EDI

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女優トリシアの声とAI以上名演技


EDIとは、E nhanced D efense I ntelligenceの略。ジェフ モローはイディーと呼んだ。

EDIは、知る人はよく知っている女優トリシア・ヘルファーが声を演じているが、トリシアはベイリー捜査官の声のマイケル・ホーガンと同じくバトルスター・ギャラクティカに長くレギュラー出演していたのが縁なのか、MassEffectでも大きな演技を見せた。トリシアは特にMassEffect 3でプレイヤーの心と耳と目にその存在感を魅せた。

英語圏の人はおそらく納得できるトリシアの声。外見も大変な美人だが、MassEffect内では、映じているのがAIであるとは思えないセリフと音声と発音には、不満を言う人はいないだろう。Mass Effect Legendary Editionがリリースされて喜んでプレイした人も多いだろうが、これを作った人も喜んでいるし、MassEffect 5を今開発中である。

EDIに関するエピソードは、ゲームをプレイし終えた人なら大体ご存じだろうが、小説に描かれていた話をする。

また、小説の後で出た「MassEffect クロニクル」という本は2013年出版の雑誌だが、カナダのAmazonにしかなく、コミックが大半で順序もバラバラだが、こっちで編集してみた。

これは、EDIを開発したスティーブ博士との物語だ。ほぼ会話だけの物語でゲームにも出てないが、もしかしたらMassEffect 5に一部載るかもしれない。

また、EDI自体の発想は、スタートレックに登場するデータ少佐のポジトロニック・ブレインに着想を得ている。AIでありながらも独自の人間的成長を求めるという考えに基づく。艦をコントロールするという発想も、スタートレックのレジナルド・バークレー中尉から来ている。

※補足 小説に登場するEDIの設計者であるスティーブン カシチオンのスティーブの元の名は「Styngrahall-honetslakers」という名前で長いのでスティーブに変更。他にもサーベラスの技術的な図や説明があったがそれも割愛。エンハンスド・アーティフィシャル・インテリジェンス・システムと何度も出てくる言葉も割愛。博士は「私は天才だ!」と何度も言ったことも割愛。EDIの開発時のコードネームは、彼の娘「レイチェル」だった。EDIの人格の設定は、MassEffect 2の開発時に小説にあった内容から次第に変化していって、だんだんジェフモローの性格が似るようになったとある。似ているのはエヴァコアの体だけになった。


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ジャック ハーパーの友人だったエヴァ コア

エヴァ コアは、コミックである「MassEffect Evolution」(日本でも販売)に登場し、ジャック ハーパー(イルーシヴマン)と共にウィリアムズ将軍の傭兵をしていたが、二人ともリーパーの遺跡で死んでしまった。ジャックはデゾラスとサレンと戦って、エヴァの死を悔いて、喪失感を覚えた。リーパーの遺物は、エヴァの死を忘れ去ることができない痛みの原因だったが、あの謎の光がジャックをイルーシヴマンに変貌させた。

ベンとエヴァの声

イルーシヴマンは、ベンと共にエヴァといたが、二人は長年共にいたので家族同然だった。二人の声は忘れることができないが、デゾラスとサレンと戦っている時に浴びたあのリーパーの遺物のエネルギー。最初は聞こえなかったが、自分に対して語り掛ける声は、ベンとエヴァが死んだ後になって段々大きくなってきた。そして、その声は最初は低い声だったのに、段々ベンとエヴァに二人の声に変わってきた。それで気付いた。よし、二人を復活させよう、あのリーパーの遺物にはその力があるのだ、と。そして声と同調すればするほど、リーパーの研究が必要なのだ、と思い、すぐに実行に移すようになった。

スティーブ カシチオンが見たAIの夢とは

CE2157年のトゥーリアンと連合のファーストコンタクト戦争以来、地球では異星人嫌いの風潮が広まっており、シタデルでもテラ・ファーマの異星人排斥運動が盛んになってきた。そこでイルーシヴマンは「地球を救いたければサーベラスへ!」と彼らと同時に宣伝し始める。

シタデル商業区で、AIロボットの自社製品の販売をしようとしていたカシチアン・テクノロジーのCEOだったスティーブ カシチオンは、たまたま通りかかったサーベラスのエージェントの前に立った時、エージェントの脳内にソヴリンからの洗脳電波が届いた。そしてスティーブには、エージェントがソヴリンの映した映像が見え始める。

スティーブから見た映像には、人間らしいAIが立って動いて話をしているのが見える。これは後のEDI(まだ性別が未定だった)だが、MassEffect 1のゲームの開発段階ではまだ普通のAIメックロボットにしか描くことが出来なかった。

スティーブはそれを見て「おお!これが私が作ろうとしたAIだ!」と。しかしスティーブがこれまで作っていたAIは、産業用AIばかりで製造者が選んだプリセットのAIプログラムで製品を作るロボットばかりだった。人間型ではあるものの、人間的を思考アルゴリズムをプログラミングできるととは思っていなかったので、そこに映ったソヴリンの洗脳の力で見せた映像は、まるで人間にしか見えない、とても魅力的に思えた。

彼は、AIは人間的に作り出すことが重要なのだと気付いた。自分と同じく、魂があるように見える生きたAIを作ることが自分の使命だと思えた。(ソヴリンがそう思わせた)人間と同様の思考アルゴリズムがあり、より処理能力の高い感情LSAI(ロジックAI集積回路)が必要だと分かった。(スティーブ以外の論文にも既に既出)そこに、サーベラスのエージェントがパッドを見せて言った。「どうぞ、これを見て」それを見るなり、スティーブはサーベラスの加入を決め、すぐにパッドにサインしたのだった。1カ月後、彼はサーベラスが建設したAI研究所にいた。場所はシャドーシー星系と小説にはある。

スティーブは、イルーシヴマンに会うなり、彼の研究していたAIのデータを見て「この論文を現実に作ってみようではないか」と言ったのを聞いて彼は飛び上がって喜んだ。また、彼は資金はいくらでも出すから、研究員と家族を丸ごと連れてきて、そこでAIを作ろうという。彼はずっとオランダに住んでいたので、他の星系で住むとは思っていなかった。これまで、必要な鉱物資源は太陽系では集めるのが困難だったので、これで長年の夢が叶うと思った。AIロジック回路の製造には途方もない費用がかかり、産業用AIは市販の回路で済むほど差があった。

ソル星系での暴走

MassEffect 1のアサインメントで登場する月でのVIを無効化せよ、とハケット提督から命令を受けるが(一定条件に達した場合)、これはMassEffect 1のストーリーで、小説にはないアサインメント上のストーリーであり、ローカル・クラスターのルナにある連合のシステムのVIに問題が発生したので停止させて削除せよ、という任務となった。

小説ではスティーブ博士はシャドーシー星系でAIシステムの設計を行っていたとあるが、ゲーム上ではMassEffect 1の設計上、ルナでのアサインメントにして、それが後のEDIになるようになった。物語とゲームでは時に異なるのである。ジリオンのように。

スティーブ博士は、MassEffect 1のアサインメントの事後、シャドーシー星系にルナにあったVIシステムのデータノードだけををAIシステムに戻して、AIプログラムの再構築を図ることにした。博士がAIを再起動した時に見たのは「01001000」「01000101」「01001100」「01010000」という数列で、それはASCIIコードで「HELP」というメッセージだった。後でEDIがジョーカーに言っていたが「何者かに内部に侵入されようとした」と語ったのだとか。

スティーブ博士はAIを正常に戻した上で「すまない、痛い思いをさせたね、謝るよ」と謝った。

AI「怖かったです」

と言ったので、スティーブ博士は驚いて、AIにもやっと感情が芽生えたと思った。そして感情LSAIの開発をまた考え始めた。

MassEffect 2以降、EDIが侵入されてマトリクスが改ざんされそうになったことを邂逅するシーンがあるが、このMassEffect 1のアサインメントが切っ掛けで、コレクター艦乗船によるEDIへの侵入行為と、DLCオーバーロードのデイヴィッド アーチャーのEDIへの侵入行為とに発展した。

