今日は10月31日。
そう。万聖節の前日。ハロウィン。
元は単なるケルト人の収穫感謝祭だったものが、キリスト教がケルトに入ったためになにやら魔改造され
魑魅魍魎やらが跋扈する祭りになり、更に輸出先のアメリカでは商業主義に染め上げられ、
遠くここ日本では「カボチャとお菓子のお祭り」と浮かれ騒ぐ一日程度の認識しかない。
そしてそれはここ学校町でも例外ではなかった。
そう。万聖節の前日。ハロウィン。
元は単なるケルト人の収穫感謝祭だったものが、キリスト教がケルトに入ったためになにやら魔改造され
魑魅魍魎やらが跋扈する祭りになり、更に輸出先のアメリカでは商業主義に染め上げられ、
遠くここ日本では「カボチャとお菓子のお祭り」と浮かれ騒ぐ一日程度の認識しかない。
そしてそれはここ学校町でも例外ではなかった。
「ハッピーハロウィン!」
「トリックオアトリート!」
様々に仮装したりしてなかったり、人間や都市伝説やら黒服がお菓子の交換に余念のない、ここo(オウ)Noの本拠地。
「ウラシマ、ハッピーハロウィン!お菓子をとっとと寄越しなさい」
おねだりと言うよりカツアゲに近いお菓子の要求に、ウラシマは紙袋に詰まったチョコレートを渡した。
「よしよし、私からもよ」
手渡された小さな、可愛らしくラッピングされた包み。
「手作りですからね、よく味わって食べるのよ」
更に地獄へ叩き落とされるような一言を残し、るりは風のように去っていった。
「あ、桜ちゃん、ハッピーハロウィン!」
「ハッピーハロウィン!紫さん、緋色さん」
少女3人は和やかにお菓子を交換する。
ちなみに緋色は何時ものうさ耳パーカー姿に血塗れ(塗料)の眼帯を足した、ちょっぴりホラーテイスト姿、
紫はスカートをハロウィンらしくオレンジに変えており、頭には魔女のとんがり帽子をいささか気恥ずかしそうに被っている。
「に、似合うかな・・・?」
「うん、すっごく可愛い!」
にこにこの笑顔でうなずく桜は黒いジャケットの襟元から白いジャボを覗かせ、思い切りパニエで広げた黒いスカートに、大きな羽飾りのついたパイレーツハットと、黒い薔薇の眼帯。
コーディネイトした響も全く同じ格好で、テーマは「海賊の女王」なのだそうだ。
「ちょっと派手すぎて、恥ずかしいな」
「いーんじゃない?ハロウィンだもん!」
「でも、いいのかな?」
総出でこんなお祭り騒ぎになっちゃってと、業務の滞りを気にする彼女にいつの間にやら現れたるりがウィンクする。
「心配ないわよ・・・ハロウィンの由来、知ってる?」
カボチャのお祭り、ということ以外に 特にハロウィンを知っているわけではない3人。
「ハロウィンは、万聖節、つまり全ての聖なる人の日の前日」
この世とあの世を繋ぐ門が開き、あらゆる霊がこの世に姿を現す日。
「日本のお盆のようなものですか・・・」
「都市伝説がらみの事件も増えるから。各員の警戒レベルを普段より一段階あげてあるのよ?」
パーティも大事だけど、こうしてメンバーを一堂に集めておけば、召集の手間が省けるでしょ?
「・・・つまり、パーティを名目にした、総員待機って事?」
「それで、パーティなのに、アルコール無しの上に、部外者は参加禁止だったんだ」
「なんだか、素直に楽しめなくなった・・・」
したり顔のるりの前で、3人は顔を見合わせた。
「トリックオアトリート!」
様々に仮装したりしてなかったり、人間や都市伝説やら黒服がお菓子の交換に余念のない、ここo(オウ)Noの本拠地。
「ウラシマ、ハッピーハロウィン!お菓子をとっとと寄越しなさい」
おねだりと言うよりカツアゲに近いお菓子の要求に、ウラシマは紙袋に詰まったチョコレートを渡した。
「よしよし、私からもよ」
手渡された小さな、可愛らしくラッピングされた包み。
「手作りですからね、よく味わって食べるのよ」
更に地獄へ叩き落とされるような一言を残し、るりは風のように去っていった。
「あ、桜ちゃん、ハッピーハロウィン!」
「ハッピーハロウィン!紫さん、緋色さん」
少女3人は和やかにお菓子を交換する。
ちなみに緋色は何時ものうさ耳パーカー姿に血塗れ(塗料)の眼帯を足した、ちょっぴりホラーテイスト姿、
紫はスカートをハロウィンらしくオレンジに変えており、頭には魔女のとんがり帽子をいささか気恥ずかしそうに被っている。
「に、似合うかな・・・?」
「うん、すっごく可愛い!」
にこにこの笑顔でうなずく桜は黒いジャケットの襟元から白いジャボを覗かせ、思い切りパニエで広げた黒いスカートに、大きな羽飾りのついたパイレーツハットと、黒い薔薇の眼帯。
コーディネイトした響も全く同じ格好で、テーマは「海賊の女王」なのだそうだ。
「ちょっと派手すぎて、恥ずかしいな」
「いーんじゃない?ハロウィンだもん!」
「でも、いいのかな?」
総出でこんなお祭り騒ぎになっちゃってと、業務の滞りを気にする彼女にいつの間にやら現れたるりがウィンクする。
「心配ないわよ・・・ハロウィンの由来、知ってる?」
カボチャのお祭り、ということ以外に 特にハロウィンを知っているわけではない3人。
「ハロウィンは、万聖節、つまり全ての聖なる人の日の前日」
この世とあの世を繋ぐ門が開き、あらゆる霊がこの世に姿を現す日。
「日本のお盆のようなものですか・・・」
「都市伝説がらみの事件も増えるから。各員の警戒レベルを普段より一段階あげてあるのよ?」
パーティも大事だけど、こうしてメンバーを一堂に集めておけば、召集の手間が省けるでしょ?
