ウルトラマンXの最終回

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ウルトラマンXの最終回 - (2016/05/03 (火) 13:45:42) の1つ前との変更点

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(前回のハイライト) グルマン「こいつは全くの『無』なんだ」 マモル「ヤバイっしょ、これ絶対……!」 宇宙空間で謎の発光体と遭遇したスペースマスケッティが消息を絶った。 タケル「スペースマスケッティ、レーダーから消えました!」 ルイ「探していたのはこいつだよ!」 橘「あの発光体がダークサンダーエナジーの発生源だと、すぐにUNVER本部に知らせて!」 発光体の正体はウルトラマンエックスの宿敵・虚空怪獣グリーザ。 UNVERネバダ支部に現れたグリーザは、ネバダ支部に保管されているスパークドールズを吸収して人型に変身した。 タケル「UNVERネバダ支部に直撃!半径1キロが消失……!」 神木「スパークドールズが引き寄せたのか……」 さらにグリーザはXioの艦隊を壊滅させ、日本を目指す。 この最大の危機に、エックスは自ら日本支部の隊員たちにグリーザの脅威を説明した。 グリーザは惑星の生体エネルギーを吸収し、全てを「無」に変える性質を持っている。 15年前、宇宙で発生した異変をキャッチしたエックスは、その元凶であるグリーザを追って太陽系までやって来た。 エックスはグリーザを太陽に突き落とし、辛うじて倒した。 だがその時に発生した膨大なエネルギーが、地球各地に眠るスパークドールズを実体化させた「ウルトラフレア」の原因になってしまったのだ。 グリーザは強い生体エネルギーを秘めたスパークドールズに目をつけたからこそ、UNVERネバダ支部を襲った。 つまり…… エックス「次に狙われるのは、Xio日本支部です」 そして、ついにグリーザがXio日本支部に現れた。スカイマスケッティにグリーザが狙いを定める。 大地「間に合わない!」 大地はやむなくアスナの目の前でエックスとユナイト。 大地「今まで黙っててごめん!俺とエックスであいつを止めてみせる!」 ウルトラマンエックスがグリーザに挑む! アスナ「大地が……大地がエックスだったんです!」 エクシードエックスに変身し、サイバーゴモラと共に立ち向かうエックスだったが、グリーザにはあらゆる攻撃が通じない。 スカイマスケッティもサイバーゴモラも戦線離脱を余儀なくされ、エクシードエックスはグリーザに吸収されてしまった! アスナ「大地!大地――!!」 グリーザは爆発と共に姿を消し、現場にはエックスのカラータイマーだけが残っていた。 アスナがカラータイマーに駆け寄る……。 #center(){|&big(){&bold(){虹の大地}}|} 神木「大地……」 アスナがカラータイマーに触れると、何かに気づいたのか耳を近づける。 アスナ「大地!大地は……!」 アスナ「これを聞いてください!」 アスナのジオデバイザーから、微かに心音が聞こえてきた。 アスナ「エックスは……大地は生きてます!」 神木「あの中に、大地が……」 橘「何か、助け出す方法を」 グルマン「うーん……以前エックスを救うために大地を電脳空間に転送した事があった。 あれを応用して誰かをエックスの中に転送すれば、大地を連れ戻す事が出来るかもしれん!」 神木「本当にそんな事が?」 グルマン「理論上は、な。大きな危険を伴うのは確かだ……」 橘「私が行きます!」 アスナ「いえ、私に行かせてください!」 神木「アスナ……」 アスナ「私が必ず救い出します!」 ベットに寝かされたアスナに、装置が接続される。 橘「無茶はしないようにね、いいわね」 グルマン「このαX波が限界値を越えたら、命の危機だ」 ルイ「そうなる前に私が強制解除する。 ずっと側にいてあげるから安心して……ダイくんの事、頼んだよ」 アスナ「……ガッテンテン」 グルマン「準備はいいか?」 