栄光のマウンテンロード◆NaLUIfYx.g
「ふう」
「たー」
そんなグリーンの気持ちなどしらず、ひまわりはグリーンの胸の中で気持ちよくしている。
そしてそんな声を聞くグリーン自身も、少しだけ気が楽になった。
これが日常の世界だったら、兄弟ですか? と、他人聞かれるかもしれなかった。
お世辞にも彼らは似ていないが……
グリーンは先ほどの小さい子から手に入れた、あのクロッキー帳とペンについて考えていた。
先の戦闘で襲い掛かってきたポケモン(?)は、すべてあの子が描いた絵と全く同じ形をしていた。
そしてそんな声を聞くグリーン自身も、少しだけ気が楽になった。
これが日常の世界だったら、兄弟ですか? と、他人聞かれるかもしれなかった。
お世辞にも彼らは似ていないが……
グリーンは先ほどの小さい子から手に入れた、あのクロッキー帳とペンについて考えていた。
先の戦闘で襲い掛かってきたポケモン(?)は、すべてあの子が描いた絵と全く同じ形をしていた。
(つまり、あのクロッキー帳に絵を描くことによってそれが実体化する、というわけか)
ちょっと信じきれない部分もあるが、自分の持ってる「こぶたのしない」を考えると至極当然の考えに変わる。そして、さらに考える。
自分がそれなりの衝撃を与えた瞬間、あれらは消え去った、それらが伝える事は……
自分がそれなりの衝撃を与えた瞬間、あれらは消え去った、それらが伝える事は……
(ある程度の衝撃を与えるとそれは消滅する、うまく使いこなせば盾にはなるだろうか?)
確かに咄嗟に繰り出して、敵の攻撃の身代わりになってくれるのはとても便利な道具である。
しかし、グリーンはその考えを捨てた。
実際確かめていないが、きっとそれは描いた瞬間に実体化されるだろう。
いつ敵に襲われるかわからない状態で、そんな悠長な事なんかできるわけがなかった。
また、グリーンを襲ってきたのは10体、そして描かれていた絵も10枚――つまり、1枚につき1体しか実体化できないという事であった。
残り枚数は5枚……無駄遣いは許されなかった。
ゆえに、検証しなければ拭いきれない疑問点はいくつかある。
まず1つ目が力の強さ
これは、実際に実体化したあのポケモン(?)と戦ったグリーンだけにわかること
あの力の強さから防御力も硬いと思わされたのであったが、それは大きな間違いであった。
では、なぜ純粋な力が強かったのだろうか?
しかし、グリーンはその考えを捨てた。
実際確かめていないが、きっとそれは描いた瞬間に実体化されるだろう。
いつ敵に襲われるかわからない状態で、そんな悠長な事なんかできるわけがなかった。
また、グリーンを襲ってきたのは10体、そして描かれていた絵も10枚――つまり、1枚につき1体しか実体化できないという事であった。
残り枚数は5枚……無駄遣いは許されなかった。
ゆえに、検証しなければ拭いきれない疑問点はいくつかある。
まず1つ目が力の強さ
これは、実際に実体化したあのポケモン(?)と戦ったグリーンだけにわかること
あの力の強さから防御力も硬いと思わされたのであったが、それは大きな間違いであった。
では、なぜ純粋な力が強かったのだろうか?
(あの子自身の強さの影響……? いや、それだったらか俺の攻撃を避けれたはずだ)
つまりあのポケモン(?)自身の強さなのか? あのクロッキー帳はそこまで判別できるのだろうか?
2つ目に、実体化させる大きさに持続時間
あの子が実体化させたのは1mも満たない小さいポケモン(?)であった。
ならば、ギャラドスやカイリューといった大きいポケモンとかも実体化できるのだろうか?
さらに言うならば、それらがどれくらい持続するかどうか、
もし、ある程度の衝撃を加えるまで消滅しないのであるならばそれは強いであろう。
ある程度のはったりや、敵との戦闘のときにそちらに集中する部分があるからだ。
2つ目に、実体化させる大きさに持続時間
あの子が実体化させたのは1mも満たない小さいポケモン(?)であった。
ならば、ギャラドスやカイリューといった大きいポケモンとかも実体化できるのだろうか?
さらに言うならば、それらがどれくらい持続するかどうか、
もし、ある程度の衝撃を加えるまで消滅しないのであるならばそれは強いであろう。
ある程度のはったりや、敵との戦闘のときにそちらに集中する部分があるからだ。
ぶっちゃけ、描けばわかること……問題は残り5枚の1枚を使うべきかどうか、だけであった。
グリーンは悩んだ挙句、描く事にした。
幸いここは見晴らしがいい路上、仮に襲われたとしても対応できる時間と余裕もある。
グリーンはひまわりをおろして、自分も路上に座り込んだ。
そして、ランドセルからクロッキー帳とペンを取り出す。
グリーンは悩んだ挙句、描く事にした。
幸いここは見晴らしがいい路上、仮に襲われたとしても対応できる時間と余裕もある。
グリーンはひまわりをおろして、自分も路上に座り込んだ。
そして、ランドセルからクロッキー帳とペンを取り出す。
(しかし……何を描けばいいんだ?)
どうせなら何かとためになるものを描きたい――先ほどあげたギャラドスとかカイリュー辺りが妥当か?
ここでグリーンはさらに悩む。
仮に大きいのを描いたとしても、それと同じ等身大で実体化するのだろうか?
と、今更悩んでも仕方ない。意を決して描き始めようとしたのだが……
ここでグリーンの周りをたしたしたし、とハイハイしているひまわりの存在に気づく。
今ここでギャラドスとかを実体化したらこの子はどうする?
間違いなく怯えるに違いなかった。
赤ん坊がいきなりそんなものを見せられて、怖がらない理由がない。
よって大きいポケモンは却下、自分と同じくらいなら問題ないだろうか、と思った。
ここでグリーンはさらに悩む。
仮に大きいのを描いたとしても、それと同じ等身大で実体化するのだろうか?
と、今更悩んでも仕方ない。意を決して描き始めようとしたのだが……
ここでグリーンの周りをたしたしたし、とハイハイしているひまわりの存在に気づく。
今ここでギャラドスとかを実体化したらこの子はどうする?
間違いなく怯えるに違いなかった。
赤ん坊がいきなりそんなものを見せられて、怖がらない理由がない。
よって大きいポケモンは却下、自分と同じくらいなら問題ないだろうか、と思った。
(……自分?)
ここでグリーンはあることに気付く
自分自身を描けば自分自身が出てくる。
もちろん『首輪』がない自分が……
だからどうした、という話もであるのだが、ふと思ってしまった。
ならば首輪を描けばどうなる? グリーンは考え込む。
自分自身を描けば自分自身が出てくる。
もちろん『首輪』がない自分が……
だからどうした、という話もであるのだが、ふと思ってしまった。
ならば首輪を描けばどうなる? グリーンは考え込む。
(首輪そのものが出てくる? いや、生物しか実体化されないだろう……それに仮に首輪が実体化してもそれは解除できる物ではないはず)
時間だけが流れていく。
ときおりひまわりが声に出す「たー」が無駄に頭の中に残ってしまった。
ときおりひまわりが声に出す「たー」が無駄に頭の中に残ってしまった。
(これは試し、という意味なんだ。ならば首輪を描いても問題ないだろう……)
グリーンはそう思うと、自分の首輪は見難い為、ひまわりの首輪を描こうとした。
ひまわりをひょいと持ち上げ、目の前に座らせ、クロッキー帳を開いた。
と、その瞬間ボワンという音と共に、ベレー帽とエプロンがグリーンに装着された。
ひまわりをひょいと持ち上げ、目の前に座らせ、クロッキー帳を開いた。
と、その瞬間ボワンという音と共に、ベレー帽とエプロンがグリーンに装着された。
「おー」
ひまわりが驚きの声を出す、と同時にグリーンは、内心他の人がいなくてよかったと心から感謝した。
一回深く深呼吸をし、自分は普通の格好と思いながら冷静になり、ひまわりの首輪を描き始めた。
一回深く深呼吸をし、自分は普通の格好と思いながら冷静になり、ひまわりの首輪を描き始めた。
「たーい」
ひまわりは自分が描かれているのだと思い、恥ずかしがるように頬を赤くして視線を逸らす。
グリーンにとっては側面の形を見れたので、逆に作業がはかどった。
グリーンにとっては側面の形を見れたので、逆に作業がはかどった。
「まぁ……こんな感じだろ」
と言いながら、自分の描いた絵と首輪を比べる。
時間にして数分、さすがはグリーンといった所か、ある程度の特徴は捉えられていた。
とその瞬間、再度ボワンという音と共に、今度は首輪が出てきた。
ひまわりが興味津々にその首輪を観察する。
グリーンはそれを取り上げるかのように、ひょいと持ち上げてじっくり観察する。
出来る限り似させようと努力をしたのだが、やはり形だけちょっと似ているただの張りぼてのようであった。
自然と溜め息が吐き出された。
これが本物の首輪が出てくるようであったら、首輪解除の手段に役立つのかもしれない。
その期待は見事裏切られてしまった。
時間にして数分、さすがはグリーンといった所か、ある程度の特徴は捉えられていた。
とその瞬間、再度ボワンという音と共に、今度は首輪が出てきた。
ひまわりが興味津々にその首輪を観察する。
グリーンはそれを取り上げるかのように、ひょいと持ち上げてじっくり観察する。
出来る限り似させようと努力をしたのだが、やはり形だけちょっと似ているただの張りぼてのようであった。
自然と溜め息が吐き出された。
これが本物の首輪が出てくるようであったら、首輪解除の手段に役立つのかもしれない。
その期待は見事裏切られてしまった。
(…………見られてるな)
つい先程まで気がつかなかった気配が感じられた。
と、再度気配が消える。これでグリーンは確信を得た。
誰かがこの場にいる、と
グリーンは立ち上がり、ストレッチをする振りをしながら辺りを見回す。
人が隠れそうな場所といったら、右手にある無数の岩
と、再度気配が消える。これでグリーンは確信を得た。
誰かがこの場にいる、と
グリーンは立ち上がり、ストレッチをする振りをしながら辺りを見回す。
人が隠れそうな場所といったら、右手にある無数の岩
(ここははったりでもかますべきか……)
「おい! そこにいるのはわかってるんだ! やる気がないなら出て来い!」
* * *
「おい! そこにいるのはわかってるんだ! やる気がないなら出て来い!」
(くそっ……気づかれたのか!?)
きり丸は岩陰に隠れていた。
グリーンとは違って、障害物が何もない路上を歩くのは勇気が必要で、自分の姿があまり見られない崖の近くを歩いていた。
そして路上の方を警戒して歩いていると、向こうから人影が見えてきた。
忍者としての反射神経なのか、きり丸は素早く手ごろな岩を盾に、隠れてうまく気配を隠した。
そして、顔だけをちょこっとだけ出して、その人物を見た。
茶色の髪が特徴的な男の子、見た事のない服、そして手には赤ん坊を抱えている。
その赤ん坊の格好もまた未知なる服――好奇心が疼くが、これ以上近づくと感づかれるので止めた。
ぱっと見、殺し合いに参加しているような感じではなかった。
赤ん坊を抱えた人間が殺し合いに参加するのか? それは限りなく否定に近かった。
しかし、それは限りなく……赤ん坊はともかく、男の子自身がこの殺し合いに参加しているのかもしれない。
赤ん坊は相手を油断させる為の罠――きり丸の頭の中でそういう考えが浮かぶ。
と、そう考えているうちに茶色の奴が座り込んだ。
グリーンとは違って、障害物が何もない路上を歩くのは勇気が必要で、自分の姿があまり見られない崖の近くを歩いていた。
そして路上の方を警戒して歩いていると、向こうから人影が見えてきた。
忍者としての反射神経なのか、きり丸は素早く手ごろな岩を盾に、隠れてうまく気配を隠した。
そして、顔だけをちょこっとだけ出して、その人物を見た。
茶色の髪が特徴的な男の子、見た事のない服、そして手には赤ん坊を抱えている。
その赤ん坊の格好もまた未知なる服――好奇心が疼くが、これ以上近づくと感づかれるので止めた。
ぱっと見、殺し合いに参加しているような感じではなかった。
赤ん坊を抱えた人間が殺し合いに参加するのか? それは限りなく否定に近かった。
しかし、それは限りなく……赤ん坊はともかく、男の子自身がこの殺し合いに参加しているのかもしれない。
赤ん坊は相手を油断させる為の罠――きり丸の頭の中でそういう考えが浮かぶ。
と、そう考えているうちに茶色の奴が座り込んだ。
(気づかれてる様子は……ないよな?)
自分に問いを投げかける。
多分であるが、気づかれてる感じはしなかった。
赤ん坊は周りをよちよちろと動いている。
そして男はは――ランドセルの中から何かを取り出した。
目を凝らして注意深く見ると、本とペンであった。
そしてしばらくすると、その男は本を開いた。
と、彼の服装に変な物が追加された。
変な音と共に、笠みたいに頭にかぶる物と、割烹着みたいなのが突如出てきたのであった。
その男も驚きを隠せない様子であった。
きり丸は唖然としていた。
忍法……で説明できるのか? それにしてもなんと不可解なものであった。
きり丸はあふれ出す好奇心を必死に抑えならがも、さらに様子を伺った。
ペンを使って、その本に赤ん坊を描いている感じであった。
そして、描き終わっただろうポーズをとると、再度驚くべきことが起きた。
突如、その紙から白い煙と同じような音が出てきて、何か小さい物が出てきた。
その子はそれを手にしてちらちらと周りを見る。
多分であるが、気づかれてる感じはしなかった。
赤ん坊は周りをよちよちろと動いている。
そして男はは――ランドセルの中から何かを取り出した。
目を凝らして注意深く見ると、本とペンであった。
そしてしばらくすると、その男は本を開いた。
と、彼の服装に変な物が追加された。
変な音と共に、笠みたいに頭にかぶる物と、割烹着みたいなのが突如出てきたのであった。
その男も驚きを隠せない様子であった。
きり丸は唖然としていた。
忍法……で説明できるのか? それにしてもなんと不可解なものであった。
きり丸はあふれ出す好奇心を必死に抑えならがも、さらに様子を伺った。
ペンを使って、その本に赤ん坊を描いている感じであった。
そして、描き終わっただろうポーズをとると、再度驚くべきことが起きた。
突如、その紙から白い煙と同じような音が出てきて、何か小さい物が出てきた。
その子はそれを手にしてちらちらと周りを見る。
(すんげぇ……)
紙に描かれた物が出てくる……見た目と形状からして恐らく皆がつけてる首輪であった。
見た事もない魔法とも言える代物、そんな物を始めて見て、あれを強く欲しいと思ってしまった。
今までうまく隠した気配が明るみにでる。
その事に慌てて気付き、再度気配を消した。
気配を隠してたのも忍者としての癖、一瞬だけ出ても普通はばれないだろうと自分に言い聞かせた。
しかし、相手はきり丸の思ってた以上の人物であった。
そして今に至る。
見た事もない魔法とも言える代物、そんな物を始めて見て、あれを強く欲しいと思ってしまった。
今までうまく隠した気配が明るみにでる。
その事に慌てて気付き、再度気配を消した。
気配を隠してたのも忍者としての癖、一瞬だけ出ても普通はばれないだろうと自分に言い聞かせた。
しかし、相手はきり丸の思ってた以上の人物であった。
そして今に至る。
* * *
グリーンとて、まさか人が隠れてるとは思いもしらなかった。
路上ばかりを気にしていた自分のミスであった。
人が隠れそうな岩は沢山ある……そのため、正確な位置までは特定できなかった。
このまま一つ一つ調べていたら、違う場所から襲われる可能性もある。
グリーンはチラッと自分の足元にいるひまわりを見る。
路上ばかりを気にしていた自分のミスであった。
人が隠れそうな岩は沢山ある……そのため、正確な位置までは特定できなかった。
このまま一つ一つ調べていたら、違う場所から襲われる可能性もある。
グリーンはチラッと自分の足元にいるひまわりを見る。
(この子を危険な目にはあわせたくない)
相手がやる気であるならば、まだ赤ん坊のひまわりを気にしながらの戦いはグリーンにとっては不利になる要因であった。
相手も出てくる気配はない。向こうとの距離はまだある。ここならば、不意打ちも十分に対応できる距離
ここでの最善方法はこの場から去る。それしかなかった。
グリーンは目線を出来る限り岩から逸らさずに、クロッキー帳を閉じて、ペンとともにランドセルの中に入れる。
と、さっき装着された服装も消えたが、グリーンにとってはどうでもよかった。
相手も出てくる気配はない。向こうとの距離はまだある。ここならば、不意打ちも十分に対応できる距離
ここでの最善方法はこの場から去る。それしかなかった。
グリーンは目線を出来る限り岩から逸らさずに、クロッキー帳を閉じて、ペンとともにランドセルの中に入れる。
と、さっき装着された服装も消えたが、グリーンにとってはどうでもよかった。
一方のきり丸も、相手の動向を疑っていた。
相手はやる気がないなら出て来い、と言ったがそれこそ相手の罠である可能性もある。
きり丸にとっての最優先なのはこの殺し合いから生き残る事
確かに信頼できる仲間を増やすのは、この先来るべき戦いや、複数人での脱出において重要な鍵となる要因であった。
しかし、この状況がそれを許さなかった。
相手の言葉を鵜呑みに出来る程のお人好しではない事
先ほど何者かに襲われしまった事
これらが彼らに多少の疑心暗鬼を植えつけたのであった。
それこそきり丸が路上を歩いてばったり出くわしたのであったら、話は別であったのかもしれなかった。
きり丸も出るに出れない。願う事ならこのまま去ってほしいと思った。
すると、
相手はやる気がないなら出て来い、と言ったがそれこそ相手の罠である可能性もある。
きり丸にとっての最優先なのはこの殺し合いから生き残る事
確かに信頼できる仲間を増やすのは、この先来るべき戦いや、複数人での脱出において重要な鍵となる要因であった。
しかし、この状況がそれを許さなかった。
相手の言葉を鵜呑みに出来る程のお人好しではない事
先ほど何者かに襲われしまった事
これらが彼らに多少の疑心暗鬼を植えつけたのであった。
それこそきり丸が路上を歩いてばったり出くわしたのであったら、話は別であったのかもしれなかった。
きり丸も出るに出れない。願う事ならこのまま去ってほしいと思った。
すると、
ドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコ!
突如3人の耳に太鼓の音が聞こえ始めた。
3人共上を見上げ、山頂に目をやった。
なんで山頂から太鼓の音がするんだ? という疑問が頭の中を支配する。しかし、1人だけ違う。
ひまわりはその太鼓の音に好奇心を抱き、猛スピードで動き出す。
一応、山頂に進む道程は存在した。
それに気付くグリーン、そのあまりにも早いスピードに驚きを感じたが、慌てて追いかけ、山頂への道に入る直前で拾いあげる。
3人共上を見上げ、山頂に目をやった。
なんで山頂から太鼓の音がするんだ? という疑問が頭の中を支配する。しかし、1人だけ違う。
ひまわりはその太鼓の音に好奇心を抱き、猛スピードで動き出す。
一応、山頂に進む道程は存在した。
それに気付くグリーン、そのあまりにも早いスピードに驚きを感じたが、慌てて追いかけ、山頂への道に入る直前で拾いあげる。
(チャンス!)
きり丸はこの隙を逃さなかった。
素早く岩を跨ぎ、路上へと降り立つや否や、全力疾走で駆け抜ける。
幸いな事に、山道の方と自分がいた岩は反対側方向――多少距離は縮まったにせよ、十分逃げ切れる距離であった。
もちろんグリーンも気付く。しかし、そっちに注意がいった瞬間、ひまわりが腕の中で暴れ始めた。
素早く岩を跨ぎ、路上へと降り立つや否や、全力疾走で駆け抜ける。
幸いな事に、山道の方と自分がいた岩は反対側方向――多少距離は縮まったにせよ、十分逃げ切れる距離であった。
もちろんグリーンも気付く。しかし、そっちに注意がいった瞬間、ひまわりが腕の中で暴れ始めた。
「やー」
予想以上の力を出されたのと、片腕で抑えていた事もあって、腕から脱出された。
地面にうまく着地するひまわり、その瞬間にはまた猛スピードで山頂目指して動き始めた。
デッキブラシを持って走り去る忍者姿の男、山頂を目指すひまわり
どちらを追うか一瞬悩むグリーンであったが、結局ひまわりを追うのであった。
地面にうまく着地するひまわり、その瞬間にはまた猛スピードで山頂目指して動き始めた。
デッキブラシを持って走り去る忍者姿の男、山頂を目指すひまわり
どちらを追うか一瞬悩むグリーンであったが、結局ひまわりを追うのであった。
グリーンが再度ひまわりを拾い上げ、山頂を目指すのはその数秒後
ドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコ!
