ティキ?
「…ただいま」
「おう、おかえり~なんだ?クロスも一緒だったのか」
「あぁさっき、そこで会った」
「丁度良かった!話あるんだ」
宿に戻った俺に返事を返したのは確かボルバータとか言う大男だ。
ボルバータも出掛けたらしい俺が後で買って来ようとした最新号の情報誌を読んでいる。
俺が思うにこのパーティーでまともなのは少年と大男だけだな…
後ろにいるクロスは一言で言うなら"変"だし、ロッカと名乗った女僧侶は近づくべきじゃないって第六感が告げてるし…など失礼な事考えてると
「テメェ俺を無視するとは言い度胸だ!」
!…一瞬、俺の事かと焦ったがどうやら大男の事らしい、今度はボルバータに向かい攻撃を仕掛けている。
「こんばんはボル」
そう言いソファに座る大男の足をよじ登るティキ(無害に見えてた方)が
「さっきコレ拾ったの~」
と得意そうに披露しているのは又も毒キノコ…
!?
なっ!確か懐に入れといたはずの毒キノコが消えてる!!
…何故?どうして!?(滝汗)
「旨そうだな~」
幻聴か?
どこからどう見ても毒持ちのモノを誰か今、「美味しそう☆」等と言いました??
「くれるのか?」
「これは駄目~ケンにあげるの」
いや、だから要らないって。
「そっか~残念だな~」
本心か?こいつ??それとも俺への嫌がらせか?あぁ??
「えっう~ん…」
どうしよう…?なんて悩むならやってくれよ!!俺は本気(マジ)で要らないからさぁ!!
「コレやる」
なんて救いの手(?)を差し出したのは、なんと攻撃的な方じゃないか!ちょっと感動しつつ奴の持つモノを見ると
………これまた派手な実ですね…それ毒持ちだって(微笑)
「良いのか?」
奴が頷くやいなや大男は頂いた木の実をぺろりと食いやがった。
「旨かった、ありがとな!」
そう言いガシガシ二匹の頭を撫で戯れる二匹と一人、それを温かく(?)見守るクロス…
「ちょっと待て…あんた身体は大丈夫なのか???」
「あぁ?何とも無いが?」
いや、首傾げられてもね(汗)ティキ(攻撃的)だって熱い眼差しで見つめてるじゃん!!
「アレって毒持ちだよな??」
「…刺激が有って旨かった…かな」
訂正、このパーティーにまともな奴なんて居ない!こんな奴等と仲間やってられるなんてフェザもおかしいに決まってる…
「…人に聞かれたくない話だったら宿の裏使うと良いよ」
最後まで親切な俺に礼を言う大男、片手を挙げることで返事をして俺は休むべく自室に戻った。
最終更新:2011年07月04日 18:06