見つけた
見つけてしまった
見つけてしまった
秋祭りの三日目
赤いはんてんと2人で歩いていたら…それを、見つけてしまった
赤いはんてんと2人で歩いていたら…それを、見つけてしまった
「夢の国」
赤いはんてんの、契約者の命を奪った相手
彼女の契約者の友人たちの命をも、奪った相手
赤いはんてんが、即座に彼女を睨み付けた
「夢の国」の傍に居た、肩に人形を乗せた少女がこちらの様子に気付き、慌てているが…きっと、赤いはんてんの目にそれは入っていない
赤いはんてんの、契約者の命を奪った相手
彼女の契約者の友人たちの命をも、奪った相手
赤いはんてんが、即座に彼女を睨み付けた
「夢の国」の傍に居た、肩に人形を乗せた少女がこちらの様子に気付き、慌てているが…きっと、赤いはんてんの目にそれは入っていない
「赤いはんてもがっ!?」
「まぁ、落ち着きたまえ」
「まぁ、落ち着きたまえ」
むーむーむー!!
赤マントに口をふさがれ、じたばたする赤いはんてん
赤マントは片手で赤いはんてんの口を、もう一方の手で赤いはんてんの手を塞ぐ
…はんてんを翻されて青いはんてんになられたら、自分では抑えられない
赤マントに口をふさがれ、じたばたする赤いはんてん
赤マントは片手で赤いはんてんの口を、もう一方の手で赤いはんてんの手を塞ぐ
…はんてんを翻されて青いはんてんになられたら、自分では抑えられない
「ふむ、そこのお嬢さん、まだ赤いはんてんの力は発動していないようだが……大丈夫かね?」
「あ、は、はい」
「あ、は、はい」
こくり、頷いてきた「夢の国」
今の彼女からは、以前の歪んだ様子は見受けられない
………あぁ
今の彼女からは、以前の歪んだ様子は見受けられない
………あぁ
「…悪夢から、解放されたのだね?」
「……おっさん、夢子ちゃんの事、知ってんの?」
「はっはっは、私はおっさんと言う歳では辛うじてないと思いたいがそれはさておき。まぁ……私よりも、彼女の方が、因縁があると言うべきか」
「……おっさん、夢子ちゃんの事、知ってんの?」
「はっはっは、私はおっさんと言う歳では辛うじてないと思いたいがそれはさておき。まぁ……私よりも、彼女の方が、因縁があると言うべきか」
むーむーむー!
ぺちぺちぺち!!
塞がれて居ないほうの手で、赤いはんてんは赤マントの手をぺちぺちと叩いてくる
放せ!とでも言いたいのだろう
しかし、放す訳にはいかない
まだ、赤いはんてんは冷静さを取り戻せていない
ぺちぺちぺち!!
塞がれて居ないほうの手で、赤いはんてんは赤マントの手をぺちぺちと叩いてくる
放せ!とでも言いたいのだろう
しかし、放す訳にはいかない
まだ、赤いはんてんは冷静さを取り戻せていない
「…お嬢さん、この子を……赤いはんてんを、覚えているかね?以前君と出会った時は、人のいい青年と一緒だったよ」
「………!!」
「………!!」
「夢の国」…少女に夢子と呼ばれた少女が、かすかに表情を強張らせた
…覚えていたか
赤マントは、小さく苦笑する
…覚えていたか
赤マントは、小さく苦笑する
「…なるほど、その少女の契約者が、「夢の国」と戦った事があるのか」
少女と夢子の傍にいた青年が、確認するように呟いてきた
あぁ、と赤マントは頷いてやる
あぁ、と赤マントは頷いてやる
「もっと具体的に言うと、彼女の契約者の友人が、まず、「夢の国」と戦い、敗北し…都市伝説と、一体化してしまったらしい。記憶を、すっぽりと失ってね」
…あの彼は、今も生きているだろうか?