アスナ「はい」 グルマン「転送開始!」 アスナの意識がエックスのデータの中に送り込まれた。 アスナ「ここがエックスの中……!大地!どこにいるの、大地!」 大地は暗闇の中にいた。 大地はエックスが居るはずのエクスデバイザーを取り出すも、機能停止していた。 大地「エックス!おい、返事をしてくれ!」 次の瞬間、大地は母・遥のいる研究室にいた。 大地「母さん!これは……あの夜?」 遥「私の研究では、15年後の地球には生命の発する電波がなかった。 全ての生き物が消滅しているとしか思えませんでした」 「しかし、これを手に入れて以来、微かに未来の音が受信できたのです」 遥が持っている鉱物の結晶体は、大地の持つエクスラッガーと同じ形をしていた。 鷹志「母さんを連れて来るから絶対にここを動くな!いいな!」 大地の父・鷹志は、幼かった大地を残し、研究所へ入った。 遥「やはりこれは未来に影響しています。やはりこれは……!」 鷹志が研究室に入った。 鷹志「何をしてる!急ぐんだ」 遥「これを見て!今日になって光り出したの、未来の音が今までで一番はっきり聞こえた」 鷹志「何が聞こえたんだ?」 遥「たぶん……大地の声」 大地「とおさーん!!かあさーん!!」 遥「大地……」 鷹志「この光が希望……」 遥と鷹志が消滅していく。 大地「母さん!父さん!」 大地の意識も消滅に巻き込まれていく……。 一方、現実空間。 タケル「隊長!グリーザが再生を始めました!」 グリーザが再び出現した。 神木「ハイパーエナジーシールドを再起動! 使用可能なエネルギーを全て使ってラボを守れ!」 グルマン「これはマズいぞ!」 グリーザの光線がシールドに当たり、基地を揺らす。 神木「サイバーゴモラを起動しろ!私が行く!」 ハヤト「隊長!……自分にやらせてください」 神木「ハヤト……」 アスナ「大地!お願い、応えて!」 アスナの手が強く輝く。そしてエクスラッガーが現れた。 アスナがエクスラッガーを手に取る。 大地「どこに行っちゃったんだ、エックス……」 大地が自分の両手を見ると、透けかかっていた。 大地はそのまま倒れてしまう。大地の体が消えようとしていた。 現実空間。サイバーゴモラが実体化する。 ハヤト「ゴモラー!大地がピンチなんだ!力を貸してくれ――!!」 サイバーゴモラがグリーザと戦うも、圧倒される。 グリーザの光の触手がサイバーゴモラを切り刻み、衝撃でワタルが吹き飛ぶ。 グリーザはさらに光線を放ち、サイバーゴモラを消滅させ、ハイパーエナジーシールドまで破壊した。 基地もダメージを受け、各所で爆発が起き出す。 グルマン「ルイ!アスナを連れて逃げろ!」 ルイ「でも博士!」 グルマン「ここは私に任せろ!いいか、何があってもアスナを……」 グルマンは爆発に巻き込まれてしまった。 ルイ「博士――!」 橘「ルイ!アスナを連れて逃げるわよ!」 ルイ……はい!」 ハイパーエナジーシールドが破壊され、実体化したEXゴモラ、EXレッドキング、ツルギデマーガが地面から現れた。 それぞれのスパークドールズが、グリーザの力でパワーアップしたのだ。 グリーザが光の触手を無数に伸ばし、実体化しなかったスパークドールズと、EXレッドキング、ツルギデマーガを吸収していく。 最後にEXゴモラもスパークドールズに戻されてから吸収された。 全てのスパークドールズを吸収したグリーザは、複数の突起を生やしたより凶悪な姿へ変化した。 橘とルイがアスナを外に運び出す。 橘「気をつけて」 ルイ「ハイ」 傷ついたハヤトが近くにいた。 橘「ハヤト!大丈夫!?つかまって」 外へ出てきた神木とタケル、チアキがウルトライザーを構える。 ハヤト「隊長!」 神木「アスナが必ず大地を連れ帰る!我々が最後の砦だ!」 アスナ「聞いて大地!大地は私が守ってあげなくちゃって、すっと頑張ってきたんだけど……守られてたのは私の方だったんだよね。 ずっとエックスと戦ってたんだ……すごいよ、大地……」 大地「アスナ……」 現実空間では、Xioの面々がウルトライザーでグリーザに抵抗していたが、装置はアスナのαX波が危険値にある事を知らせていた。 アスナ「私ね……怪獣たちと共に生きるって大地の夢、絶対に無理って思ってたの。 けど大地はいつもまっすぐで、どんな時もあきらめなかった。 今は一緒に私も夢を追いかけたいって思ってるよ! どんな夢も、未来がなきゃ叶わないんだよ! 今立ち向かわないと未来だって来ないんだよ!大地!!」 橘「アスナの脳が限界値を超える!ルイ、強制解除を」 ルイ「……ハイ」 ルイが装置を強制解除しようとしたが、意識のないはずのアスナの手がルイを止めた。 アスナ「一緒にこんな戦い終わらせよう?一緒に無茶な夢を追いかけようよ! だから、帰って来て……大地!!」 エクスラッガーが輝く。 まだ希望があると信じた大地が、アスナの隣にたどり着いたのだ。 大地「アスナ!」 アスナ「大地!」 神木「食い止めるんだ!!」 神木たちが一斉にウルトライザーを撃つも、グリーザに吸収されてしまう。 神木「エネルギーが全て吸収されている!」 グリーザが巨大な光弾を作り出す。 ハヤト「もう、ダメだ……」 ワタル「びびってんじゃねぇ!!」 グリーザが背中から攻撃される。 行方不明になっていたワタルとマモルの乗るスペースマスケッティ2号機が戻って来たのだ。 ワタル「マスケッティ・リジェクト!」 前部のマスケッティユニットがジオアラミスから分離し、グリーザの光弾と激突、爆発。 グリーザの光弾は暴発し、グリーザが怯む。 ワタル「ざまぁみやがれ!」 マモル「折角の2号機が~~!」 ハヤト「……ったく、おめーら!どこで何してた!」 マモル「すみません!エンジンがいかれて、月の裏側を……」 ワタル「着陸しまーす!」 マモル「うわぁぁぁ!!」 ジオアラミスは地面に不時着した。 ワタルとマモルも神木たちに合流し、ウルトライザー、ジオバズーカを構える。 神木「あの光を狙うんだ!」 隊員たち「了解!!」 神木「胸のコアに攻撃を集中しろ!撃て!!」 大地「アスナ……」 アスナ「……このバカ!死んだかと思ったじゃん」 大地「ありがとう、アスナ。君の思いが俺を呼び戻してくれた」 アスナ「思い……」 大地のエクスデバイザーが輝く。 エクスデバイザーを手に取る大地。 大地「そうか!エックスもずっとここにいる……俺の思いと共に! エックスと共に過ごしてきた記憶が、育んできた絆が全て俺の中に刻まれてるんだ」 アスナの意識が現実に戻った。 ルイ「アスナ!」 橘「アスナ?」 エックスのカラータイマーも光りだした。 大地「エックス!帰って来てくれ、もう一度つながろう! もう一度……俺とユナイトしてくれ!!」 エクスデバイザーの輝きがより強くなる。 神木「帰って来てくれ……大地……エックス」 そしてついに、エクスデバイザーにエックスのデータが戻って来た。 大地「エックス!」 エックス「大地!君たちの記憶が、君たちの思いの強さが、私を甦らせてくれた。ありがとう!」 大地「よし……行くぞエックス!」 エックス「行くぞ、大地!」 大地・エックス「「ユナイトだ!!」」 エクスデバイザー「ウルトラマンエックスと ユナイトします」 大地「エックス――!!」 エクスデバイザー「エックス ユナイテッド」 大地とユナイトする事で、ウルトラマンエックスが復活を果たした! 間髪入れずにエクスラッガーをX字に振るう大地。 大地「エクシードエックス!!」 エックスがエクシードエックスへ強化変身する。 大地・エックス「「エクスラッガー!」」 エクシードエックスがグリーザに立ち向かう。 エレキングの電撃、EXレッドキングのフレイムロード、デマーガの火炎弾で波状攻撃をかけるグリーザ。 神木「エックスを援護しろ!」 隊員たち「了解!!」 神木「撃てーっ!!」 アスナたちも合流し、Xio全隊員が一斉にグリーザを攻撃するも、グリーザに目からの光線を撃ち返され、吹き飛ばされた。 グリーザはゴモラの超振動波でエクシードエックスを吹き飛ばし、ゼットンのメテオ火球を撃つ。 大地・エックス「「エクシード・エクスラッシュ!」」 エクシードエックスは爆煙を突き抜けて、エクシードエクスラッシュで迫るもグリーザに片手で弾かれる。 エクシードエックスは倒れ、エクスラッガーが地面に突き刺さる。 アスナ「大地――!」 倒れたエクシードエックスにグリーザは超振動波を連続して流し込む。 大地「……ゴモラの超振動波!?」 それを受けて、大地はある事に気づく。 スパークドールズがグリーザに吸収された事を知った大地は、吸収されたスパークドールズの心に呼びかけようと試みた。 大地「ゴモラ!俺の声、聞こえるだろ!共に生きるんだ、この地球で!思い出してくれ!」 エクシードエックスがグリーザを蹴り飛ばし、エクスラッガーを拾い、グリーザの胸に突き立てる。 その時、エクスデバイザーからゴモラの鳴き声が響いた。 大地「ゴモラ!」 エックス「答えているんだ……大地の声に!」 エクシードエックスが通常のエックスに戻り、エネルギーを流し込むとグリーザの胸から光の奔流が溢れ出した。 そして、ゴモラを初めとするグリーザに吸収された全スパークドールズがグリーザから脱出、エックスの方へ向かう。 エックスはスパークドールズを受け入れ、一体化する。 大地の前に無数のサイバーカードが現れた。 エックス「怪獣たち……私に力を貸してくれるのか?」 大地「みんな、一緒にユナイトだ!」 大地のエクスデバイザーに全てのサイバーカードが融合していく。 エックスの胸と右肩にゴモラアーマー、 左肩にエレキングアーマー、 左手にベムスターアーマー、 右手にゼットンアーマーがそれぞれ装着された。 大地・エックス「「ハイブリッドアーマー、アクティブ!!」」 グリーザは無数の光弾をエックスに放つも、エックスはアーマーで防ぎ、エクスラッガーで切り払う。 大地「行くぞ、みんな!」 エックスがハイブリッドアーマーを輝かせながら、ザナディウム光線の体勢を取る。 大地・エックス「「ウルティメイトザナディウム!!」」 エックスのカラータイマーから放たれた光線がグリーザに直撃した。 さらにエックスは渾身の力を込めてエクスラッガーを投げつける。 エクスラッガーはグリーザの腹に突き刺さり、大爆発! 隊員たち「やったーー!!」 ハイブリットアーマーが解除される。 大地「ゴモラ……」 ゴモラのスパークドールズは光り、鳴き声を返した。 エックス「やったな!大地」 大地「ああ。みんな、ありがとう!」 大地の前に遥と鷹志の幻が浮かんだ。 大地「父さん……母さん!」 遥「よくがんばったわね、大地」 鷹志「いい仲間を持ったな……」 グルマンも瓦礫の中から出てきた。 グルマン「ぶはー!死ぬかと思った」 ユナイトを解除した大地に、仲間たちが駆け寄ってくる。 アスナたち「大地ー!」 大地「アスナ、みんな、ありがとう。みんなのおかげで……」 アスナは大地のエクスデバイザーを奪い取り、エックスに話しかける。 アスナ「びっくりしたよ、エックス。まさか、大地のデバイスの中に……」 ハヤト「このヤロー、なんで俺じゃなくて大地なんだよ」 マモル「え、エックスが大地のデバイスの中に?……え?全然状況が見えないっすよ!?」 ルイ「今度は私とユナイトしよ♪」 エックス「是非とも」 大地「ちょっと!みんな、俺の話聞いてよ!」 神木「大地!お前はまた勝手な行動をとり、チームに多大な迷惑をかけた」 橘「エックスと出会ってから今までの事を、全て報告書にして提出するように」 大地「全て!?」 アスナ「も~、あたしが手伝ってあげるから」 エックス「Xioの皆さん、こんな大地ですがこれからもお手柔らかにお願いします」 神木「よし、基地の損害把握と後片付けだ」 マモル「えー!ちょっと休みましょうよ」 橘「文句言わない。一刻も早く基地機能を回復しないとね」 神木「よし、行くぞ!」 隊員たち「了解!」 最大の戦いを経て、大地とエックス、Xioの絆はより一層深まった。 大地「エックス……最高のユナイトだったね」 エックス「ああ。大地、空を見てみろ」 大地が見上げた大空には、大きな虹がかかっていた。 #center(){&bold(){完}}
(前回のハイライト) グルマン「こいつは全くの『無』なんだ」 マモル「ヤバイっしょ、これ絶対……!」 宇宙空間で謎の発光体と遭遇したスペースマスケッティが消息を絶った。 タケル「スペースマスケッティ、レーダーから消えました!」 ルイ「探していたのはこいつだよ!」 橘「あの発光体がダークサンダーエナジーの発生源だと、すぐにUNVER本部に知らせて!」 発光体の正体はウルトラマンエックスの宿敵・虚空怪獣グリーザ。 UNVERネバダ支部に現れたグリーザは、ネバダ支部に保管されているスパークドールズを吸収して人型に変身した。 タケル「UNVERネバダ支部に直撃!半径1キロが消失……!」 神木「スパークドールズが引き寄せたのか……」 さらにグリーザはXioの艦隊を壊滅させ、日本を目指す。 この最大の危機に、エックスは自ら日本支部の隊員たちにグリーザの脅威を説明した。 グリーザは惑星の生体エネルギーを吸収し、全てを「無」に変える性質を持っている。 15年前、宇宙で発生した異変をキャッチしたエックスは、その元凶であるグリーザを追って太陽系までやって来た。 エックスはグリーザを太陽に突き落とし、辛うじて倒した。 だがその時に発生した膨大なエネルギーが、地球各地に眠るスパークドールズを実体化させた「ウルトラフレア」の原因になってしまったのだ。 グリーザは強い生体エネルギーを秘めたスパークドールズに目をつけたからこそ、UNVERネバダ支部を襲った。 つまり…… エックス「次に狙われるのは、Xio日本支部です」 そして、ついにグリーザがXio日本支部に現れた。グリーザがスカイマスケッティに狙いを定める。 大地「間に合わない!」 大地はやむなくアスナの目の前でエックスとユナイト。 大地「今まで黙っててごめん!俺とエックスであいつを止めてみせる!」 ウルトラマンエックスがグリーザに挑む! アスナ「大地が……大地がエックスだったんです!」 エクシードエックスに変身し、サイバーゴモラと共に立ち向かうエックスだったが、グリーザにはあらゆる攻撃が通じない。 スカイマスケッティもサイバーゴモラも戦線離脱を余儀なくされ、エクシードエックスはグリーザに吸収されてしまった! アスナ「大地!大地――!!」 グリーザは爆発と共に姿を消し、現場にはエックスのカラータイマーだけが残っていた。 アスナがカラータイマーに駆け寄る……。 #center(){|&big(){&bold(){虹の大地}}|} 神木「大地……」 アスナがカラータイマーに触れると、何かに気づいたのか耳を近づける。 アスナ「大地!大地は……!」 アスナ「これを聞いてください!」 アスナのジオデバイザーから、微かに心音が聞こえてきた。 アスナ「エックスは……大地は生きてます!」 神木「あの中に、大地が……」 橘「何か、助け出す方法を」 グルマン「うーん……以前エックスを救うために大地を電脳空間に転送した事があった。 あれを応用して誰かをエックスの中に転送すれば、大地を連れ戻す事が出来るかもしれん!」 神木「本当にそんな事が?」 グルマン「理論上は、な。大きな危険を伴うのは確かだ……」 橘「私が行きます!」 アスナ「いえ、私に行かせてください!」 神木「アスナ……」 アスナ「私が必ず救い出します!」 ベットに寝かされたアスナに、装置が接続される。 橘「無茶はしないようにね、いいわね」 グルマン「このαX波が限界値を越えたら、命の危機だ」 ルイ「そうなる前に私が強制解除する。 ずっと側にいてあげるから安心して……ダイくんの事、頼んだよ」 アスナ「……ガッテンテン」 グルマン「準備はいいか?」 アスナ「はい」 グルマン「転送開始!」 アスナの意識がエックスのデータの中に送り込まれた。 アスナ「ここがエックスの中……!大地!どこにいるの、大地!」 大地は暗闇の中にいた。 大地はエックスが居るはずのエクスデバイザーを取り出すも、機能停止していた。 