【あらすじ】
愛するお母さんのため、シルヴィアーナはどんな病気も治す薬を求めて一人旅に出ました。
町の西の洞窟で、その薬を作れるという噂の医者・ドッペルに出会い薬を譲って欲しいと頼みましたが、ただではやれん、と断られてしまいました。
その代わりに、8個の財宝を魔物たちから取り返して欲しいと頼まれ、世界中を旅し、そして鏡の世界で魔王ゲンガーを倒し、財宝を全て手に入れました。
元の世界に帰ってドッペルに会いに行くと、何と、彼は倒したはずのゲンガーにさらわれていたのです。
再びゲンガーに挑み、とどめを刺した時、その姿はシルヴィアーナの目の前でドッペルへと変わりました。
ドッペルは、苦労して薬を手に入れる事で、物のありがたさを知ってもらいたかった…と財宝集めの真実を告げました。
そして、彼から受け取った病気の特効薬「けろろんこーわ」を手に、シルヴィアーナはお母さんの待つ家に帰って来ました───。
「お母さん、ただいま」
お母さんの具合は、日ごとに良くなっていきました。
薬の効き目はもちろんの事でしたが、やはりシルヴィアーナが傍にいることが病気の治りを早くしたのでしょう。
あれ以来、魔物たちの姿は全く見られなくなりました。
ドッペルさんの話では、地下の奥深くに隠れてしまったのだという事です。
ゲンガーが本当に死んでしまったのかは今となってはもう分かりませんが、少なくとも当分の間は平和が続く事でしょう。
集めた財宝は、沢山の思い出と一緒に今も大事にしまってあります。
そして、たまに取り出して眺めては思い出してみるのです。
あの、心をときめかせてくれた日々の事を・・・・
最終更新:2021年01月20日 00:45