「・・・つまり、パーティを名目にした、総員待機って事?」
「それで、パーティなのに、アルコール無しの上に、部外者は参加禁止だったんだ」
「なんだか、素直に楽しめなくなった・・・」
したり顔のるりの前で、3人は顔を見合わせた。
「あ、桜ちゃ・・・いや、No.222!」
その声に、ふいっと少女が振り返る。黒いジャケットの襟元からはふんわりと白いジャボが覗き、黒いスカートもふわりと円く広がっている。
「?」
少女が首を傾げると、さらりと栗色のおかっぱ髪が揺れた。
少女に声をかけたのは男の黒服ふたり。
「No.222、トリックオアトリート!」
「お菓子をくれなきゃイタズラですよハァハァ」
「お菓子くれて、イタズラもさせてくれたらもう言うことはぁはぁ」
涎でも流さんばかりの、いかにもなスケベ顔。
ほんの一瞬、少女の瞳に剣呑な光が宿るが、二人がそれに気づくことはない。
「じゃ、人目のないところで・・・」
人気のない部屋に三人で滑り込む。
「じゃあ・・・目、つぶって?」
少女が甘やかに上を向き、目を閉じる。黒服たちには歓喜の一瞬だ。
『い、いただきますっっ!』
その声に、ふいっと少女が振り返る。黒いジャケットの襟元からはふんわりと白いジャボが覗き、黒いスカートもふわりと円く広がっている。
「?」
少女が首を傾げると、さらりと栗色のおかっぱ髪が揺れた。
少女に声をかけたのは男の黒服ふたり。
「No.222、トリックオアトリート!」
「お菓子をくれなきゃイタズラですよハァハァ」
「お菓子くれて、イタズラもさせてくれたらもう言うことはぁはぁ」
涎でも流さんばかりの、いかにもなスケベ顔。
ほんの一瞬、少女の瞳に剣呑な光が宿るが、二人がそれに気づくことはない。
「じゃ、人目のないところで・・・」
人気のない部屋に三人で滑り込む。
「じゃあ・・・目、つぶって?」
少女が甘やかに上を向き、目を閉じる。黒服たちには歓喜の一瞬だ。
『い、いただきますっっ!』
『緊急通信。緊急通信』
宴もたけなわの広間に、不似合いな機械的な音声が響きわたる。
『学校町南地区にて、ジャック・オ・ランタンの大量発生を確認。殲滅の為にR-No数名が出撃。後方支援と救護を求むとの由』
「聞いた?各員戦闘配置。救護、後方、及び通信当番は直ちに急行!」
「了解!」
るりの号令の下、ο-No.は俄に騒がしくなった。
宴もたけなわの広間に、不似合いな機械的な音声が響きわたる。
『学校町南地区にて、ジャック・オ・ランタンの大量発生を確認。殲滅の為にR-No数名が出撃。後方支援と救護を求むとの由』
「聞いた?各員戦闘配置。救護、後方、及び通信当番は直ちに急行!」
「了解!」
るりの号令の下、ο-No.は俄に騒がしくなった。
「けっ、ざまーねぇな」
部屋の中ではモップを手にドヤ顔の少女と、床に這いつくばったふたりの黒服。
「う、うう・・・」
「まさか、兄貴の方だったとは・・・」
「けっ、これに懲りたら俺らの見分けもつかねーうちに桜に言い寄るんじゃねーぞ」
もう止せと呆れ顔の「小さなおっさん」を肩に乗せ、敷島響が大見得を切って見せたところに。
『緊急通信、緊急通信・・・』
「やっべ!今日の支援当番員、桜じゃねえか」
「こうしちゃおれん。ほら、行くぞ」
「おーよ!」
「あ、居た、響君!桜ちゃん、待ってるよ」
「いってらー」
「んじゃあ、行ってくるぜ!」
ο-Noのハロウィンの夜は、パーティと緊急事態に更けつつあった。
部屋の中ではモップを手にドヤ顔の少女と、床に這いつくばったふたりの黒服。
「う、うう・・・」
「まさか、兄貴の方だったとは・・・」
「けっ、これに懲りたら俺らの見分けもつかねーうちに桜に言い寄るんじゃねーぞ」
もう止せと呆れ顔の「小さなおっさん」を肩に乗せ、敷島響が大見得を切って見せたところに。
『緊急通信、緊急通信・・・』
「やっべ!今日の支援当番員、桜じゃねえか」
「こうしちゃおれん。ほら、行くぞ」
「おーよ!」
「あ、居た、響君!桜ちゃん、待ってるよ」
「いってらー」
「んじゃあ、行ってくるぜ!」
ο-Noのハロウィンの夜は、パーティと緊急事態に更けつつあった。
END