大地「エックス!おい、返事をしてくれ!」 次の瞬間、大地は母・遥のいる研究室にいた。 大地「母さん!これは……あの夜?」 遥「私の研究では、15年後の地球には生命の発する電波がなかった。 全ての生き物が消滅しているとしか思えませんでした」 「しかし、これを手に入れて以来、微かに未来の音が受信できたのです」 遥が持っている鉱物の結晶体は、大地の持つエクスラッガーと同じ形をしていた。 鷹志「母さんを連れて来るから絶対にここを動くな!いいな!」 大地の父・鷹志は、幼かった大地を残し、研究所へ入った。 遥「やはりこれは未来に影響しています。やはりこれは……!」 鷹志が研究室に入った。 鷹志「何をしてる!急ぐんだ」 遥「これを見て!今日になって光り出したの、未来の音が今までで一番はっきり聞こえた」 鷹志「何が聞こえたんだ?」 遥「たぶん……大地の声」 大地「とおさーん!!かあさーん!!」 遥「大地……」 鷹志「この光が希望……」 遥と鷹志が消滅していく。 大地「母さん!父さん!」 大地の意識も消滅に巻き込まれていく……。 一方、現実空間。 タケル「隊長!グリーザが再生を始めました!」 グリーザが再び出現した。 神木「ハイパーエナジーシールドを再起動! 使用可能なエネルギーを全て使ってラボを守れ!」 グルマン「これはマズいぞ!」 グリーザの光線がシールドに当たり、基地を揺らす。 神木「サイバーゴモラを起動しろ!私が行く!」 ハヤト「隊長!……自分にやらせてください」 神木「ハヤト……」 アスナ「大地!お願い、応えて!」 アスナの手が強く輝く。そしてエクスラッガーが現れた。 アスナがエクスラッガーを手に取る。 大地「どこに行っちゃったんだ、エックス……」 大地が自分の両手を見ると、透けかかっていた。 大地はそのまま倒れてしまう。大地の体が消えようとしていた。 現実空間。サイバーゴモラが実体化する。 ハヤト「ゴモラー!大地がピンチなんだ!力を貸してくれ――!!」 サイバーゴモラがグリーザと戦うも、圧倒される。 グリーザの光の触手がサイバーゴモラを切り刻み、衝撃でワタルが吹き飛ぶ。 グリーザはさらに光線を放ち、サイバーゴモラを消滅させ、ハイパーエナジーシールドまで破壊した。 基地もダメージを受け、各所で爆発が起き出す。 グルマン「ルイ!アスナを連れて逃げろ!」 ルイ「でも博士!」 グルマン「ここは私に任せろ!いいか、何があってもアスナを……」 グルマンは爆発に巻き込まれてしまった。 ルイ「博士――!」 橘「ルイ!アスナを連れて逃げるわよ!」 ルイ「……はい!」 ハイパーエナジーシールドが破壊され、実体化したEXゴモラ、EXレッドキング、ツルギデマーガが地面から現れた。 それぞれのスパークドールズが、グリーザの力でパワーアップしたのだ。 グリーザが光の触手を無数に伸ばし、実体化しなかったスパークドールズと、EXレッドキング、ツルギデマーガを吸収していく。 最後にEXゴモラもスパークドールズに戻されてから吸収された。 全てのスパークドールズを吸収したグリーザは、複数の突起を生やしたより凶悪な姿へ変化した。 橘とルイがアスナを外に運び出す。 橘「気をつけて」 ルイ「ハイ」 傷ついたハヤトが近くにいた。 橘「ハヤト!大丈夫!?つかまって」 外へ出てきた神木とタケル、チアキがウルトライザーを構える。 ハヤト「隊長!」 神木「アスナが必ず大地を連れ帰る!我々が最後の砦だ!」 一方、電脳空間。アスナは懸命に呼びかけ続ける。 アスナ「聞いて大地!大地は私が守ってあげなくちゃって、すっと頑張ってきたんだけど……守られてたのは私の方だったんだよね。 ずっとエックスと戦ってたんだ……すごいよ、大地……」 大地「アスナ……」 現実空間では、Xioの面々がウルトライザーでグリーザに抵抗していたが、装置はアスナのαX波が危険値にある事を知らせていた。 アスナ「私ね……怪獣たちと共に生きるって大地の夢、絶対に無理って思ってたの。 けど大地はいつもまっすぐで、どんな時もあきらめなかった。 今は一緒に私も夢を追いかけたいって思ってるよ! どんな夢も、未来がなきゃ叶わないんだよ! 今立ち向かわないと未来だって来ないんだよ!大地!!」 橘「アスナの脳が限界値を超える!ルイ、強制解除を」 ルイ「……ハイ」 ルイが装置を強制解除しようとしたその時、意識のないはずのアスナの手がルイを止めた。 アスナ「一緒にこんな戦い終わらせよう?一緒に無茶な夢を追いかけようよ! だから、帰って来て……大地!!」 エクスラッガーが輝き、大地が現れる。 まだ希望があると信じた大地が、アスナの隣にたどり着いたのだ。 大地「アスナ!」 アスナ「大地!」 神木「食い止めるんだ!!」 神木たちが一斉にウルトライザーを撃つも、グリーザに吸収されてしまう。 神木「エネルギーが全て吸収されている!」 グリーザが巨大な光弾を作り出す。 ハヤト「もう、ダメだ……」 ワタル「びびってんじゃねぇ!!」 グリーザが背中から攻撃される。 行方不明になっていたワタルとマモルの乗るスペースマスケッティ2号機が戻って来たのだ。 ワタル「マスケッティ・リジェクト!」 前部のマスケッティユニットがジオアラミスから分離し、グリーザの光弾と激突、爆発。 グリーザの光弾は暴発し、グリーザが怯む。 ワタル「ざまぁみやがれ!」 マモル「折角の2号機が~~!」 ハヤト「……ったく、おめーら!どこで何してた!」 マモル「すみません!エンジンがいかれて、月の裏側を……」 ワタル「着陸しまーす!」 マモル「うわぁぁぁ!!」 ジオアラミスは地面に不時着した。 ワタルとマモルも神木たちに合流し、ウルトライザー、ジオバズーカを構える。 神木「あの光を狙うんだ!」 隊員たち「了解!!」 神木「胸のコアに攻撃を集中しろ!撃て!!」 大地「アスナ……」 アスナ「……このバカ!死んだかと思ったじゃん」 大地「ありがとう、アスナ。君の思いが俺を呼び戻してくれた」 アスナ「思い……」 大地のエクスデバイザーが輝く。 エクスデバイザーを手に取る大地。 大地「そうか!エックスもずっとここにいる……俺の思いと共に! エックスと共に過ごしてきた記憶が、育んできた絆が全て俺の中に刻まれてるんだ」 アスナの意識が現実に戻った。 ルイ「アスナ!」 橘「アスナ?」 エックスのカラータイマーも光りだした。 大地「エックス!帰って来てくれ、もう一度つながろう! もう一度……俺とユナイトしてくれ!!」 エクスデバイザーの輝きがより強くなる。 神木「帰って来てくれ……大地……エックス」 そしてついに、エクスデバイザーにエックスのデータが戻って来た。 大地「エックス!」 エックス「大地!君たちの記憶が、君たちの思いの強さが、私を甦らせてくれた。ありがとう!」 大地「よし……行くぞエックス!」 エックス「行くぞ、大地!」 大地・エックス「「ユナイトだ!!」」 エクスデバイザー「ウルトラマンエックスと ユナイトします」 大地「エックス――!!」 エクスデバイザー「エックス ユナイテッド」 大地とユナイトする事で、ウルトラマンエックスが復活を果たした! 間髪入れずにエクスラッガーをX字に振るう大地。 大地「エクシードエックス!!」 エックスがエクシードエックスへ強化変身する。 大地・エックス「「エクスラッガー!」」 エクシードエックスがグリーザに立ち向かう。 エレキングの電撃、EXレッドキングのフレイムロード、デマーガの火炎弾で波状攻撃をかけるグリーザ。 神木「エックスを援護しろ!」 隊員たち「了解!!」 神木「撃てーっ!!」 アスナたちも合流し、Xio全隊員が一斉にグリーザを攻撃するも、グリーザに目からの光線を撃ち返され、吹き飛ばされた。 グリーザはゴモラの超振動波でエクシードエックスを吹き飛ばし、ゼットンのメテオ火球を撃つ。 大地・エックス「「エクシード・エクスラッシュ!」」 エクシードエックスは爆煙を突き抜けて、エクシードエクスラッシュで迫るもグリーザに片手で弾かれる。 エクシードエックスは倒れ、エクスラッガーが地面に突き刺さる。 