いよっち先輩、来る
☞ 「罪深い赤薔薇の花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim」さんの「みんなで遊ぼう」、
本スレ Part12 >>811-814
「みんなで遊ぼう「人狼遊戯」」から
本スレ Part12 >>849-853
そして「人狼」が終わった
俺にしては凄く頑張った方だと思う
自分でも驚くほど真面目にやったよね、ある意味全力だったよね?
俺にしては凄く頑張った方だと思う
自分でも驚くほど真面目にやったよね、ある意味全力だったよね?
まあいい、とにかく終わったんだ
ただ誘ってもらった手前、口に出す積りは絶対無いが
俺はこの「人狼」ってゲームをあんまり好きになれない感じだ
昔っからこの手のゲームは嫌いじゃない、だけど「人狼」って響きはどこか苦手だ
そうは言っても俺が当たったのは「狂人」、これは確か「人狼」陣営の役職だったよな
ただ誘ってもらった手前、口に出す積りは絶対無いが
俺はこの「人狼」ってゲームをあんまり好きになれない感じだ
昔っからこの手のゲームは嫌いじゃない、だけど「人狼」って響きはどこか苦手だ
そうは言っても俺が当たったのは「狂人」、これは確か「人狼」陣営の役職だったよな
まあ、いい
とにかく終わったんだ
俺は頑張った、今はそれを噛みしめよう
次やるときはもっと上手いことやろう、敗けられねえ
とにかく終わったんだ
俺は頑張った、今はそれを噛みしめよう
次やるときはもっと上手いことやろう、敗けられねえ
それで、だ
肝心の花房直斗がどっか行った
俺はあいつに話をつけなきゃいけないんだが
いつの間に抜け出したのか席から居なくなっていた
てか、「人狼」が終わった後、部屋にいた半数近くが部屋から出てってしまった
みんな何処へ行ったんだろう?
肝心の花房直斗がどっか行った
俺はあいつに話をつけなきゃいけないんだが
いつの間に抜け出したのか席から居なくなっていた
てか、「人狼」が終わった後、部屋にいた半数近くが部屋から出てってしまった
みんな何処へ行ったんだろう?
予定ではそろそろいよっち先輩がこっちに着く
先輩は今日の席で色々と聞きたいことがあるらしい
花房君もそこの所は把握してる筈なんだが
何だか色々不安になってきた
先輩は今日の席で色々と聞きたいことがあるらしい
花房君もそこの所は把握してる筈なんだが
何だか色々不安になってきた
不安ってのは勿論、三年前の事件についてだ
いよっち先輩は何より事件の真相を知りたがっている
彼女は自分が死んだ後の顛末について知っていないようだ
恐らく花房君もそこの所を配慮してこの場に先輩を呼んだんだろう
いよっち先輩は何より事件の真相を知りたがっている
彼女は自分が死んだ後の顛末について知っていないようだ
恐らく花房君もそこの所を配慮してこの場に先輩を呼んだんだろう
正直、その席に俺が居てもいいのか不安だ
だがそれより気掛かりなのが「組織」関係者の反応だった
だがそれより気掛かりなのが「組織」関係者の反応だった
俺は角田慶次の方を盗み見た
奴は紅ちゃんと何か話しているようだ
奴は紅ちゃんと何か話しているようだ
三年前のあの事件には「狐」が関与している
いよっち先輩は事件の当事者だ
だが彼女が事件の真相を知ることを、「組織」がどう認識するかは分からない
加えて、事件の真相を知ることで先輩にも何らかの変調が起こる危険性は否定できない
丁度、九月に事件の再現を見たショックで彼女が「取り込まれ」かけたように、だ
万一、いよっち先輩がそのような素振りを見せたとき
「組織」関係者がどういう反応をするのかは全く分からない
いよっち先輩は事件の当事者だ
だが彼女が事件の真相を知ることを、「組織」がどう認識するかは分からない
加えて、事件の真相を知ることで先輩にも何らかの変調が起こる危険性は否定できない
丁度、九月に事件の再現を見たショックで彼女が「取り込まれ」かけたように、だ
万一、いよっち先輩がそのような素振りを見せたとき
「組織」関係者がどういう反応をするのかは全く分からない
角田から視線を外す
紅ちゃんはともかく、角田の人は確か強硬派所属だったか?
少しでも先輩の様子に不安要素を感じたら「対処」すべき対象として見做すのか
そこの所が俺には不明だった
少しでも先輩の様子に不安要素を感じたら「対処」すべき対象として見做すのか
そこの所が俺には不明だった
勿論俺だって打てる手は打った
先輩が「取り込まれ」ないようにするための対策だ
だけどそれで万全だと自信をもって言えない辺りが怖い所だ
なので一応その点も含めて彼に相談をしておきたかったんだが
事前に渾身のメール送っといたのに、何故だか花房君からスルーされ
診療所に来たタイミングで話し掛けようとしたが「大丈夫」だとだけ笑顔で返された
先輩が「取り込まれ」ないようにするための対策だ
だけどそれで万全だと自信をもって言えない辺りが怖い所だ
なので一応その点も含めて彼に相談をしておきたかったんだが
事前に渾身のメール送っといたのに、何故だか花房君からスルーされ
診療所に来たタイミングで話し掛けようとしたが「大丈夫」だとだけ笑顔で返された
別に疑っているわけじゃ無い
実際、花房君が大丈夫と言うからには大丈夫なんだろうが
俺は不安なんだよ!! 花房君!! せめて大丈夫な理由を説明して!!
大体あいつって何なんだろう、友達と一緒のときもいつもあの笑顔で過ごしてんだろうか
実際、花房君が大丈夫と言うからには大丈夫なんだろうが
俺は不安なんだよ!! 花房君!! せめて大丈夫な理由を説明して!!
大体あいつって何なんだろう、友達と一緒のときもいつもあの笑顔で過ごしてんだろうか
右に居るのは携帯を弄ってる広瀬(晃)ちゃんだ
広瀬(優)ちゃんとは双子らしい、確かに二人はどことなく似ている
何か集中してるっぽいし邪魔しちゃ悪いな、声は掛けずそのままにしておく
広瀬(優)ちゃんとは双子らしい、確かに二人はどことなく似ている
何か集中してるっぽいし邪魔しちゃ悪いな、声は掛けずそのままにしておく
左に居るのは憐ちゃんだ
花房君とはまた違った笑顔を浮かべてる子だ
そして俺のことを「しゅーっち」と呼んだ子でもある
花房君とはまた違った笑顔を浮かべてる子だ
そして俺のことを「しゅーっち」と呼んだ子でもある
最初は面くらったが
何というかこう、謎の嬉しみが込み上げてくる
何というかこう、謎の嬉しみが込み上げてくる
「しゅーっち、どうしたっす?」
「え、あっいや何でもないよ。ええと、花房君はどこ行ったかな、って」
「トイレじゃねーっす?」
「え、あっいや何でもないよ。ええと、花房君はどこ行ったかな、って」
「トイレじゃねーっす?」
なるほどトイレね
そうとくれば押し掛けるとするか
ついでにこのタイミングで憐ちゃんに訊いてみようか
花房君っていつもあんな感じでニコニコしてんのか、ってな
そうとくれば押し掛けるとするか
ついでにこのタイミングで憐ちゃんに訊いてみようか
花房君っていつもあんな感じでニコニコしてんのか、ってな
いや、止めとこう
さっきから日景の目が怖い
てか何なの、俺は特に何もしてないんだが
めっちゃ鋭い視線を常時俺にぶつけてくるんだが
さっきから日景の目が怖い
てか何なの、俺は特に何もしてないんだが
めっちゃ鋭い視線を常時俺にぶつけてくるんだが
憐ちゃんはポチを抱っこして時折くすぐったりしている
が、不意にポチが唸り声を上げ始めた、めっちゃ尻尾をブンブン振り回している
何だろう、排泄でも催したんだろうか
てか怖い、ポチ怖い、歯茎を剥き出しにして唸ってる
何だこれ、怖い、これはもうケルベロスとでも呼んだ方が良い気がする
が、不意にポチが唸り声を上げ始めた、めっちゃ尻尾をブンブン振り回している
何だろう、排泄でも催したんだろうか
てか怖い、ポチ怖い、歯茎を剥き出しにして唸ってる
何だこれ、怖い、これはもうケルベロスとでも呼んだ方が良い気がする
「そろそろ時間っすねー、ちょっとポチにおやつあげてくるっすー」
へらんとした顔のまま、憐ちゃんはポチを抱え直すと
そのまま部屋から出て行ってしまった
そのまま部屋から出て行ってしまった
不意に日景と視線が合う
こいつの外見は憐ちゃんとはまた違った意味で日本人離れしている
金髪に目が綺麗なヒスイの色で、加えて体格が良過ぎで、俺を睨む目つきもヤバい
そうだな、憐ちゃんがキューピッドだとするならこいつはまるで……いや今の無し!! 考えるな俺!!
こいつの外見は憐ちゃんとはまた違った意味で日本人離れしている
金髪に目が綺麗なヒスイの色で、加えて体格が良過ぎで、俺を睨む目つきもヤバい
そうだな、憐ちゃんがキューピッドだとするならこいつはまるで……いや今の無し!! 考えるな俺!!
「……花房君、探しに行く」
それだけ伝える
が、日景は無言で俺を睨んでるようだ
何なのキミ、俺が何したって言うんだ、ポチとは別の意味で怖い
が、日景は無言で俺を睨んでるようだ
何なのキミ、俺が何したって言うんだ、ポチとは別の意味で怖い
俺は逃げるように部屋を後にした
果たしてトイレには誰も居なかった
花房君がここに来た様子も無さそうだ
ぬう、まさか入れ違いで戻ったとかじゃないよな
だとしても途中で出くわす筈だ、なのでそれは無い
花房君がここに来た様子も無さそうだ
ぬう、まさか入れ違いで戻ったとかじゃないよな
だとしても途中で出くわす筈だ、なのでそれは無い
診療所は特段広い訳では無いので直ぐ見つかると思ってたが
どうやら甘かったようだな
俺は部屋に戻らず、診療所の給湯室のような一角を覗いてみた
どうやら甘かったようだな
俺は部屋に戻らず、診療所の給湯室のような一角を覗いてみた
「早渡君、いい所に。ケーキ切っといたわよ」
「あ、あー。広瀬ちゃんか」
「あ、あー。広瀬ちゃんか」
双子のもう一人、広瀬(優)ちゃんが居た
見ればロールケーキを切り分けていたようだ
俺が診療所に来る途中、学校近くのケーキ屋で買ったロールケーキだ
やたら大きいと評判のフルーツロールで、味は良いけどお値段も良い感じの一品
みんなで食べるには丁度良いだろうと持ち込んだんだ
広瀬ちゃんが切り分けてくれていたとは
見ればロールケーキを切り分けていたようだ
俺が診療所に来る途中、学校近くのケーキ屋で買ったロールケーキだ
やたら大きいと評判のフルーツロールで、味は良いけどお値段も良い感じの一品
みんなで食べるには丁度良いだろうと持ち込んだんだ
広瀬ちゃんが切り分けてくれていたとは
「お皿とフォーク持ってくれる? 私ケーキ運ぶから」
「OK、ああ広瀬ちゃん、花房君見なかった?」
「……トイレじゃない?」
「OK、ああ広瀬ちゃん、花房君見なかった?」
「……トイレじゃない?」
ああうん、トイレね。そこに居なかったんだが
あと返答に何か間を感じたけど気の所為かな
あと返答に何か間を感じたけど気の所為かな
「待ってれば戻ってくるわよ。部屋に行きましょ。じゃ、これお願い」
広瀬ちゃんに促され、取り分け用の皿とフォークを持って後に続く
うん? 部屋の中が何だか賑やかだな
うん? 部屋の中が何だか賑やかだな
『でねー、早渡後輩が中に飛び込むと、其処には!』
『店長さんに迫られてるバイトちゃんが居たとか?』
『あー、ほとんど正解! メイド服を持った店長さんが立ってたってワケ』
『で、早渡がその店長をボコボコに?』
『ううん、違うよ。早渡後輩はメイド服を見るなり興奮したように息が荒くなってだねー』
『ちなみにその店長ってのは? 女? 女なのか?』
『あー惜しい! 雰囲気オネエ系男子って感じ? 口調は普通なんだけど』
『うっわぁ……』
『店長さんに迫られてるバイトちゃんが居たとか?』
『あー、ほとんど正解! メイド服を持った店長さんが立ってたってワケ』
『で、早渡がその店長をボコボコに?』
『ううん、違うよ。早渡後輩はメイド服を見るなり興奮したように息が荒くなってだねー』
『ちなみにその店長ってのは? 女? 女なのか?』
『あー惜しい! 雰囲気オネエ系男子って感じ? 口調は普通なんだけど』
『うっわぁ……』
中からいよっち先輩の声が聞こえる
しかも俺の話で盛り上がってるっぽいな
しかも俺の話で盛り上がってるっぽいな
何を話してんだ、いよっち先輩
「すっかり有名人じゃない」
広瀬ちゃんの言葉を華麗に聞き流し部屋へ突入する
居た
いよっち先輩が来てた
いつの間に来たんだ!?
