「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 無垢なる支配者と蜘蛛-09e

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匿名ユーザー

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 それは、「教会」のエイブラハム・ヴィシャスと、その部下の「13使徒」が来日してから、三日目の夕暮れの事
 彼らに、はっきりとした動きが見えた
 同時に、学校街に、周辺から人が入り込み始める
 ……入り込む人数が、多すぎるのだ
 しかも、それに呼応して、学校町のあちらこちらで、都市伝説事件の報告が挙げられ始めた

 ……何かを始めようとしている
 「組織」はそう判断、学校町のあちらこちらでの都市伝説事件に対応し始めた
 暴れているのは、エイブラハムの子飼い連中
 せいぜい、その実力は、強い方でヴァレンタインよりちょっとマシと言うレベルだ……中にはそれ以上の規格外がいないとも言い切れないが、そこまで配慮している暇はない

 当然、RNoのオフィスも大忙しだった
 上層部のその執務室にも、今はレクイエムの姿が見えない

 ……そんな、執務室に
 つつぅ、と
 天井から、一匹の蜘蛛が下りてきた

「イ……S-No.0?」

 イクトミ様、と名前で呼ぼうとして
 あのイクトミが、誰かのスカートの中を覗こうともせず、天井から降りてきたと言うことは……すなわち、真面目な仕事の話の可能性があり
 一応、「組織」No.0に対する対応をすべきか、と考え、一応ナンバーで呼んだ蓮華
 ……もしかしたら、誰かの胸元を覗こうとしたのかもしれないと考えたが、その考えは即座に捨てた

 何せ……天井から降りてきていた蜘蛛は、途中でぼとり、と、床に落下して

「………え」


 同時に
 血の匂いが、した


「……けは………っ」

 げほげほと咳き込むイクトミ
 その腹部は……真っ赤な血で、染まりあがっていた

「そ、その怪我は………っ!?ライサ、治療を!」
「う。うんっ!」

 傷は、かなり深いようだった
 いかにイクトミが神とはいえ、治療が遅れては命に関わる

「………誰、か……エーテルか、セシリア辺りに……連絡を」
「喋らないで…!」

 血が、止まらない
 イクトミが咳き込むたび、口から血が漏れ出す
 早く治療しなければ…

「…………っすぐ、に。魅了系能力を解除できる奴を、準備、してくれ」
「え……」
「……「神の側女」ゲルトラウデ・オベラートに、「夜の女王」リリスが憑いてるっ!!ヘタをしたら、「組織」の黒服も魅了されて、操り人形になっている可能性がある!!」

 それだけではない
 無力な一般市民が操られ、犠牲になる可能性が、高い


 ……手遅れになる前に、対処を


 もっとも緊急な要件を、イクトミは血を吐き出しながら、蓮華にそう伝えて
 そしてそのまま、意識を失った






to be … ?







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