記憶を失ってしまった彼は、こちらの事を忘れてしまっていて
…いや、そもそも
当時の自分達は、彼が都市伝説化したことを知らなかった
記憶を失ってしまった彼は、こちらの事を忘れてしまっていて
…いや、そもそも
当時の自分達は、彼が都市伝説化したことを知らなかった
「夢の国の地下カジノ」は、詳しい事を自分たちに話してこなかったし…彼が最後に護った少女は、ただ泣くだけで何も答えられなかった
……だから
彼等は、「夢の国の地下トンネル」と「夢の国の地下カジノ」と契約していた彼が、死んだと思って
……だから
彼等は、「夢の国の地下トンネル」と「夢の国の地下カジノ」と契約していた彼が、死んだと思って
……仇討ちに、挑んでしまったのだ
「「全身を金粉で覆われると死ぬ」、「さっちゃんの歌の四番目」…そして、この赤いはんてんとの契約者…それらをあわせて、四人。我々の親しい友人たちが、「夢の国」に命を奪われているのだよ」
「…………」
「…………」
夢子の中に、その記憶は残っているようだった
赤いはんてんの契約者が死んだ、あの戦いは…苛烈なものだったから
だからこそ、印象に残っているのかもしれない
赤いはんてんの契約者が死んだ、あの戦いは…苛烈なものだったから
だからこそ、印象に残っているのかもしれない
赤いはんてんは、暴れるのをやめていた
ただ、憎悪を込めて、夢子を睨みつけている
ただ、憎悪を込めて、夢子を睨みつけている
「で、でも、待ってくれよ。こっちの話も、ちょっと聞いてくれ」
「うむ、聞かせてくれたまえ…できれば、赤いはんてんに、早く冷静になってほしいのでね」
「うむ、聞かせてくれたまえ…できれば、赤いはんてんに、早く冷静になってほしいのでね」
赤マントが苦笑すると、少女と青年は、事情を説明してくれた
「夢の国」は、「夢の国の創立者」によって歪められていた事
今の「夢の国」は、もう、悪夢からは解放されている事…
それらを、順々に、説明されていく
「夢の国」は、「夢の国の創立者」によって歪められていた事
今の「夢の国」は、もう、悪夢からは解放されている事…
それらを、順々に、説明されていく
「…そうか、原因は「夢の国の創立者」だったのか…」
苦笑する
あの優しかった青年が、誰よりも尊敬していた「夢の国の創立者」がそもそもの原因だったとは…
…いや、彼が尊敬していたのは実在の夢の国の創立者の方だ
都市伝説から生まれた「冷凍睡眠している夢の国の創立者」ではない
それが、せめてもの、救いか
あの優しかった青年が、誰よりも尊敬していた「夢の国の創立者」がそもそもの原因だったとは…
…いや、彼が尊敬していたのは実在の夢の国の創立者の方だ
都市伝説から生まれた「冷凍睡眠している夢の国の創立者」ではない
それが、せめてもの、救いか
「赤いはんてん、わかったかね?落ち着いたかね?」
「……………」
「……………」
こくり
赤いはんてんは、頷いてきた
…まだ、かすかな不安はあるが
また、能力を使おうとしたら、また口を塞がせていただくとするか
そっと、赤マントは、赤いはんてんから手を放す
赤いはんてんは、頷いてきた
…まだ、かすかな不安はあるが
また、能力を使おうとしたら、また口を塞がせていただくとするか
そっと、赤マントは、赤いはんてんから手を放す
…じっと、じっと
赤いはんてんは、夢子を睨みつけていた
赤いはんてんは、夢子を睨みつけていた
……わかっているのだろう
彼女は、操られていただけなのだ、と
しかし、割り切る事ができないのだ
赤いはんてんは、あの戦いで、親しい人間たちを一気に失ってしまった
生き延びている一人とは、元々あまり顔を合わせた機会もなかったせいで疎遠になってしまっている
赤マントにとっても…彼等は、付き合っていて楽しい人間だった
それを失った悲しみは、奪われた憎しみは、消えているわけではない
彼女は、操られていただけなのだ、と
しかし、割り切る事ができないのだ
赤いはんてんは、あの戦いで、親しい人間たちを一気に失ってしまった
生き延びている一人とは、元々あまり顔を合わせた機会もなかったせいで疎遠になってしまっている
赤マントにとっても…彼等は、付き合っていて楽しい人間だった
それを失った悲しみは、奪われた憎しみは、消えているわけではない
………しかし
復讐が、何を生むと言うのか?
復讐が、何を生むと言うのか?
赤いはんてんの契約者は、復讐を望まなかった
赤いはんてんが、己の仇を取ることを望んでいなかった
赤いはんてんが、己の仇を取ることを望んでいなかった
…ただ、赤いはんてんに自由に生きて欲しい、と
そう、考えていたようだった
「さっちゃんの歌の四番目」と契約していた男性も、自分が契約していた都市伝説相手に、復讐を、仇討ちを禁じていた
…もっとも、「さっちゃんの歌の四番目」はあれ以来行方不明
どうなってしまったか、わからないのだが…
そう、考えていたようだった
「さっちゃんの歌の四番目」と契約していた男性も、自分が契約していた都市伝説相手に、復讐を、仇討ちを禁じていた
…もっとも、「さっちゃんの歌の四番目」はあれ以来行方不明
どうなってしまったか、わからないのだが…
「……お前は、もう、歪んでないのですね?」
ぼそり
赤いはんてんが、呟く
じっと、じっと
