「ねぇ、マドレーヌ」
「どうしたの?リュリュ」
「どうして、日本のスノーマンは、二頭身なんだろうね?」
「そうよね。私達が知ってるスノーマンは、もっとすらっとしてるわ」
「でも、こっちはこっちで、可愛いよね」
「そうね、丸々したフォルムが可愛いわ」
「どうしたの?リュリュ」
「どうして、日本のスノーマンは、二頭身なんだろうね?」
「そうよね。私達が知ってるスノーマンは、もっとすらっとしてるわ」
「でも、こっちはこっちで、可愛いよね」
「そうね、丸々したフォルムが可愛いわ」
来日二日目
前日同様、気まぐれに学校町内を歩いていたリュリュとマドレーヌ
見かけた日本の雪だるまを見て、そんな感想を抱いたりする
前日同様、気まぐれに学校町内を歩いていたリュリュとマドレーヌ
見かけた日本の雪だるまを見て、そんな感想を抱いたりする
「あ、ほら、見て!向こうのスノーマン、あの日本産の電気ネズミみたいな形になってるよ!」
「まぁ、本当!きっと、スノーマン作りの達人が作ったのね」
「まぁ、本当!きっと、スノーマン作りの達人が作ったのね」
某世界的に有名になった黄色い電気ネズミ型の雪だるまを発見したりして、ご機嫌である
このちみっこ双子、どこまでも無邪気だ
このちみっこ双子、どこまでも無邪気だ
一応
彼らが自由に行動していいのは、自分達「13使徒」が学校町に来ている事実をアピールする為なのだ
それによって、エイブハムの「探し者」が、精神的に追い詰められるように
彼らが自由に行動していいのは、自分達「13使徒」が学校町に来ている事実をアピールする為なのだ
それによって、エイブハムの「探し者」が、精神的に追い詰められるように
……なのだが
その双子、その理由すら、多分、よくわかってない
一応、12歳なのだが……精神年齢は、もっと低いかもしれない
いや、絶対、低い
その双子、その理由すら、多分、よくわかってない
一応、12歳なのだが……精神年齢は、もっと低いかもしれない
いや、絶対、低い
「吉静元気かな?」
「元気に決まってるわ。だって、昨日、あんなに元気だったのだから」
「そうだよね……でも、ほら、この街って、物騒だからさ」
「そうね、それが心配だわ」
「元気に決まってるわ。だって、昨日、あんなに元気だったのだから」
「そうだよね……でも、ほら、この街って、物騒だからさ」
「そうね、それが心配だわ」
先日出会った、穀雨 吉静と言う少女
双子は、あの少女の事が気に入っていた
「教会」関係者以外で、こんなに気に入る相手ができるなんて、ずいぶんと久しぶりの事
ほんの少しの間一緒だっただけなのに、彼女にはずいぶんと親しみがわいていた
双子は、あの少女の事が気に入っていた
「教会」関係者以外で、こんなに気に入る相手ができるなんて、ずいぶんと久しぶりの事
ほんの少しの間一緒だっただけなのに、彼女にはずいぶんと親しみがわいていた
だから、こそ
この双子は悩む
この双子は悩む
「どうしようか?」
「どうしようか?」
「確か、探しものが見つかった後、この街、焼くんだよね?」
「ソドムとゴモラを再現させるんだっけ?」
「そう、だから、焼いちゃうんだよ」
「跡形が残らないくらいよね?」
「うん、きっとそうに決まってるよ」
「そうに決まってるわよね」
「どうしようか?」
「確か、探しものが見つかった後、この街、焼くんだよね?」
「ソドムとゴモラを再現させるんだっけ?」
「そう、だから、焼いちゃうんだよ」
「跡形が残らないくらいよね?」
「うん、きっとそうに決まってるよ」
「そうに決まってるわよね」
この街は、きっと焼き尽くされる
それが出来なかったら、凍らせ尽くすらしいと聞いている
そう、なったら
それが出来なかったら、凍らせ尽くすらしいと聞いている
そう、なったら
吉静だって、死んでしまうではないか?
「吉静には、死んでほしくないわ」
「私だってそう思うわ、リュリュ」
「そうだよね、マドレーヌ」
「吉静を、助けたいわ」
「僕達が彼女を保護すれば、どうにかならないかな?」
「…それだわ!当日になったら、裁きが下される前に、私達が吉静を保護すればいいのよ!!」
「彼女は、裁きが下されるような悪い子じゃないもんね、マドレーヌ」
「そうよ、リュリュ。吉静だけでも、助けなきゃ」
「でも、吉静にはお兄ちゃんがいるって言ってたよ。大事な大事なお兄ちゃんが」
「じゃあ、そのお兄ちゃんも助けましょう。「彼方」って言ってたかしら?」
「うん、そう言ってた。よし、僕らは、この街に裁きが下される前に、「穀雨 吉静」と「穀雨 彼方」を保護しよう」
「えぇ、そうしましょう」
「私だってそう思うわ、リュリュ」
「そうだよね、マドレーヌ」
「吉静を、助けたいわ」
「僕達が彼女を保護すれば、どうにかならないかな?」
「…それだわ!当日になったら、裁きが下される前に、私達が吉静を保護すればいいのよ!!」
「彼女は、裁きが下されるような悪い子じゃないもんね、マドレーヌ」
「そうよ、リュリュ。吉静だけでも、助けなきゃ」
「でも、吉静にはお兄ちゃんがいるって言ってたよ。大事な大事なお兄ちゃんが」
「じゃあ、そのお兄ちゃんも助けましょう。「彼方」って言ってたかしら?」
「うん、そう言ってた。よし、僕らは、この街に裁きが下される前に、「穀雨 吉静」と「穀雨 彼方」を保護しよう」
「えぇ、そうしましょう」
二人は、うん、と頷きあって笑う
そうだ、自分達が、保護すればいい
そうすればこの国に来てできた、その友達を救える
そうだ、自分達が、保護すればいい
そうすればこの国に来てできた、その友達を救える
その行為が許されるかどうかは、わからない
でも、きっと、カイザーに話せばわかってくれるだろう
エイブラハムを説得する手伝いをしてくれるかもしれない
今度、カイザーに相談しなければ
でも、きっと、カイザーに話せばわかってくれるだろう
エイブラハムを説得する手伝いをしてくれるかもしれない
今度、カイザーに相談しなければ
きゅ、と手を握り合い、リュリュとマドレーヌは決意する
誓い合う
誓い合う
この街に神の裁きが下される、その前に
自分達は、この街でできた、大切な友達を救って見せるのだ、と
自分達は、この街でできた、大切な友達を救って見せるのだ、と
それが、実現できるかどうか、わからないまま
だが、必ずできる、と疑う事も、なく
だが、必ずできる、と疑う事も、なく
to be … ?