ビデオ戦士レザリオンの第1話


この時代、地球は
人口・失業・資源・汚染問題の
はけ口を地球外に求める
「地球クリーン化政策」を採っていた。
そのため月や火星は、
放出された有害な廃棄物や
犯罪者の群れに埋まっていた。



月の地下に築かれた都市。
指導者のゴッドハイド将軍、インスパイア大佐たちのもと、地球への攻撃が企てられている。

インスパイア「機は熟しました」
ゴッドハイド「うむ」

月面上から次々に、戦闘ロボット群が地球へと出撃する。



夢のロボットゲーム



地球中央情報局、日本技術研究所。
テレビ局レポーターの香取(ひとし)、香取友美が実況を伝える。

仁「こんにちは、香取仁です。テレビをご覧の全世界のみなさん、ここは地球連邦軍の日本技術研究所です。いよいよ、夢の実験が開始されます。果たして、ブルーハイム博士の物質電送実験は成功を収めるでしょうか? では、みなさんとともに実験の模様を見ることにいたしましょう。いやぁ、すばらしい! まったく素晴しい! この巨大なコンピューターのバケモノ、あ、いえ、物質電送装置の上に、アメリカの新型ジェット旅客機が、日本に瞬間電送されるなんて、私、未だに信じられません。この実験をプログラムしたブルーハイム博士の顔も、やや緊張のせいか青ざめてます」
友美「ただいま、ニュースが入りました。新型ジェットが日本に無事電送された暁には、日本の総理の専用機として使われるとの発表がありました」
仁「やりました。これまたビックリです!」


地球中央情報局、管制室。
上空に迫る未確認物体がキャッチされる。

「な、なんだ、あれは!?」「ガードライン、応答しろ。ガードライン!」
「シルベスタ将軍、大変です。月で反乱が起きました!」

司令官・シルベスタ将軍が、報告に驚く。

シルベスタ「何ぃ!?」


東京都内の山手総合学園。
主人公、中学生の香取(たかし)と、ガールフレンドのオリビア・ローレンスが剣道部の練習に励んでいる。

オリビア「えぃ! やぁ! たぁ! どりゃあ! 小手! 面! 突きぃっ!」
敬「ぎゃあ──っ!?」

フェンシングの構えからのオリビアの突きが、敬の股間を直撃。

敬「ひっでぇなぁ、んな突きがあっかよ!? もう、フェンシングやってんじゃねぇんだぞ! たまんねぇ、痛ぇ……」
オリビア「どうしてそこが痛いの? 私、痛くないわよ?」
敬「当ったり前だろ、男にはタマが……タマ、潰れてないだろうな?」
オリビア「ふふっ! ごめん、敬、痛かった? 前に私、フェンシングやってたでしょ。だからすぐクセが出ちゃうのよ。どれどれ?」
敬「な、何だよ? ほっといてくれよ」
オリビア「いいから見せなさい!」
敬「見せられるわけねぇだろ!」
オリビア「見せなさい!」

チャイムが鳴る。

敬「いっけねぇ! 急げ、オリビア!」
オリビア「待って、敬!」


敬の自宅。
母親の香取容子が、テレビを見ている。

敬「ただいまぁ! さ、入れよ、オリビア」
オリビア「おばさん、こんにちは!」
容子「まぁ、オリビアちゃんまで。間に合ったわ、今始まるところよ…… あら?」

敬はオリビアとともに自室へ。

オリビア「敬、急がないと始まるわ」
容子「敬、テレビ見ないの? 世界的大実験だっていうじゃない」
敬「んなの、失敗すんに決まってんの」
オリビア「私、ビデオで録画してるから」
容子「もう、オリビアちゃんまで。こういうものはね、生中継で見なければ価値がないのよ! せっかく仁兄ちゃんが司会してるっていうのに、パソコンゲームばっかりして……」

自室で早速、パソコンに向かう敬。

オリビア「でも本当に、物質電送なんて」
敬「そんなもんに興味あんのか?」
オリビア「でももし成功すれば、私だって一瞬のうちにパパに会いに行けるものを」
敬「月へか?」
オリビア「えぇ。パパ。どうしてるかな……」
敬「そうだ。電送システムをロボットの中に加えておこう」