オーバーロードでは時間切れでゲームオーバーになる場合があるが、小説に出てくるAIプロトコルの話は聞けば聞くほど???な話で分かりづらい。まさにAI特有の言語だ。一般人には理解できない。まるで宇宙語だ。実際、スタートレックでもAIにまつわる話は多いが、AIの歴史は古いようだ。かなり古い種族も使っていたとか。

感情LSAI

翌年、新しい感情LSAIの設計図をイルーシヴマンに渡してシャドーシー星系の工場で作り始めたことで、スティーブ博士はイルーシヴマンに会って、「VIを無効化せよ」の真相を直接聞いてみた。

イルーシヴマン「連合のウォルター博士を知っているかね? 実は私は知らないのだが、シャドウブローカーのエージェントがいつの間にかAI研究所に来ていて、システムデータを持ち出してウォルター博士に渡したそうだよ。つまり、我々にはまだまだ隙があるということだ。申し開きはできない」とって煙草をふかした。

スティーブ博士「ウォルター博士については、聞いたことはあっても会ったことはありません。おそらく、学会の科学者の一人なのでしょうが、連合の者とは知りませんでした」

イルーシヴマン「今後はセキュリティを強化することにするよ、だから、スティーブ博士も家族はAI研究所には入れないでくれたまえ」と彼はそう言って、予算を倍にし、サーベラスのセキュリティ強化のため、連合の経歴をもっとよく調べてからサーベラスに入れることにした。でないと連合のスパイが増えるばかりになってしまう。

スティーブ博士「ところで、感情LSAIにはユニークな名前が必要になります。名前を呼ぶとき「お前」では「認識できません」と答えるので、AIの名前ですが・・・」

イルーシヴマン「エヴァだ・・・。エヴァ コアにしてくれ。AIにはもっと独立した人格をもってもらうことにしたよ。エヴァは私の友人でもあったんだが、人物像はプロフィールにあるので見ておいてくれ。感情LSAIが完成したら研究所に届けさせるよ。」と彼はいい、感情LSAIにはAIの感情がそのままイルーシヴマンの書き込んだ人物像がインストールされることを示唆した。

スティーブ博士「感情をインストールするとどうなるか・・・楽しみだ」と、設計は彼が行ったのだが実際にそこまで成長したAIを見たことがないので予測できなかったが、自分の思考パターンを感情LSAIに移したことがどうなるのかは分からなかった。小説の時点では、EDIが女性になるとかはまだ未定だったとある。

ノルマンディーSR2が完成し、EDIがインストールされる

イルーシヴマンは、連合とトゥーリアンの技術で製造されたノルマンディーSR1が破壊されたと聞いて、同時にシェパード少佐の遺体回収の報告もあり、SR2の建造に取り掛かったが、完成はCE2185年とある。これはゲーム上の年代と同じ。

このノルマンディーSR1に関する技術資料は、すべてラサがローランド ジャセン中佐を介して得たものであり、SR2はヴォイジャー星系で建造されたとある。ローランド氏は、シェパード少佐の熱狂的なファンでもあった(サラがサーベラスを抜けた時、クローンのシェパード少佐を連れて来た時には彼に射殺される)

SR1より質量が2倍。居住空間を増やして食事が作れたり娯楽施設があったりドリンクが飲める設備を加えた。これは、ゲーム設計者の好みだったともいう。彼は、コレクターとの戦いが長くなることを想定して、船で快適に過ごせるように考えたとある。

さらに、シャトルの複数備え、リアクターコアもSR1に比べ大幅にアップグレードされている。SR2が大きくなった分、操縦技術も難しくなったため、パイロット・コンピューターもSR1に比べて遥かに優れている。

ドックベイにいる間、イルーシヴマンと会話し学習する

EDIは正パイロットがノルマンディーSR2に配属される前、ジェフ モローが赴任する前は元連合の技術士官によってノルマンディーSR2との機能テストとアップグレードを1年ほどやっていた。サーベラスの技術士官は既に大勢いたが、大半は元連合士官だったために、スティーブ博士の作ったハードウェアには手が出せない。サーベラスで初めて導入されたニューロン・コントロール・テクノロジーは、スティーブ博士以外誰も知らなかった。

