「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - パワーストーン-08

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
 …夢を、見ていた
 これは、私の勝手な夢
 私の、自分に都合のいい勝手な妄想

『もう、あなたっていつもそうよね』

 くすり、と女性が笑う
 キラキラと、女性の周りには輝く金粉が漂っていた

『そう、いつもそうなのよ。あなたは自分の事を何の価値もない、ってそう思って』

 だって、私に価値など存在するはずがない
 …あの時、私は死ぬはずだったのだ

『そう言う言い方は、やめた方がいいよ?』

 困ったように、男性が笑う
 いつも、彼の隣に居た赤いはんてんの少女がいなくて、少し寂しそう

『そんな事言ってると、あいつ、悲しむぞ?』

 ……あぁ、そう
 彼は、私を救い出してくれた
 …けれど 
 放っておいてくれれば良かったのに

『ったく、だから、そう言う言い方はやめろってんだよ』

 たくましい体付きの男性が、忌々しそうに呟いた
 彼の隣にも、いるはずだった少女がいなくなっていて…やはり、寂しそうだ

『あのな!あいつは、お前を助ける事に、何の迷いもなかったはずなんだよ!あいつは、お前がどう思おうと、お前を助けた事に、何の後悔もしてないんだ!』
『そうよ、彼はいつだって子供の味方だった。それは、あなたも同じ』
『だから、ね……もう、君自身を、許してあげたら?』

 …許す?
 そんな事なんて、できるはずがない
 だって、私のせいで、彼は死んでしまって


 …あなたたちも、死んでしまったのだから


『もう、だからぁ。あなたは、何もかも自分で背負い込みすぎなのよ!…変な所が、彼に似てるんだから』
『僕たちは、ね。自分たちで選んだんだよ。彼の仇を取る事を』
『お前のせいじゃない……俺達が、弱かっただけだ』

 あぁ、でも、でも
 彼が死ななければ
 あなたたちまで、死んでしまう事は…

『…遅かれ早かれ、こうなってただろうよ』
『そうだね、彼は、「夢の国」を正しい道に戻そうと必死だった……でも、悔しいけど、彼には闘う力は無かったから』
『……遅かれ早かれ。結末は、同じなのよ』
『僕たちは、それに失敗してしまった』
『…俺達にも、力が足りなかった』
『でも、ね』

 三人は、笑ってくる
 大丈夫だ、と
 そうとでも、言うように

『今の彼、なかなか心強い味方がいるみたいじゃない?』
『そう、あの時の僕等よりも強い味方が、たくさん、たくさん』
『悔しいがな……だから、大丈夫なんだよ』

 もう、これ以上犠牲者は増えない
 彼のように…彼の友人たちのように、死んでしまう契約者は出ない
 だから

『…あなたも、そろそろ…未来を、見て』
『生きることを、諦めないで』
『生きろ。あいつがお前を生かしたんだ。死ぬまで生きやがれ!!』

 ……結局
 私は、誰かに助けられてばかり
 誰かに助けられ、死ぬはずの私だけが生き延びて

 …でも

 今回は……違った
 自分を救ってくれた存在たちは、生きている
 私のような人間にも、手を差し伸べてくれた

 …嬉しかった
 同時に、申し訳ない
 私なんかに、手を差し伸べてくれた
 涙を流し、説得してくれた
 …あの、少女の苦しみを
 私が、払う事ができればいいのに
 私に、その力があればいいのに

 …力不足を痛感して
 パワーストーンと契約し……「組織」の黒服となった彼に、手渡し続けた

 ………私は
 ほんの、少しでも
 誰かの力に、なれただろうか?

『…ほら、前、向いてよ?』
『後ろを振り向いてばっかりじゃあ、駄目だよ?』
『……ま、生きろや。お前が死んだとなっちゃあ、あいつ悲しむぞ?』

 ………あぁ
 私は……生きても、いいのだろうか?

 迷いは、完全には晴れない
 すぐに迷いが晴れてくれるほど……彼女の迷いは、簡単なものではなかった
 けれど…


 ……少し
 ほんの、少しだけ
 彼女は、希望と未来にすがる道を……見出す事が、できたのだった





fin






タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー