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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴・DNo-20j

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
 認めない
 絶対に、認めるものか

 自分が
 リリスである、自分が
 夢魔の女王たる自分が、一介の淫魔如きに劣っているなどと
 そんな事実はあり得ない

 認める訳にはいかない
 あんな愚図に、あんな出来損ないに
 自分が劣っているなどと、認める訳にはいかないのだ

 全ての男は、我が下僕
 それを否定する者は、誰であろうと、許さない



 甘ったるい匂いが、辺りに立ち込めている
 閉鎖された空間でもないのに、これだけの香り
 一体、どれだけまき散らされているのか
 不快さに、繰は眉をしかめる

 甘ったるい匂いをまき散らしている元凶は、まっすぐに繰を睨み付けてきていた
 美しい顔立ちを醜く歪め、ただただ、憎悪と殺意を向けてきている
 先ほどの繰の言葉が、よほど腹立たしかったらしい

 できる事ならば、今すぐ叩きのめしたい
 …しかし、繰の攻撃は、元凶たるゲルトラウデに届きそうにない
 何せ、自分達とゲルトラウでの間には、ゲルトラウデの能力で操られた男達の姿があるからだ
 その数、ざっと20を超えている
 その全てを避けて攻撃する手段は…………残念ながら、そんな繊細な攻撃手段、繰は持ち合わせていない
 絶対、誰か巻き込んでしまう

 操られている男達の大半が、一般人らしいのが問題だ
 自分を担当している黒服だったら、うっかり一発くらいぶん殴っても耐え抜いてくれるかもしれないが、契約者でもない一般人は、繰の能力でぶん殴られたら、その一撃で死にかねない

 殺さずにすむ手段があるならば、殺さずに助けたい
 少なくとも、自分を支えてくれているディランは、そう考えているだろう
 自分とて、殺さずにすむならば、そうしたい
 だが

(……どうしろってのよ!?)

 男達を正気に戻す
 もしくは、殺さず気絶させる
 そうすれば、ゲルトラウデに攻撃は届くだろう
 だが、その手段は、ない

「先生っ、あいつら、無力化させられる!?」
「あ、え、えっと……ご、ごめん、眠らせる事はできるけど、相手がリリスだと、大して意味がないから…」

 眠らせても、その状態で操ってくるだろうから
 繰にはそこまでの意味は分からないが、ディランがそういうのならば無理なのだろう、と納得する事にした
 どちらにせよ、手が、ない

 どうする?
 考えようにも、繰の頭では、思うように良い答えが浮かばない
 そうしている内に……す、と
 繰が担当している黒服が、何かを、繰達に向けてきた
 ---「組織」の黒服の標準装備である、光線銃
 大した威力ではないとは聞くが、それでも、急所に当たれば致命傷は避けられない

 繰を抱えたまま、ディランは急上昇しようとして…小さく、顔をしかめた
 まだ、傷が癒えていない状態で飛ぼうにも、やはり、無理があるらしい
 黒服の指が、引き金を引こうとして

 それよりも、先に
 何かが、光線銃を叩き落とした
 強い衝撃を受けたらしいそれは、地面に叩きつけられて壊れる

「---っ何!?」
「ディランさんっ!」

 ひひん、と
 聞こえた、馬の嘶き

 ユニコーンに乗ったヘンリー達が、繰達に追いついてきたのだ
 繰達を庇うような位置に降り立ったユニコーンは、気が立っているらしい
 ざっざっ、と、雪が積もった道を軽く蹴る

「……ッヘンリー・ギボンヌ…!貴様も、妾に跪かぬか!?」
「ビッチに興味はないっ!!!」

 魅了が効かないヘンリーを相手に苛立った声をあげたゲルトラウデに対し、ヘンリーは堂々と言い切った
 清々しいほどに、堂々と
 ヘンリーの後ろに乗っているパスカルが「駄目だこいつ、早く何とかしないと…」と言うような表情を浮かべたのだが、繰の位置からその表情は見えない
 ………ついでに言えば、ゲルトラウデと対峙したヘンリーが小さく震えている事実も、繰にはわからない

 ただ、一つ、言えるのは

「何よ、やっぱり、操れない男がいるんじゃない」

 そう
 ゲルトラウデは、全ての男を操る事ができると言うような事を言っていたはずだ
 だが、ディランに続いて、ヘンリーまでをも、操れずにいる事実
 ……単にヘンリーが特殊なのだと言う事実を、繰は知る由もない

 そして、そんな繰の言葉は、さらにゲルトラウデを激昂させる

「……っ殺せ、殺せ、殺せ!八つ裂きにしてしまえっ!!」

 ゲルトラウデの言葉に従い、男達はゆらり、と近づいてくる
 ユニコーンが角で牽制してはいるが、操られている事実を彼らもわかっているのだろう
 うかつに手を出せないでいる

「おい、あんた!淫魔なんだろ、相手の魅了を上書きできないのか!?」
「え、あ…そ、その…」

 バスカルの言葉に、ディランはとっさに答えられないでいる
 おろおろとしているような、どこか、自信のないような、そんな、様子
 ディランのその様子に、ゲルトラウデは嘲笑うように告げる

「やってみたらどうだ?出来損ないの、落ちこぼれの淫魔が!サキュバスの姿になって、妾の魅了を上書きしてみたらどうだ?」

 挑発するような、その言葉に
 しかし、ディランは顔を青くするだけだ
 けらけらと、ゲルトラウデは嘲笑う

「まぁ、サキュバス姿では魅了をコントロールできぬ出来損ないのお前では………そんな事をすれば、この駒共の精神を壊しきって、廃人にしてしまうだろうがなぁ!!」
「………っ」

 小さく、ディランが震えたのが、繰に伝わる
 ディランを見上げると、彼は少し悲しそうな表情で頷いた
 ゲルトラウデの言葉は事実なのだ、と、肯定するように

「…御免、なさい……………僕が、落ちこぼれだから」

 己の無力さを、嘆くような呟き
 それは、ヘンリー達やゲルトラウデにまで届いたかどうかは、わからない
 しかし、繰にだけは、それはしっかりと聞こえた
 ディランの震えも、何もかも、伝わってくる

 だからこそ
 繰は、こう告げる


「じゃあ、契約すればいいじゃない」


 難しいことはわからない
 ただ、都市伝説は人間と契約すれば、能力があがったり、今まで使えなかった力を扱えるようになったりするらしい
 ならば

「私と契約すれば、先生も、サキュバスだかって状態になっても、人の心を壊さずに、なんとかできるようになるんじゃないの?」

 酷く単純な、答え
 変に難しく考え込めない繰だからこそ、その答えにたどり着く

 今はコントロールできない能力でも、誰かと契約した状態ならば、コトロールできるだろうという、その事実に

「え、あ…」
「先生は、都市伝説なんでしょ?……私と契約すればいいのよ」
「で、でも、繰ちゃんは、もう、菊花ちゃんと、契約しているから…」
「大丈夫よ!」

 確かに、多重契約とかいう状態にはなるだろう
 以前に自分を担当していた、もういない黒服によれば、多重契約は危険でリスクが高いらしい
 それは、わかっている
 だが、今はその手しかないだろう

「先生にも、菊花にも、私は飲まれたりしないから」
「で、でも………」
「あぁ、もう」

 ぐ、と
 ディランの顔を、覗き込む
 戸惑っている黒い瞳を、まっすぐに見つめて

「つべこべ言わず、契約しなさいっ!!そうしないと、どうしようもないんでしょ!?私は、飲まれるほど弱くなんかないわよ、大丈夫!!………それとも」

 まっすぐに、まっすぐに
 そらすことなく、見つめる

「……先生は、私と契約するのが、そんなに嫌?」

 まっすぐに見つめてきながらの、その言葉に
 ディランは、少し、困っているような表情を浮かべて………しかし

「…ううん、嫌じゃ、ないよ」

 ありがとう、と……小さく、笑みを浮かべた





to be … ?






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