大王「少年、これはどういう事だ・・・?」
正義「大王、本当にごめん。」
正義「大王、本当にごめん。」
この状況、正義と大王がすでに敵に囲まれている理由を説明するために、少し時間を遡らなくてはならない。
~囲まれた理由~
本来は、裂邪や知らない少女と一緒に囲まれたのだったが。
本来は、裂邪や知らない少女と一緒に囲まれたのだったが。
正義「ここは・・・。」
少女「任せたわ!」
正義「分かった!」
少女「任せたわ!」
正義「分かった!」
ご存知、正義の安請け合いのせいで。
裂邪「決断早ッ!」
大王「少年?!!」
望「ついてきなさいバリア!」
裂邪「バリア・・・?」
大王「少年?!!」
望「ついてきなさいバリア!」
裂邪「バリア・・・?」
正義と大王のみとなったのである。
~囲まれた理由/終~
~囲まれた理由/終~
大王「だから安請け合いは辞めろと・・・。」
正義「で、でもネコミミより戦闘じゃん!?好都合好都合。」
正義「で、でもネコミミより戦闘じゃん!?好都合好都合。」
その言葉は通じたのか、大王は黒雲から剣を生成する。自分の分だけ生成するのは、初めてのような気さえした。
大王「で、どうす、・・・っと、それは自分で考えるか。」
正義「(そうか・・・ルールだったな。)じゃあ、とにかく斬る!」
正義「(そうか・・・ルールだったな。)じゃあ、とにかく斬る!」
まずは正義が人型のモンスターに斬りかかる。だが。
怪物A「グオォォォ!」
正義「効いてない・・・。(強いんだ、当たり前だ。手数で戦え!)」
怪物B「グワァ!」
正義「効いてない・・・。(強いんだ、当たり前だ。手数で戦え!)」
怪物B「グワァ!」
正義の追撃よりも早く、別の怪物の拳が正義を襲おうとしていた。まともに受ける!
と思われたが、とっさに大王の剣が受け止める。そのまま拳を弾き胴体を切り裂く。
と思われたが、とっさに大王の剣が受け止める。そのまま拳を弾き胴体を切り裂く。
正義「大王!」
大王「たぁ!(勘違いするな!これは俺が立てた作戦だ。それより戦闘に集中しろ!)」
正義「・・・了解。(ありがとう。)」
大王「たぁ!(勘違いするな!これは俺が立てた作戦だ。それより戦闘に集中しろ!)」
正義「・・・了解。(ありがとう。)」
お互いに少し微笑み、目の前の敵に視線を集中する。
怪物等「「グワォォォ!」」
正義と大王の後ろから怪物2体が拳を振り上げる。しかし分かっていたのか、互いに横へステップで回避する。
拳は地面に叩き付けられた。正義の体はさっきのオーガに向けられたまま。反撃開始だ。
拳は地面に叩き付けられた。正義の体はさっきのオーガに向けられたまま。反撃開始だ。
正義「行けぇぇぇえ!」キィンッ
怪物A「グォ、グォォォ!」
怪物A「グォ、グォォォ!」
怪物は正義を狙う。しかし遅すぎる。軽いステップで避けられてしまい、隙だらけとなった。
正義は怪物の脚を渾身の力で切り裂く。怪物はバランスを崩して倒れた。
正義は怪物の脚を渾身の力で切り裂く。怪物はバランスを崩して倒れた。
怪物A「グォア!?・・・グォォォ!」ズシィン
大王「悪いが、そのまま眠って貰おう。」ズシュッ!
大王「悪いが、そのまま眠って貰おう。」ズシュッ!
怪物が起き上がろうという時、大王は怪物の背中へと飛び降り剣を突き刺す。
一瞬怪物の声が聞こえたが、もう生気を感じる事はできなくなった。
一瞬怪物の声が聞こえたが、もう生気を感じる事はできなくなった。
正義「大王、横取りはずるいよ?」
大王「まず1体だ。次で挽回するんだな。」
正義「そうか。じゃあ、てぇぇぇい!」
大王「まず1体だ。次で挽回するんだな。」
正義「そうか。じゃあ、てぇぇぇい!」
何故か正義は大王に向かって跳び上がる。
そのまま大王の肩を踏み台にして、いつの間にか後ろで腕を振り上げていた怪物に対し剣を振り下ろす。
そのまま大王の肩を踏み台にして、いつの間にか後ろで腕を振り上げていた怪物に対し剣を振り下ろす。
怪物B「グォア・・・!?グオォォォォォ!」
正義「これで、借りは返すよ!」キィンッ
正義「これで、借りは返すよ!」キィンッ
落下にあわせて腹部を深く切り裂き、さらに着地の瞬間、剣を思い切り振り上げる。
怪物B「グオォォ・・・!」バタァン!
