「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - パワーストーン-03

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 御免なさい
 私のせいで
 私のせいで、あなたはこんな事に

 御免なさい
 御免なさい
 御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ





                             ???????





 これは、昔の話
 「夢の国」が暴走をはじめて、恐らく、すぐの頃の話…



 …そこで
 彼は、静かに死に行こうとしているようだった
 彼の傍らでは、少女が泣いている
 返り血に塗れた少女
 彼と、少女の周りには
 小人と、「夢の国」のアニメーション作品の姫君たちが、悲しそうな顔で二人を囲んでいた

 彼は、「夢の国」と戦った
 …否
 「夢の国」の目を、さまさせようとした
 歪んでしまった「夢の国」
 その契約者を正気に戻そうとした
 「夢の国」を、本来の「魔法の国」に戻そうとした

 …しかし、失敗してしまった
 一瞬
 ほんの、一瞬…「夢の国」の契約者が正気に戻った、ように見えた
 その瞬間、彼に致命的な隙が生まれてしまって

 直後、「夢の国」からの攻撃を、彼はまともに受けてしまった

 それだけならば、彼は自身が契約している都市伝説の力を使って逃げれば良かったのだ
 それなら、きっと、まだ助かったかもしれない

 しかし、そこに…この少女が現れた
 現れて、しまった
 少女を護ろうとして、助けようとして
 彼は、再び攻撃を受けて

 …そして、瀕死の状態で、ここに逃げ込んだ

 どろり
 出血は、止まらない
 ここまで体を抉られて…はたして、人間は生き延びられるものか?
 それは、最早絶望的であった

「………っ」

 …その時
 少女が、異変に気付いた
 彼の体に起こり始めた…異変に

「これは…っ!?」
「どう言う事!?」

 小人と、姫君たちも気付く
 彼の体が…揺らぎ始めている事に
 まるで、初めから存在しなかったかのように、消えていっているような…
 …いや、違う
 まるで、「別物」に生まれ変わっていっているような…

「…っいけない、「同化」が始まってるわ!」

 姫君の一人が叫ぶ

 同化
 死にゆく彼は、都市伝説に飲み込まれ…同化しようとしていっている

「そんなっ!?彼は確かに、多重契約をしてはいるけれど…でも、器に余裕があったはずじゃあ!?」
「……「夢の国」の攻撃を受けた事で…我々、「夢の国」関連と契約している彼の身に、異変が起きたのかもしれません」

 深刻な顔で、小人が呟く
 …そうだ
 彼は、「夢の国」に関連した都市伝説、二つと契約していた
 その一つが、自分たち「夢の国の地下カジノ」
 彼と契約していたお陰で…自分たちは「夢の国」に取り込まれずにすみ、狂わずにすんでいる
 しかし、このままでは…

「…ねぇっ、それじゃあ、彼は…私たちと一緒に、「夢の国」に取り込まれちゃうんじゃあ…っ」
「その、可能性はあります…まずい、ですね」

 小人や姫君の会話に、少女が怯えた表情を浮かべた
 …自分に襲い掛かってきた、あのおぞましい黒服と、その中から現れた奇形たち
 彼が…あんな化け物に、なってしまう?

 自分を庇って、死にいこうとしているせいで?

 恐怖に囚われつつある少女
 その少女を、安心させるように…毒リンゴで眠るはずの姫君が、微笑む

「…大丈夫。そんな事は、させないから」
「…だい、じょうぶ、なの?」
「……一つ、試してみましょう」

 小人たちが、姫君たちが
 存在が揺らぎつつある彼を見る

 …もう、時間がない

「…我々「夢の国の地下カジノ」は、彼のとの契約を…解除します」

 ……どくんっ
 鼓動が、辺りを揺らしたような錯覚
 二つの都市伝説と契約していた彼
 その重荷が一つ、外れた

 …これで一つ
 彼の、「夢の国」とのかかわりが、消える

「…あなたは、彼と契約したままのつもり?」

 ……どくんっ、と
 その地下通路が、かすかに鼓動したような錯覚
 魔法使いから送られたドレスを着た姫君が苦笑する

「そうね…これは、賭け。うまくいってくれればいいんだけど…」

 …彼の存在は、揺らぎ続けている
 ……しかし
 先ほどまでとは、また、様子が違う

 かすかに感じていた、あの狂ってしまった「夢の国」の気配
 それが……急激に、遠ざかる

「…これで…彼は、都市伝説化したとしても…「夢の国」の一部には、なりません」

 ざわり、ざわり
 揺らぐ、彼の姿が変化していく
 抉られた体の穴が少しずつ修復していく
 服装も、髪も、顔だちも…何もかもが、変わっていく

「都市伝説化は、もう止められない……でも、それで、いい。生きていてくれるなら」
「せめて…あの「組織」の黒服になってしまうとしても。心を失わないでくれれば、いい」

 生きて
 生き延びて、ほしい
 それが、ここにいる全員の、共通の思い

 ……ぎゅう、と
 少女は、「黒服」に変わりつつある彼の手を、そっととって
 …そして、しゃっくりあげながら、呟く

「ゴメンナサイ……わたし、の、せいで……ッゴメンナサイ……っ」
「…………」

 …ピクリ
 彼の体が…一瞬、反応を示した
 閉じられていた瞳が、開き…少女を、見やって
 …そして、ゆっくりと、その唇が言葉を紡ぐ

「…大丈夫、ですか……?もう……怖く、ないです、からね…」
「………っ!!」

 -----あぁ
 今、己は都市伝説に変わっていこうとしているのに
 それでも、彼は少女の心配をしている
 少女を、安心させようとしている

 彼は、どこまでも子供の味方なのだ 
 だからこそ、「夢の国」に関連した都市伝説たちと契約して
 …そして
 今の「夢の国」のあり方を否定し、正気に戻そうとしたのだ

 それは失敗してしまった
 彼は、今、都市伝説となろうとしている
 「黒服」と言う都市伝説に
 …「夢の国の黒服」になってしまうよりはマシだ
 あの狂った「夢の国」に使われるよりは…「組織」とやらの一部になってしまう方が、まだ救いがある
 それならば、まだ…彼の心は、失われずにすむかもしれないから

 少女と、小人と、姫君たちが見ている前で
 彼は、「黒服」へと変貌した

 この瞬間より
 彼は、今までの記憶を、全て消失した
 辛うじて、心だけは保ったまま
 しかし、今までの事を…彼は、全て忘れてしまった





 ーーーーーーーそうだ

 もう、彼は覚えていない
 思い出すこともできないだろう

 かつて、私を助けてくれた事も
 そのせいで、命を落とし…「組織」の黒服へと変わり果てた、事も
 彼は、きっと覚えていないし、永遠に思い出すことはできない

「……それでも」

 いえ
 だから、こそ
 私は彼の力になりたい
 これが、私のせめてもの、罪滅ぼし


 目の前にある「死神」のカードの逆位置を前に
 彼女は一人…静かに、過去の記憶に囚われるのだった



 「夢の国の黒服」になりかけた「組織」の「黒服」
 …彼は、本当に「組織」の「黒服」であるだけか?

 かすかに混じっている、それに
 まだ、誰も気付かない







 思い出さないで 気付かないで
 思い出してしまったら 気付いてしまったら


 …今度こそ、取りこまれてしまうかもしれないから





                         ?????????





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