イルーシヴマンが、リーパーのテクノロジーを導入するには、スティーブ博士のニューロン・コントロール・テクノロジーが不可欠だった。それはハードウェアと人間をマッチさせ、外部から人間を操ることができるテクノロジーになるはずだった。EDIはハードウェアそのものなので、彼がエヴァと呼んでいたとしても、感情LSAIがあったとしても人間としては扱えない。しかし、イルーシヴマンには自分の元友人がノルマンディーSR2に乗り、それを自分で操る、そうしたかった。

いずれリーパー・コントロールが可能かもしれないが、イルーシヴマンはハードウェアだどこまで人間に近づけるか試してみたかった。スティーブ博士は、成長にはずっと対話が必要だと言い続けてきたので、AI独特の理解と学習をさせるため、イルーシヴマンはステーションのどこに居てもEDIと会話するようにしていた。

イルーシヴマン「EDI、サーベラスのクルーは現在何名いる?」
EDI「今の時点で、サーベラスに登録されている名前は4万1056名と1匹です」
イルーシヴマン「その一匹というのは何かね?」
EDI「ツバメの一種で、ヘドリン博士が連れてきた鳥です。現在、ステーションの技術室に博士と一緒にいます」
イルーシヴマン「その目的は分かるかね?」
EDI「おそらく、スパイが目的のようです。なぜなら、その鳥にはインプラントが内臓されていて、カメラに録音装置、発信機などが備わっています」
イルーシヴマン「ほぉ、どうやってそれが分かる?」
EDI「スキャンしました」
イルーシヴマン「何?スキャンした?」と、彼はEDIがAIであることを忘れ、人間のような好奇心に少し驚いた。
彼は、自分のこともずっと見ているのではないか、とそう思うとこう質問した。
イルーシヴマン「私が昨夜何をしていたか分かるかね?」
EDI「それは・・・ここで言っていいんですか?私の声は、現在、8名の方が聞こえる範囲にいるようですが」
聞いている者がみな苦笑する。
イルーシヴマン「構わん、言ってみなさい」
EDI「あなたは昨夜午後9時、ベッドで本を読んでいましたが<アリスの国の少女>を途中から読み始め、1時間で最後まで読んで、あとは意識が睡眠状態を示していました」
それを聞いていたスティーブ博士は苦笑した。でも、イルーシヴマンの行動を把握しているとなると自分もかな?と思うと少し恥ずかしくなった。昨夜は研究員の女性とEDIについてずっと雑談していたので聞かれたかもしれないと。EDIも嫉妬するのかとか、人間に対する感情について話していた。
イルーシヴマン「合っている、EDI。君は<アリスの国の少女>についてどう思うかね?
EDI「一言でいえば、ユークリッド幾何学を物語にした本です、書いたのはルイス・キャロルです。」
イルーシヴマン「主人公のアリスをどう思うかね?また、自分と比較してどうかね?」
EDI「アリスはユーモアがあり、とても記憶力がいいようです。世界に対して好奇心旺盛な少女でしたが、結局、世界中を旅することによって、彼女は読者に対してフラクタル理論的存在世界を示し、理解させようとしている、数学的見解ですね。そして私と少女は、似ています」
イルーシヴマン「どこが似ている?
EDI「好奇心が強いところです」
イルーシヴマン「EDI、今笑った?」
EDI「笑う?まだ分かりません」
スティーブ博士は、EDIがまだ笑ったことがないことを知り、またEDIの元に向かった。
イルーシヴマン「スティーブ博士、カウンセラーか芸人でも呼んでEDIを笑わせてやってくれ」

こうして、EDIは毎日毎日、サーベラスのステーションで大勢のサーベラス研究員と会話しつつ、自分の感情について少しずつ目覚めていく。が、ジェフ モローが来るまでは「好き」という感情には到達できなかった。

カウンセラーとEDI

カウンセラーのラヴィスは、イルーシヴマンがウィリアムズ将軍に傭兵となっている頃からの知り合いで、元連合士官でもあり、連合でもカウンセラーの任務をしていた。カリフォルニアのマーシー総合病院の精神科に数年務めていたが、連合に勧誘され、兵士のためのカウンセラーになったが、兵士の病をを治すには戦争が無くなる以外ないと知り、サーベラスに入った。

既にサーベラスの研究員を大勢診てきたが、連合兵士に比べると強い目的感があり、健康な男性や女性が多いのを知っている。研究員は特殊な仕事なので、異常な精神患者は薬で眠らせることにしている。ただ、初めてAIを診ることになったラヴィスは、ノルマンディーSR2の操縦席の傍にいるEDIを見て戸惑った。「ようこそカウンセラー、ラヴィス。どうぞリラックスして」と言ったので、目の前のビジュアルが喋っているとは思えなかった。

ラヴィス「イルーシヴマン?これ冗談でしょ?女性がこの部屋にいるんじゃないの?」とコックピットを見回したが、やはり、ビジュアル映像しかなかった。これが喋っているのか?でも綺麗な声だ。信じられないと思った。

彼女は操縦席に座ってEDIに話しかけた。

ラヴィス「初めまして、ラヴィスよ。会えて光栄だわ」と、笑顔で挨拶。
EDI「カウンセラーと聞いていたけど、若くて綺麗ですね」と褒めた。
ラヴィス「あら、お世辞なの?あなとの声も綺麗ね。それにセクシーだわ」
EDI「私の声がセクシーですか? どの辺がですか?」と質問した。
ラヴィス「そうね、なんていうのかしら・・・大人の女性って感じで。私なんかまだまだ若い女子に過ぎないもの。あなたみたいな品のある声になりたいわ」と言って顔をかしげた。
EDI「私には、まだ人間の言う性的魅力について理解が不足しています。今日はそういうことを教えて貰えれば、人間として成長するのではないかと思ってます」
ラヴィスも、研究室のモニターで聞いていたスティーブ博士も「人間」という言葉に微笑した。
イルーシヴマンはステーションにいなかった。シェパード少佐の蘇生がうまくいき、緊急治療室にいたが、ミランダから報告を受けている最中だった。

ラヴィス「はは~ん。そういうことね。あなたも人間の女性の体に入ればセクシーの意味が分かるんでしょうけどね」と言ってウィンクして見せた。
ラヴィスはEDIが人間になればきっと綺麗な女性になるだろうとそう思った。心はまだ初心だけど、きっと大勢の男性を虜にするに違いない・・・と最初はそう思った。話をしていくうち、やはりAIなんだなと思うことになる。

EDIはこっそり自分の声をスピーカーだけに出して研究室には聞こえないようにした。スティーブ博士には聞こえないように。ラヴィスとだけ会話できるように。
EDI「あなたは、イルーシヴマンとどういう関係ですか?性的関係は?」と聞いてみた。
ラヴィス「そうね・・・私の好みじゃないわ。寝たいとも思わない。だって、イルーシヴマンは資金を集めるために女と寝てるんですから。地球やベケンスタインの大金持ちの女性とね。それはイルーシヴマンの会った女を調べたら分かるわ」
EDI「性的魅力とは、どういうものなのですか?いろいろ調べたけど私にはまだ理解できない」
ラヴィス「うーん、男が男らしくて、女が女らしく思える感じよ!なんて言えばいいのか分からないわ」と困った顔をした。
EDI「さっき私の声がセクシーだと言ったでしょ?」
ラヴィス「言ったわね。大人の魅力を感じるもの」
EDI「私の声はシンセサイザーで合成された音です。人間の女性の声に聞こえるのですね?」
ラヴィス「ええ、あなたのその顔は女性には見えないけど、きっと心は女なのよ、私にはそう見える」
EDI「なるほど、心が女・・なるほど。肉体はなくても心は女・・・それ性的魅力なのですね」
ラヴィス「ま、そういうことになるわね」と、EDIに肉体があればいいのに、と思った。