正義「っと。・・・やっ、た・・・。」はぁ、はぁ
正義「っと。・・・やっ、た・・・。」はぁ、はぁ
倒れかけていたおかげで2撃目が決まったが、あやうく潰されそうになった。回避できる範囲だったが、少々疲れたようだ。
大王「2体目。あと3体はどうしてやるか・・・。(数多い敵に高威力の攻撃、となると・・・。)」
正義「“すぅぅぅ・・・”よし、てりゃあぁぁ!」
正義「“すぅぅぅ・・・”よし、てりゃあぁぁ!」
正義は思い切り1体の怪物に斬りかかる。数が多いならヒット&アウェイだ。
攻撃を当て、ある攻撃はステップで避け、ある攻撃は剣で受け流す。それを繰り返していれば―――。
攻撃を当て、ある攻撃はステップで避け、ある攻撃は剣で受け流す。それを繰り返していれば―――。
正義「―――し、しまった・・・。」はぁ、はぁ
怪物等「「グワォォォ・・・。」」
怪物等「「グワォォォ・・・。」」
どうやら少し踏み込みすぎたようだ。囲まれた。巨体のせいで上からは逃げられない。上から・・・。
正義「?・・・ッ!なるほど。でも、あ!」
やっと正義は頭上の異変に気がつく。早くここから逃げ出す方法を、と下を見た時に、逃げ道を発見する。
怪物等「「グワォォォ!」」
正義「よし、おじゃましまぁす!“ズザァ!”」
大王「今だ・・・!」
正義「よし、おじゃましまぁす!“ズザァ!”」
大王「今だ・・・!」
正義は怪物の股をくぐって外に出る。怪物の1体が正義を追いかけようとしたせいで全員が体勢を崩す。
と、同時に怪物達の上から雨が降ってくる。洞窟内なのに。
と、同時に怪物達の上から雨が降ってくる。洞窟内なのに。
怪物等「「グワォ、グォ?」」ザァァ
大王「色々考えたんだが、ここで炎はまずいよな。ならこれでどうだ!」
大王「色々考えたんだが、ここで炎はまずいよな。ならこれでどうだ!」
元々素早くはないモンスター。さらに体勢を崩されたら、彼より速くは動けない。
一瞬、怪物達の頭上の黒雲がスパークしたかと思うと、雷が怪物を襲った。
一瞬、怪物達の頭上の黒雲がスパークしたかと思うと、雷が怪物を襲った。
怪物等「「グオォォォォォオ!」」ビリビリ!
正義「大王、ナイス。」
正義「大王、ナイス。」
どうやら想像以上に効いたらしく、怪物達を見事に倒した。
大王「俺の判断力も捨てたものではないか?」
正義「でも、洞窟内で雷は危ないと思うよ。」
正義「でも、洞窟内で雷は危ないと思うよ。」
少し微笑みあった後、本来の目的に気付く。
正義「そうだ!ネコミミを取りにいかないと。」
大王「そうだったな。さっさと探しにいくか。」
大王「そうだったな。さっさと探しにいくか。」
正義と大王は洞窟の奥へと走っていった。
正義「もう誰か取ったのかなぁ・・・。」
―――その後。
正義「てりゃあ!・・・何処に行ったんだろう?」ズバァ!
大王「たぁ!分からんな。思ったより入り組んでいるんだな。」ズバァ!
大王「たぁ!分からんな。思ったより入り組んでいるんだな。」ズバァ!
どうやら迷子のようだ。襲い掛かってくる敵は走る勢いで切り裂き
しつこいなら返り討ちにすると、だいぶこの世界に慣れてきたようだ。しかしこのままでは・・・。
しつこいなら返り討ちにすると、だいぶこの世界に慣れてきたようだ。しかしこのままでは・・・。
大王「ちぃ、何か目印になるものは無いのか・・・?」
正義「・・・いた。分かったよ!ネコミミの場所!」
正義「・・・いた。分かったよ!ネコミミの場所!」
目を瞑っていたと思ったら、次の瞬間には正義は駆け出した。大王は追いかけながら質問を投げる。
大王「(どういう事だ?何を根拠に?)」ヒュウゥゥ
正義「ネコミミの人が契約している都市伝説の気配、覚えておいたんだ。今近くにいるみたい。
その周りには、斬撃飛ばした人の都市伝説が・・・」はぁ、はぁ
大王「(十二分の説明ありがとう。気配を覚える、か。その手があったか。どうであれ、急ぐか!)」ビュウゥゥ
正義「ネコミミの人が契約している都市伝説の気配、覚えておいたんだ。今近くにいるみたい。
その周りには、斬撃飛ばした人の都市伝説が・・・」はぁ、はぁ
大王「(十二分の説明ありがとう。気配を覚える、か。その手があったか。どうであれ、急ぐか!)」ビュウゥゥ
正義達が全力で飛ばすと、やっとその影が見えた。ネコミミの男と、斬撃を飛ばした青年が戦っている。今すぐ応戦に・・・。
正義「え・・・!」
この距離ではよく分からなかった。ただ青年の左肩に刃物の煌きが見えただけだった。
正義「あ、ダッむぐっ?!」
大王「(少年!落ち着け。状況を分析しろ!)」
大王「(少年!落ち着け。状況を分析しろ!)」
大王は正義の口を塞ぎ、その動きを止めた。
正義「ぅむむぐ!?(今助けないと、あの人が!)」
大王「(少年。お前はあいつの命を優先するだろう。だが本当にそれでいいのか?)