しかも花房君も戻っていた
というか部屋に全員揃っていた
いよっち先輩が来てた
いつの間に来たんだ!?
しかも花房君も戻っていた
というか部屋に全員揃っていた
どういうことなの
「話題の変態が来たぞ」
「手当たり次第男に目を付けてんのか、この変態野郎は」
「手当たり次第男に目を付けてんのか、この変態野郎は」
発言者はそれぞれ日景と角田君ですね?
よく分かりませんが、先生の悪口ですか??
怒りますよ? 泣きますよ? 全く何だってんだ
よく分かりませんが、先生の悪口ですか??
怒りますよ? 泣きますよ? 全く何だってんだ
目だけ動かして二人の顔を確認するが
両者とも負けず劣らずのえらい形相で俺に熱い眼差しを送っている
両者とも負けず劣らずのえらい形相で俺に熱い眼差しを送っている
「いよっち先輩? 何の話してたの?」
「んー? 早渡後輩が店長さんに迫ったときの話?」
「話を歪曲すんのやめろ!! 誤解もいいとこだよ!?」
「んー? 早渡後輩が店長さんに迫ったときの話?」
「話を歪曲すんのやめろ!! 誤解もいいとこだよ!?」
もう既に俺に対する数名の視線が、痛い
違う、違うんだ、俺はそっち系の人間じゃ無いんだ
頼むからそんな目で俺を見ないで
違う、違うんだ、俺はそっち系の人間じゃ無いんだ
頼むからそんな目で俺を見ないで
一体誰が俺に視線を向けてるのか確認する勇気はもう無い
皿とフォークをテーブルに置いて自分の席に着いた
皿とフォークをテーブルに置いて自分の席に着いた
俺が睨みつけるのはただ一人だ
そう、花房直斗。お前だ
そう、花房直斗。お前だ
大丈夫と言ったからには大丈夫なんだろうが
本当の本当に大丈夫なんだろうな!?
本当の本当に大丈夫なんだろうな!?
勿論、口に出してそんなことを叫べる筈も無く
こうしていよっち先輩が到着し、全員揃ってしまった以上
俺が余計な口を開くと事態が厄介なことになりそうなので黙るしかない
こうしていよっち先輩が到着し、全員揃ってしまった以上
俺が余計な口を開くと事態が厄介なことになりそうなので黙るしかない
花房君はというと、相変わらずのニコニコ顔でいよっち先輩の方を向いたままだった
これから
三年前の話になるのだろうか
いよっち先輩が中央高校組にそれを尋ねるのか
「組織」の関係者は、そんな彼女をどのように捉えるのか
三年前の話になるのだろうか
いよっち先輩が中央高校組にそれを尋ねるのか
「組織」の関係者は、そんな彼女をどのように捉えるのか
「えへへ、今日は誘ってくれてありがとね」
いよっち先輩のお礼を耳にしながら
俺は口を閉ざし、場の全員を観察することにした
俺は口を閉ざし、場の全員を観察することにした
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