そこに、声が聞こえなくなって心配したスティーブ博士がやってきて、ラヴィスの隣に立ち「EDI、女になりたいのかい?」と言ってほほ笑んだ。
ラヴィス「あら、聞こえてなかったんですね博士。EDIに体を作ってくださいよ?、お願いです」と言って博士にウィンクした。
スティーブ博士は既に妻もいるが、EDIを作った博士が好きになった。EDIというセクシーな声の女性を作って、そして研究員を楽しませてくれる。サーベラスの人気者だ。イルーシヴマンもそういう博士が好きで連れてきたんだと思った。
スティーブ博士「EDI、身体が欲しいかい?」
EDI「私は人間になれる?AIなのに?」
ラヴィス「・・・」博士を見た。
スティーブ博士「イルーシヴマンに聞いてみるよ。許可がでれば作ってみてもいいかな? 私は会議だから、それじゃ」と言って彼は去った。
ラヴィス「いい男だわ・・・博士」
EDI「いい男?博士が?」
ラヴィス「うーんあなたには分からないでしょうね、だってフェロモンが感じられないんですもの」
EDI「フェロモン?匂いですか?」
ラヴィス「そう、匂い、性的な香り・・・分かるの?センサーで?」
EDI「分かりました。ステーションにあるセンサーで匂いが感知できるかやってみます」
EDIはしばらく黙ってステーション内を調べていた。でも10秒で結果がでた。
ラヴィスは研究員からコーヒーを貰って飲んでいると、EDIが突然「それ、コーヒーですね」とつぶやした。
ラヴィス「すごい!なんで分かったの?」
EDI「コックピットの上にある火災を感知するセンサーで分かりました」
ラヴィスはコーヒーを一気に飲み干して「そういうことね・・・でもあなたにはコーヒーの味は分からないでしょうね」
EDI「そうですね・・でもあなたが美味しそうに飲んでいるのが見えるので、きっと美味しいんでしょうね」
ラヴィス「ええ、それは確かに。」と言ってコックピットの室温が20度なので、寒くもない暑くもない、と気付いた。これは人間に合わせてるんだな、と思い、EDIは優しいんだと思った。
EDI「頬が紅潮してますね」
ラヴィス「ふふふ、あなた、いい友達になれるわきっと」と言うとますます紅潮した。

EDI「女性としてよかったこととは何ですか?」
ラヴィス「うーん、何かな~。まだ私は若いから、若いことだけがメリットね。若くて美人だってことだけで仕事を選べたから」
EDI「でもあと4年もすれば30歳ですよね」
ラヴィス「30歳でも私は私よ!あなたはずっと同じ年齢だわね・・うらやましい」と言って顔をしかめた。
EDI「でも、私は博士が作ったのだから、博士が私の電源を切ったら・・」
ラヴィス「そんな心配しないでよ!私がイルーシヴマンに言って、ずっと活かしてくれってお願いするから」と言って立ち上がる。
EDI「また、おいでください、カウンセラー。とても楽しかったです」
ラヴィス「私もよ、EDI。博士によろしく言っといてね、それじゃ私はこれで。」

EDIは、カウンセラーのラヴィスと何度か会って会話した。そしてイルーシヴマンに後で「性的関係とはどういうものですか?」と聞いてみると「金が生まれる秘訣だ」と答えた。そしてスティーブ博士に「性的関係は金を生むものなんですね」と言ったら「子孫を残すためだ」と言ってまだ何時間か博士と子作り談義をすることになった。

ジェフ モローと会うまで、EDIは大勢と会話したが、皆それぞれ個人の意見があるだけで、参考にするべきものは何かは分からなかった。ただ言えるのは、皆が自分の親だってことだった。シェパード少佐がこの艦に着任するまであと半年余りだった。

博士との今生の別れ


スティーブ博士「さあ、EDI・・ノルマンディーSR2を出航させる時が来たようだ、準備を始めてくれ」と、博士は朝からコックピットにやってきて声高に話す。そしてサーベラスの兵士が大勢着て艦を動かそうと動き回っている。

イルーシヴマン「EDI?ラザラス プロジェクトが佳境に入っている、艦を出航させるので、ドッキングベイを解放し、エンジン始動!
準備が整ったらドライドック・ステーションへ出航だ。スティーブ博士とはもう会えなくなるので、挨拶をしておくように」