真正面から夢子を睨み付けたまま……ゆっくりと、続ける
赤いはんてんが、呟く
じっと、じっと
真正面から夢子を睨み付けたまま……ゆっくりと、続ける
「もう、誰も殺さないですか?取り込んだりしないですか?」
「……はい」
「……はい」
こくり
夢子は、はっきりと、頷いてきた
強い意志
赤いはんてんの契約者や、その友人たちと戦っていた時の様子は微塵も感じられない
夢子は、はっきりと、頷いてきた
強い意志
赤いはんてんの契約者や、その友人たちと戦っていた時の様子は微塵も感じられない
「……それなら」
……赤いはんてんが、俯いた
「…それならっ!もう、二度と歪むな、なのです!もう、誰も殺すななのです!!あいつらみたいな死人を、二度と出すななのですよ!!そして、償えなのです!死ぬななのです!!生きて生きて生きて生きて生きて生き続けて!!一生償いやがれ!なのです!!」
顔をあげて、一気に言い切った赤いはんてん
…その目に、うっすらと、涙が浮かんでいたのを
赤マントは、確かに見逃さなかった
…その目に、うっすらと、涙が浮かんでいたのを
赤マントは、確かに見逃さなかった
「…行くのですよ、赤マント。あの顔見てるとイライラしてくるのです、殴りたくなるのです」
「っと…」
「っと…」
ぐいぐいぐい
赤いはんてんが、赤マントの手を握り、引っ張ってくる
せめて、赤マントとしても、夢子に…そして、恐らくは、彼女を正気に戻したのであろう、青年たちに何か言いたかったのだが
しかし、赤マントが、赤いはんてんの言葉に応じないのを見て…赤いはんてんは、少しムッとしたような表情をして
赤いはんてんが、赤マントの手を握り、引っ張ってくる
せめて、赤マントとしても、夢子に…そして、恐らくは、彼女を正気に戻したのであろう、青年たちに何か言いたかったのだが
しかし、赤マントが、赤いはんてんの言葉に応じないのを見て…赤いはんてんは、少しムッとしたような表情をして
ひらりっ
はんてんを翻して…青いはんてんの姿になった
周囲に一般人がいなかったからいいものを、こんな真昼間から変身とは大胆な
はんてんを翻して…青いはんてんの姿になった
周囲に一般人がいなかったからいいものを、こんな真昼間から変身とは大胆な
「ほら、行くわよっ!」
「~~っ!?そ、その姿で力いっぱい手を握らないでくれたまえ!?手が潰れるっ!?原稿が書けなくなったらどうしてくれるかっ!?」
「あんなちっちゃなポエムコーナー、誰も読んでないから問題ないわよ」
「~~っ!?そ、その姿で力いっぱい手を握らないでくれたまえ!?手が潰れるっ!?原稿が書けなくなったらどうしてくれるかっ!?」
「あんなちっちゃなポエムコーナー、誰も読んでないから問題ないわよ」
ずるずるずる
青いはんてんに手を引かれて行く赤マント
人さらいが、攫われていっているような状況だ
赤マントは苦笑し…「夢の国」と青年たちに、小さく頭を下げた
青いはんてんに手を引かれて行く赤マント
人さらいが、攫われていっているような状況だ
赤マントは苦笑し…「夢の国」と青年たちに、小さく頭を下げた
ずるずるずるずるずるずるずるずる…
赤マントは、そのまま路地裏に連れて行かれる
赤マントは、そのまま路地裏に連れて行かれる
「青いはんてん?」
「………」
「………」
ぴたり
青いはんてんが、足を止めた
…その背中が、震えている
青いはんてんが、足を止めた
…その背中が、震えている
「………っく……………うぁ…………っ」
その口から漏れ出すのは、嗚咽
…赤マントは、そっと、青いはんてんを背後から抱きしめてやった
青いはんてんは、その腕から逃げない
ただ、ぼろぼろと、大粒の涙を流し続けている…
…赤マントは、そっと、青いはんてんを背後から抱きしめてやった
青いはんてんは、その腕から逃げない
ただ、ぼろぼろと、大粒の涙を流し続けている…
「………うわぁああああああああん………!!」
泣き続ける、青いはんてん
結局、仇討ちはなされなかった
あの状態の「夢の国」を攻撃するなど、彼女にはできない
…それは、かつての契約者の意思に、反するから
あの状態の「夢の国」を攻撃するなど、彼女にはできない
…それは、かつての契約者の意思に、反するから
しかし、憎悪が消えたわけでもない
大切な人達を殺された憎しみは、いつまでたっても消えない
大切な人達を殺された憎しみは、いつまでたっても消えない
どうしたらいいのか
彼女自身、きっとわからないのだろう
彼女自身、きっとわからないのだろう
…赤マントとしても
どう、声をかけてやったらいいのか、わからない
ただ、その体を抱きしめて、涙をぬぐってやることしか…彼には、できないのだ
どう、声をかけてやったらいいのか、わからない
ただ、その体を抱きしめて、涙をぬぐってやることしか…彼には、できないのだ
泣き続ける青いはんてん
その体を、赤マントはいつまでも、抱きしめているのだった
その体を、赤マントはいつまでも、抱きしめているのだった
…見えていますか? 聞こえていますか?
あなた方の望みは、ようやく叶いました
あなた方の望みは、ようやく叶いました
だから、どうか、お願いです
私が、彼女の心を、少しでも和らげることを
どうか、お許しください
私が、彼女の心を、少しでも和らげることを
どうか、お許しください
Red Cape