アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴・DNo-20a

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
 ---げほげほと、咳き込んでいる声がした
 慌てて視線をやれば、ディランが大量に血を吐き出している
 骨が、内臓に刺さっているのかもしれない
 いかに都市伝説とはいえ、早く治療すべきだろう

 苦しむディランのその姿に……ニーナは一瞬、己の記憶に違和感を覚えた
 気のせいだ、と切り捨てようとするが…しかし、一度生まれた違和感は、そう簡単には消えてくれない


『またね、ニーナちゃん』


「………っ」

 脳裏に、記憶が蘇る
 己の記憶とは、矛盾した、記憶が


『うん、僕は大丈夫だけど………気をつけてね、バーナード。そのお仕事が終わったら、ニーナちゃんと、ゆっくり暮らすんでしょう?』


 …何故
 何故、この淫魔が、親しげに、祖父と話していた?


『あぁ、わかってる、気をつけるさ……お前が、辛いの我慢して話してくれた事、無駄にしたかぁねぇからな』


 何故、祖父は
 淫魔と、親しげに話しているのだ?


 覚えのある記憶が、フラッシュバックする
 血塗れで倒れている祖父
 虫の息の祖父を、誰かが踏みつけている

 …違う
 自分が覚えている記憶と、違う

 血塗れの祖父
 それは、同じ
 だけれども

 祖父を
 踏みつけているのは
 誰??


「-----------っ!!」

 痛い
 痛い、痛い、痛い
 記憶の矛盾
 何かがおかしい

 しかし、それに気付けない
 気付きかけているけれど、思い出せない


 思い出したら
 自分が、壊れてしまうような……


 いや
 もう、思い出しかけている
 祖父を踏みつけ、自分を見下してきていたの、は


「……う」
「ニーナ?」

 カタカタと、震え出したニーナ
 ウッドドック伝説が、小さな木の十字架へと戻る……ニーナの精神が、不安定になったせいだ

 カタカタ、カタカタと
 ニーナは己の頭を抱えて、震え続けている

 思い出しかけている、記憶を否定するように
 こんなものが真実であるはずがない、と否定するように

「…う、違うっ!違う、違う、違うっ!!そんな訳、ない、エイブラハム司祭様が………あんなこと、するはずないっ!!」
「………っ!!」

 エイブラハム
 その、名前に……吐血が一旦収まり、呼吸を整えていたディランが…びくり、と体を跳ねらせて、反応した
 だが、その反応は、ニーナの激しい変化の前に隠されてしまって

「いや、違う……嘘、嘘、嘘!!!そんな訳ないっ!!」
「……ニーナ!?」


 蘇りかけた記憶を、否定するように
 蘇りかけた記憶から、逃げ出すように

 ニーナは叫び、路地裏を飛び出した




「……っと!?」

 突然、路地裏から飛び出してきた、小さな人影
 それにぶつかりそうになって、慌ててヘンリーは数歩、後ろに引いた
 続けて飛び出してきた黒い影が、小さな人影を追いかけていったのが、見えた

「…ニーナ?どうして、学校街に…?」

 その、小さな人影が
 自分が知っている少女であった事実に、首をかしげながら
 ヘンリーは、ニーナが飛び出してきた路地裏に、何気なく視線をやって…

 感じた、血の匂いに
 倒れている、その人に
 青ざめながら、慌てて駆け寄る

「ディランさん!?」
「先生!?……先生、どうしたの、先生っ!!」

 倒れているディランの傍らで、少女(ヘンリーの直感的に、100%乙女)が必死にディランに声をかけている
 ……だが、その声は、ディランに届いていないようで

「………い」

 青ざめた、表情で
 小さく、血をはきながら……ディランは、何か、小さな声で呟いている

「……ごめんな、さい……」

 それは
 過去の傷を、抉られたような
 そんな、震えた。声

「御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい………」

 何度も、何度も、何度も、何度も、何度も
 まるで、壊れた人形のように
 ディランは、誰かに、何かに向かって
 謝罪の言葉を、繰り返し続けていた








to be … ?





タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー