「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-49

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「うー……」
「む?どうした?」
「うー…僕、眠いー……うー…」

 むにむに
 眠たそうに、目をこすりだす少年
 …そろそろ、日付が変わる時間である
 少年には、もう限界か

「もう少し、起きていられるか?そろそろ宴を終わらせよう」
「うー……僕、頑張る。うー…」

 むにゅむにゅ…
 将門の膝の上で、少年は眠たそうにうとうとしだす
 あらあら、と少年の父親が、そっと少年の体を抱き上げた

「申し訳ありません、将門様」
「いや、良い」

 くっく、と笑って、将門は立ち上がった
 それを見て、滝夜叉は将門の隣に立つ
 将門の様子に気付いた「首塚」のメンバーが、一人、二人と彼の周りに集まっていく
 そして、将門はゆっくりと口を開いた

「…そろそろ、夜も更けてきた。宴は仕舞いだ」

 大して大きな声での発言ではないと言うのに、その声は不思議と会場内によく通る
 これも、彼が祟り神であるが故
 祟り神と同等かそれ以上の存在でもない限り、祟り神の声を聞き漏らすなど、不可能なのだ

「夜が明ければ、お前たちの中には敵同士になる者たちもいるかもしれんなぁ?正直、今宵のような事は特例だろう。今後は、このような夜は二度と来ないやかもしれぬ……だが、今宵だけは、我等は同じ勝ち戦を乗り越えた同士よ」

 くっくっく、と将門は笑う
 この日の宴に集まった者たちが、それぞれどんな組織に所属しているか?
 普段、どのような生活を送っているのか?
 …この日だけは、将門はそれをどうでもいいと思った
 まぁ、国外の組織はあまり好きではないから、そちらとはあまり関わりたくないと考えてはいたが

 …この日の宴が、集まった者達にどのような影響を及ぼすか?
 それには、少し興味ある
 この宴によって、今まで知らなかった都市伝説たちと知り合った者も多いだろう
 都市伝説と言う存在がこの街にはここまでも多いのだと、それを自覚せざるを得なかったはずだ

 …自覚したならば
 さて、どうするか?

 「首塚」に来ると言うならば、歓迎しよう
 我信念に背かないならば、それは同士

 もしこちらにはむかってくるならば
 その時は、祟りをもたらすのみだ
 後の事など、どうでもいい

 ただ、この日を楽しめたなら、それでいいのだ

「各自、帰るなり、ここで飲み続けるなり好きにするが良い。我等はここで退散させてもらう」

 ---今宵のみの同士たちに、「首塚」の祝福を

 それを締めの挨拶とした将門
 くるり、踵を返す

「お帰りになられますのぉ?」
「あぁ、後は首塚で飲む」

 ……宴会は仕舞いにする、と言っても
 この祟り神、まだ飲み足りないのは事実
 己の本体に戻り、飲み明かす気は満々だ

「お供いたしますわぁ」
「うー…お供するー……うー…」

 むにー…
 半ば眠りながらも、そう口にした少年
 少年の父親は、少年を抱きかかえたままあやす

「あなたはもう寝ないと駄目よ?」
「うー……将門様のお供ー、うー…」
「くっく、その気持ちだけ、受け取っておこう」

 ぽふり
 将門は、少年の頭を撫でた
 少年は、うー、と心地よさそうな声を出して…
 …すぴすぴすぴ
 穏かな寝息を立て始めた

「…滝夜叉、お前はどうする?」
「む…妾は…」

 ……滝夜叉は、悩んでいるようだった
 都市伝説として、契約した存在である少年の父親から、長時間離れる訳にもいかないのだろう
 かと言って、父親である将門の傍に、もう少しいたい
 そんな、複雑な思いを抱いているようだ

「滝夜叉、私たちは大丈夫よ?」
「む……じゃが……」
「お父様と、ゆっくりしたいでしょう?」

 気にしないで、と少年の父親は笑う
 むむむむ、と滝夜叉は悩み…
 …するり
 将門に、寄りそう

「…では、父上、お供いたします」
「あぁ、来るが良い」

 くかか、と将門は上機嫌に笑う
 さて、酒のつまみは、あの青年が作った物を適当に見繕って持っていくとするか
 できれば、青年も首塚に連れ帰って、余興に女の格好でもさせようかとも考えては見たが…
 ……あの黒服が煩そうだ
 まぁ、青年を連れ帰るかどうかは、本人の意思を尊重するとするか
 そう考えながら、将門はスーツの女性と娘を従え、宴の会場を後にするのだった





 終






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