「死亡フラグのさしすせそ『す』」
世の中には、様々なフラグというものが存在する。例えば恋愛フラグ、生存フラグ、脂肪フラグ、クリアフラグ、勝利フラグ、失敗フラグ、敗北フラグ―――
―――――死亡フラグ。
不幸「お金溝に落とした…。ツいてない…」
「にゃ、にゃー(き、気にしにゃいでご主人様! そんにゃに大金じゃにゃかったんだし、寧ろラッキーな方だにゃん!)」
「カァー(そうだぜ、ご主人。それに金ならまた稼げば良い! 死ななかっただけまだマシだぜ!)」
不幸「フフフフフフ…ありがとう、クロ、クロウ。慰めてくれるんだね…」
不幸なオーラを出しながら歩く不幸を、慰めるクロとクロウ。なんだかんだで不幸を慕っているのだ
『ケケケ! 残念だったなァ契約者サン! 流石に死亡フラグの俺じゃあ防げねェからなァ』
死神のような風貌の男が言う。『一級フラグ建築士』の、『死亡フラグ』『敗北フラグ』を司っている…スタンド的なものだ
『うふふふ、ですがいつか救われる日もくるでしょう…。『生存フラグ』である私にはどうしようもありませんが…』
『ZZZZZZ』
『そうなんだな。気にすることはないんだな』
『で、ですから元気を出してくだ…キャッ』
『ほっほっほ…あまり言い過ぎると逆に不幸様を傷つけることになりますよ?』
上から『生存フラグ』と『勝利フラグ』を司る女神、『恋愛フラグ』を司る天使(キューピッド)、『脂肪フラグ』を司るポッチャリ系、『失敗フラグ』を司るドジっ子メイド、成功フラグを司る執事である
不幸「ありがとう…皆…。少し元気が出てきた気がするよ。体が軽い、もう何も怖くない…とまでは言わないけど」
頼まれても居ないのにフラグを立てる不幸 死亡フラグ<1>
『なぜフラグを立てたんだァ…?』
流石の『死亡フラグ』担当も呆れている
不幸「まぁ、切り替えていこ…ん?」
遠くに何かをみつけた様子の不幸
―――――死亡フラグ。
不幸「お金溝に落とした…。ツいてない…」
「にゃ、にゃー(き、気にしにゃいでご主人様! そんにゃに大金じゃにゃかったんだし、寧ろラッキーな方だにゃん!)」
「カァー(そうだぜ、ご主人。それに金ならまた稼げば良い! 死ななかっただけまだマシだぜ!)」
不幸「フフフフフフ…ありがとう、クロ、クロウ。慰めてくれるんだね…」
不幸なオーラを出しながら歩く不幸を、慰めるクロとクロウ。なんだかんだで不幸を慕っているのだ
『ケケケ! 残念だったなァ契約者サン! 流石に死亡フラグの俺じゃあ防げねェからなァ』
死神のような風貌の男が言う。『一級フラグ建築士』の、『死亡フラグ』『敗北フラグ』を司っている…スタンド的なものだ
『うふふふ、ですがいつか救われる日もくるでしょう…。『生存フラグ』である私にはどうしようもありませんが…』
『ZZZZZZ』
『そうなんだな。気にすることはないんだな』
『で、ですから元気を出してくだ…キャッ』
『ほっほっほ…あまり言い過ぎると逆に不幸様を傷つけることになりますよ?』
上から『生存フラグ』と『勝利フラグ』を司る女神、『恋愛フラグ』を司る天使(キューピッド)、『脂肪フラグ』を司るポッチャリ系、『失敗フラグ』を司るドジっ子メイド、成功フラグを司る執事である
不幸「ありがとう…皆…。少し元気が出てきた気がするよ。体が軽い、もう何も怖くない…とまでは言わないけど」
頼まれても居ないのにフラグを立てる不幸 死亡フラグ<1>
『なぜフラグを立てたんだァ…?』
流石の『死亡フラグ』担当も呆れている
不幸「まぁ、切り替えていこ…ん?」
遠くに何かをみつけた様子の不幸
『私の顔は醜いか…?』
「い…や…こないで…」
