oo, aazen ï dür aš! tret žina ar cet dür vou an koi.(「おぉ、これは良いものじゃないか。少なく見積もっても「白」、ともすれば「青」くらいの価値はある。)

aa? care aš ï maar aev? trete fi ar ï asimaar an? cen a tuv a lyav.(え? そこいらで拾った? ゴミ捨て場に置き晒し? いやいやまさか、何を仰る。)

ce aš, magwettalär. dene pëš du ear an ae an.(いいから任せておきたまえよ。それなりの値にしてあげるから。)

――信用ならぬ鑑定士の、信用ならぬ物言い。


概要


名無しの森は、その宏闊で深遠な広がりから、海に例えられることが多い。

そこで発見された不可思議な品々の多くが「漂着物」と呼ばれ始めたのは、ある種必然だったのかもしれない。
この項目は、今まで観測された漂着物の一部について記載されたものである。

表項目の見方は下記、説明から確認のこと。
場所の項と記載文についてはほぼ同様である。

+ 説明

名称


漂着物の呼称。
名は様々な要因によって失われる可能性がある。

等級


「発見難度」と「危険性」のそれぞれを同時に指す。

発見の難しさと、相対した際の危険性をひとまとめに内包しているため、
青や黒の等級を持っていてもその存在が必ずしも脅威というわけではない。

色分けは鈴の持つ色彩と同様。以下を参照。
等級 解説
 赤  赤鈴級。危険性、希少性は無いに等しい。森外においてもありふれている。
 橙  橙鈴級。比較的、一般に馴染んだ存在。一歩誤れば脅威となる可能性を持つ。
 黃  黃鈴級。油断ならない程度。我々の生活を支える存在も少なくない。
 白  白鈴級。ベテランでも危険が生じる、もしくは発見を困難とする。
 青  青鈴級。探林家の頂点でもって警戒されるべき対象。非常な希少性がある。
 黒  黒鈴級。国家の力を動員、もしくは明星格及びそれに匹敵する力にて入手/管理に当たられる。

効果


その漂着物の簡易な効果・能力などの記述。
存在だけが知られており、それ以外は何もわかっていないものも多い。

詳しい情報について記載のあるものは、個別の頁を参照のこと。

分類


どのような物品に属するか、またはその種。
おおよそが暫定のものであり、研究はほとんど進んでいないこともしばしば。

発見区域


おおまかな発見地や、その環境。

発見者


「森」にてこれらの存在を見つけ、名付けた者たち。
発見者の記録のないまま、名前だけが残っている項も少なくはない。


記録一覧


+ 1 ~ 50
細かい記録があるものについては、それぞれの個別ページを参照のこと。

名称 等級 効果 分類 発見区域 発見者 余談
四水の盃    四度底を尽くまでは清浄な水をどこからか取り出してくれる盃。
貯水量は物によってまちまち。大きさに比例するわけでもない。
- - 記録なし -
殉教者の槌    手元で右に回すと大きく、左に回すと小さく変じる鎚。
ただし、大きくすると同時に装備者の肉体は幼くなり、小さくすると老いに転ずる。
質量は大きくするほど下がるのに、威力は下がらないという。

ある青鈴の櫂であり、象徴的な存在でもある。
元々は白等級だが、潜森士の格に引っ張られて青に収まっている。
- - - -
雨竜鱗    雨竜と呼ばれる生物の鱗とされているが、発見されたことは無い。

雨を降らせる効果があると言い伝えられており、
古い伝統を重んじる家では家宝として扱われている。
- - - -
弾除けのケープ    飛来する矢、弾丸、飛礫などの一切を、装着者の直前にて落下させる効果を持つ。
打撃や斬撃などの直接的な攻撃には無効で、耐刃性能等も持たない。

下等級の漂着物、風凪布を用いて作ることもできる。
- - - -
緑仙晶    武器、防具、建材など、森において多様な用途に使われる優秀な素材の一つ。
硬度が高く、それでいて熱すると柔らかくなり加工がしやすくなる。

かつては方々に鉱脈が存在したが、
掘り尽くされて希少性が上がり、黄から白へと等級を上げた。
- - - -
違え骨の指    触れた者の骨の位置を、手当たり次第に入れ替えてしまう漂着物。
と同時に接触者の体内から骨を引き抜き自らの一部とし、別の場へ転移する。

転移する速度はその全体に付属した骨の量によって変わるようで、
一つの村落が文字通り"骨抜き"にされる事件が起こったこともある。

強力な「骨」の下では効力を弱くするようで、専用のそれによって封じられている。
- - - -
涙滴の石畳    踏みしめた時に、自身が涙を流した際の記憶が無作為かつ鮮明に蘇る石畳。
素材となる石は発見されておらず、一部の好事家によって高値で取引されている。

かつて何者かの邸宅だったらしい遺跡等から発見されることが多く、
昔も似た使われ方をしていたのだろうと推測されている。
- - 記録なし -
波打ち際の小石    鈴の原料とされる、森の浅瀬に打ち寄せられたように溜まる石。
肉眼で見ると海岸において見られる砂粒とよく似ているが、
顕微鏡等で観察すると、靄が掛かったように様々な形に変化し、一定の形がない。
- - 記録なし 発見された場所によって、
加工した際に鈴の形状が変わる。
仮蛍    常に瓶詰めされた状態で見つかる小さな光の群れ。
蓋を開けると、実際の蛍と似たような挙動を取りながら辺りを照らす。
一日前後辺りを照らし、使用限界が来るとそのまま消滅する。

なお、普通の蛍より少し強い程度の光量しか持たないため、非常時用。
- - 記録なし
夢鏡    他者の夢に干渉ができる鏡。手鏡から姿見サイズまで。
とは言え、使用した相手が目覚めると接続が即座に断たれてしまうため、
手などを突っ込んでいると切断される危険がある。

夢の中へ行ってしまった干渉物がその後どこへ行くか、どうなるかは不明。
- - 記録なし
揺らぎの矢尻    突き刺さった対象を、炎上するまで振動させる矢尻。
刺さり続けていないと効果がないため、火の回りが早すぎると即座に抜けて効果が切れる。

効果が終わると炭化して分解される。
- - 記録なし
反復筒    筒に通した気体の圧力が一定を超えると、破壊的な威力で出力する力を持つ小さな筒。
通常の人間の肺活量ではとてもではないが効果を発揮するに至らない。

一部の青鈴以上においては、これを武器に使う尋常ならざる者も居ると言う。
- - 記録なし
正気ガス    吸い込んだ者が、どんな精神状態であろうと落ち着いた気分に引き戻す気体。
パニックなどを治療するのに向くが、危機的状況へ対処するための感情すら失せてしまう。
- - 記録なし
白湯    真っ白で、理由もなく常に生温い液体。無味無臭。温度こそ一定だが、何の効果もない。
水分補給にさえ使えず、飲んだとしても尿を真っ白にして排出されるだけである。
- - 記録なし
みぞれ飴    口内で跳ね回り、まるで降っている最中のみぞれを口に入れたような感覚を得られる飴。
かつては流通に乗るほど大量に出土していたが、最近はあまり見つからず高価になっている。
- - 記録なし
クオン    森において流通している危険な麻薬。
摂取すると尋常ならざる多幸感の発現と、五感の極端なまでの鋭敏化を起こし、
その延長で人間には認知できないとされる何かを感じ取れるという。

原料に森に汚染された人間を用いているとの噂があるが、そもそも流通元さえ掴めていない。
- - 記録なし
燃焼テープ    貼り付けたのちに勢いよく引き剥がすと、接着部に小火を発生させる粘着テープ。
使う際はなるべく平面上にし、接着部を大きく取らないと着火が上手く行かない。

割とありふれた品だが、容易に火を起こせることとその危険から橙等級とされている。
- - 記録なし
旅人の銃    持つ者に影響するあらゆる束縛的効果を無効化する銃。
どのような思考パターンを有しているかは不明だが、所有者を自ら変え渡り歩く力を持つ。

持ち主が死亡、あるいは記憶と名前を失った状態で発見されることが多く、
その危険性から元々は等級を「青」と指定されていたが、
所有者を操り自身を量産させるような行動を取っていたことから黒鈴により回収され、
現在ではいずこかにて封印されたということになっている。
- - - -
無張捲揚機    無制限に張力を得られるアンカーとそれに付属するワイヤー。
とは言っても、限界点と耐用期間がわからないだけで
実際にはリミットがあり唐突に破損することもある。

深くに潜る探林家の武装や、特殊な物体を固定するのに用いられるが、
これ自体が希少性が比較的高いことと、
安定した運用には向かないために一般には浸透していない。
- - - -


最終更新:2024年07月01日 18:17