敬がキーボードを叩き始める。

敬「元気出せよ、オリビア。オリビアはお父さんのことを思い出すと、いつもこうなんだから」

電話が鳴る。

敬「来たぞ、オリビア! ニューヨークからだ」

画面にニューヨークの友人、デビッドの姿が映る。

デビッド「ハァイ、敬! こちらニューヨーク、午前1時半。星空がきれいだぜ」
敬「ハロー、デビッド。こちら真っ昼間。天気晴朗、大快調! オリビアも来てるよ」
オリビア「ハァイ、デビッド!」
デビッド「ハァイ、オリビア! 敬、覚悟しろよ。今度の僕のプログラムしたロボット、すごいんだぞ!」
敬「こっちこそバッチリさ。よし、ロード・スタート!」
デビッド「OK!」
オリビア「東京・ニューヨークでロボットゲームをやるなんて、あんたたちほとんど病気ね」
敬「ま、見てなって。今日は俺の勝ちなんだから」
デビッド「敬、オリビアの前でそんなこと宣言しちゃっていいのか? 負けたときのセリフでも考えておいたほうが……」
敬「うっせぇ! さっさと準備しろい」
デビッド「OK!」
敬「よし、テイク・オフ!」

パソコン画面上に、敬のプログラムした戦闘ロボットが現れる。
続いてデビッドの操るロボットが出現する。
デビッドのロボットが、敬のロボットに先制攻撃をかける。

オリビア「敬、何ボサッとしてるの!? 早く反撃してよぉ!」
敬「うっせぇなぁ、あせるなよ」

デビッドのロボットが速攻で、敬のロボットを追いつめる。

デビッド「捉えたぞ、敬」
敬「よし、奥の手だ!」

敬の側から、ジェット機が発進する。
さらにジェット機が分解し、いくつものユニットとなる。

デビッド「あぁっ、これは!?」
敬「へへっ、奥の手さ」

分解したユニットが敬のロボットの全身へと収納され、ロボットとジェット機が合体を果たす。

敬「やったね、世紀の大合体!」
オリビア「やるぅ!」
敬「さぁて、デビッド、ケリつけてやるぜ!」

パワーを得た敬のロボットが、反撃にかかる。

敬「どうだい? 勝利は時間の問題だね」


一方で、技術研究所の電送実験場。

所員「ニューヨーク、電送準備OKです!」
ブルーハイム「よぉし、秒読みを開始しろ!」
所員「はい。秒読み開始、10、9、8……」

仁「カメラ、いいな?」
カメラマン「バッチシ!」

ブルーハイム博士はすでに、総理大臣とともに乾杯のグラスを手にしている。

ブルーハイム「成功の暁には、乾杯の音頭をお願いします」
所員「3、2、1……」

巨大な電送装置の上に、まばゆい光が走る。

ブルーハイム「やったぁ!」

しかし突如、研究所が激しく揺れだす。

ブルーハイム「おぉぉ!?」
所員たちわぁぁ──っ!」


時を同じくして、敬のパソコン画面が激しい閃光を放つ。

オリビア「きゃあぁぁ──っ!?」


技術研究所の電送装置の上に灯っていた光が、次第に消えてゆく。

総理「あぁぁ、わしのジェット機が夢と消える……」
ブルーハイム「な、何事だ!?」
所員「何者かが、中央情報センターにミサイルを!」
ブルーハイム「なんだと!? どういうことだ!」
所員「ですから、ミサイルが……」
ブルーハイム「それはわかっておる! 地球連邦軍は何をしてたんだ!?」


管制室ではシルベスタ将軍が、ブルーハイム博士からの電話を受けている。

シルベスタ「わかってますよ。何も、そこまで言わなくても。レーダーはキャッチしていました。しかし、本気で攻撃してくるとは…… ──いや、ですから月で反乱が起きたんです! 奇襲攻撃をしかけてきたんです! ──えぇ、もう撃退しましたよ。──わかりました! 安心して実験を続けてくださいっ!!」


