※主人公の名前は「浅倉 又一」に設定しています((各ガール(キャラクター)はボイスとしては発音しない、もしくは「君」「彼」といった別の呼称に置き換える。))。 太字表示されたサブタイトルはイベントビューワー上にあるものです。 尚、ゲームのテキスト上における人名表記はフルネームですが、名前のみに統一します。 #center(){&size(18){&bold(){『明音との夏祭り』}}} ~8月30日・夜~ 予鈴に呼ばれて外に出ると、明音がいた。 明音「あっ、浅倉くん。ごめんね、こんな時間に呼び出しちゃって…。 うん。えっとね、その…ちょっと…お願いがあって…直前までそうしようかなって迷ってたんだ。こんなお願い、迷惑かもしれないし… でも、聞いてみないと後悔しちゃいそうだなと思って…え?なんの話、って…あ、ああ。そうだよね。先に用件を言わなきゃだよね。あのね、その… 明日のお祭り、一緒に行ってほしいなって…あっ、もう誰かと一緒に行く約束してたら、ムリに私となんて言わないんだけど… えっ、本当に? 誰とも約束してない? じゃあ、一緒に行ってくれるの…? わぁっ、よかった~! あぁ、ごめん…声おっきかった…? 嬉しかったから、つい… はぁ、勇気出して誘いに来て良かった。じゃ、明日は一緒に行こうね? ふたりでいっぱい楽しんじゃお。それじゃ、明日またお祭り会場で!」 &bold(){<8月31日>} ~神社~ ???「あっ、浅倉くーん。こっちこっち~。」 明音に呼ばれた。 明音「はぁ~、会えてよかったぁ。来てみたら思ってた以上に人が多かったから。もし会えなかったらどうしようって思っちゃったよ。あれ? 驚いた顔してどうしたの? ああ、浴衣ね。うん。せっかくだし着てきてみたんだよ。着慣れてないから苦労しちゃった。ちゃんと着れてる? 似合ってるかな?」 【[ポニーテールと合ってるね]を選択。】 明音「あっ、さっすが浅倉くん。よくわかってる~。ポニテと浴衣の組み合わせって最強だよね? ほら、うなじもキレイに見えるし。私もお気に入りの組み合わせなんだ。ふふっ。」 #region(以下は好感度の上がらない選択肢の返答です。) 【[帯の形がヘンじゃない?]を選択。】 明音「えっ、そ、そうかな…。お母さんにやってもらったんだけど…。もしヘンならあとで直さなきゃ…。浴衣は難しいね。」 【[その色じゃない方がいいかな]を選択。】 明音「あれっ、そう? リボンの色と合わせてみたんだけど…浅倉くんの好みには合わなかったのか。うーん、残念。」 #endregion 明音「そういえば、昨日はごめんね? 急に誘いに行っちゃったりして。 迷惑かなとも思ったんだけど、でも、どうしても君と来たかったから…あの後、寝られなくて大変だったんだよ。今日のお祭りが楽しみで楽しみで…。 うん、大丈夫。お昼寝して遊ぶ元気は蓄えてきたから。今日は最後まで一緒にいようね? よしっ、じゃあまずは屋台を見て回ろうよ。面白そうなのがいっぱいあるよ?」 ~射的~ 明音「さぁ、浅倉くん…運命の射的、緊張の一瞬です…残りの弾は一発だけ…この一発で、見事標的を撃ち落せるのでしょうか? おっと、まずは一旦銃を降ろし、大きく深呼吸だ。かなり追い詰められているようですね~。額の汗をぬぐい、そして、再び銃を構えたっ!」 銃を構える。 明音「狙うはお菓子か、人形か? はたまた、大型のゲーム機を狙いにいくかっ? 標的は定まりましたか? おおっ、大きくうなずいたぞっ。さぁ、獲物は決まったっ! 狙いを定め、引き金に指をかける……果たして結果はっ!?」 発砲。 明音「ざんね~~~ん!! はずれてしまいました~~~!!! 浅倉くんの挑戦はここまで~! 今回は残念な結果に終わってしまいました~! 最後の惜しかったね~。狙いすぎちゃったかな? ふふ。」 【[成功の実況をさせてあげたかったんだけど]を選択。】 明音「あ、私の実況のために頑張ってくれたの? そうだったんだ。失敗しちゃったけど充分盛り上がったと思うよ? 実際実況してて楽しかったしね。」 #region(以下は好感度の上がらない選択肢の返答です。) 【[実況のせいで気が散っっちゃったよ]を選択。】 明音「あ…ご、ごめんね?浅倉くんも楽しんでくれてると思ったんだけど…たしかに、射的みたいな、集中したい遊びの時はよくなかったかも…。」 【[こんな銃で当たるわけない]を選択。】 明音「銃のせいなのかなぁ? たしかにおもちゃの銃だから狙うのは難しそうだけど…あ、隣の男の子は景品もらってるよ? やっぱり銃のせいじゃないんじゃないかな~。」 #endregion 明音「え? 私はなにかやらないのって? んー、そうだねー。 私は自分でやるより浅倉くんがやってるのを見てる方が楽しいかな? 浅倉くんの横顔を見てるとね、どうしても実況したくなっちゃうんだよ。 彼はいまこんな顔をしているぞっ。ひょっとしてこんな事を思っているのではっ? なーんてフレーズが、いっぱい浮かんできちゃうんだ。 他の人を見ててもこんな風には感じないんだよね。浅倉くんだけなんだ。なんでかなぁ……不思議だよね? えっと、じゃあ次はどの屋台に挑戦する? …金魚すくい? いいね~。お祭りの定番だもんね。じゃ、お店を覗いてみようか?」 ~金魚すくい~ 明音「わっ、かわいいな~。金魚ってこんなにかわいかったっけ? あっ、デメキンもいるよっ。ほら、そこっ。おっきいの。 私、子供の頃にデメキン欲しくてね、でもへたっぴでぜんぜんすくえなかったんだよ。何度挑戦しても失敗しちゃって…あの時は悔しかったな~。」 【[なら、とってあげるよ!]を選択。】 明音「えっ、本当に…? でもあのデメキン大きいよ? 難しいんじゃない? 絶対とる? …うん。わかった。じゃあ私、見てるからねっ。」 明音は心配そうに見守っている。 明音「……あっ……そこ、そこっ……。がんばれっ……もうちょい、もうちょい……っ!」 デメキンすくいに成功した。 明音「おお~、やりましたー! 見事デメキンをすくいあげました~! いや~、浅倉さんっ。すばらしいすくいっぷりでしたね~? おおっ、近くで見ると大きさがよくわかりますね。これはかなりの難敵だったのではっ? なるほど~。浅倉さんの金魚すくい人生の中でも一番の大物だということですね。 では、そんな大物デメキンくんを見事すくえた要因はなんだったと思いますかっ? え…? 絶対プレゼントしたいという気持ち…? あ、ありがと……えへへ。 ああっ、素に戻っちゃったよ~。インタビューの途中だったのに~、もぉ~。 ふふっ、でも本当に嬉しいよ。ありがとね。名前つけてかわいがろっと。 あー、そうだね。たしかにちょっとおなかすいたかも。うん、なにか食べたいな。焼きそばにする? えっ、あれ食べるの? え~、子どもっぽくないかな? うん、あんまり食べたことないかも。だったら食べてみて…? じゃあ挑戦してみようかな。おじさん、これふたつくださ~い。」 ~リンゴ飴~ 明音「あっ、ほんとだ~。おいしいね~? うわ~、新食感だよ。こんなおいしいって知らなかったな~。 ふふ、そうだね。リンゴ飴にあやまらないと。いままで食べなくて申し訳ありませんでしたって。ふふふっ…… え? やけに楽しそう? だって、実際に楽しいんだもん。今年の夏休みで一番楽しいよ。 ううん、今年の夏休みだけじゃないかも。いままでの夏を含めても楽しさ1位の日かもしれないよ? 大袈裟になんて言ってないよ~。本当だってば。 ずっとこのまま、今日が続けばいいのになぁ…。人混みの中を君と歩いて…色んな物に挑戦する君を私が実況して…。 ……ねぇ、浅倉くん。向こうの方に行ってみない? うん、境内の方。私、ちょっと行ってみたいな。」 ~再び境内へ~ 明音「………… ここ、いい雰囲気だね…人もいなくて、静かだし…ううん。賑やかなのは嫌いじゃないよ。お祭りの雰囲気は大好きだし。でも今は、こういう場所にいたいな…って。 なんでって…? えっと…それは、その……ちょっと、人混みで疲れちゃったからね。休憩したいなって…うん。そういう事。でも、もうすぐ時間……?」 花火の開始を告げる鐘が鳴る。 明音「ああ、もう花火が始まる時間なんだね。えっ、川べりに移動しようって? そっか、あっちの方が良く見えるもんね。 はやく行かないと混んじゃう? う~ん、そっかぁ……すぐに人でいっぱいになるよね……川べり。 えっ? 違うよ。花火が見たくない訳じゃなくって… …んーん、なんでもない。うん。じゃあ、移動しようか。キレイな花火、いい場所で見たいもんね……」 ~花火~ 明音「…………ねぇ、浅倉くん…やっぱり…」 左肩に顔を寄せる明音。 明音「急にこんなことしてごめんね…? でもやっぱり、私…もうちょっとここにいたいなって…この2人だけの……静かな場所に……ダメ……かな?」 (明音をタッチして2人の気持ちを近づけよう!) 【画面をタッチ((各ガールが出ている部分であればどこをタッチしても良い。))。】 明音「わがまま言ってごめんね…?でも、このままがいいんだ…もうちょっと…このままで…」 【画面をタッチ。】 明音「花火、キレイだね…まるで夢の中にいるみたい…そういえば私、こんな場面を夢で見たことがあるよ…でもこれ、夢なんかじゃないよね…?」 【画面をタッチ。】 明音「浅倉くん…君と一緒に過ごした夏……本当に楽しかった。 さっきいままでの夏で1位って言ったでしょ? あれ、誇張じゃないよ。本心から…君と一緒にいる時間が一番楽しくて…一番好き。 もうすぐ夏は終わっちゃうけど、秋が来たって、冬が来たって…君との時間が一番楽しいのはずっと続いていくと思うんだ…。 でも、いまはまだこうして一番楽しい夏を感じていたいな…。もうちょっと……もうちょっとだけ……このままで……」 &bold(){<スタッフクレジット>} #center(){&size(18){&bold(){『放送室のふたり』}}} 文化祭を間近に控えた日の朝。 明音「おはよっ。あれれ? 寝ぼけ顔かな? まだ夏休み気分が抜けてないの? その気持ちもわかるけどね~。始業式なんてついこの間だと思ってたのに。もう来週には文化祭だもん。時間の流れはあっという間だね。 あ、そうだ。浅倉くんには言っておかないと。例の文化祭用の映像作品なんだけど…ようやく編集作業が終わったんだ。なかなか面白い出来になってると思うよ? 特に浅倉くんの出演シーンがおかしくて…後で見せてあげるね? え? 文化祭当日に見る? そっか。楽しみは後にとっておくってことだね? なら楽しみにしててね。あと、ちょっと計画してることがあるんだけど、いい? 文化祭が終わったら君にお願いしたいことがあって……」 文化祭が終わった翌週…。 明音「はーい、お昼の放送の時間です。本日も2年C組の櫻井明音が担当します。 先週行われた文化祭、盛り上がりましたよね~。我が放送委員会の映像作品も、おかげ様で大好評でした! という訳で、本日はあの映像作品に関わった特別ゲストを呼んでおりまーす! じゃあ、自己紹介をどうぞー! おやおや~? ちょっと緊張してるご様子ですかね~? リラックス、リラ~ックス。一緒に深呼吸しましょうか? スーハー…スーハー……うん、もう大丈夫かな? さて、何故ここに彼が来てくれたかというと、実はですね…文化祭で一番好評だった私のプロレス実況のコーナー! 彼はあの企画の発案者でもあり、更に撮影も担当してくれたんですよ~! その節は本当にありがとうございました! おかげ様で大好評でした! 特に、私が実際に浅倉くんに技をかけて、技の解説をするシーンは会場も大ウケでしたね~。 え? 会場で見てて恥ずかしかった? あらぁ~。これは申し訳ないことをしてしまいました~。でも、撮影はとても楽しかったですよね? 私と押井さんと浅倉くんの3人で、ひとつの作品を作り上げる…その体験は私にとって宝物のようでした。最高の夏休みの思い出になりましたよ。 それでは、作品の裏話なんかを語っていきましょうか? まず撮影で大変だったことといえば……」 放送終了後。 知「ほーいっ、お疲れ~! 面白い放送だったよー?」 明音「浅倉くん、随分緊張してたね? 自己紹介から噛んじゃってたからどうしようかと思ったよ~。」 知「あははっ、でもそこが良かったと思うよ? 緊張してるキミを明音ちゃんがすかさずフォローしてね。完全にふたりの世界だったね~。長年連れ添った夫婦みたいな?」 明音「なっ、なんで夫婦になっちゃうのっ? ヘンなこと言わないでよ~。」 知「それくらいいいコンビに見えたってことだよ。じゃあ、私はご飯食べ行ってくるねー。」 知の後に放送室を出ようとすると…。 明音「……あっ、ちょっと待って。浅倉くん。えっと、その…君に聞いてほしい話があって…いま、いいかな? うん、すぐ終わるから。でも、その前に……」 扉に鍵をかける。 明音「うん。ちょっと、鍵だけ…ね? この部屋、完全防音なんだよ…だから、こうやって鍵を閉めちゃえば…私が何を言っても、誰かに聞かれちゃう心配はないんだ…。 じゃあ、その…言うから、聞いてね? えっと、あの…うぅ、ダメだ~。言うって決めてきたのに、いざとなったら緊張してきちゃった… ちょっと待ってね。深呼吸するから……スー……ハー……スー……ハー……よしっ……じゃあ、今度こそ言うからね。 今年の夏休みは、ずっと君と一緒にいて、君と一緒に、いっぱい思い出を作ったよね…? 私、すごく楽しかったんだ。君が横にいてくれると、それだけで… いつもの何倍も楽しくて…そしてその何倍も、その……ドキドキ、しちゃって……この夏休みを君と過ごして、気付いたんだ。私ね……」 知「あ、明音ちゃ~~~~ん!!!」 扉の外から知の声がした。 明音「と、知ちゃん!? えっと、その…ど、どうかした?」 知「マイク、マイクっ! マイクの音声がONになっちゃてるよ~っ!」 明音「え…? じゃあいまの、学校中に流れてたの…? っっっっ~~~!?」 知「ありゃりゃ…明音ちゃんが真っ赤っかになっちゃった…。」 ・ ・ ・ 明音「浅倉くん、なんだかバタバタしちゃってごめんね…。えっ? さっきはなにを言おうとしてたか…? それは、その……また今度ってことで……ねっ?」