「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 俺とプラモと都市伝説-03b

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遅くなりました、手違いで書き溜めを消してしまいまして……orz今度こそ!

前回までのあらすじ:紫亜萌えの変態殺人鬼と命をかけた鬼ごっこ

  • ???視点

「それ」はいつからかそこに存在していた。長い年月か、つい最近かは定かではない。
「それ」は道行く人を脅かして楽しんでいた。それこそが「それ」の存在意義であったから。
故に、悲鳴も上げず逃げ出しもせずに「それ」を追ってきたあの人間に対し、「それ」は一種の恐怖を覚えた。
思わず対車用の切り札を使い、無様に逃げ出してしまったほどだ。
翌日、あの人間は来なかったが「それ」はある事を自覚しつつあった。

自分があの人間にリベンジしたがっている事に。

そのさらに翌日、あの人間がやってきた。ご丁寧にも自分の切り札そっくりな物を携えて。
生涯初めての強敵を前に―――「それ」は、笑みが溢れるのを抑えられなかった。

そして今日。何時ものようにあの人間との勝負を楽しみにしていた「それ」だったが……

「…………?」

来ない。いつもの時間帯をすぎても、姿一つ表さない。
今更怖気付いたわけでもあるまいに……などと考えながら歩いていた「それ」の背後に、

『立ち入り禁止』と書かれた看板が、ストンと落ちてきた。

  • 出井視点

「ここも立ち入り禁止!?なんで今日に限ってどこもかしこも通行止めなんだよ!?」

「待たんかあ!今なら即死させてやる、だから止まれぇ!」

「誰が止まるかぁ!俺はまだ人生終わらせる気はさらさらない……くそっ、ここもか!」

現在、背後から追ってくる変態を撒こうと街を走って逃げてるんだが……大晦日だからかどこもかしこも道がふさがってる!
『立ち入り禁止』『この先工事中』『ここから先は一方通行』……よりにもよってこんな時に同時多発的に道路工事しなくてもいいのに!

「不味い、確かこのまま行くと行き止まりに……なって……」

まさ、か。
振り向くと、【殺人鬼】は『気付いたか』と言うようにニヤリと笑っている……やられた!
こいつ、俺が通る道の先……『視覚外』の道に看板を移動させて俺を誘導していたのか!
しかし気付いた時にはもう遅く、俺の目の前には袋小路が……こうなれば最後の手段だ、間に合え……!

「さあもう貴様に逃げ場はないぞ、早く諦め……む?」

セーフ!ギリギリで《光学迷彩スーツプラモ》の発動に成功できた!
本来は婆さんとのホッピングバトルを一般の方々に見られないよう作った物だが……まさかこんな形で役に立つとは
このまま横を素通りさせてもらうぜ、変態殺人鬼!

「あ、そういや婆さんとの勝負時間すぎてるじゃん……参ったな不戦敗kいっだああああああああああああああああ!」

頭に何か大きな物が降ってきた!?衝撃自体は《ヘルメット》で殺したものの首が!首が痛いぃぃぃぃ!

「……そこか。姿を消せるとは意外だったが、所詮は紫亜が広げてくれた我が能力の敵ではなかったな」

不味い、バレた……と俺が思った瞬間、一瞬で現れた大量の砂によって、首から下を埋められてしまった。
さっき降ってきた物の正体を横目で伺うと、『立入禁止』の看板が。へ、ヘルメットがなければ最悪死んでるぞ!?

「ぐ……なんで俺の居場所が……」

「ふん。簡単な事だ、お前の頭に直接落とすのではなく『お前の頭上に落ちるよう』能力を使っただけの事……さて」

そう言うと【殺人鬼】は、巨大な鉈を振り上げ……どこから出した!?てかこれ、本気でヤバ……


「紫亜を泣かせた罪、その命をもって償えええええええええええええええええええええええ!?」ドゴーン

「紫亜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


終わった。確実に死んだ。

さようなら俺が作った機獣達、未完成なままの機獣達よ。どうか心ある人達に拾われる事を祈る。
さようならクラスの悪友達、並びに先生方。もう貴方達と馬鹿みたいな話で盛り上がる事もないんだな。
さようならホッピング婆さん。あんたとの決着、出来ればきっちりつけておきたかったな。
そして、さようなら紫亜。唯一の女友達のお前を、こんな変態野郎から助けられなくて…………本当にごめん。
ココだけの話、一時期お前に惚れてたときもあったんだぜ?まあ、お前はなんとも思ってなかったみたいで諦めたけどさ。
ああ、なんでこんな事になってしまったんだろう。やっぱり、あの冬の夜得た能力のツケが回ってきたんだろうか。
人智を超えた力なんて持つもんじゃないな、やっぱり凡人は平凡な日常で満足するべきだったんだ。
あ、ついに痛みも感じなくなったか……そりゃそうだ、首を切られたんだか…………ら…………。

――――――ちょっと待て。いくらなんでも、もう意識切れてもおかしくね?
それに痛みを感じなくなったというより、痛み自体来てないような。恐る恐る目を開けてみると――――――


「ぁ……有間君ーーー!目が覚めたんですね………よかったぁ………」

目の前に、涙目の紫亜がいた。その後ろでは、手錠やらロープやらで雁字搦めの【殺人鬼】と仁王立ちしている婆さん

「よかった………ぐすっ、本当、に………………よかっ………うぁぁぁぁぁぁん………!」

「…………えっと…………何、この状況?」

とりあえず、また紫亜が泣き止むまで待つしかなさそうだ。



ケース②:ベッドの下の殺人鬼(契約者:紫亜)終わり

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