ブルーハイム「安心して実験を続けろ、だと!? ……おおっ!」

電送装置の上に、次第に光が甦っていく。

ブルーハイム「動いてる! メインコンピューターは無事だ! いけるぞ、急ぎ回線を復旧しろ。実験を続ける!」


敬の自宅。

敬「オリビア、大丈夫か?」
オリビア「……大丈夫よ。でも一体、どうしたの?」
敬「コンピューターにエネルギーを打ち込みすぎて爆発しちゃったのかなぁ…… なんせ、このマシン古いから」
デビッド「敬、お前のロボットが消えちゃったぞ!」
敬「何ぃ!?」

パソコン画面上では、敬のロボットが姿を消し、代わりにジェット旅客機の姿が映し出されている。

敬「何てこった、俺のロボットがジェット機になってる!?」
容子「敬、またパソコンでイタズラしたでしょ!? せっかく仁兄ちゃんがテレビに出てるのに、ビックリして腰打ったじゃない!」
敬「ロボットのプログラムが盗まれた……!」
オリビア「えぇっ!?」


技術研究所。

ブルーハイム「まだ回線は繋がらんのか!?」
所員「物質電送のラインが何かとクロスしたみたいで…… アメリカから送られた旅客機のパルスが、どこかへ消えてなくなりました」
ブルーハイム「そんな馬鹿な!? まさか、今の爆発のショックで……!? ──おぉっ、始まってしまう!」
所員「博士、まったく見もしないプログラムがまぎれ込んでいます!」
ブルーハイム「何ぃ! アメリカの旅客機のほうはどうだ!?」
所員「計算通り、電子分解を続けてます!」
ブルーハイム「どういうことだ……? おぉっ!」

電送装置の上にワイヤーフレームが現れ、次第にロボットの姿が形作られる。

仁「な、何だ、あのロボットは!?」
ブルーハイム「旅客機はどうなった?」
所員「電子分解、すべて完了しました!」
総理「博士、これは一体どういうことかね!?」
所員「電子分解された旅客機が、再生ポイント502まで来ています!」「ストップが効きません!」
ブルーハイム「実体化する……どこの馬の骨か分からん奴のロボットが実体化する……」
総理「説明したまえ! アメリカ大統領に何と詫びたらいいか……」

ついに電送装置上にロボットが現れる。
それは敬のパソコンゲームのロボットが、現実の巨大ロボットとなった姿だった。


研究所を追い出された仁、友美。

仁「報道マンとして、私には知る権利があったんだ。それを…… それをブルーハイム博士は追い払うなんて!」
友美「あなたはよくやったわ。立派よ」


研究所内では、所員たちによるロボットの調査が行なわれている。

所員「博士、ダメです! 入口がありません!」「困りました、博士。動かしようもありません」
ブルーハイム「一体誰がこんなものを…… わしの大事な実験を…… このわしに怨みでもあるのか? 苦節60年、やっとノーベル賞に手が届こうとしていたのに……」
所員「博士、旅客機のコードナンバーはRX8……」
ブルーハイム「もう良い! どこのどいつか、逆探知をして見つけ出せ! さっさとどけさせろ、わしの研究所から! ……しかし、素晴しいロボットだ。こんな完璧な奴は見たことがない……」


一方で敬とオリビアは、夜の街角でブランコをこいでいる。

敬「ったく、頭くるぜ! 一体誰が俺のロボットのプログラムを? あのロボットは、俺の最高傑作だったんだ。指先1本の動きまで、徹夜でプログラムしたのになぁ……」
オリビア「いつまでもくよくよしないの。男でしょ?」

突然、車のヘッドライトが2人を照らす。驚いてブランコから転げ落ちるオリビア。

敬「オリビア!?」
オリビア「痛ぁ……」

車から降りてきた者たちが、敬に銃を突きつける。


研究所。
敬たちが手錠をはめられて、連行されて来る。

敬「離せってばぁ! 俺のロボットを盗んだのは、そっちじゃないかよぉ!?」
オリビア「私たちが何したって言うのよぉ!?」
敬「何すんだよ!? 大体こんなの付けて、オーバーじゃないの!?」

敬たちを迎えたのは、ブルーハイム博士、シルベスタ将軍、そして敬の父・香取研介。

研介「敬……? 敬、やっぱり犯人はお前だったか……」
敬「父さん!」
研介「このアホたれがぁ!」

研介の鉄拳が敬に炸裂する。

敬「何すんだよ、父さん!?」
オリビア「敬!」
研介「毎日パソコンばっかり、いじくってるからだぁ!」
オリビア「おじさん! 敬くんは悪気があってしたんじゃない、ロボットゲームをしてただけなのよ!」
ブルーハイム「……ロボットゲーム?」
研介「あぁ、わしの首はどうなる? 30年勤め上げたこの研究所をクビになれば、明日からどうやって生きていったら…… うぅっ…… ところで博士、退職金は頂けるんでしょうか?」
ブルーハイム「総務課長のあなたをクビにしたって、わしの研究がもとに戻るわけではない」
研介「その通りでございます! わしの家庭を破壊したからって、博士の……」
ブルーハイム「ゴホン! しかし、ロボットゲームのロボットが実体化するとは、何たる突然変異……」

電送装置上にに鎮座している実体のロボットに、敬が目を見はる。

敬「あぁっ!?」
オリビア「すっごぉい!」
敬「俺のロボットだぁ! 俺のパソコンのプログラムが実体化したんだ!」
ブルーハイム「だったら、あのロボットを動かせるかな?」
敬「もちろん! 俺がプログラムしたんだから!」
ブルーハイム「よぉし! じゃあ早く持ち出してくれんか! あんな銅像みたいに動かない役立たずを置かれては迷惑だ!!」
敬「役立たずとは何だよ?」
オリビア「そうよ。敬のロボットはデビッドのに勝ったのよ? 最強よ」
ブルーハイム「デビッド? そいつもコドモか?」
オリビア「ニューヨークの友達よ」
ブルーハイム「あぁ~、コドモの遊びのゲームが、わしの大事な実験を…… 情けない!」
敬「その気持ち、よっくわかるよぉ~」
ブルーハイム「うるさぁい! 持ち去れぇ!!」

シルベスタ将軍のもとへ、部下からの通信が入る。

シルベスタ「どうした?」
部下「大変です。反乱軍の戦闘ロボが、ガードベルトを破って東京上空に侵入しました」
シルベスタ「何!?」
部下「今、シークレットフォースのG1、G2が応戦に向かっています」
敬「よぉし、役に立つか立たないか、俺が見せてやる!」
オリビア「敬!?」
研介「やめろ、敬! これ以上、騒ぎを起こさんでくれぇ~」

敬がロボットのもとへと駆けて行く。

敬「テイク・オフ!」

敬の発声に応え、ロボットの体の各所に内蔵されたユニットが分離する。

ブルーハイム「音声コントロールか!?」
敬「俺のプログラム通りだもんねぇ~!」

ユニット群が敬を乗せ、合体してジェット機となって発進する。
電送機能が作動する。
ロボットがワイヤーフレーム状と化し、忽然と姿を消す。


東京市街。

地球連邦軍の特殊部隊シークレットフォースが、月からの反乱軍を迎撃する。
戦闘ロボットG1に乗るシークレット隊員チャールズ、同じくG2に乗るサハラは反乱軍のロボット軍団に苦戦。

サハラ「チャールズ、大丈夫!?」
チャールズ「ここで食い止めなければ、東京が大変なことになる!」
サハラ「そのときは体当たりさ! こちとら命が惜しくて、こんな商売やってられるか!」
チャールズ「サハラ、危ない!」

反乱軍のロボットの攻撃がG2に炸裂する。
さらに反乱軍の猛攻が、2人を追いつめる。

反乱軍「おのれ、憎きG1、G2! とどめを刺せぇ!」

そこへ突如、空中にワイヤーフレーム表示が現れ、敬のロボットが虚空から出現する。

敬「反乱軍のロボめ、俺が相手だぁ! マトリクス・イン!!」

敬の乗るジェット機が飛来。
デビッドとのロボットゲームのとおり、ジェット機がいくつものユニットに分離し、ロボットの全身に合体する。
反乱軍「なんだ、あいつは? やっちまえぃ!」

