「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

我が願いに踊れ贄共・彼は閃光のごとく-08b

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 しんしんと雪が降り続ける学校町を、チェリーはロリスを担いだまま歩き続ける
 エイブラハム達が管理して、学校町に潜入させた子飼い達と遭遇するわけにはいかない
 早く、安全を確保しなければ…

「…どうしよう、ヘンリーさんに、繋がらない…っ」

 携帯を確認し、焦った声を出すチェリー
 …ロリスの友人であり、現在は学校町にいるはずのヘンリーと連絡を取ろうとしたのだが
 あちらも、何らかの事態に巻き込まれているのだろうか
 一向に、連絡がつかないのだ
 同じく、学校町にいるはずのカインと連絡を取ろうかとも考えたが……確か、彼は携帯電話の類は所持していなかったはず
 むしろ、使い方がわからないはず
 ……ヘンリー以上に、連絡を取るのは絶望的だ

 せめて、あの二人と連絡を取ることができれば、安全を確保しやすかったのだが
 ………本部に、連絡を取るしかないか
 チェリーが、意を決しようとした、その時

「……チェ、リー」
「っまだ、喋っては駄目です。体に負担が…」
「…一定、の……距離を保って………誰か、ついてきて、いる」

 びくり
 ロリスの言葉に、チェリーは思わず、足を止めた

 もう追手が来ている?
 町中で拾った閃光弾は、もう使ってしまった
 一応、チェリーは身を守る結界くらいははれる
 けれど、対して強い結界でもないし……ロリスまで護りきれるかどうか、わからない
チェリーが焦っている間に、ロリスがその気配を探る
 痛みで鈍る思考の中、それでも、二つの気配の内、一つの気配の正体に気付く

「…R-No.0…………ローゼ…ライン、ハルト、か…」
「あら、気づかれてしまいましたのね」

 ひょこり
 姿を現した、赤い髪の可愛らしい少女の姿に、チェリーはあら、と声を上げた
 ロリスが口にした通り、彼女は「組織」上層部であるR-No0なのだろう
 ただ、「組織」について詳しく知らないチェリーにとっては、上層部の人間がこんな幼い少女の姿をしていたのは、予想外だったようだ

「そ、「組織」の方、ですか…?」
「えぇ、そうですわ」

 警戒心を解こうとしているのだろう
 微笑んで答えるローゼ
 ロリスは、途切れ途切れの声で尋ねる

「…な、ぜ……後を、つけてきた」
「あぁ、ご無理はなさらず……どうやら、あなたが狙われているようですので、ちょっと護衛させていただきましたの」

 ……通常ならば、まだ、警戒を解かないだろう
 しかし、任務に就く経験の少ないチェリーは、これでもう、警戒を解いてしまった

「あ、あの………!「組織」の方なら、お願いです……っ私達を、助けてください…!」
「あなたは?」

 だからこそ、ローゼのその問いにも、彼女は素直に答えた

「私は……チェリー。チェリー・ハーヴィー………「教会」上層部のガブリエル様の、部下です」




to be … ?






タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー