KIT
厄日

「フェザ大丈夫か!?」
かつてドアだった残骸を踏み越え、彼等の仲間かと思われる男が部屋に入って来た。
「ボル!!」
ボルと呼ばれた、そいつはフェザを目で確認すると、ギッと俺を睨み付けてきた。
「貴様!こんな幼い子を誘拐するなんて人道にもおけん!!俺の手であの世に送ってやる!!」
「えっ!」
「覚悟!!」
「えぇ!?」
躊躇い無く担いでいた大剣を掴むと俺目掛けて切り込んで来る。
フェザ達に助けを求め目を向けるが…
お茶してやがる!
間一髪で最初の一撃をかわし距離をあける。
「おぉ~」
パチパチパチ…
「ちっ!」
「落ち着け!誤解だって!」
「ボル!負けるな~☆」
(煽るな!クソガキ!)
「くそっ!次で仕留める!」
「誤解だって言ってるだろ!」
懐から買ったばかりの商品をボル目掛けて投げ付ける。
「甘い!」
掛け声と共に紙袋を一刀両断に!
「なっ!?」
…その瞬間部屋は眩いばかりの光の渦に包まれた…
「…ぅう…!」
目の前で強烈な光をくらったボルはまともに立っていられず床に転がっている。
ボルに投げ付けたと同時に床に伏せていた俺は立ち上がり、素早くボルの剣を掴むと遠くに投げ飛ばす。
改めてフェザ達を見ると、巻き添えをくったらしく皆呻いている。
「…うっ…何をした!」
伏せたまま銃口を向け問い掛けて来たのは、さっきいきなり銃をぶっ放した奴だ。
「落ち着け!ただの光玉だよ」
「馬鹿を言うな!普通の光玉はもっと可愛いもんだ・・・」
「…そりゃ造ったのがまともな人じゃないから・・・俺もここまでとは…」
なんとか皆を落ち着け、ロッカ(後から聞いた)に皆を回復してもらい、まともに話し合いが出来たのは、それから三時間後だった…
最終更新:2011年07月04日 18:04