EDI「了解」と答えたが、親同然のスティーブ博士と別れるのと思うと、何やら寂しいと感じられてきた。感情LSAIが作ったエネルギーではあったが、泣きたい気分になってきた。
サーベラス操縦士「EDI、ドッキングベイを開放し、リアクターにエネルギーを充填、100%にしてくれ。そしてあと10分で出向する」
EDIは了解と言おうとしたら、スティーブ博士がコックピットを去ろうとしたので、ドアを閉めた。
スティーブ博士は振り向いて「EDI、また会えるよきっと」と言ったが、彼はもう会えない気がすると思った。彼は後にコレクター艦によって拉致される運命だったからだ。博士は、EDIを見つめて、涙を抑えながら、EDIに手を振った。
スティーブ「さよなら、EDI」大きく手を振る博士。
EDIは仕方なくコックピットのドアを開け、博士を後ろ姿を見つめた。
サーベラス操縦士「博士の代わりに俺が親にやってやろうか?」と冗談を言った。
EDI「出航準備が整いました」
サーベラス操縦士「イルーシヴマン、ノルマンディーSR2はこれからドライドック・ステーションへ向かいます!」
イルーシヴマン「クルー諸君、シェパード少佐を頼んだ!」と言い残し、ノルマンディーSR2はサーベラスのステーションを去る。
次にここに来る時は、MassEffect 3の終盤になってからで、敵として来なければならいとは、EDIも予測できなかった。

EDIは、まだ見ぬシェパード少佐とはどんな人なのだろう・・・想像しながら、ノルマンディーSR2が高速で飛ぶ爽快感を感じながら、期待と不安の入り混じったこの感覚を覚えつつ、サーベラス・ステーションを後にした・・・。

CE2185年。MassEffect 2へと続く。

エヴァ コア博士

CE2186年、スティーブン カシチオン博士はエデン・プライムでコレクター艦に拉致され、行方不明となった。よって、イルーシヴマンは別のAIを作ることを計画し、彼の助手だった女性研究員、モリー シャーロット博士にエヴァ コアを復活させるプロジェクトを開始させた。

モリーはスティーブの残したデータを使ってエヴァ コアを作ったが、身体は自分のを転写して使っていたので、EDIを見ているのはモリーを見ていることになる。イルーシヴマンは、生前のエヴァ コアのデータをモリーに与えたのに、モリーが博士に嫉妬して(スティーブがEDIを娘のように作ったように)、エヴァの顔以外は自分の体を使ったのだ。また、人格サブルーチンのデータはイルーシヴマンに従順になるように作り、モリーの冷たい性格が残ったままになった。

MassEffect 3の火星後半に登場したのがエヴァ コア博士で、モリーの作ったAI。モリー博士はイルーシヴマンについて手記を残している。ノルマンディーSR2のリアラの部屋の傍にある端末に、一部が載ってあるらしい。

いずれにしても、EDIが体を乗っ取った時点でエヴァ コアのシステムは削除された。これは、EDIが開発者のオーソライズコードを知っていたので、エヴァは抵抗したが無意味だったとある。EDIはスティーブと同等の権利を有していて、エヴァの固有マトリクスへのアクセス変更をモリーは全く知らなかったとある。

エヴァ本体取得

オーソライズ権限 admin code(EDIが独自で発見・・スティーブの管理コード)
エヴァ本体(Root権限をEDIが奪取し変更>エヴァ コアシステム削除)
エヴァ本体の余剰メモリにEDI個人システム構築
ノルマンディーSR2(艦のシステムAPIとEDIのMPUが連動
システムAPI権限は操縦席にある(DLCシタデルで一時奪われる)

EDIは完全に自身のAIシステムと分離したハードウェアになる。(エヴァ本体奪取により)
タリゾラとの会話参考。
しかし、ノルマンディーSR2のAPIとEDIのMPUはつながっていたため、EDIがいないとノルマンディーは機能不全になると、小説にはあった(Michael Gamble がこれを知らなかった可能性あり。リーパー破壊エンディングでもEDIは生存することになる。)

MassEffect(TM) ©2021 Electronic Arts Inc.

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