かつて、正義と悪の大きな戦いがあったという・・・。
あとに残されたものは荒れ果てた砂の大地。
たよれるものは己の力だけの世界だった。
狼男「百万ギルはだれの手に!さあ、マーシャルライド選手権も大づめの一戦!!」
「ライダーマン対・・・・鉄面ウォリアーの戦いだあ!!」
ライダーマンと鉄面ウォーリアーがバイクで走っていた。
ライダーマンのバイク、モンスーンの飛び上がってのアタックが鉄面ウォリアーを弾き飛ばした。
鉄面ウォリアー「ぐっはあ!」
バイクによる格闘技はマーシャルライドと呼ばれ、人びとは熱狂していた。
狼男「おお!ライダーマン選手!圧倒的な強さだあ!!」
その試合を、V3が見ていた。
V3(へへへ・・・・・いい腕してるじゃんか・・・・)
狼男「さあ、いよいよ決勝戦だ・・・・!!ライダーマン対V3の一騎うち!」
ライダーマンがV3の居る横道に来た。
V3「おみごと。へへ!なかなかやるじゃんか、おまえ!」
ライダーマン「・・・・・・」
V3「だが、最強のライダーはこのおれ!悪いけど、百万ギルはおれがいただくぜ!!」
「おい、なんとか言ったらどうだ!!」
ライダーマン「弱い犬ほどよくほえるそうだ・・・・」
V3「よ・・・弱い犬だと・・・・おまえ・・・・!!」
そこへ、司会をしていた狼男が来た。
狼男「ボスがぜひ、あなたとお話したいと・・・・・」
ライダーマンは狼男に付いていった。
V3「覚えてろよ!てめ~~~~~!!」
狼男とライダーマンは、「関係者以外立入禁止」と書かれた扉に入った。
狼男「ライダーマン選手をお連れいたしました・・・・・・」
ジシャクイノシシ「ようこそ、ライダーマンくん!わたしがこの大会のボスであるジシャクイノシシだ・・・・みごとな腕前だな・・・きみのその力をわが組織でいかすつもりはないか?」
「名まえくらいはきみも聞いたことがあるだろう。わが組織の名は・・・・・」
「グランショッカー!!」
壁が開き、巨大な魔人像のシルエットが見えた。
ジシャクイノシシ「われわれは世界を支配するため強い男を求めているのだ!!」
ライダーマン「やはりグランショッカーだったのか!おれは・・・・おまえたちをずっと追ってきたんだ!!」
狼男がライダーマンの背中に銃を突きつけていた。
狼男「動くと、穴があくぜ!」
ライダーマン「悪党め!」
「きさまら悪はつぶしてやる!!」
ライダーマンは狼男を蹴り飛ばした。
ジシャクイノシシ「スーパージシャク!!」
ジシャクイノシシの左腕の磁石からの磁力がライダーマンの動きを止めた。
ライダーマン(ど、どうしたんだ・・・・動けない・・・・!!)
ジシャクイノシシ「ふはははは・・・・!!おれの左腕は金属だけでなく、すべての自由をうばうのだ・・・・!!」
狼男「なめやがって!」
狼男がライダーマンを張り飛ばし、ジシャクイノシシが倒れたライダーマンの頭を踏んだ。
ジシャクイノシシ「くくく・・・・・マシンがなければ、ライダーマンもただの男だってことだ・・・・・」
狼男「V3選手の登場です!」
V3「たたきのめしてやるぜ!ライダーマン!!」
観客たち「ライダーマンはどうしたぁ!!」
「ライダーマンを出せぇ!」
V3(どうした、ライダーマン・・・・・)
狼男「ライダーマン選手は決勝戦を棄権いたしました・・・・したがって、V3選手の不戦勝となります!!」
観客「なんだと!ライダーマンのおくびょう者!出てこい!」
V3「ふざけやがって・・・・・おれのことを弱い犬だとほざいたくせに・・・にげだすとは・・・・口ほどにもねえな、ライダーマン!!」
狼男「優勝おめでとうございます・・・・・・・ボスから、ぜひお話がしたいと・・・・・」
V3が狼男に連れられて、ジシャクイノシシの部屋に来た。
狼男「お連れしました」
ジシャクイノシシ「ふふふ、V3くん・・・ようこそ、わがグランショッカーへ・・・・・!!」
V3「あの悪名高い・・・・グランショッカーか!」
ジシャクイノシシ「きみの力を貸してほしいと思ってね・・・・まもなくわれわれは・・・世界に君臨することになる・・・・・!!」
狼男「どうだ、仲間にならないかね!?」
V3「・・・・・!!」
狼男がV3の背中に銃を突きつけた。
ジシャクイノシシ「わがグランショッカーが・・・・・この大会を開いたのには二つの理由があるのだ。一つめは、世界じゅうの強い男を集め、仲間にして組織を強化すること・・・・・二つめは、仲間に入らぬやつはじゃまにならないうちに始末してしまうことだ・・・・・!!くくく・・・たとえば・・・・われわれに逆らうと、こういうことになる・・・・!!」
V3「!」
ジシャクイノシシがボタンを押すと、床下からライダーマンが括り付けられた十字架が出てきた。
V3「ラ、ライダーマン!!」
ライダーマン「V3!や、やつらはおそれているんだ・・・・・」
「伝説の1号ライダーはかって戦いで巨大な悪を打ちたおしたという・・・・1号ライダーのような男が再び現れてくるのがこわいのだ・・・・!!」
ジシャクイノシシ「えーい、だまれ!!」
ジシャクイノシシがレバーを引くと、ライダーマンに電流が流れた。
ライダーマン「ぐわあっっ!」
V3(うっ・・・・!!)
「おもしれぇや。言っとくが、おれの値段は高くつくぜ!!イノシシのおっさんょお!!」
狼男「ものわかりのよろしいお方でいらっしゃる」
ジシャクイノシシ「歓迎するぞ、V3!!」
ライダーマン「き・・・きさまあ・・・・!!み、みそこなったぞ、V3!」
ジシャクイノシシ「それでは・・・・・グランショッカーの一員としての初仕事をたのもうか・・・・そのレバーをいっぱいに引いてもらおう。最高圧の電流が流れ、あっという間にライダーマンは黒こげだ・・・・」
V3「そいつはみものだな。ライダーマン!今、楽にしてやるぜ!」
「せ~の!そりゃ!」
V3はレバーを引き千切った。
ジシャクイノシシ「き、きさまぁ、な・・・・なにをする!」
V3「こいつめ!このやろ!!こいつか!!これか!!」
V3がボタンを押しまくると、十字架の拘束が解けてライダーマンが解放された。
ライダーマン「うっ!」
「V3!おまえ!」
ジシャクイノシシ「う、裏切る気か!」
V3「仲間になる気なんかねーよ!ばかやろぉ!!おれは昔からみみずと悪い野郎は大っきらいなんだ!!」
V3が口笛を吹いた。
狼男「く、くそう・・・死ねぇ!!」
狼男が銃を構えたが、その後ろの壁を突き破ってネオハリケーンが来た。
狼男「うわあああ・・・・!!」
V3がネオハリケーンに飛び乗った。
ライダーマン「やつの左腕に気をつけろ!!」
ジシャクイノシシ「スーパージシャク!!」
スーパージシャクがネオハリケーンを止めた。
V3(う、動けねぇ!!)
ジシャクイノシシ「くくく・・・・ばかめ!!」
ライダーマン「モンスーン!!」
やって来たモンスーンにライダーマンが飛び乗り、ジシャクイノシシに向かって行く。
ジシャクイノシシ「げっ!うわああ!!」
モンスーンの前輪がジシャクイノシシの左腕をもぎ取った。
ジシャクイノシシ「く・・・くそう・・・・」
V3「はじかかせやがって!!いくぜ、ライダーマン!!」
ライダーマン「おう!」
ネオハリケーンとモンスーンはジシャクイノシシの周りを旋回し、そこから体当たりを炸裂させた。
V3・ライダーマン「「ダブル超腕撃!!」」
ジシャクイノシシ「だあああ」
「ぐ・・・ぐふ、グランショッカーはきさまらをけっして許さんぞ・・・かならず地獄へ送ってやる!」
「うおおおお!!グランショッカーに栄光あれ!!」
ジシャクイノシシが大爆発した。
V3「グランショッカー・・・・とんでもねえやつらだ・・・・・」
ライダーマン「V3!さっきは疑ってすまなかった・・・・悪いが、おれはほかのグランショッカーをさがすので、ここでさらばだ!!」
V3「お~~っと、待ったぁ!!おれとの勝負は終わっていねぇ・・・見のがすわけにはいかねえな。それに・・・やつらと戦うにはおれも必要だぜ!!」
ライダーマン「V3・・・お・・・おまえ・・・」
V3「へへへ・・おいらと勝負するまではとことんついていくぜ!!」
(続く)
最終更新:2021年05月27日 07:15