「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤マントと赤いはんてん-15

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
 …青いはんてんが、何とか落ち着いた後
 赤いはんてんに戻った彼女を連れて、赤マントは祭り会場を回っていた
 何せ、二日目はあの騒ぎである
 1日目も、「夢の国」を警戒して、あまり出店を回れなかった
 だから、今日は思い切り、出店を見て回るつもりである

「あぅ、赤マント、ちょっと、あの飴細工の店に行って来るのですよ!」
「うむ、わかった。私はこの辺りにいるからな」

 てとてとてと、飴細工の店に向かう赤いはんてんを見送る
 なかなかに繁盛しているようだ
 注文を受けてから、飴を形作ってやっているようなので…あれは、時間がかかるだろう
 そう考え、赤マントは辺りを見回す
 ふむ、また、彼らと遭遇できればいいのだが…
 ………おぉ

(…運がいいと考えるべきか、悪いと考えるべきか)

 小さく、苦笑する
 赤いはんてんよりも先に気付いて良かった、そう考えた
 あちらも…青年が、こちらに気付いたようだ
 一緒に居た少女たちに何やら声をかけ、こちらにゆっくりと歩み寄ってくる

「また会ったな」
「あぁ、赤いはんてんが出店に並んでいる時で良かったよ」

 そう言って、肩をすくめる
 先程の彼女の様子を見ていたからだろう、そうだな、と青年も頷いてきた

「…それで、何か話があるのだろう?」
「うむ」

 青年に、促されて
 赤マントは、ゆっくりと続ける

「…先ほど会った時に話した、かつて「夢の国」と戦った者たちなのだが………そのうち、「さっちゃんの歌の四番目」が、契約者が死亡して以来、行方不明なのだよ」
「人型をとっていた都市伝説だったのか?」
「あぁ。その歌に相応しい、愛らしい幼女の姿をしていた」

 さっちゃんの歌
 その歌で歌われたままの少女
 バナナを半分しか食べられないくらいの、幼い少女の姿をしていた「さっちゃんの歌の四番目」
 ……彼女は契約者の死後、行方不明のままだ

「考えたくない、事だがね……彼女もまた、赤いはんてんのように、仇討ちを狙っているかもしれない。彼女の契約者は、そのような事はさせたくないと考えていただろうが…彼女自身がどう考えていたか、私にはわからん」
「いつか、襲ってくるかもしれないと?」
「……何とも言えない」

 あれ以来、一度も顔を合わせていないのだ
 だから、どうなっているのか、まったくわからない
 ただ、注意するに越したことはないだろう
 ……復讐は、何も生まない
 できる事ならば、止めたいが…赤マントは、赤いはんてんを制するので精一杯で、彼女までは手が回らない


「それと、だな」
「まだあるのか?」
「あぁ。赤いはんてんのかつての契約者には、親しい友人たちが4人いた。うち三人は、赤いはんてんの契約者と同じく、「夢の国」との戦いで命を落としている」

 …つまり、は

「一人、生き残りがいるという事か」
「うむ。もっとも、彼の契約している都市伝説は戦闘向きではないが………そして、これまた考えたくない事ではあるが、仇討ちを考えている可能性は、0ではないのだよ」

 疎遠になってしまっていて、顔を合わせた事はあれ以来、ない
 だから、あの少年がどんな大人になったのか、赤マントはわからない
 ……だからこそ、不安なのだ
 今の「夢の国」に命を落としてほしくない、と考えている以上、自分が知っている危険要素になりうるものは、伝えておくべきだ

「風の噂に聞くと、どこかの組織の一員になっているらしい」
「「組織」とは別物の?」
「うむ。まぁ、日本ではまだあまり勢力の強くない組織らしいがね」

 念のために、伝えておく
 そう言って、赤マントは青年に背を向けた
 …最後に、呟く

「…君たちに、感謝する…自分勝手な考えではあるが、私としては…赤いはんてんが血に濡れずにすんだのが、一番嬉しいのだよ」

 ありがとう、とそう言って
 赤マントは、青年から離れていった


「あぅ、赤マント、こっちは赤マントの分なのです。分けてやるのです!」
「あぁ、すまんな……と言うか、それを買った金は私の金なのだがね」

 気にするななのです
 そう言って、赤いはんてんは、その飴細工を赤マントに手渡してきた
 近頃、富士額の鼠以上に人気があるとも言われている、黄色い電気鼠の飴細工
 赤いはんてんは、水色のペンギンのような生き物の飴細工を持ってご満悦だ
 …幸い、あの少女たちが傍にいる事に、気付いていない

「さぁ、もっと屋台を回るのですよ!」
「あぁ、私から逸れないようにな」

 赤いはんてんと並び、赤マントは人通りの多い祭会場を歩いていく


 …もう、今年は、この賑やかな祭が乱される要素など、きっと存在はしないのだ



 fin






タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー