#center(){|BGCOLOR(darkgreen):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){最終決戦!&br()すべてのビークルを合体せよ}}}&br()&br()|} ついにネオテーラの真の総帥、バーツが現れる。 総司令「非常事態だ! こちらも体制を立て直す。至急帰還せよ!」 &ruby(アールワン){R1}・&ruby(アールツー){R2}「了解!」 R2「待て!」 マールたちアンドロイド3幹部が、機能を停止して倒れている。 3幹部は消防庁に収容され、開発局の岡村直美、神崎律子のもとで分析が開始される。 律子「準備が整いました」 尚美「それじゃ、始めて」 律子「はい」 機器が稼働すると、突如、3幹部が起き上がる。 輝「下がって!」 3幹部「ドーンドーンド──ン!」「デタデッタ!」「ドドーンドド──ン!」「デタザンスぅ~!」「ホホホホ!」 3幹部は倒れ、それきり動かなくなる。 響助「ビ、ビックリした!」 輝「はぁ、脅かすなよ、もう……」 改めて分析が開始される。 律子「成功です!」 尚美「彼らの記憶メモリーにアクセスできたわね」 律子「分析の結果、彼らのメモリーに、バーツに関する動画データが残されていました」 尚美「今、モニターに出します」 モニターに、マーエンの語りが再生される。 『私がこの星に生み出されたのは、はるか6億年前。私はずっと見守ってきた。数多くの命が栄える、美しいこの地球を…… だが、やがてこの星の調和を乱す生き物が現れた。それが、人間どもだ』 『人間どもは聞き入れず、地球を破壊し続けた。だから私は大淵を使ってネオテーラを創ったのだ。人間どもを滅ぼすために!』 律子「データは以上です」 尚美「6億年前のナノコンピューター…… それは、あの発光体の正体です」 輝「先輩、ナノコンピューターって?」 律子「バクテリアサイズの極小コンピューターのことよ」 石黒「そんな昔に、何者がそんな高度なテクノロジーを持っていたんだ?」 律子「ナノコンピューターの集合体であるバーツは、感情に左右されずに、物事を判断することができます」 尚美「またその計算能力は、我々が使っているコンピューターよりも、はるかに優秀です」 総司令「つまり、バーツの答は正しいと?」 石黒「我々人類は、いずれ地球を滅ぼすのか……?」 輝「冗談じゃない! 俺たちは……」 『異常発生!』 石黒「どうした!?」 レイ「あれを」 石黒「バーツが世界各地に現れたのか!?」 輝たちが外へ出ると、上空に巨大な×印状の姿となったバーツが浮かんでいる。 輝「あれか……!?」 バーツ「これより計画を開始する」 バーツの巨体から地上目がけ、無数の光線が降り注ぐ。 街が炎上し、人々が逃げ惑う。 さらに日本だけではなく、オーストラリア、アメリカ、南極と、いたるところで同様の災害が巻き起こる。 レイ「ニューヨーク上空にもバーツが出現。市内全域が凄まじい雷に襲われています」 寿里「モスクワ市上空に、異常空白域発生! 大量の紫外線が降り注いでいます」 石黒「まるで世界の終わりだ……」 律子「世界で同時多発している超災害は、バーツの分身ともいうべき複数の発光体によって、引き起こされています」 尚美「これらはすべて、東京上空に出現したバーツ本体によって、コントロールされているのよ」 総司令「よって、バーツを破壊し、そのコントロールを絶つ」 律子「けれど、バーツはシールドで守られています」 尚美「そのシールドは、いかなるファイナルレスキューを使っても、破ることはできないわ」 輝「なら、どうやって奴を倒すんですか!?」 総司令「グレートゴッドストライカーよ」 輝「グレート……ゴッドストライカー?」 尚美「ストライカー、ダイバー、セイバーに、中型ビークルのすべてを合体させた究極の巨大ビークル。それが、グレートゴッドストライカーです」 輝「すげぇ……!」 律子「グレートゴッドストライカーの放つ究極のファイナルレスキュー、スーパーファイナルレスキューなら、バーツをシールドごと破壊することが可能よ」 響助「よぉし、やっと希望の光が見えてきたぜ!」 尚美「ただし、注意して。スーパーファイナルレスキューは、1回しか使えないから」 寿里「えっ、そうなんですか!?」 レイ「もしも撃ち損じたら、そのときは……」 総司令「……我々の負けだ。それはすなわち、人類の滅亡を意味する」 石黒「これより作戦を決行する。要救助者は、この地球に生きるすべての命だ。セーブ・ザ・ライフ! レスキュー開始!」 一同「了解!」 輝「着装!」 音声&italic(){『ビルドアップ』『マックスアップ』} レスキューフォースたちが着装。響助はR2、レイは&ruby(アールスリー){R3}、寿里は&ruby(アールフォー){R4}、石黒は&ruby(アールファイブ){R5}、輝は一気にR1マックスとなる。 R1「R1マックス、着装完了!」 R5「レスキューフェニックス、発進!」 一同「発進!」 R5「レスキューフェニックス・スパイラルカタパルトモード、スタンバイ」 R1「コアストライカーマックス、起動!」 音声&italic(){『3、2、1、GO』} R2「レスキューダイバー、発進!」 音声&italic(){『ダイバー・スタートアップ』} R2「ジェットモード!」 R1の乗るレスキューストライカー、R2の乗るレスキューダイバーが稼働。R5はレスキュークレーンに乗り込む。 R5「レスキュークレーン、発進!」 R1「準備はいいっスか?」 R2「おぅ! そっちはどうだ、お2人さん?」 R3はレスキューライザー、R4はレスキューショベルに乗り込む。 R3「こっちもバッチリよ!」 R4「ビークルの操縦は初心者だけど、頑張ります!」 R5「これより作戦を開始します」 レスキューフェニックスから、すべてのレスキュービークルが出動。 一同「&bold(){爆裂合体!}」 全9機のビークルがすべて合体し、超大型ビークル・グレートゴッドストライカーが完成する。 一同「&bold(){完成、グレートゴッドストライカー!!}」 総司令「頼んだぞ、みんな……」 グレートゴッドストライカーが海上を舞って、上空を目指す。 暗雲の中から、バーツが姿を現す。 R4「エネルギー反応確認、攻撃来ます!」 バーツから、無数の光弾が降り注ぐ。 R3「迎撃開始!」 R5「突貫! クレーンドリルぅぅ!」 R4「火事場のスーパーショベル!」 各ビークルの迎撃が、バーツの光弾を次々にはね返す。 R2「今だ、R1マックス!」 R1「接近します!」 律子「……すごい!」 尚美「これなら、いけるわ!」 グレートゴッドストライカーがバーツに接近する。 その表面は、光の壁で覆われている。 R2「あれがシールドか!」 R5「よし、いくぞ!」 R1「スーパーファイナルレスキューを要請します!」 総司令「スーパーファイナルレスキュー承認。爆裂的に鎮圧せよ!」 一同「スーパーファイナルレスキュー、発動!」 ストライカー『砲撃ノチャンスは一度ダケダ・気合イヲ入レロ』 R1「任せとけぇ!」 ストライカー『ターゲット・ロックオン!』 R1「今だ! &bold(){グレートフルキャノン!! いっけぇぇ!!}」 全ビークルの攻撃が、一気にバーツに炸裂する。 バーツの全身があっという間に凍結し、バラバラになってゆく。 ストライカー『命中』 R1たち「よっしゃぁ!」「よし!」「よっしゃあ!」 尚美「目標の消失を確認」 律子「世界各地の発光体も、消え始めました!」 モニター上の世界中のバーツの反応も、消えてゆく。 R1「俺たち、勝ったんだな……」 突如、警報が鳴り響く。 R4「レーダーに反応!? 何かがまだいるわ!」 R1「え!?」 四方八方からの光が空中に集まり、バーツが復活し始める。 バーツ「フハハハハハ! 私の計算は完璧だ。これも想定の範囲内。むろん私は、今の攻撃が一度しか行なえないことも知っている」 R1「何だとぉ!?」 尚美「こちらの攻撃が…… 読まれていたなんて」 律子「大変です!」 モニター上に再び、世界中のバーツの反応が現れ始める。 尚美「世界各地の発光体は、消えたのではなかったのね!」 総司令「緊急事態だ。至急、シミュレーションを」 バーツ「再生システム作動!」 バーツの巨体が完全に復活してしまう。 一同「バーツが、再生した!?」「何てこったぁ……」 R1「隊長、もう一度スーパーファイナルレスキューで!」 R5「忘れたのか!? あの攻撃は、一度しか使えん!」 R1「それじゃあ……!?」 R4「攻撃来ます!」 R1「ぐわぁっ!」 R5「もっと距離をとるんだ!」 律子「シミュレーションの結果が出ました!」 総司令「これは……!? 作戦は失敗だ! すぐに退却しろ!」 R1「嫌です!!」 律子「コンピューターで計算した結果は、作戦成功率0.1パーセント未満なの!」 尚美「スーパーファイナルレスキューが使えない今、私たちに勝ち目はないわ!」 R1「それがどうしたぁぁ!!」 グレートゴッドストライカーが海に没するが、再び舞い上がる。 R1「コンピューターがなんだ、計算がなんだ! 俺たちはいつだって、わずかな望みに命を賭けて、苦しむ誰かを助けてきたんだぞ!」 一同「……はっ!」 R1「たった0.1パーセントでも可能性があるなら、あとは現場の気合いで何とかなる! 今までだって俺たち、そうやって頑張ってきたんだ!」 これまでの数々のレスキューの想い出── R1「誰かを助けたい、その気持ちさえあれば、無限のパワーを発揮する! それが俺たち、レスキューフォースだぁ! みんな、俺を信じてくれ!」 R2「もちろんだぜ、輝!」 R3「私も、あなたに賭けてみるわ!」 R4「私だって、ヒカルンについていくから!」 R5「無論、私もだ!」 ストライカー『オヨバズナガラ・私モ賛同シヨウ!』 R1「ありがとう、みんな! よぉし、行くぞぉ!」 一同「おぅ!」「はい!」 尚美「待ちなさい! 律子「行っちゃ駄目!」 総司令が、2人を制する。 総司令「私も信じるわ。みんなのレスキュー魂を」 律子「総司令……」 バーツ「人類にはこの地球を管理する能力などない。ゆえに、滅びるべきなのだ」 R1「それは、お前が勝手に計算した結果だろう!」 バーツから、嵐のような攻撃が降り注ぐ。 R1「合体解除!」 R3・R4「了解!」 攻撃の瞬間、R3・R4の乗るレスキューライザー、ショベルが分離する。 R3たち「あとは任せたわよ!」「しっかりね、みんな!」 R1「おぅ!」 律子「着弾と同時に合体を解除して、相手の破壊力を打ち消したの!?」 尚美「こんな攻撃、コンピューターは予測してないわ!」 再び攻撃が炸裂する。 R1「クレーン合体解除!」 R5「行けぇ! 2人とも突貫しろぉぉ!!」 R1・R2「ジェットビハイクルモード!」 レスキュークレーンが分離し、レスキューストライカーとダイバーのみの合体となり、バーツ目がけて突き進む。 バーツを覆うシールド目がけ、ビークル機首のドリルが炸裂する。 R2「じゃ、あとよろしく! うぉぉ!!」 レスキューストライカーのみが射出され、シールドをぶち抜いてバーツへ突っ込む。 R2「頼んだぜ!」 R1「はい、先輩! うぉぉ──っ!!」 バーツ「私の計算にはこのような計算が想定されていない」 R1「お前の計算が最初っから間違ってんだ! 人間には、誰かを助けたいと思う心がある! それが、0.1を百にも千にも変える、俺たちのレスキュー魂だあぁぁ──っっ!!」 レスキューストライカーが、バーツ本体の内部へと突き進む。 ストライカー『輝、ストライカーニ・サヨナラヲ……』 R1「あぁ。今日までありがとう、レスキューストライカー…… お前のことは、ずっと忘れない!」 バーツ「ウオオォォ──ッッ!?」 バーツが炎に包まれ、大爆発──! もうもうと上がる爆炎の中から、コアストライカーのみが飛び出す。 コアストライカーが煙を吹きつつ、海岸に着陸する。 R1「はぁ、はぁ……」 ストライカー『無事カ……? 輝……』 R1「お前も死なずに、何よりだ……」 コアストライカーを降り、輝が素顔を晒す。 輝「終わったんだな…… ネオテーラとの、戦いが」 石黒、レイ、寿里が駆けてくる。 寿里「ヒカル──ン!」 レイ「輝──!」 石黒「輝!」 輝「みんなぁ! あ、あれ? 先輩は」 海の中から、ずぶ濡れの響助が姿を現す。 響助「お──い! おぉい、輝、輝! は、ハァックション!」 輝「あはははは! 先輩──!」 律子「誰かを助けたいと願う心。みんながそんな想いを持てば、バーツが計算した地球の未来は、あるいは変わるのかもしれません」 尚美「未来はきっと、変えられる」 総司令「人の心に、レスキュー魂がある限り……」 コアストライカーをバックに輝たちが並び、寿里がカメラ代りにレスキューコマンダーを向ける。 寿里「みんな、いっくよぉ!」 輝「寿里さん、早く早く!」 5人が揃って爆鎮完了のポーズを決める。 輝「せぇの!」 一同「&bold(){爆鎮完了──っ!!}」 #center(){|CENTER:&br()こうしてネオテーラは滅んだ。&br()そして 我々レスキューフォースにも&br()新たな旅立ちの日が近づいていた&br()&br()|}