「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-01

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集

黒服Hと呪われた歌の契約者 01


「はい……はい。了解。ちょうど、学校の傍だ。どうにかなりそうだよ」

 ッピ、と、あの過労死候補ナンバー1の同僚からの電話を切った
 黒服の男が一人、街を歩く
 そこは、東区の一角
 その黒服の男を、「夢の国の黒服」が、あっと言う間に取り囲んだ

「…やれやれ、本当に多いな」

 ため息をつく黒服の男に、「夢の国の黒服」が群がっていく
 その長い手が、黒服の男に伸ばされて…

 ……しゅるんっ、と
 その手に、何かが絡みつく
 それは、長い髪の毛
 漆黒の、髪の毛
 何時の間にか…黒服の男の髪の毛が、まるで何十年も切っていなかったかのように、伸びていた

「お仕置きが必要だなっ!!」

 しゅるるるるるん!!
 触手のように伸びる髪の毛
 それは、「夢の国の黒服」たちを、次々と捕縛した
 ぽい
 ぽいぽいぽぽい
 捕まえた相手を、次から次へと、すぐ傍の体育館まで放り込む

「…相手が女性だったらなぁ」

 ぼそり、彼が呟いた言葉は、誰の耳にも聞き取られない

「…彼女は大丈夫かねぇ。様子を見に行けないからな…」

 自分の担当している契約者の無事を祈りながら
 黒服の男は、次から次へと、「夢の国の黒服」たちを、その伸びた髪で捕まえては、体育館に放り込み続けるのだった

*



「~~♪~~~~~~~~~♪」

 …彼女は歌っていた
 静かに、悲しげに、恐ろしげに、どこか、憎々しげに
 彼女は、囲まれていた
 明るいオレンジ色の熱帯魚を模した着ぐるみ率いるパレードに
 しかし、彼女は気にせず歌い続ける

 その、呪われた歌を

 パレードが、苦しんで消えていく
 熱帯魚の着ぐるみも、苦しみもがいていた
 パレードはすぐに補充されるが、それらもまた、苦しみ、すぐに消えていく

 歌いながら彼女は願う
 どうか、誰もここに来ないで
 敵以外は、誰も来ないで
 そして、私の歌を聴かないで

 …私の歌は、相手を選ぶ事が出来ないから
 この無差別攻撃の範囲内に…どうか、入ってこないで



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー