の上空全体を覆った
一瞬、学校町の上空全体を覆った
何かが降ってくるであろう事を予測し、目を閉じる裂邪達
そんな、裂邪達に
そんな、裂邪達に
こつん、と
それが、降ってきた
それが、降ってきた
「へ?」
こつん
こつん、こつん
こつん、こつん
「痛っ……何だ、こりゃ」
こつん、こつん
それは、ぱらぱら、ぱらぱら
空から、沢山降ってくる
それは、ぱらぱら、ぱらぱら
空から、沢山降ってくる
それは、小さな、小さな…
「……コンペイトウ?」
掌に落ちた来たそれを見て、思わず、カインは口にする
そう
それは、コンペイトウ
星のような形をした、甘い甘い、お菓子
それは、コンペイトウ
星のような形をした、甘い甘い、お菓子
ぱらぱら
ぱらぱらと
学校街、全体に
小さな星の甘いお菓子が、一斉に降り注ぎ続けた
ぱらぱらと
学校街、全体に
小さな星の甘いお菓子が、一斉に降り注ぎ続けた
to be … ?