アンツィオ高校。
戦車道チームの隊長である、総帥アンチョビ(本名 安斎千代美)の元に、
チームメイト達が集まっていた。
カルパッチョ「全員~気を付け」
アンチョビ「きっと奴らは言っている。ノリと勢いだけはある、調子に乗ると手強い」
生徒たち「おー強いって」
「照れるなー」
「でも、姐さん。だけってどういう意味っスか
アンチョビ「つまりこういうことだ。ノリと勢い以外は何もない。調子が出なけりゃ総崩れ」
生徒たち「何だとー!」
「ナメやがって!」
「言わせといていいんスか!」
「戦車でカチコミ行きましょう!」
カルパッチョ「みんな落ち着いて。実際言われた訳じゃないから」
ペバロニ「あくまで総帥による冷静な分析だ」
アンチョビ「そう、私の想像だ」
生徒たち「何だー」
「あービックリしたー」
アンチョビ「いいかお前達。根も葉もないウワサに惑わされるな。私達はあのマジノ女学院に勝ったんだぞ!」
生徒たち「おおーっ」
「そうだった」
カルパッチョ「苦戦しましたけどね・・・」
ペパロニ「勝ちは勝ちだ!」
アンチョビ「うむ。ノリと勢いは何も悪い意味だけじゃない。このノリと勢いを二回戦に持って行くぞ!次は西住流率いる大洗女子だ!」
生徒たち「西住流って何かヤバくないっスか・・・」
「勝てる気がしないっス・・・」
アンチョビ「心配するな!いや、ちょっとしろ。何のために三度のおやつを二度にしてコツコツ倹約して貯金をしたと思ってる」
生徒「何ででしたっけ?」
アンチョビ「前に説明したろ!それは秘密兵器を買うためだ!」
「コホン。秘密兵器と諸君の持つノリと勢い、そして少しの考える頭があれば、必ず我らは悲願の三回戦出場を果たせるだろう。みんな驚け!これが我がアンツィオ高校の必殺秘密兵器だ!」
副隊長のカルパッチョとペバロニが、秘密兵器にかけられたシートを剥がそうとした所で、チャイムが鳴った。
アンチョビ「あ・・・」
生徒たちは一目散に駆けだしていった。
アンチョビ「お前らそれでいいのか!」
生徒「今の季節食堂のランチ売り切れ早いんスよー」
その場には、アンチョビとカルパッチョ、ペバロニだけが残っていた。
アンチョビ「まっ、自分の気持ちに素直な子が多い所がこの学校のいい所なんだけどな・・・」
最終更新:2019年12月17日 17:14