* * *
「ふう……どうやら追ってはこないようだな」
息が切れ、疲れがたまり自然と立ち止まる。
後ろを見るが、追っかけてくる人間はいなかった。
さっきの太鼓の音はまずい、ときり丸は思った。
この殺し合いに参加している人間がいたら、人が確実にいるあそこの山頂を目指すはず
さっきの男も自分を追っていないから、向こうの人間を殺しにいった、という可能性もあった。
他人を犠牲してでも生き残る。あまり響きはよくないが、それは仕方のないこと
むしろ太鼓の音を鳴らす方が悪い。そうきり丸は自分に言い聞かせた。
後ろを見るが、追っかけてくる人間はいなかった。
さっきの太鼓の音はまずい、ときり丸は思った。
この殺し合いに参加している人間がいたら、人が確実にいるあそこの山頂を目指すはず
さっきの男も自分を追っていないから、向こうの人間を殺しにいった、という可能性もあった。
他人を犠牲してでも生き残る。あまり響きはよくないが、それは仕方のないこと
むしろ太鼓の音を鳴らす方が悪い。そうきり丸は自分に言い聞かせた。
(しかし……あまり人には会わない方がいいな)
【A-6/山の麓/一日目/午前】
【グリーン@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:疲労
[装備]:こぶたのしない@FF4、ナインテールキャッツ、はりぼて首輪
[道具]:金属探知チョーク@ドラえもん、基本支給品、アーティファクト『落書帝国』@ネギま!(残ページ5)
[思考]:1人で突っ走らないでくれ……
第一行動方針:山頂を目指す。山頂にいる人との接触、またある程度の警戒
第二行動方針:ひまわりを保護してくれそうな人間を見つけるまで、ひまわりを守ってやる
第三行動方針:ゲームにまだ乗っていない参加者(できれば首輪解析・解除技能にすぐれた者)を探す
第四行動方針:レッド達は大丈夫だろうか……?
基本行動方針:ゲームの破壊、生きての脱出
【グリーン@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:疲労
[装備]:こぶたのしない@FF4、ナインテールキャッツ、はりぼて首輪
[道具]:金属探知チョーク@ドラえもん、基本支給品、アーティファクト『落書帝国』@ネギま!(残ページ5)
[思考]:1人で突っ走らないでくれ……
第一行動方針:山頂を目指す。山頂にいる人との接触、またある程度の警戒
第二行動方針:ひまわりを保護してくれそうな人間を見つけるまで、ひまわりを守ってやる
第三行動方針:ゲームにまだ乗っていない参加者(できれば首輪解析・解除技能にすぐれた者)を探す
第四行動方針:レッド達は大丈夫だろうか……?
基本行動方針:ゲームの破壊、生きての脱出
【野原ひまわり@クレヨンしんちゃん】
[状態]:健康
[装備]:ガードグラブ@SW
[道具]:基本支給品、不明支給品1個(グリーンは確認済。ひまわりにもグリーンにも使えない物?)
[思考]:(あの音なんだろう?)
第一行動方針:(あの音のする方に行きたい)
第二行動方針:(この格好いいお兄さんと一緒にいたい)
第三行動方針:(しんのすけに会いたい)
基本行動方針:(おうちに帰る)
[状態]:健康
[装備]:ガードグラブ@SW
[道具]:基本支給品、不明支給品1個(グリーンは確認済。ひまわりにもグリーンにも使えない物?)
[思考]:(あの音なんだろう?)
第一行動方針:(あの音のする方に行きたい)
第二行動方針:(この格好いいお兄さんと一緒にいたい)
第三行動方針:(しんのすけに会いたい)
基本行動方針:(おうちに帰る)
【A-6/市街地入り口/一日目/午前】
【摂津のきり丸@落第忍者乱太郎】
[状態]:健康 警戒
[装備]:デッキブラシ@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式 魔晶石(15点分)
[思考]:金目の物金目の物~
第一行動方針:生き残り脱出する
第二行動方針:ゼニにつながるものを集める
第三行動方針:乱太郎、しんべヱを探す
第四行動方針:2と3のために、南の市街地に向かう。
基本行動方針:他人に極力出会わないようにする。出会っても基本疑う。
【摂津のきり丸@落第忍者乱太郎】
[状態]:健康 警戒
[装備]:デッキブラシ@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式 魔晶石(15点分)
[思考]:金目の物金目の物~
第一行動方針:生き残り脱出する
第二行動方針:ゼニにつながるものを集める
第三行動方針:乱太郎、しんべヱを探す
第四行動方針:2と3のために、南の市街地に向かう。
基本行動方針:他人に極力出会わないようにする。出会っても基本疑う。
≪062:今、自分達に出来ること | 時系列順に読む | 066:臆病者の誓い―第7番―≫ |
≪063:踊れプルタタ | 投下順に読む | 065:涙>ツッコミ≧ボケ≫ |
≪032:「VS ぶりぶりざえもん」 | グリーンの登場SSを読む | 132:his sin, his crossroads≫ |
野原ひまわりの登場SSを読む | ||
≪028:ビジネスチャンス | 摂津のきり丸の登場SSを読む | 093:子豚=ジャイアン?≫ |