アスナ「大地――!」 倒れたエクシードエックスにグリーザは超振動波を連続して流し込む。 大地「……ゴモラの超振動波!?」 それを受けて、大地はある事に気づく。 スパークドールズがグリーザに吸収された事を知った大地は、吸収されたスパークドールズの心に呼びかけようと試みた。 大地「ゴモラ!俺の声、聞こえるだろ!共に生きるんだ、この地球で!思い出してくれ!」 エクシードエックスがグリーザを蹴り飛ばし、エクスラッガーを拾い、グリーザの胸に突き立てる。 その時、エクスデバイザーからゴモラの鳴き声が響いた。 大地「ゴモラ!」 エックス「答えているんだ……大地の声に!」 エクシードエックスが通常のエックスに戻り、エネルギーを流し込むとグリーザの胸から光の奔流が溢れ出した。 そして、ゴモラを初めとするグリーザに吸収された全スパークドールズがグリーザから脱出、エックスの方へ向かう。 エックスはスパークドールズを受け入れ、一体化する。 大地の前に無数のサイバーカードが現れた。 エックス「怪獣たち……私に力を貸してくれるのか?」 大地「みんな、一緒にユナイトだ!」 大地のエクスデバイザーに全てのサイバーカードが融合していく。 エックスの胸と右肩にゴモラアーマー、 左肩にエレキングアーマー、 左手にベムスターアーマー、 右手にゼットンアーマーがそれぞれ装着された。 大地・エックス「「ハイブリッドアーマー、アクティブ!!」」 グリーザは無数の光弾をエックスに放つも、エックスはアーマーで防ぎ、エクスラッガーで切り払う。 大地「行くぞ、みんな!」 エックスがハイブリッドアーマーを輝かせながら、ザナディウム光線の体勢を取る。 大地・エックス「「ウルティメイトザナディウム!!」」 エックスのカラータイマーから放たれた光線がグリーザに直撃した。 さらにエックスは渾身の力を込めてエクスラッガーを投げつける。 エクスラッガーはグリーザの腹に突き刺さり、大爆発! 隊員たち「やった――!!」 ハイブリットアーマーが解除される。 大地「ゴモラ……」 ゴモラのスパークドールズは光り、鳴き声を返した。 エックス「やったな!大地」 大地「ああ。みんな、ありがとう!」 大地の前に遥と鷹志の幻が浮かんだ。 大地「父さん……母さん!」 遥「よくがんばったわね、大地」 鷹志「いい仲間を持ったな……」 グルマンも瓦礫の中から出てきた。 グルマン「ぶはー!死ぬかと思った」 ユナイトを解除した大地に、仲間たちが駆け寄ってくる。 アスナたち「大地ー!」 大地「アスナ、みんな、ありがとう。みんなのおかげで……」 アスナは大地のエクスデバイザーを奪い取り、エックスに話しかける。 アスナ「びっくりしたよ、エックス。まさか、大地のデバイスの中に……」 ハヤト「このヤロー、なんで俺じゃなくて大地なんだよ」 マモル「え、エックスが大地のデバイスの中に?……え?全然状況が見えないっすよ!?」 ルイ「今度は私とユナイトしよ♪」 エックス「是非とも」 大地「ちょっと!みんな、俺の話聞いてよ!」 神木「大地!お前はまた勝手な行動をとり、チームに多大な迷惑をかけた」 橘「エックスと出会ってから今までの事を、全て報告書にして提出するように」 大地「全て!?」 アスナ「も~、あたしが手伝ってあげるから」 エックス「Xioの皆さん、こんな大地ですがこれからもお手柔らかにお願いします」 神木「よし、基地の損害把握と後片付けだ」 マモル「えー!ちょっと休みましょうよ」 橘「文句言わない。一刻も早く基地機能を回復しないとね」 神木「よし、行くぞ!」 隊員たち「了解!」 最大の戦いを経て、大地とエックス、Xioの絆はより一層深まった。 大地「エックス……最高のユナイトだったね」 エックス「ああ。大地、空を見てみろ」 大地が見上げた大空には、大きな虹がかかっていた。 #center(){&bold(){完}}

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