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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - 夢の国

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お話



男「チッ、ここは逃げるが勝ちか」

そう呟き、背を向けて走り去っていく男
その速さはまるて風のようで、人が出せる速度を超えていた
一瞬のうちに、男の姿は見えなくなった

男に逃げられた女は 哀しそうな表情で、ただ一言、

女「無駄よ」

と呟いた


男「振り切れたか…?」

男は立ち止まり振り返った
そして誰もいないことに安堵し、前を向きなおし歩き始めたが、すぐに足を止めた

女「残念だけど、私はここに居るわ」

少し先の曲がり角から
一直線に振り切ったはずの女が現れたから

男「オレの都市伝説より速く、先回りしたのか?」

男は焦っていた
自慢の都市伝説の速さに追い付かれたのだから

女「いいえ、ちょっと違うわね

小さな声なのに
よく通る声だ

女「私の契約した都市伝説はね……」

男(まずい……都市伝説の桁が違う)

物音は一切聞こえない
それなのに辺りの雰囲気は華やかで
漂う気配は楽しげで

女「私の契約した都市伝説はね……」


女「……《夢の国》なの」

男「そんな、あの話は…」

女「諸事情あって固有名詞は出ないけど」

ゆっくりと歩きながら 愉しそうな声で喋る

女「今の私はその国の王様なの。知ってる? 王様は一人しか居ないけどね、世界中のどこにも居るんだよ」

曲がり角に消えていった女の声はいつの間にか男の後ろから響いていた


女「あ、それとね……」

男は逃げ出したくて仕方なかった
二人しか居ない空間なのに
たくさんのナニカの視線を感じるから

女「夢の国の中ではね……
    わるいことが起きても、無かったことに、なるんだよ」

そう言った途端
物陰から 暗闇から
黒い影が現れて男の元に集まっていく

男「く、来るなッ! 離れろ!」
女「わるいやつなんて、居ないのよ。はじめから」

黒いパレードが通り過ぎると
華やかな雰囲気も消え
男は居なくなっていた

女「……ふぅ」

しばらくしてから 塀に寄り掛かりため息をはいた
額には脂汗が滲み、呼吸も荒くなっている
大きすぎる都市伝説に身体がついて行けていない


女「……心臓に悪いなぁ。寿命が縮んだかもしれない」

生温い風が肌をなでていく

女「……やっぱり私には、王様は、無理なのかな」

誰にでもなく呟いた言葉は風に紛れて消えていった







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