幼女が女に襲われている。大事件である。おまわりさんこっちです
「い…や…こないで…」
幼女が女に襲われている。大事件である。おまわりさんこっちです
不幸「…ッ まりちゃん…!」
その事件現場に駆け出す不幸
「にゃっ!?(ご、ご主人様!?)」
『私の、顔が、醜 い か ?』
「だれかたすけて…!」
不幸「まりちゃん!」
女性に詰め寄られる幼女を担ぎ上げ、女性から逃走する不幸
不幸「はぁっ、はぁ、はぁっ…ここまで来れば大丈夫でしょ。…怪我はない? まりちゃん」
「ふゆにぃ? ふゆにぃいい! 怖かった、怖かったよぅ」
彼女は熱海真鈴(あたみまりん)。不幸の近所に住んでいる小学生で、不幸に懐いている女の子である…僕も懐かれたいです
真鈴「変な女の人が…女の子を引きずってて…たぶん『としでんせつ』だと思うんだけど…」
不幸「!? 都市伝説を知ってるの!? いや知ってはいると思うけど、でも都市伝説が実在するってことを知ってたって意味の知ってたの? なわけだけど」
真鈴「うん。わたしも『けーやくしゃ』だから。だから頑張ったんだけど…何もできなかたよ…」
不幸「良いんだよ。もとより都市伝説は怖い物だ。それに君はまだ子供なんだし、ちょっとずつ慣れていけば良いと思うよ。それじゃあ…行って来るね」
一言と挨拶し、歩き出す不幸
真鈴「!? どこ行くの、ふゆにぃ!」
引き止める真鈴
不幸「どこって決まってるでしょ? その都市伝説…恐らく『ひきこさん』を倒しに行くのさ。…堂寺君じゃないけど、大事なまりちゃんを怖がらせた罪は重いよ」
真鈴「で、でも危ないよ! どうしても行くならわたしも行く! さっきは一人だったから怖かったけど、ふゆにぃと一緒なら頑張れると思うの!」
不幸「…それは駄目だよ。君の言うとおり危険すぎるし、何より僕は巻き込み体質のトラブルメーカーなんだ。君を連れて行ったら君を巻き込みかねない。何、大丈夫だよ。ちゃんと戻ってくるさ。
そうだ、じゃあ僕が無事に帰ってきたら、何かおやつを食べに行こうか。お金は落としちゃったからあんまり高い物は買えないけど、でもできる限り頑張るよ」
(何故また死亡フラグを立てたんだァ?)
なぜか態々死亡フラグを立てる不幸。死亡フラグ担当も驚いている。死亡フラグ<2>
真鈴「うぅ…分かったよ、ふゆにぃ。…絶対無事で帰ってきてね」
不幸「うん。大丈夫だよ。あ、そうそう…クロ! 変身!」
『にゃー(了解だにゃ、ご主人様!)』
クロの体が光り、黒猫から猫耳の少女に変わる
「お待たせしましたにゃー」
不幸「おっけー。じゃあクロ、僕が帰ってくるまでまりちゃんのことをお願いね。まりちゃん、クロの言うことをしっかり聞くんだよ。
…それと、もし僕が戻ってこないようなことがあれば、その時はクロとクロウ…そこのカラスの世話をお願いね」
またしても、死亡フラグである。いい加減にしろ、といいたい。いや、言わせているのは僕なわけだが、しかしそう考えるとこの文章は自分でボケて自分でツッコんでることになるわけで、だとするとすごく虚しい気分になる。死亡フラグ<3>
真鈴「うん。約束だよ。…でも少し不安になってきたよぅ。やっぱりわたしも…」
不幸「いや、その必要はないよ。なーに、大丈夫さ――――」
その事件現場に駆け出す不幸
「にゃっ!?(ご、ご主人様!?)」
『私の、顔が、醜 い か ?』
「だれかたすけて…!」
不幸「まりちゃん!」
女性に詰め寄られる幼女を担ぎ上げ、女性から逃走する不幸
不幸「はぁっ、はぁ、はぁっ…ここまで来れば大丈夫でしょ。…怪我はない? まりちゃん」
「ふゆにぃ? ふゆにぃいい! 怖かった、怖かったよぅ」
彼女は熱海真鈴(あたみまりん)。不幸の近所に住んでいる小学生で、不幸に懐いている女の子である…僕も懐かれたいです
真鈴「変な女の人が…女の子を引きずってて…たぶん『としでんせつ』だと思うんだけど…」
不幸「!? 都市伝説を知ってるの!? いや知ってはいると思うけど、でも都市伝説が実在するってことを知ってたって意味の知ってたの? なわけだけど」
真鈴「うん。わたしも『けーやくしゃ』だから。だから頑張ったんだけど…何もできなかたよ…」
不幸「良いんだよ。もとより都市伝説は怖い物だ。それに君はまだ子供なんだし、ちょっとずつ慣れていけば良いと思うよ。それじゃあ…行って来るね」
一言と挨拶し、歩き出す不幸
真鈴「!? どこ行くの、ふゆにぃ!」
引き止める真鈴
不幸「どこって決まってるでしょ? その都市伝説…恐らく『ひきこさん』を倒しに行くのさ。…堂寺君じゃないけど、大事なまりちゃんを怖がらせた罪は重いよ」
真鈴「で、でも危ないよ! どうしても行くならわたしも行く! さっきは一人だったから怖かったけど、ふゆにぃと一緒なら頑張れると思うの!」
不幸「…それは駄目だよ。君の言うとおり危険すぎるし、何より僕は巻き込み体質のトラブルメーカーなんだ。君を連れて行ったら君を巻き込みかねない。何、大丈夫だよ。ちゃんと戻ってくるさ。
そうだ、じゃあ僕が無事に帰ってきたら、何かおやつを食べに行こうか。お金は落としちゃったからあんまり高い物は買えないけど、でもできる限り頑張るよ」
(何故また死亡フラグを立てたんだァ?)
なぜか態々死亡フラグを立てる不幸。死亡フラグ担当も驚いている。死亡フラグ<2>
真鈴「うぅ…分かったよ、ふゆにぃ。…絶対無事で帰ってきてね」
不幸「うん。大丈夫だよ。あ、そうそう…クロ! 変身!」
『にゃー(了解だにゃ、ご主人様!)』
クロの体が光り、黒猫から猫耳の少女に変わる
「お待たせしましたにゃー」
不幸「おっけー。じゃあクロ、僕が帰ってくるまでまりちゃんのことをお願いね。まりちゃん、クロの言うことをしっかり聞くんだよ。
…それと、もし僕が戻ってこないようなことがあれば、その時はクロとクロウ…そこのカラスの世話をお願いね」
またしても、死亡フラグである。いい加減にしろ、といいたい。いや、言わせているのは僕なわけだが、しかしそう考えるとこの文章は自分でボケて自分でツッコんでることになるわけで、だとするとすごく虚しい気分になる。死亡フラグ<3>
真鈴「うん。約束だよ。…でも少し不安になってきたよぅ。やっぱりわたしも…」
不幸「いや、その必要はないよ。なーに、大丈夫さ――――」
不幸「――――すぐに戻る。そこで待ってて」
極めつけの死亡フラグ…さしすせその『す』を立て、『ひきこさん』の元に向かう不幸であった 死亡フラグ<4>
不幸「やぁ『ひきこさん』。僕のまりちゃんを怖がらせてくれたらしいね。かと言ってお礼をしたいわけじゃないんだけど、でも自分の妹分を傷つけた奴の不幸を願いたくなるような陰湿な性質なもんでね…」
『ん? 誰だい? 私は小学生以外に興味は…まぁいい。私の顔は醜いかぁ?』
不幸「私の顔は醜いか、ねぇ。僕としては、見境なく幼女を襲うその精神の方が醜いと思うかなー!」
不幸が『ひきこさん』に近づくと、それだけで周囲の植木鉢が崩れ、落ちてくる。不幸はその植木鉢を持ち前の回避力でかわす。不幸がかわしたそれは、勢い余って『ひきこさん』を狙う
『なっ!? なんだこの攻撃は…!? テレキネシスか? サイコキネシスか!?』
紙一重で避ける『ひきこさん』
不幸「いや? ただ、僕は何もしてないよ。ツイてないだけなんじゃない? 世の中ってのは基本的に運で回ってるのよ。そう思わない? クロウ!」
「カァー(あいよっ) グァー ア゛ー イァー…」
烏のクロウが不気味でおかしな声で鳴く。『カラスが変な声で鳴くと不幸になる』。このカラスの声を聞いた者は皆、不幸になる。だから、どこからともなく飛んできた野球ボールは、不幸と『ひきこさん』の頭部を狙った
『がはっ!?』
不幸「おっと…」
突然飛んできたボールに『ひきこさん』は対応できず直撃するが、不幸はそれを余裕でかわす
『ぐ…貴様! よくもやってくれたな!』
不幸「だから僕は何もしてないって…」
『うるさい! 食らえ! 貴様を皮どころか肉…更には骨も残らぬほど引きずってやる!』
独特の走り方で、『ひきこさん』は高速で不幸に近づいてくる
不幸「ところで『ひきこさん』。過負荷(マイナス)って知ってるかい?」
走る『ひきこさん』の足元の地面が割れ、尖った石が飛び出し、それに躓いて転んだ『ひきこさん』。地面に吸い込まれる『ひきこさん』の顔面の先には、狙ったかのように通りかかった毛虫、ムカデ…
『う…うぎゃあああああああああああ!? 痛い、痒い、気持ち悪い! 体中に悪寒が…うわあああああああ!!』
顔に付く虫を落としなながら取り乱す『ひきこさん』。無理もない。こんな状況で冷静で居られる人間が居たら僕はその人を尊敬する
更に暴れまわるひきこさんは塀に頭をぶつけ、その衝撃で塀の上の植木鉢が落ち、その中身がぶちまけられる…作物にたかっていた蛞蝓をはじめとするあらゆる害虫が。頭を打って身動きできない『ひきこさん』。その顔面に、ぶちまけられた害虫が落ち、更に服の中にも入っていった
『うわああああああああああああ! やめろ!離れろ! 出ていkくぁwせdrftgyふじこlp』
騒ぐ『ひきこさん』の口内にも侵入する害虫たち
不幸「自分を含め、周囲のあらゆるものの運気を低下させる。それが僕の過負荷(マイナス)、最悪な災厄(ミスフォーチュン)だ。
手に入れたばかりの頃は些細な不幸にか呼べなかったんだけどね…。クロと契約してから強化されたよ。いや、悪化したというべきかな?」
最悪な災厄。周囲を不幸にする、文字通り最悪な過負荷。そんなおぞましい過負荷(もの)を、不幸は何年も抱えて生きてきたのだ
『ぐ…ぐぇ…もう許さんぞ…』
口の中の虫を吐き出し、服の中の虫も追い出し、顔を這う虫も払った『ひきこさん』は、怒りに満ちた表情で走ってくる
不幸「やれやれ、じゃあそろそろ止めと行きますかね…。『一級フラグ建築士』…伏線贈与(フラグギフト)!」
伏線贈与。不幸が訓練によって編み出した新技。ちなみに修行シーンは割愛する。伏線贈与は、自分に溜まったフラグを、他人に押し付ける技だ。不幸には今死亡フラグが4溜まっている。よって…
不幸:死亡フラグ<4>→<0> ひきこさん:死亡フラグ<0>→<4>
不幸「フフ…死亡フラグが4(死)も溜まるなんて…不吉だねぇ。じゃ、やっちゃって! 伏線回収!」
死亡フラグ担当の死神男が『ひきこさん』の背後に現れ、旗(フラグ)を回収する。
先ず一つ目、『もう何も怖くない』が回収され、どこからともなく現れたサンリオキャラっぽい生物の口から飛び出した恵方巻きっぽい怪物に食いちぎられる『ひきこさん』。
二つ目、『この戦いが終わったら…』によって、どこからともなく飛んできた銃撃、砲撃を『ひきこさん』が受ける。
更に三つ目、『もし自分が帰ってこなかった場合、生き物の世話をお願いする』で、爆撃を受け、
最後に四つ目、『すぐに戻る。ここで待ってろ』で、どこからともなく飛んできたエネルギー弾が直撃し、『ひきこさん』は息絶えた
不幸「よし、殲滅完了。んじゃ、まりちゃんの所に戻りますか…」
『ひきこさん』を倒し、熱海真鈴の許に戻る不幸
不幸「まりちゃんただいm…」
真鈴「ふゆにぃー!」
不幸が戻ると同時に、真鈴が抱きついてきた。くたばれ不幸
不幸「え…? 痛たたたた…」
作者の願いが届いたのか、抱きつかれた勢いで尻餅をついた不幸に尖った岩や金属片が食い込んだ…
不幸「うぅ…最後の最後でツイてない…」
真鈴「ん? ふゆにぃどうしたの?」
不幸「あー…いや、大丈夫。いつものことだから…。じゃ、お菓子食べにいこっか!」
真鈴「うん! 私、いちごサンデーが食べたいな!」
「私も小魚のお菓子が食べたいにゃん♪」
「俺は胡桃でも貰おうか」
いつの間にか人型に変身していたクロウ。コイツも鍵人の『萌え擬人化』の影響で人型になれるのだ
不幸「フフ…そうだね! じゃあ、行こっか!」
こうして不幸たちは、お菓子を食べに歩いていった。余談だが、不幸の過負荷最悪な災厄は、クロとクロウのお陰で微調整ができている。なので、『あれ? 最悪な災厄があればクロもクロウもいらないんじゃね?』なんていうことはないのだ。え? 後付け? なんとでもいうがいい。
まぁ、そんなこんなで死亡フラグのさしすせそ、『す』の話はこれでお終い。さーてお次はさしすせその『せ』! よろしくお願いしまーす!
極めつけの死亡フラグ…さしすせその『す』を立て、『ひきこさん』の元に向かう不幸であった 死亡フラグ<4>
不幸「やぁ『ひきこさん』。僕のまりちゃんを怖がらせてくれたらしいね。かと言ってお礼をしたいわけじゃないんだけど、でも自分の妹分を傷つけた奴の不幸を願いたくなるような陰湿な性質なもんでね…」
『ん? 誰だい? 私は小学生以外に興味は…まぁいい。私の顔は醜いかぁ?』
不幸「私の顔は醜いか、ねぇ。僕としては、見境なく幼女を襲うその精神の方が醜いと思うかなー!」
不幸が『ひきこさん』に近づくと、それだけで周囲の植木鉢が崩れ、落ちてくる。不幸はその植木鉢を持ち前の回避力でかわす。不幸がかわしたそれは、勢い余って『ひきこさん』を狙う
『なっ!? なんだこの攻撃は…!? テレキネシスか? サイコキネシスか!?』
紙一重で避ける『ひきこさん』
不幸「いや? ただ、僕は何もしてないよ。ツイてないだけなんじゃない? 世の中ってのは基本的に運で回ってるのよ。そう思わない? クロウ!」
「カァー(あいよっ) グァー ア゛ー イァー…」
烏のクロウが不気味でおかしな声で鳴く。『カラスが変な声で鳴くと不幸になる』。このカラスの声を聞いた者は皆、不幸になる。だから、どこからともなく飛んできた野球ボールは、不幸と『ひきこさん』の頭部を狙った
『がはっ!?』
不幸「おっと…」
突然飛んできたボールに『ひきこさん』は対応できず直撃するが、不幸はそれを余裕でかわす
『ぐ…貴様! よくもやってくれたな!』
不幸「だから僕は何もしてないって…」
『うるさい! 食らえ! 貴様を皮どころか肉…更には骨も残らぬほど引きずってやる!』
独特の走り方で、『ひきこさん』は高速で不幸に近づいてくる
不幸「ところで『ひきこさん』。過負荷(マイナス)って知ってるかい?」
走る『ひきこさん』の足元の地面が割れ、尖った石が飛び出し、それに躓いて転んだ『ひきこさん』。地面に吸い込まれる『ひきこさん』の顔面の先には、狙ったかのように通りかかった毛虫、ムカデ…
『う…うぎゃあああああああああああ!? 痛い、痒い、気持ち悪い! 体中に悪寒が…うわあああああああ!!』
顔に付く虫を落としなながら取り乱す『ひきこさん』。無理もない。こんな状況で冷静で居られる人間が居たら僕はその人を尊敬する
更に暴れまわるひきこさんは塀に頭をぶつけ、その衝撃で塀の上の植木鉢が落ち、その中身がぶちまけられる…作物にたかっていた蛞蝓をはじめとするあらゆる害虫が。頭を打って身動きできない『ひきこさん』。その顔面に、ぶちまけられた害虫が落ち、更に服の中にも入っていった
『うわああああああああああああ! やめろ!離れろ! 出ていkくぁwせdrftgyふじこlp』
騒ぐ『ひきこさん』の口内にも侵入する害虫たち
不幸「自分を含め、周囲のあらゆるものの運気を低下させる。それが僕の過負荷(マイナス)、最悪な災厄(ミスフォーチュン)だ。
手に入れたばかりの頃は些細な不幸にか呼べなかったんだけどね…。クロと契約してから強化されたよ。いや、悪化したというべきかな?」
最悪な災厄。周囲を不幸にする、文字通り最悪な過負荷。そんなおぞましい過負荷(もの)を、不幸は何年も抱えて生きてきたのだ
『ぐ…ぐぇ…もう許さんぞ…』
口の中の虫を吐き出し、服の中の虫も追い出し、顔を這う虫も払った『ひきこさん』は、怒りに満ちた表情で走ってくる
不幸「やれやれ、じゃあそろそろ止めと行きますかね…。『一級フラグ建築士』…伏線贈与(フラグギフト)!」
伏線贈与。不幸が訓練によって編み出した新技。ちなみに修行シーンは割愛する。伏線贈与は、自分に溜まったフラグを、他人に押し付ける技だ。不幸には今死亡フラグが4溜まっている。よって…
不幸:死亡フラグ<4>→<0> ひきこさん:死亡フラグ<0>→<4>
不幸「フフ…死亡フラグが4(死)も溜まるなんて…不吉だねぇ。じゃ、やっちゃって! 伏線回収!」
死亡フラグ担当の死神男が『ひきこさん』の背後に現れ、旗(フラグ)を回収する。
先ず一つ目、『もう何も怖くない』が回収され、どこからともなく現れたサンリオキャラっぽい生物の口から飛び出した恵方巻きっぽい怪物に食いちぎられる『ひきこさん』。
二つ目、『この戦いが終わったら…』によって、どこからともなく飛んできた銃撃、砲撃を『ひきこさん』が受ける。
更に三つ目、『もし自分が帰ってこなかった場合、生き物の世話をお願いする』で、爆撃を受け、
最後に四つ目、『すぐに戻る。ここで待ってろ』で、どこからともなく飛んできたエネルギー弾が直撃し、『ひきこさん』は息絶えた
不幸「よし、殲滅完了。んじゃ、まりちゃんの所に戻りますか…」
『ひきこさん』を倒し、熱海真鈴の許に戻る不幸
不幸「まりちゃんただいm…」
真鈴「ふゆにぃー!」
不幸が戻ると同時に、真鈴が抱きついてきた。くたばれ不幸
不幸「え…? 痛たたたた…」
作者の願いが届いたのか、抱きつかれた勢いで尻餅をついた不幸に尖った岩や金属片が食い込んだ…
不幸「うぅ…最後の最後でツイてない…」
真鈴「ん? ふゆにぃどうしたの?」
不幸「あー…いや、大丈夫。いつものことだから…。じゃ、お菓子食べにいこっか!」
真鈴「うん! 私、いちごサンデーが食べたいな!」
「私も小魚のお菓子が食べたいにゃん♪」
「俺は胡桃でも貰おうか」
いつの間にか人型に変身していたクロウ。コイツも鍵人の『萌え擬人化』の影響で人型になれるのだ
不幸「フフ…そうだね! じゃあ、行こっか!」
こうして不幸たちは、お菓子を食べに歩いていった。余談だが、不幸の過負荷最悪な災厄は、クロとクロウのお陰で微調整ができている。なので、『あれ? 最悪な災厄があればクロもクロウもいらないんじゃね?』なんていうことはないのだ。え? 後付け? なんとでもいうがいい。
まぁ、そんなこんなで死亡フラグのさしすせそ、『す』の話はこれでお終い。さーてお次はさしすせその『せ』! よろしくお願いしまーす!
続く…