「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・救世主候補-05

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だれでも歓迎! 編集
 足を止める
 ……妙な気配がする
 そんな予感がしたのだ

 学校町には、都市伝説が多い
 ゆえに、都市伝説の気配は町中いたるところにある
 ただ…

(……気配が、濃すぎる)

 「組織」の黒服には、標準能力として都市伝説の気配を感じ取れる、というものがある
 個人差があるとはいえ、「組織」の黒服は皆、都市伝説の気配を感じ取ることができる

 …だからこそ、彼、A-N.18782はそれに気づいた
 学校町内の、とある住宅に………都市伝説の気配が、濃く、色濃く充満していることに

 都市伝説か、その契約者の集団が住み着いているのか?
 昨日まで、ここで、ここまで強い気配は感じられなかったはず
 つまり、今日……ここに、それらが住み着いたということか

 それらが、悪意を持たぬ集団であればよい
 だが、それを判断するすべは、少なくとも今の彼にはない

 今、自分がすべきことを彼は考える
 ……「組織」に、報告すべきだ
 そう考え、懐から端末を取り出す
 物陰に入り込み、「組織」と連絡を取ろうとした


 彼の判断は、間違っていない
 責められるべきものではない

 彼は、きちんと周囲を警戒していた
 彼は、間違わなかった


 ただ
 相手が悪かった
 場所が悪かった

 あまりに、濃く都市伝説の気配を感じられる場所
 ゆえに、己に近づく都市伝説的気配に気づくのに、遅れた


「…はい、こちら、A-No.18782です………ご報告したいことが……………っ!?」

 するり
 首筋に絡む、白い腕
 背中にもたれかかってくる何者か

「………駄目よ、まだ……駄目ぇ」

 耳元で囁かれた、甘い、甘い声
 その甘ったるい声は、じわりと、脳裏にしみ込んでくる

 甘い匂いがする
 そう気づいた時には、もう、遅かった

『A-No.18782……?どうした、A-No.18782!!!』

 かたん、と音を立てて、端末がアスファルトの上に落ちて、転がる
 体中から力が抜けていくのを
 思考が薄らいでいくのを、A-No.18782は嫌でも自覚してしまう


「………その「日」が来るまで。お前には、妾の「人形」になってもらうぞ?「組織」の黒服よ」


 その声が聞こえたのを、最後に



 ………ぷつん!!と
 A-No.18782の意識は、途絶えて
 「組織」はその存在を、感知することが………不可能となった







to be … ?




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