(これはゲームだ、訓練だ。だがもし現実だったらどうなる?)」
大王「(少年。お前はあいつの命を優先するだろう。だが本当にそれでいいのか?)
(これはゲームだ、訓練だ。だがもし現実だったらどうなる?)」
気が付けば、青年の腕から大量の血が噴き出していた。
大王「(あいつを運んでいる隙に狙われたら、終わりだぞ。本当にそれでいいのか?)」
正義「・・・。」
大王「(さぁ、優先順位を考えろ!今やるべき事はなんだ!)」
正義「・・・。」
大王「(さぁ、優先順位を考えろ!今やるべき事はなんだ!)」
大王が正義を離すと、正義は数秒間固まっていたが、すぐに走り出した。
正義「(そうだ、感情で動いてはダメだ。今やれる事ができなかったら、また負ける!)」
その耳には音は聞こえず、視界は洞窟なのに真っ白だった。見えるのは敵だけだ。
正義「(敵の1体も倒せない人間に、何が守れるって言うんだ!)たぁぁぁあああ!」
正義は思い切り剣を振り上げ―――
―――た瞬間に理性を取り戻し、剣を離して男のネコミミに手を伸ばす。
正義「たぁ!“ズッザァァァァァ!”・・・、やったあぁぁぁぁぁあ!!」はぁ・・・はぁ・・・
大声で歓喜する正義の手には、あの男がつけていたネコミミがあった。修行が終わったのだ。と、正義は肝心な事を思い出す。
正義「ぁぁぁ、あ。あの、大丈夫ですか?!えと、勇弥くんに治して、いやライサちゃんの方がいいかな?
この薬で!治る訳ないか、他には何も無いし、どうしよぉぉぉ!?」あたふた
大王「少年、落ち着け。」
青年「・・・問題ない。」
この薬で!治る訳ないか、他には何も無いし、どうしよぉぉぉ!?」あたふた
大王「少年、落ち着け。」
青年「・・・問題ない。」
やれやれ、と大王はそれをはたで見物していた。ふと、斬られた青年の腕を見る。
大王「(あの瞬間に自分の腕を切り落とすとは。ナイフの切り傷が見えるが、まさか・・・な。)
(修行で、ましてや対人に毒ナイフは使わんだろう。それよりも問題は。)」
(修行で、ましてや対人に毒ナイフは使わんだろう。それよりも問題は。)」
己の血で敵の目を潰しておきながら、自分はそれほど動かなかった。動く必要が無かったから?
もし俺達に譲ったというなら、自分の判断力が劣っていない事になるが、俺達の気配が悟られていた事になる。あの激戦のうちに。
気配をコロす練習が足りなかったか?或いは優れた感覚器官を持つのか・・・。
すでに少年が自分以上の探知能力を持っている。人間は想像以上に不思議な生物だ。
色々気になる事も多いが、大王は疲れたようだ。体力を回復するとするか、とその場に座り込んだ。
もし俺達に譲ったというなら、自分の判断力が劣っていない事になるが、俺達の気配が悟られていた事になる。あの激戦のうちに。
気配をコロす練習が足りなかったか?或いは優れた感覚器官を持つのか・・・。
すでに少年が自分以上の探知能力を持っている。人間は想像以上に不思議な生物だ。
色々気になる事も多いが、大王は疲れたようだ。体力を回復するとするか、とその場に座り込んだ。
正義「(・・・そういえば、お兄ちゃんは何処?)」
大王「“ゾクッ!”なんだ、この気配・・・?」
大王「“ゾクッ!”なんだ、この気配・・・?」
―――ここには、何が居るんだ?
舞い降りた大王CoA編第8話「一度の決断」―完―