ナイジェリアからの不法滞在者であるロンドンのタクシー運転手であるオクウェはトルコからの難民申請中である女性のシェナイと同居する中、上司のファンが臓器売買のブローカーであることが判明し、さらにオクウェがナイジェリアで自分の妻を殺害した医者であることを突き止められ、入国管理局に不法滞在に気付かれたシェナイはオクウェと共に逃走する中で中国の難民でオクウェの友人・グオイの手助けで匿い、その後の取引でシェナイと共にオクウェはファンを嵌めてなんとか臓器を摘出する。
その後、オクウェは臓器を持ち出し、シェナイならびにジュリエットは取引先へ向かう。
オクウェ「ジュリエット、邪魔なやつがいないか見てくれ」
ジュリエット「わかった」
オクウェは取引相手と接触する。
取引相手の男「ファンはどうした?」
オクウェ「酔いつぶれた」
オクウェは臓器が入った箱を取引相手に渡すと、取引相手は報酬をオクウェに渡す。
取引相手の男「どうして。今まで会ったことが無い?」
オクウェ「他家で働く人間だから。タクシーを運転したり。部屋を掃除したり。フェチをしたり…」
オクウェは報酬の半分をジュリエットに渡した後、グオイの車に乗る。
オクウェ「1時間後に救急車だ。515号室だぞ」
オクウェはホテルの従業員に金を渡す。
シェナイ「ジュリエット…ありがとう」
ジュリエット「いいのよ」
オクウェ「一時間後だ」
ホテルの従業員「わかった」
オクウェとシェナイはグオイの車に乗り空港へと向かう中、シェナイは家族と話していた。
シェナイ「ハンダ×2!わかる!シェナイよ!私、今、空港に向かってるの。ニューヨークに行くのよ!ニューヨークへ行くのよ!今からそっちへ向かうわ」
オクウェ「手が震えてる」
グオイ「俺もだ。無免許運転だぜ」
シェナイ「もしもし…切れた」
グオイ「トンネルだから」
シェナイ「私が何時に着くか言わなきゃ」
オクウェ「言ったことはある意味本当だ」
シェナイ「私、何も聞いてない…」
オクウェ「私が妻を殺したのも同然だから」
シェナイ「やめて」
オクウェ「ラオスの病理学者だった」
シェナイ「もう生まれ変わったのよ」
オクウェ「政府の要人が殺され、証拠を消せって言われた」
シェナイ「聞きたくない」
オクウェ「それを断って、家を焼き払われた。中には妻がいたのに…僕は殺人罪で起訴された。何とか逃げたが、娘はまだ国に…バレリーだラオスの姉の所にいる」
シェナイ「歳はいくつ?」
オクウェ「7歳だ。帰って、やらないと」
イギリスの空港。
オクウェとシェナイは車に降り、オクウェはグオイに本を返す。
変わって2人は帰る準備をし歩く中で話しをしていた。
シェナイ「ラオスってどんなところ?メイド宿のようなホテルはある?」
オクウェ「ニューヨークの空港に着くと、イエローキャブが並んでる。それに乗って橋を渡るんだ。川を越えるとたくさんの木がライトで輝いている。白馬に乗った警官もいる」
シェナイ「いいえ、私だって現実は分かっている。さよならオクウェ…」
シェナイはオクウェの元を立ち去り、飛行機に乗る準備をする中、オクウェが来る。
オクウェ「シェナイ…」
シェナイ「抱きしめて…」
オクウェ「前だけ、見てくるんだ。」
シェナイ「その前で生きるのね…」
するとシェナイは何かを書かれていたメモを取り出す。
シェナイ「これいとこが働いているカフェよ」
シェナイはオクウェにキスをすると見届けて立ち去る中でパスポートが偽造である事が気付かずなんとか通過する。
変わってオクウェは行き先の便を待つ中で電話で娘のバレリーと話したところで終わる。
オクウェ「もしもし…バレリー…ああパパだ。待たせたね今から帰るよ」
(終)
最終更新:2017年08月23日 20:33