敬のロボットが反乱軍を銃撃する。
だが反乱軍は、次々に襲って来る。

敬「うっ、くそぉ!」
チャールズ「何者だ?」
サハラ「敵ではないようね……?」

敬が必死に、反乱軍を撃ち抜いていく。
だが敵ロボットが、背後に回りこむ。

敬「あっ、ずっこい!」

敵ロボットのビームを浴び、敬のロボットがビルに叩きつけられる。

サハラ「チャールズ!」
チャールズ「わかってるって!」
敬「くそぉ、パソコンゲームみたいにはいかねぇなぁ」

さらに敵ロボットのビームの雨が降り注ぐが、敬のロボットは姿を消す。

チャールズ「おぉ!?」
敬「シークレットのお2人さん、余計なことしないでよ!」

電送により、敬のロボットが空中へと姿を躍らせ、手に剣を握り締める。

反乱軍「おのれ!」「やっちまえ!」
敬「たぁ──っ!!」

渾身の剣撃が炸裂する。
反乱軍のロボットが次々に斬り裂かれ、大爆発を遂げる。

チャールズ「なんて奴だ……!」
サハラ「まいったなぁ……」

シルベスタ「やったやった! ブラボー!」


月の反乱軍。

インスパイア「ゴッドハイド博士、申し訳ありません。思わぬ伏兵の出現で……今度こそは」
ゴッドハイド「泣き言は聞くまい! 我々がどんな気持ちで地球連邦に反乱を起こしたか、わかっておろう!?」
インスパイア「はっ。私も地球を追われた身。我々反乱軍は今こそ復讐するのです!」
ゴッドハイド「だが、あの謎のロボットは一体何だ……?」


研究所に帰還した敬に、父の研介が飛びついてくる。

研介「敬~! よく帰って来た、無事で良かった! 父さん、うれしいぞ!」
敬「父さん、そんなに俺のことを?」
オリビア「やっぱり親子ね。ちょっぴり妬けるなぁ」
敬「え? そんな、オリビア……」
ブルーハイム「天才じゃ、すばらしい! もう少しでこのロボットは、わしの遺作になるところじゃった。そうじゃ、これを記念してロボットに、わしが名前を付けよう。──『レザリオン』。うん、これに決めた!」
敬「な、何だって!? 冗談っぽいだろ? これは俺のロボットだぜ! 勝手に名前なんか付けないでくれよなぁ!」
ブルーハイム「それとも処罰を受けたいのかな?」
敬「そんなぁ!?」
研介「あの馬鹿、名前なんて何でもいいじゃないか。今、博士を怒らせたら、このわしの立場が~」
敬「ん? 何か言った、父さん?」
研介「いや、ハハ……」
シルベスタ「ゴホン!」
ブルーハイム「おぉ、将軍」
シルベスタ「先ほどは失礼した、小さな勇者よ。私はシークレットフォースの司令官、シルベスタだ。それに、先ほど君が助けてくれたシークレットの隊員──」
チャールズ「チャールズだ」
サハラ「サハラよ、よろしく」
シルベスタ「喜べ、小さな勇者よ。君は今日から、シークレットフォースの一員だ」
敬「えぇ!? 俺そんなの、うれしかないよ。学校だってあるしさ」
オリビア「そうよ。敬は頭が悪いから、出席しないと落第しちゃうのよ」
敬「何ぃ!? あ、そうそう! 俺、頭悪いんだよ。だから、あの~、また! 帰ろ、オリビア」
シルベスタ「簡単には帰れんぞ」
敬「帰るもんね~、オリビア」
オリビア「あいよ!」

敬が背を向けて、帰ろうとする。
その足元を目がけ、サハラがライフルで銃撃する。

敬「だぁ──っ!? 何!?」
サハラ「さっき助けてもらったお返しよ」
敬「……ひょうきんなこと、するんですね。冗談……でしょ?」
サハラ「そう、冗談よ」
シルベスタ「さぁ、敬くん。ゆっくりと話そう」
研介「そう、そうしなさい」
ブルーハイム「名前は『レザリオン』に決めたぞ、絶対にな!」
敬「へいへい、勝手にしてください……」
オリビア「どうなってんの~?」


つづく

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最終更新:2014年07月20日 13:33