逆境ナイン(映画版)のオープニング


逆境とは
思うようにならない境遇や不運な境遇のことをいうっ!!



「全力でない者は死すべし」と掲げられた全力学園。

野球部キャプテン不屈闘志が校長室に向かっていた。

不屈「野球部キャプテン、不屈闘志入ります」
不屈が校長室に入るなり、校長は叫んだ。
校長「廃部だ!野球部は・・廃部だ!!」
その叫びに不屈は怯んだ。

不屈「それは・・・・決定ですか・・・」
校長「試合に勝った事の無い弱小野球部にグラウンドや高い部費は無駄だ・・・故に廃部である。私の独断だ」

不屈「部費を削る方にして下さい・・・」
校長「馬鹿者!」
すがり寄ってきた不屈を校長は殴り飛ばした。

校長「帰れ、もう君とは話したくない。2,3日中にあのグラウンドはサッカー用に整備、改造される」
不屈「何故・・・サッカー部に・・・?」
校長「あそこは勝ってくるからな。私は勝つ所にしか興味がない」
不屈「我々は高校生のクラブ活動ですよ!?」
校長「馬鹿者!勝てもしないクラブ活動などやらん方がましだ!さっさと帰りたまえ!」

校長のオーラに不屈があおられる。
不屈(これは・・・・これが逆境だ・・・・!)

不屈は笑い出した。
不屈「くく・・・はは・・・あはは・・・あははは・・・校長!高校野球と言えば、まず何を想像しますか?遠慮なく言ってください」
校長「甲子園・・・・」
不屈「行ってみたいと思いませんか・・・・俺達野球部と!あの甲子園で戦いたいと思いませんか!」
校長「はっはっはっは!いきなり甲子園と来たか!この大ホラ吹きが!」
不屈「ホラなものか!これが単なるホラでない証明として・・・10日以内に!あの日の出商に練習試合を申し込み!」
校長「春の甲子園・・・優勝校・・・・・」
不屈「叩きのめす・・・・!!」

ボロ小屋、もとい野球部の部室に戻った不屈は部員達に、このことを伝えたが・・・
部員たち「「「「無理だ―――!!」」」」」
不屈「馬鹿野郎―――!出来る!」
部員たち「「「「出来ないよ!絶対無理だよ!!」」」

不屈「絶対無理でも!勝たねばならんのだ!」

不屈「いいか!例えばだ、日の出商の様な強いチームが順当に予選に勝ち進み、甲子園に出たとしよう。そしたらお前等はどう思う?」

センター横山「まあ、いつものことだよな」
ファースト小林「当たり前だよな」

不屈「しかし!万年予選一回戦敗退な俺達が、一回甲子園に出てみろ!!」


サードの南は甲子園に行き、大阪の街で食い倒れ人形に絡む自分を想像する。
南「もう食べれないよ~、はははは」

ショートの新屋敷は、教室で自分に女子達が群がってくる光景を想像する。

キャッチャーの大石はパレードで歓迎される自分を想像する。

不屈「もしそれで優勝でもしようものなら!はっきり言って・・・歴史に名が残る・・・」

ファースト後藤「じゃあ!この教科書に俺達の名前が載るのか!?」
不屈「載る!」
部員たち「「「おおーっ!」」」
マネージャー月島「凄―い」
レフト古家「じゃあテストの時!受験生は必死で俺達の名前を暗記するのか!?」
部員たち「「「する!」」」

ライト山下「大学入試にも出ますね!キャプテン!」

不屈がうなずいた。


部員たちは歴史の授業で自分達のことが解説されているのを想像する。

教師「日本三大転換期、本能寺の変、そして江戸幕府の終焉、大政奉還。まあ圧倒的有名な、全力学園野球部の奇跡」


雨の中、部員達がグラウンドに飛び出していった。

最後に出できた不屈が叫ぶ。



逆境ナイン

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2019年12月31日 12:13